小樽市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月15日
新型コロナウイルス感染症対策について
2020年6月15日、小樽市議会の一般質問で、松岩一輝議員が「新型コロナウイルス感染症対策について」質問し、市長 迫俊哉、病院局長 並木昭義、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 松岩一輝 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、病院局長 並木昭義、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 松岩一輝
質問に先立ち、申し上げます。新型コロナウイルス感染症による感染者が本市でも確認され、緊急事態の宣言以来、これまで多くの関係者の御尽力で感染拡大の波を何とか乗り切り、日常の生活を取り戻しつつあります。この感染症でお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、現在も病床にある皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げます。また、本市において市長をはじめとする市職員の皆様、保健所や市立病院など最前線で対応に当たられている関係者の皆様、厳しい経営状況に置かれている中小企業等や、日々不安を抱える市民の皆様からの相談対応に当たっている皆様の御尽力に、心から敬意を表する次第であります。6月以降も小康状態にあり、感染者が増えている地域もあるため、油断せず新たな感染拡大の波に備える必要があります。それぞれの健康管理に十分留意しながら、市長には市民が安心して生活し、にぎわいあふれるまちづくりの実現に向けて、改めてお願い申し上げます。それでは、自民党会派を代表し、順次、質問してまいります。第1項目めは、新型コロナウイルス感染症対策について。初めに、医療提供体制の整備についてであります。国の新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の解除を受けて、本市では6月1日より小・中学校や公共施設が感染症予防策を実施することで一部再開されました。道が発表した警戒ステージは6月1日より適用されますが、振興局別の対応となっております。隣接する札幌市は、現在も新規感染者が連日発生しています。今後、本市においても通勤通学や観光客の来樽により人の往来が増えることで3密が発生する可能性が高く、予断を許さない状況にあります。札幌市との往来を制限することは様々な観点から難しいと考えますが、本市において予防と蔓延防止に向けてどのように対応されるつもりか伺います。保健所設置市で検査体制を有している本市において、対策の基本となる感染状況については、PCR検査などを充実させることで広範に把握し、対策に反映させることが重要です。検査方法もこれまでの方法に加え、唾液を採取して行うものや抗原検査キットを使用するものなど多様化しています。現在の感染収束と次の感染拡大に備えるために検査体制の整備をどのように進められる考えなのか伺います。道は、感染症対策に従事した職員の特殊勤務手当を最大4,000円に増額し、本年1月まで遡及して適用することで処遇を改善すると発表しました。小樽市立病院においても新型コロナウイルス感染症患者を受け入れてきたため職員の特殊勤務手当が支給されているということですが、その金額や支給基準の理由について伺います。また、臨時交付金実施計画では公的市内3病院への補助金が計上されていますが、基礎となる危険手当の金額についても伺います。あわせて、保健所等を含めた市職員の処遇改善について、今後どのようにされるお考えなのか伺います。-11-市立病院では、院内感染防止対策マニュアルに沿って日頃より院内感染防止に努めていると伺っています。しかしながら、全国的に集団感染の例は多く発生しています。前定例会では、マスク等の医療物資の不足が問題になりましたが、その後、解消に向けてどのように対応されたのでしょうか。また、現場の医療従事者の皆様の労働環境や心理的、精神的不安に対する配慮についてどのように取り組まれていますか。現状と今後の対応策も併せて伺います。加えて、医療従事者以外にも人々が日常生活を送る上で欠かせない仕事を担っているエッセンシャルワーカーの皆様、休校や外出自粛によって多くの時間を自宅で過ごされた方々、経済活動の停滞により影響を受けた経営者、労働者など立場は違いますが、年代を問わず多くの市民が心理的、精神的不安を抱えられております。差別的な扱いを受ける方やコロナ疲れ、コロナ鬱を引き起こす方も多くいらっしゃいます。