小樽市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月7日
人口減対策について
2020年9月7日、小樽市議会の一般質問で、松田優子議員が「人口減対策について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 松田優子 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 松田優子
4項目め、人口減対策について伺います。総務省が発表した本年1月1日時点での住民基本台帳に基づく人口動態調査の結果が先月上旬に報道されていました。それによれば、小樽市の人口減少数は鈍化したとはいえ、やはり年間 2,000 人を超え、道内では4番目の減少数で、そのうち転出者が転入者を上回る社会減が3分の1を占めているとありました。これは、以前から小樽市における課題であり、私はこの点について昨年の代表質問で取り上げさせていただき、そのときは、社会減の大きな要因は 20 歳~39 歳が転出超過となっていることから、安心して子育てできる環境づくりや地域産業の活性化による安定した働く場の確保などの取組が必要と答弁されています。昨年 10 月に開催された第2回小樽市人口対策会議でも、委員の方から3~4月の人口移動の影響が大きいのは学生であるとの御意見がありました。今、コロナ禍で来年の就職先を心配する声が出ています。これから高校生は就職試験解禁期を迎えますが、地元での就職に向け、本市ではどのような取組をしているのか、お聞かせください。また同じ会議で、ある委員の方から、かつて小樽市で企業が高校生を採用した場合の助成金制度があったので、ぜひそれを復活させてほしいという御意見がありましたが、平成 22 年度と 23 年度に実施した小樽市新規高等学校卒業者雇用奨励金事業の制度の概要を示すとともに、どの程度効果があったのか、お示しください。これに関連して伺いますが、先般、小樽看護専門学校の存続問題で学校が閉校されると若者の流出に拍車がかかるとの懸念から、存続に向けて市として専門学校を運営する学校法人と協議を進めてきましたが、その結果、財政的支援を決断し、本年度から4年間の財政支援を盛り込んだ協定を結びました。私立の専門学校に対し、支援策を模索しながら関係機関に存続に向け働きかけるのではなく、直接財政的支援をするというのは、市としても重要な問題です。市民はもちろんのこと、議会にも十分な経過報告がないまま協定を結ぶということについてもあまりにも唐突な内容でしたので、どのような議論経過を経てこのような決断をされたのか、これ以外の支援策はなかったのか、説明願います。なお、この専門学校の卒業生は、どの程度地元に残っているのかも、併せてお伺いいたします。一応は4年間の財政的支援となっており、どの程度の支援策になるかは今後の議会議論にはなりますが、4年後の見通しについて伺います。第2期小樽市総合戦略(素案)に対して寄せられた御意見の中に、人口減少対策については過去数十年、多岐にわたる政策を作成し実行してきたが、大きな成果が得られていないと認識するとの御意見があり、それに対し、自然動態よりも社会動態を改善したほうが人口変更への影響度合いが大きいため、これを重点事項に位置づけ、社会減の改善を目指すと、市としての考え方を示していますが、どのような改善策を考えられているのか伺います。本年2月に開催された第3回小樽市人口対策会議で、小樽は子育てしやすいまちと答えた人が 22%、5人に1人という調査結果を見て、あまりにも低く、逆の言い方をすれば5人のうち4人は子育てしにくいと感じているのは厳しいと述べている委員の方がおりました。冒頭に述べましたが、市長も社会減、特に札幌への転出が多いことを受け、安心して子育てできるまちを目指すといっており、子育てのワンストップとして、9月には子育て世代包括支援センターを設置し、今後の組織改革でも子育て支援に特化したこども未来部を新設する動きもありますが、誰からも小樽は子育てしやすいまちと言われるよう、しっかり取り組んでいただきたいと思いますが、この項の最後に市長の決意をお聞かせください。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、人口減対策について御質問がありました。まず、高校生の地元就職への取組につきましては、当初6月に開催を予定していた高校生が地元企業を知る機会となる合同企業説明会を、感染症対策を実施した上で7月 16 日に、例年並みとなる 71 名の高校生と、採用を予定する 16 社の地元企業が参加の下、開催をしたところであります。全国的には採用控えなど、厳しい状況が聞こえてきておりますが、本市では今後も企業見学会やインターンシップなどを予定しておりますので、一人でも多くの高校生の地元企業への就職希望がかなうよう、取組を進めてまいりたいと考えております。次に、過去に実施した小樽市新規高等学校卒業者雇用奨励金事業の概要と効果につきましては、市内に本社、本店がある企業、または従業員が 100 人以下の事業所を対象として、市内に住民登録がある新規高卒者を6か月間継続して正規雇用した場合、1人につき 20 万円を企業に交付したものであります。交付実績としましては、平成 22 年度が 71 件、平成 23 年度が 50 件であり、当時のアンケートでは、奨励金を新人研修などに使えるため有効であるとの回答がある一方、半数以上の企業が奨励金の有無と採用計画とは直接の関係がないと回答をしております。次に、小樽看護専門学校への支援につきましては、5月 27 日に運営法人である学校法人共育の森学園理事長から、同校の閉校が決定されたとの報告を受けた後、閉校により懸念される市内医療現場における看護師確保や、若い世代の人口減少、小樽市医師会看護高等専修学校への進学希望者の減少など、本市への影響を勘案し、さきの第2回定例会での議論も踏まえ、同法人に対し、同校の存続を強く要請したものであります。北海道や小樽市医師会等関係機関とも相談を行いましたが、同法人と協議を重ねる中で、入学生の定員割れによる収支不足が閉校を決めた大きな要因とのことであり、令和3年度の学生募集再開及び当該入学生が卒業するまでの学校運営に対する財政支援と学生募集の広報などの協力が必要な支援という結論に至ったものであります。また、同校の卒業生の動向につきましては、小樽市医師会の資料によりますと、令和元年8月1日現在、小樽看護専門学校卒業生 561 人が市内医療機関等に就業しており、市内で就業している看護師の32.4%を占めております。次に、財政支援の4年後の見通しにつきましては、同校の収入の大部分は授業料等の生徒納付金であることから、来年度の学生数により収支状況が大きく変わってくるため、現時点で4年後の見通しをお示しすることは難しいものであります。次に、社会減の改善策につきましては、第2期小樽市総合戦略の重点事項として「しごと」「子育て」「移住」の3点を挙げております。まず「しごと」につきましては、港を生かした観光拠点の形成を推進するほか、戦略的な観光施策を展開するなど、様々な取組による消費の増加は地域の活性化につながるものと考えられ、域内経済の好循環をより生み出すことで、市内の仕事環境への好影響を目指しております。次に、「子育て」につきましては、子育て世代包括支援センターの開設など、生み育てやすい子育て環境をつくるための取組を行うことで定住を促し、さらに「移住」につきましては経済的な支援を行うことで、直接的な転入の増加を図ることとしております。次に、子育てしやすいまちに向けた決意につきましては、人口減対策は安心して子育てできる環境づくりや、地域産業の活性化による安定した働く場の確保など、重層的に施策を行っていく必要があると考えております。その中で、子育て支援策については、重点的に取り組むべき大きな課題の一つと考え-38-ており、子育て世代が本市で暮らしてみたい、子育てをしたいと思っていただけるよう、子育てに関連する部署が横断的に議論を深めながら、妊娠から出産、子育て期までの連動性のある施策の展開を図ってまいりたいと考えております。