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小樽市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月11日

(1)人材育成について/(2)事務改善について

2019年12月11日、小樽市議会の一般質問で、中村誠吾議員が「人材育成について」「事務改善について」について質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
中村誠吾 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 16番 中村誠吾

一般質問をいたします。初めに、人材育成についてお聞きします。組織運営を考えるときに、経営の三要素ということがよく言われます。それは市役所の組織運営でも違いはないと思います。経営の三要素といえばヒト・モノ・カネです。現在ではそれに情報を加えたりします。ただ、いずれにしても、まずはヒトが来るわけです。小樽市役所では小樽市職員がヒトに当たるわけです。モノやカネの話は、次回の定例会の予算議論に残しておくとして、今定例会ではヒトの議論をしてみたいと思います。小樽市では目指すべき職員像として、1「市民の目線に立った職員」、2「チャレンジ精神を持った職員」、3「行政のプロフェッショナルとしての職員」、4「コスト意識・スピード感を持った職員」、5「倫理観・使命感を持った職員」の五つを掲げています。内容は至極真っ当です。しかし、実現するために小樽市は何をすればいいのかとなると、物すごく難しい問題になると思います。私はこの中でも特に2「チャレンジ精神を持った職員」、4「コスト意識・スピード感を持った職員」については特に実現するのが難しいと思いましたので、取り上げたいと思います。まずは2「チャレンジ精神を持った職員」についてです。私の実感ではかなり少ないと思っています。そして、たとえチャレンジ精神を持っていても、現在の-120-仕事に発揮できているかは疑問です。大きな理由としては、多くの小樽市職員が現実に向き合っている仕事で、チャレンジ精神の必要性をなかなか実感できないからです。それは小樽市だからではなく、どの自治体もそうなのかもしれません。市の仕事の大半は法律で定められた仕事であり、マニュアル化されている地味な仕事です。そして、公務員の仕事の評価については、多くの仕事ができて当たり前からスタートして、減点方式です。また、そうなるとチャレンジ精神を持って新しい仕事に取り組むより、前例どおり業務を行うということが合理的な判断ということになりかねません。このような現状で、小樽市職員がチャレンジしていくのでしょうか。私はここに大きな疑問があるのです。まず、一つの切り口として市長にお聞きします。市職員が行ってきた仕事の中で、どんな小さなことでもいいですが、市長が現場を見てよい印象を持った事例はありますか。もしあるならば、具体的にどのようなことだったのかお答えいただけますか。次に、チャレンジしたことに対して、職員または課、係などに何かメリットがないと仕事に取り組む動機づけが弱くなります。小樽市職員が仕事をした報酬、メリットとは何でしょうか。職員にとってチャレンジ精神を持って仕事をしたときのメリットがあればお答えください。そこで、私は例規集を眺めていて、小樽市職員提案規程というのを見つけました。平成 10 年に制定されており、職員から市政全般についての提案を広く募集する職員提案制度のための規程だと聞いております。市役所らしく、かたい感じに仕上がっていて、結局選考するための仕事がふえるだけなのではないのかという気もしないではありません。それでも優秀賞は5万円相当の金品です。個人的にはもう少し高い金額でもよいような気がしますが、現在の金額でも、先ほど申し上げた動機づけには間違いなくなります。これまでの提案件数は6件と聞いており、少ないなという印象を持っています。小樽市として今後も制度を続けていくつもりはありますか。私は、少しやりやすいような形で運用等を工夫し、規定を変えたほうがいいのではないかと思います。例えば、現在は小樽市職員提案審査委員会で選考をしていますが、選考を市の内部のネットワークを利用して、職員の記名投票で決めるとするのはいかがですか。そうすれば制度そのものに職員も関心を持ちます。また、次の議論と少し関係しますが、提案だけにとどまらず、既に事務改善等を課や係でやったことを発表する場も加えれば、他課の事務改善のアイデアを実践することができるのではないでしょうか。今後この制度を使いやすいように変えていくつもりはありますか。もし、この私のアイデアが採用されるのであれば、私に優秀賞をと言いたいところですが、私は現在職員ではありませんので、その権利がないことは承知しております。次に4「コスト意識・スピード感を持った職員」です。先ほど申し上げたように、これも動機づけが非常に難しいかもしれません。しかし、市職員の仕事は、どの自治体であってもやらなければならない仕事が大部分であるのは事実です。しかし、このような仕事を他の自治体と同じレベルの結果で、より効果的に行うことは非常に重要です。そして副次的かもしれませんが、職員の残業時間も削減され、金にも余裕が少しでもできるはずです。したがって、どの自治体でもやっている事務を効率化していくことはかなり重要なはずです。そこで、小樽市として効率的に職務を遂行できる職員を育てるために何かやっていることありますか。次に、事務改善についてお聞きします。私は現場の職員にただ求めるのではなく、市役所全体として取り組んで手本を見せることが必要だと考えます。それに、事務改善は現場レベルではどうしても限界があります。私は市長以下、全庁的に具体的な取り組みを重ねることこそが、4「コスト意識・スピード感を持った職員」を育てることになる-121-と思います。近年、業務の効率化による事務改善で、全庁的にコストが削減できたような取り組み事例はありますか。次に、私として職員にこのような仕事に取り組んでほしいという意味も込めて、全庁的な事務改善の取り組みとして、一つの例として、申請書の押印を取り上げてみたいと思います。これは市民の目線に立った職員にも通じると思います。近年、市役所全体の取り組みとして、申請書等の押印の見直しをする自治体が出てきています。インターネットで「市役所 押印 見直し」と検索しますと、千葉市、福岡市、藤沢市、安城市などが出てきます。押印の見直しに踏み切った理由としては、行政手続の簡素化及び市民の利便性の向上となっています。福岡市は 4,200 もあった申請が 2,300 まで減って、判こは要らないのです。手続のオンライン化を見据えて取り組んだようです。そこで小樽市の現状をお聞きしたいと思います。小樽市では、法律によって押印が義務づけられていない支給申請書、例えば国民健康保険の高額療養費支給申請書は、署名をしなくても押印がないと、現状、申請は受理されるのですか。近年では印鑑がなくても口座は開設できます。外国人などで印鑑を持っていない方がいたら、この手続のために印鑑の購入を実質的に強制することになるのではないでしょうか。もちろん、これは国民健康保険だけの問題ではありませんので、原課を責めるつもりは毛頭ありません。ただ、私が調べた限りでは、千葉市で同様の申請において、署名があれば押印は必要ありません。高額療養費の申請は協会けんぽで行われていますが、こちらも署名があれば押印は不要です。私が職員として窓口の現場で勤務をしていたとき、印鑑を車に忘れたからと言って取りに戻る市民もいました。家に忘れたからといって申請そのものを諦める市民も数多く見ました。申しわけない気持ちになりました。もちろんこのような市民を少なくする意味でも、押印の見直しは必要だと思います。一方、市職員の仕事側からこの問題を考えますと、現状は押印の必要性を丁寧に説明することも市職員としての業務となります。もちろん法律等で決まっている押印なら、それを説明するのは基本でしょうし、市民の理解も得やすいと思います。しかし、法律等で決まっていないもの、本当に必要かどうかわからない、他市で見直しがあるような申請書の印鑑の必要性を説く業務は、市の職員として必要な業務なのでしょうか。小樽市として、千葉市、福岡市などのようにしっかり全庁的に申請書等の押印の見直しをするおつもりはありますか。市民の利便性の向上はもちろんですが、このような全庁的な取り組みを通じて事務を簡素化していく必要があると考えています。また、細かいことでも一つずつ目に見える形で全庁的に事務を改善していき、全職員で共有していくことが大切なのではないでしょうか。そうすると現場の職員、さらに若い職員のアイデアが表に出やすくなるはずです。これこそが4「コスト意識・スピード感を持った職員」を育てることになると思いますけれども、今後、全庁的な事務の効率化による事務改善に取り組むための方法を考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。今回は申請書の押印を取り上げましたが、印鑑を使う申請書は市に膨大にあります。また、市民に何らかの金銭を支給するという、市役所としては当たり前で日常的な業務です。当たり前で大量に存在する業務だからこそ、1件当たりの時間を1分、いや 30 秒でも業務に費やす時間を減らせば、市役所全体としては業務に費やす時間を大きく削減できます。ぜひ全庁的に取り組んでいただきたいと思います。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 迫俊哉