本市ではどのように考え、対応するつもりか伺います。次に、高齢者及び障害者施設への取組についてであります。新型コロナウイルス感染症については、高齢者や基礎疾患のある抵抗力の弱い方が重症化するリスクが高いとされています。道内でも高齢者や障害者施設等での集団感染が発生し、残念ながら多くの方がお亡くなりになられました。感染者が死亡した場合、感染防止の観点から御家族が最期をみとることができず、悲しみがより大きいものとなっています。今後は、障害や要介護状態を有する方、その御家族にとって必要不可欠なこれらの施設に対して、利用者が安心して利用し、また、職員の皆さんも安心して働けるように環境を整備するため、行政として感染拡大防止の支援に取り組むことが重要と考えますが、見解を伺います。また、外出自粛やデイサービスの利用控えなどによって、特に高齢者等の閉じ籠もりにより生活不活発に起因する健康への影響が全国的な課題となっていると認識しておりますが、どのような対策を講じるお考えか伺います。次に、新たな市内経済の展開についてであります。このたびの新型コロナウイルス感染症が拡大する以前より、IoTの普及や社会のグローバル化など急激に変化していましたが、収束した後にはそれに合わせて従来とは全く異なった価値観や行動様式が一般化すると言われており、そのことが経済や産業構造の在り方にも大きな影響を与えるものと考えられております。とりわけ本市においては、人々の移動が制限されたため、観光業が大きな影響を受けました。一方、大消費地から遠い地方都市はこれまで経済活動に不利な点が多く考えられてきましたが、ICT化によりインターネットの活用が急速に進んだため、ビジネスの幅も拡大していくものと考えられています。給付や補償等によって既存の産業、企業を守っていくことも大切ですが、市の財源ではその全てを網羅することは現実的ではありません。国の第一次補正により創設された、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した本市の取組には、市内の消費を喚起する事業費が盛り込まれております。これにより市内経済が少しずつ循環し始めることと考えられます。ですが、この機会に新たな将来を見据え、企業のIT化を促進するような投資的な支援が必要と考えますが、所感を伺います。大都市圏においては、企業が満員電車の通勤や職場内の3密を解消するためにもオフィスを分散化し、感染リスク低減と働き方改革、そして生産性向上を同時に実現しようとする動きも広がる可能性があります。道は、企業誘致施策として大都市圏での混雑緩和やリスク分散のために北海道でのサテライトオフィス、テレワークを推奨しています。本市は、平成18年に制定した小樽市企業立地促進条例で、工場等の新増設の支援を掲げておりますが、収束後の状況を踏まえると需要のある制度なのか疑問であります。本市への企業進出や産業集積が結果的に働く場の創出、人口増加に寄与していくので、条例の趣旨-12-を拡大していくなど早急に取り組むべきことと考えますが、収束後を見据えた対応について見解を伺います。次に、観光振興施策の展開についてであります。本市は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い影響を受けた観光関連業者を支援するため、今定例会において旅行需要喚起に向けた支援措置を補正予算に盛り込んでいますが、現在は感染を抑え込むことができているとはいえ、今後も流行の再燃を警戒しなければならない状況が見込まれていることから、従来のように観光客のにぎわいを取り戻すには相当な時間を要するものと考えます。感染防止を徹底し、第二次小樽市観光基本計画に計画推進の行政の役割として記されている内容を丁寧に実行していく必要があります。滞在時間や観光消費額の少なさが長年の課題でしたが、加えてこれらの新たな困難に直面した状況を踏まえ、安心して市民や観光客が訪れることのできるまちづくりを推進していくため、今後の観光振興をどのように進めていく考えなのか伺います。臨時交付金による観光需要、そして復興支援策の一つに動画制作事業が盛り込まれています。観光客の落ち込みは言うまでもありませんが、例年並みに回復するまで全く見通しが立たない状況で、今後の観光需要を見据えた小樽の知名度を生かした動画による観光PRは全世界に発信可能なため、大変効果的であると認識しています。ですが、恐らく様々な自治体や企業で同様の取組が行われると考えますので、適切なプロモーションが行われなければこれは埋没してしまい、総額960万円の予算措置以上の投資的効果が見込めないと考えられます。具体的にどのようにプロモーション行い、そして目標や効果を見込んでいるのでしょうか。さらに、当事業が終了し、来年度以降の運用などについても併せてどう取り組んでいくのか、具体的にお伺いします。東京オリンピック・パラリンピックが延期され、全国的にも大規模なイベントが延期または中止となり、本市でもおたる潮まつりが中止となりました。先週末には、小樽青年会議所が3密を防ぎ、市内飲食店の振興と市民に楽しんでもらう目的で、ドライブスルー形式により弁当を販売する企画を実施しました。2日間で300台以上の来場があり、予想以上の速さで完売となりました。このイベントは市の御厚意により、おたるマリン広場使用料と保健所の申請手数料、合計約3万円の減免が認められ、今後も同様のイベントを水平展開が可能であることを証明しました。このように、3密を防いだ新しいイベントが今後も市内において実施されていくことになると考えられますが、市が所有する公共施設で公共性が高いイベントなどを実施する場合には、どのような支援が考えられますか。また、博物館や美術館など社会教育施設の利用促進についても併せて伺います。次に、食産業の振興についてであります。本市の食関連事業についても、対面販売を中心とした魅力発信が困難な状況にあります。道は、輸出額1,500億円を目指し、食の輸出拡大戦略を推進していますが、今後どのように展開していくのか、まさに議論されている模様であります。本市においても給食の停止や飲食店の休業により行き場を失った食品が問題になりました。この機会に、市内産品はインターネット等を活用し、国内外に向けて販売を促進していく取組が必要と考えますが、見解を伺います。次に、市内企業の事業継続についてであります。全ての都道府県で緊急事態宣言が解除されましたが、その後も感染リスク低減を目指し、国は新しい生活様式、道は新北海道スタイルの実現を呼びかけています。感染症に対する警戒と経済再生の両立を目指すこれらの呼びかけは、現状を踏まえるとやむを得ないところではありますが、緊急事態宣言や外-13-出自粛要請等の感染症対策が市内企業の経済活動を制約し、事業継続の岐路に立たされているところも少なくありません。仮に、企業が廃業の選択をするような事態に至れば、地域経済回復に取り返しのつかない打撃へつながります。本市には、創業100年を超える企業が多数存在し、先人たちによって歴史が築かれてきました。人口対策の観点からも、これまで創業支援や商店街、市場の振興などに取り組んできましたが、昨今の厳しい状況を踏まえると、今後も事業継続について効果的な取組が必要であると考えますが、見解を伺います。次に、雇用対策についてであります。今回の、新型コロナウイルス感染症を踏まえた感染防止対策などを契機として、多くの企業や事業所で来客や売上げの大幅な減少が続いており、その影響でパートやアルバイトとして働かれていた方々が就業の機会を大きく減らされるなど、極めて厳しい状況に置かれています。全国的には、新規卒業者の内定が取り消される事例のほか、採用活動や求人募集の停止、オンライン就活などの実施などにより、例年どおりの就職活動が十分にできないため、影響が広がっています。本市では、多様な人材の就労支援と地元定着の促進に向けて取り組み、労働環境を整えてきましたが、企業と労働者を結びつける従来の活動は、その多くが3密を伴います。雇用面から市民の暮らしを支えていくことが重要なため、就労支援が必要と考えますが、認識と今後の対応について見解を伺います。次に、水産業への影響についてであります。新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりは、輸出の低迷や需給変化などにより様々な分野に影響を及ぼしています。国内においても、消費の低迷により魚価が大きく下落しています。大幅な減収によって経営が悪化している漁業関係者の皆様の支援など、迅速な対応が求められます。本市の水産業への影響と、その今後の対策について伺います。次に、今後の対策財源についてであります。本市の財政状況は依然として厳しく、新型コロナウイルス感染症に関連する様々な対策に充てる財源のほとんどを国の臨時交付金や道の補助金に頼らざるを得ない状況にあります。政府は、臨時交付金の第2弾として2兆円規模の予算措置を決定しており、前回が1兆円規模であることを考えると、本市でも今回の約5.4億円以上の交付金が見込まれます。多くの市民、事業者の皆様から頂いた寄附金を原資とするコロナ基金や、僅かな財政調整基金はありますが、それ以上の財源を有しない本市において企業や市民に対する支援策には限界があり、本来あってはならない事態ではありますが、財政が豊かな自治体との地域間格差が生じる結果となってしまいます。これは、本市に限った話ではありませんが、それぞれの自治体や首長、議会がどのように対応していくのか判断が分かれるところであります。国の第二次補正で拡充された臨時交付金は、選択と集中によって効果が最大化するような実効性の高い使い方を検討しなければなりません。これに対する認識と、今後どのような取組を行っていく考えなのか伺います。関連して、経済情勢の悪化は戦後最大の危機に瀕しているとも言われており、国全体で税収の大幅な減少が予測され、本市もその影響は計り知れません。税収等の予測も立たない状況下において、今後の市財政を見通すこともままならないのではと考えます。これまで以上に感染症対策に財源を充てなければならない以上、疲弊した地域経済の再生と自然災害をはじめとする突発的な緊急事態などに対応していくには、様々な視点で財政運営の在り方を検討する必要があると考えます。これらを踏まえ、中長期的な財源の確保と財政運営にどのように取り組むお考えなのか、見解を伺います。次に、職員の自宅待機についてであります。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴い、職員の自宅待機による出勤制限を実施しましたが、その概要を伺います。-14-市庁舎内での感染やクラスターの発生はあってはならない事態のため、このような措置には賛同するものの、実施内容について幾つかお伺いします。まず、3割の職員に出勤を制限し、自宅待機を命じた日は、職務専念義務を免除する取扱いとし、休日扱いではなく勤務時間とした上で、連絡の取れる状態で業務に資する自己研さんに励むとしております。多くの民間企業では、在宅でテレワークを実施していたため、このような対応は市民からの理解を得にくいのではないかと考えられます。例えば、年次有給休暇の扱いにすることや、自己研さんではなく在宅で業務を行うことができなかったのか伺います。あわせて、想定している自己研さんの内容とその実施検証を行う予定はあるのか伺います。3割の出勤制限期間中は、それに対応して業務の縮小は行われたのでしょうか。従来どおり業務が行われていたとすると、10割の業務を7割の職員で対応したことになるが、無理なく業務が行えたのでしょうか。3密を防ぐ観点なら、休日出勤を行うことでそれを補うことも考えられましたが、残業時間数などを示し、状況を伺います。7割の職員数で業務が円滑に行われていたとなると、翻れば単純計算で3割の職員が多かった。もしくは、余っていたと市民に考えられても仕方がありません。この機会に業務棚卸表や業務継続計画を作成することで、業務の見直し、適正な職員の配置を行うことができます。感染拡大防止に向けた適切な職員数について認識を伺います。新しい生活様式には、業務のオンライン化や社会的距離確保などの観点が盛り込まれています。それを受けて、例えば法律業界では判こを省略し、直接会うことなく契約行為を結べる仕組みが既に整えられております。その他の業種においても、自宅でも職場と変わらない生産性確保に向けて一歩進んだ取組が既に行われております。このように、働き方の新しいスタイルを行政が要請する以上は、市役所も率先してそれに取り組む必要があります。今後も感染者が急増、もしくは別の感染症流行により同様の措置を取らなければならないことも予想されます。サテライトオフィスの設置やペーパーレス化、オンライン化などをより一層充実させることで、以前から議論されていた業務の効率化と感染拡大防止を実現できるものと考えられますが、認識と今後の対応について伺います。以上、1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
松岩議員の御質問にお答えいたします。ただいま、新型コロナウイルス感染症対策について御質問がありました。初めに、医療提供体制等の整備についてですが、まず、本市における予防、蔓延防止の対応につきましては、5月25日に国の緊急事態解除宣言があり、6月1日から外出自粛や施設の使用制限等が段階的に緩和されることとなりましたが、道内における感染状況は予断を許さない状況にあることから、引き続き市民の皆様が、咳エチケットや、いわゆる三つの密を避けるなどの新しい生活様式を日常生活に取り入れ、継続していただけるよう、市のホームページや町会への通知など、様々な機会を通じ呼びかけてまいります。次に、感染収束と感染拡大に備えるための検査体制の整備につきましては、本市では1か月以上感染者が発生していない状況ですが、感染者が発生した場合には、国の要領に基づき濃厚接触者に対するPCR検査を速やかに実施する体制を整えています。-15-また、今後、感染者や施設等でのクラスターが発生した場合、PCR検査数の増加が想定されることから、市内及び道内における感染状況について注視しながら、PCR検査の民間委託などについて検討してまいりたいと考えております。次に、臨時交付金実施計画における市内の公的な3病院への危険手当の金額につきましては、予算計上時には他都市の状況などを参考に1日当たり3,000円の単価として設定をしておりましたが、今後、国や北海道、他都市の動向を考慮しながら、単価の設定を検討する必要があると考えております。次に、市職員の危険手当などの処遇改善につきましては、国の人事院規則を参考とし、市立病院のほか、保健所及び消防署の職員を対象に新型コロナウイルス感染症、またはその疑いのある者との接触が避けられない業務に対する特殊勤務手当の新設について検討を進めており、現在、支給対象者の範囲など制度設計を行っているところであります。次に、差別的な扱いを受ける方やコロナ疲れ、コロナ鬱を引き起こす方への本市の考えと対応につきましては、新型コロナウイルス感染症に対する誤った知識や過度のおそれによる偏見が、医療関係者等に対する心ない言動や行動につながり、また仕事や学校、日常生活の変化による不安やストレスの蓄積が、コロナ疲れ、コロナ鬱の原因になると考えております。差別的な扱いをなくすため、今後、市のホームページや健康教育を通じ、新型コロナウイルス感染症に対する正しい知識の普及に努めるとともに、保健師によるこころの健康相談で相談者の悩みに寄り添い、必要な場合は医療機関につなぐ支援を行ってまいります。次に、高齢者及び障害者施設への取組についてですが、まず、行政としての支援につきましては、重症化リスクの高い要介護状態や障害を有する方とその御家族にとって、介護や障害福祉のサービスは地域で安心して生活していくために大変重要なものであります。したがいまして、これらのサービスに及ぶ新型コロナウイルス感染症による様々な影響をできる限り小さくすることが行政に求められる支援であると考えております。本市におきましては、これまで市民や市内企業などから寄附を受けたマスクや消毒液など衛生、防護用品を介護や障害者施設等に提供しているほか、国や北海道からの新型コロナウイルス感染症に関する情報の共有にも努めております。今後は、コロナ禍の長期化を見据え、国や北海道の支援メニューを活用するとともに、本市としても感染拡大防止対策をはじめとする事業者のニーズを踏まえた支援について取り組んでまいりたいと考えております。次に、高齢者の閉じ籠もりに起因する健康対策につきましては、現在市では、シニアからだづくり教室などの通いの場の活動自粛によって高齢者のフレイルと呼ばれる虚弱状態の進行を防ぐため、自宅で手軽にできる運動の紹介やフレイルの状態を自分でチェックできるリーフレットを作成しているところであり、7月初旬に新聞折り込みを行うほか、地域包括支援センターをはじめとした市内各施設に配布の上、周知を図ってまいります。また、中部地域包括支援センターでは、小樽市高齢者お元気プロジェクト!と題し、体操動画を作成し、インターネット上での公開やDVDの貸出しを行っているほか、地域住民が主催する地域版介護予防教室でも各教室のリーダーから参加者に対し電話による健康状態の確認を行うなど、各機関、関係者が連携しながら重層的な対策に取り組んでいるところであります。次に、新たな市内経済の展開についてですが、まず、企業のIT化の促進に向けた支援につきましては、情報通信技術は業務の効率化のほか、生産性の向上や販売促進といった新たな事業に取り組む上で必要かつ効果的であると認識をしております。2018年版の中小企業白書によりますと、IT導入の際の課題としては、コスト負担ができない、導入効果が分からないなどが挙げられておりますが、今回の新型コロナウイルス感染症を契機に非対面型でのビジネスモデルなど、ITを活用した新しい生活様式へ-16-の対応が一層必要になるものと想定されることから、ITの導入促進に向けては国の補助制度の活用促進を図るとともに、市としても検討する必要があるものと考えております。次に、収束後を見据えた企業誘致につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に今後、大都市圏の企業によるオフィスの分散化の動きや、国内への生産回帰、テレワークの拡大などの動きが加速されるものと認識をしております。こうしたこれまでとは異なる企業の動向も注視しながら、本市の企業立地促進条例などの優遇制度を含め、今後の取組を検討する必要があるものと考えております。次に、観光振興施策の展開についてですが、まず、今後の観光振興の進め方につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束には時間を要するため、段階的に誘客を図っていく必要があるものと考えております。そのため、まずは既存の観光事業者の事業継続を支援することが喫緊の課題であり、併せて市民による観光消費を喚起するため、宿泊施設市民応援キャンペーンを実施してまいります。次のステップとしましては、札幌市を中心とした道央圏や近隣の市町村から徐々に道内、道外へと国内客の誘客を図ってまいります。また、海外からの誘客につきましては、一定程度時間を要すると思われることから、本市の魅力の発信や情報提供を継続するとともに、新型コロナウイルス感染症の収束状況を見極めながら、海外キャンペーンなどの誘致施策を行ってまいりたいと考えております。また、観光客の皆様に安心して過ごしていただくため、観光事業者には感染防止対策の徹底を要請するとともに、北海道が示している新北海道スタイルや北海道コロナ通知システムの周知にも努めてまいりたいと考えております。次に、動画作成事業のプロモーションにつきましては、新型コロナウイルス感染症収束を見据え、観光客に本市の魅力を深掘りした情報を発信することにより、新たな小樽ファンの掘り起こしや、小樽への再訪の意欲喚起を目的として小樽をPRする動画を作成し、定期的に動画共有サイト、ユーチューブにて情報発信を行うものであります。具体的には、堺町通り商店街観光需要喚起事業については、商店街における個店のPR動画を作成し、また、観光PR動画制作事業については、地元の方が勧める店やスポットを訪問する動画番組を作成するものであります。どちらも定期的な更新を行うことにより、動画再生回数やチャンネル登録数を伸ばしていくことを目標とし、このことにより認知度が増し、主に国内客の訪問意欲の喚起につなげるとともに、多くの市民にも視聴してもらうことで本市の新たな魅力に気づいていただきたいと考えております。また、来年度以降の運用につきましては、今回、撮影をした動画素材の再編集による観光PRへの活用や広告収入の増加による自立した運営に発展することを期待しております。次に、イベントに対する支援につきましては、支援の方法としましては、御紹介のありました使用料や手数料の減免のほか、そのイベントに対する後援やPRなどが考えられます。しかしながら、市が支援を行う以上は、そのイベントの公共性、公益性が前提条件として必須とならざるを得ず、また他の事業者との公平性にも配慮する必要があります。そのため、個々のイベントの内容を踏まえた上で判断することとなりますが、公共性、公益性が高いイベントにつきましては、可能な限り支援してまいりたいと考えております。次に、食産業の振興についてですが、これまで全国で開催される百貨店での物産展や首都圏での展示商談会への参加など、小樽産品の販路拡大を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による開催中止が相次ぎ、食料品製造業者が販売機会を失うなど、大きな打撃を受けております。そうした中、インターネットによる通信販売は、非接触による感染リスクの低さや外出自粛に伴う内食の拡大から売上げが伸びていると認識しておりますので、今後はインターネットのさらなる活用や物産展を補完する販路の確保など、販売チャンネルの多様化に向けた取組を支援する必要があると考えておりま-17-す。次に、市内企業の事業継続についてですが、新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けた飲食店や宿泊業などの支援を現在実施しておりますが、経営者の高齢化や後継者不足などから事業承継は重要な課題となっておりますので、今年度中に実施予定の中小企業等実態調査による実態把握や、関係機関との連携した取組により、市内の雇用と伝統ある産業の技術を守るため、市内企業の事業継続を支援してまいりたいと考えております。次に、雇用対策についてですが、就労支援の必要性の認識と今後の対応につきましては、学生を対象として職場体験などを行う若者就職マッチング支援事業や市内で就職や転職を希望する方を対象とした合同企業説明会の実施は、地元企業への定着を図るため重要な事業であると認識しておりますので、参加企業や学校、参加者にも御協力を頂き、新北海道スタイルの実践など、感染防止に十分配慮しながら事業を進めてまいりたいと考えております。次に、水産業の影響についてですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、ホテルや飲食店などの消費が減少し、一部の魚価が低迷しておりますが、全体としましては、ホタテの稚貝出荷量やホッケ、タラなどの漁獲量が増加しており、1月から5月期までの漁獲金額は前年並みとを聞いております。今後も感染症の長期化が懸念されますので、漁獲量や魚価の推移など小樽市漁業協同組合や小樽機船漁業協同組合と情報共有を図りながら、必要に応じて対策を検討してまいりたいと考えております。次に、今後の対策財源についてですが、まず国の第二次補正予算で拡充された臨時交付金の使い方に対する認識につきましては、国の第一次補正予算で創設された臨時交付金では、感染拡大防止策と医療体制の整備、雇用の維持と事業の継続を図る経済対策、子育て世帯の暮らしを支える生活支援を柱に据え、その時々において支援の必要性が高いと判断したものについて段階的に進めてきたものであり、引き続きこの観点に沿って実効性の高い事業の検討を行う必要があるものと考えております。このたび拡充された臨時交付金の使途につきましては、国や北海道の支援策を考慮するとともに、これまで行き届かなかった分野へも対策を講じてまいりたいと考えております。このほか、現在の閉塞感を打破するためには、感染症の拡大防止に配慮しながら市内経済を循環させることが大切だと考えておりますので、そのバランスを取りながらスピード感を持って取り組んでいくことで、市民の皆さんや事業者の方々が少しでも早く以前の生活や事業を営むことができるよう努めてまいりたいと考えております。次に、中長期的な財源の確保や財政運営につきましては、本市では人口減少が続き市税収入などの一般財源収入の減少が見込まれる中、新型コロナウイルス感染症の影響により、さらなる税収減が予想され、感染抑止と経済対策の両立や今後の公共施設の更新費用など、新たな財政需要を考慮すると財源の確保は大きな課題であると認識をしております。そのため、平常時だけではなく不測の事態が生じた際にも時期を逸することなく、市独自の対策を講じることができる一定程度の財政調整基金を確保し、安定的かつ持続可能な財政構造が構築できるように、収支改善に向けたさらなる取組を進める必要があると考えております。また、国に対しても地方の厳しい状況を踏まえて地方交付税などの地方財政措置の拡充をするよう、北海道市長会などを通じて要望してまいりたいと考えております。次に、職員の自宅待機についてですが、まず、職員の3割出勤制限の概要につきましては、この出勤制限は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、職員の感染防止を図り、もって行政サービスの継続と市民の安全・安心の確保につなげるため、各職場における、いわゆる三つの密を避けることを主眼として実施したものであります。内容としましては、本年5月7日から5月20日まで、市立病院、保育-18-所、保健所の一部、消防署を除いた職場単位で、職員数の3割に当たる職員の出勤を制限するものであり、出勤制限をする日については職務専念義務を免除する取扱いとして自宅待機の上、常時所属からの連絡に対応できる体制を取りつつ、業務に資する自己研さんを行うこととしたものであります。次に、職員の在宅勤務につきましては、このたびの出勤制限はあくまでも三つの密を避けることによる感染防止を趣旨とし、市として行ったものでありますので、職員本人の意思により取得する年次有給休暇を取得させた上で、出勤を制限するということにはならなかったものであります。また、情報漏えいの危険性から公文書の持ち出しは禁止しており、セキュリティー対策を含めたインターネット環境も必ずしも万全ではない状況の中では現実的に在宅勤務は困難と判断し、業務に資する自己研さんに努めることとしたものです。想定した自己研さんの内容としましては、各職場により業務内容が異なりますので一概には言えませんが、例えば業務に関わる法令の確認など、職員のスキルアップに資するものを想定しております。なお今回は、事前に自己研さんの内容報告を求めておりませんが、今後、同様の実施があった場合には検証できる方法について考えてまいります。次に、出勤制限期間中の業務の縮小につきましては、このたびの措置を実施するに当たり、あらかじめ各部局に対し業務の優先性を考慮し、人員数に見合った必要最小限の業務継続を見据えた業務整理を指示していたところではありますが、その整理を行うまでの時間が足りず業務整理まで至ることができなかった職場もあるものと認識をしており、結果として出勤した職員にその分の負担がかかったものと考えております。対象期間となった5月の時間外勤務手当の支給状況を、昨年度同期と比較しますと約2,000時間、約27.5%増加しており、これは特別定額給付金給付事務など、新型コロナウイルス感染症関連による全庁的な業務量の増加も要因と考えられますが、このたびの出勤制限もその一因と推測されるところであります。なお、休日出勤につきましては、業務多忙等のために任意に週休日の振替等、既存の制度を運用して閉庁日に業務を行ったところも一部ありますが、窓口業務には休日出勤はなじまないということもあり、全体としては休日出勤は行わないこととし、特段の位置づけはしなかったものであります。次に、新型コロナウイルス感染症拡大時の適切な職員数につきましては、このたびの出勤制限は新型コロナウイルス感染症拡大防止のために行ったものであり、決して余剰な職員がいるということではありませんので、結果として職員に負荷をかけたということは先ほど申し上げたとおりですが、今後につきましては、業務継続計画を策定する中で非常時を見据えた業務整理を行いながら、その際に必要な職員数についても検討してまいりたいと考えております。次に、サテライトオフィスの設置、業務のペーパーレス化、オンライン化などにつきましては、業務のペーパーレス化は経費の削減にもつながり、サテライトオフィスの設置や会議などのオンライン化は、感染拡大防止に効果的であるものと認識しております。一方で、これらの導入に当たりましては、新たな経費が発生するほか、情報漏えいの危険性への対応を含めた技術的な課題も多くあります。このたびの出勤制限を機に働く場所や手段の多様化の必要性を改めて認識したところでありますが、導入の可否につきましては、セキュリティー対策やシステム整備の状況も踏まえた上で検討してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)
松岩議員の御質問にお答えいたします。ただいま、新型コロナウイルス感染症対策について御質問がありました。医療供給体制等の整備についてですが、まず、小樽市立病院で支給している特殊勤務手当の金額や支-19-給基準についてであります。当院は、第二種感染症指定医療機関であることから、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れることになりました。しかし、防疫作業等手当に該当する特殊勤務手当が規定されていないことから、検体採取時のウイルス曝露の危険性を勘案し、検体採取を行った看護師に対し、一勤務日、患者1人につき500円を支給することにしたものであります。なお、この手当の算出根拠につきましては、他都市の防疫作業等手当を参考に当院独自で設定しております。次に、マスク等医療物資の不足解消に向けた対応についてであります。マスク等の医療物資については、通常の流通による納入だけでは不足している状況にあったため、医療物資を取り扱っている業者に対し、在庫状況の聞き取りや調査、納入交渉等を随時行ったほか、当院の医師たちが他の医療機関に不足している医療物資の提供を依頼するなどの取組を行ってきたところであります。しかしながら、現在も流通は一部しか回復しておらず、手術用のガウンなどは品薄状態が続いております。マスクなど一部の医療物資については、国や北海道からの支援や企業等からの寄附により2か月程度の在庫を確保したところであります。引き続き流通が不安定な状況にありますので、公益財団法人全国自治体病院協議会などを通して医療物資の安定的な供給について国に要望してまいりたいと考えております。次に、医療従事者の労働環境や心理的、精神的不安に対する配慮の取組についてであります。労働環境については、新型コロナウイルス感染症対応手順や感染防止などのマニュアルを作成し、職員へ周知するとともに、保健所から連絡があった疑い患者との動線を分けることや、各外来受付や病棟スタッフステーションにフィルムを貼るなどの感染防止対策を行っております。心理的、精神的不安に対する配慮については、対応する職員のメンタルヘルス対策として、院内相談窓口の設置や臨床心理士による講演会などを行い、精神的な不安やストレスの軽減に向けた取組を行っております。また、今後の対策といたしまして、国の交付金などを活用し、病棟の一部または全部を隔離できる空気感染隔離ユニットの配置や簡易陰圧装置の増設を行うとともに、今月12日から発熱者を感知するサーモグラフィーを正面玄関に設置し、発熱のある来院患者を入り口部分で把握して病状を確認するなど、院内感染の防止対策を強化することなどで労働条件の整備を図りたいと考えております。感染症患者に携わる医療従事者は、感染リスクの不安を抱えながら日々業務に取り組んでおりますので、労働環境の改善や心理的、精神的不安の軽減を図るよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
松岩議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、新型コロナウイルス感染症対策について御質問ございました。初めに、観光振興施策の展開についてでございますが、博物館や美術館など社会教育施設の利用促進につきましては、6月に再開した社会教育施設では感染リスクを低減させるため、現在、開館時間の短縮などを行っておりますが、今後は他都市の類似する社会教育施設の開設状況などを見ながら、段階的に緩和することを検討しているところでございます。教育委員会といたしましては、今後とも入館者の安全に十分配慮しながら魅力のある企画展を開催するなど、1人でも多くの市民や観光客の皆様に来館していただけるよう、努めてまいりたいと考えております。-20-