中村誠吾議員の御質問にお答えいたします。初めに、人材育成について御質問がありました。まず、職員が行ってきた仕事の中で、私が現場を見てよい印象を持った事例につきましては、漫然となりがちな仕事にあって、その仕事ぶりから思いや熱意を感じられるということは、私としては大変重要な視点と考えております。職員のこうした事例には数多く接してまいりましたけれども、いくつか例示をさせていただきたいと思います。中学生を対象とした事業で、生徒たちの変化あるいは成長を見守る職員であったり、しばしば情報の提供が十分ではないと言われる中で、SNSなどを活用して職場の事業を積極的にPRする職員、また、私と一緒にFMおたるの番組に出演する際、限られた時間の中で工夫をして市民にわかりやすく担当している事業をPRする職員、そして行政が縦割りと言われている中で、職場の垣根を越えて一つの事業に取り組んでいる職員など、どれも好感を持てるものでありました。次に、職員にとってチャレンジ精神を持って仕事をしたときのメリットにつきましては、人事評価の能力評価に、未経験の業務に積極的に取り組む姿勢を着眼点として加えているほか、業績評価では前例がない新たな業務などの困難な目標を達成した場合、より高い評価を受けることができます。さらに、職員が困難な問題にチャレンジし、解決することで、達成感や充実感を得て、みずから考えて行動できる人材に成長できることは、本人にとっても大きなメリットになるものであります。また、私からも、職員にはチャレンジしたことに対する評価を示す必要があるものと考えているところでございます。次に、職員提案制度につきましては、御指摘のとおり、これまでの提案件数が6件と少ない状況でありますが、制度そのものの目的は業務の能率向上、職員の能力開発やモチベーションの高揚であり、本市における行財政運営、人材育成のいずれにも寄与するものであることから、今後も本制度を続けてまいりたいと考えております。次に、制度を使いやすくすることにつきましては、私としても制度をもっと魅力あるものにしていかなければならないと認識しており、提案の募集方法や審査の方法、報奨のあり方など、他都市の事例も参考にしながら、職員にとってより使いやすい制度となるよう研究してまいりたいと考えております。また、励みになるのであれば、私自身が提案者から直接提案を聞く機会を設けることも一考の余地はあるのではないかと考えております。次に、効率的に職務を遂行できる職員を育てるための取り組みにつきましては、初級研修や中級研修などの職員研修において、仕事を効率的に進める手法について学んでいるほか、平成 29 年度からは業務の効率化を時間当たりの生産性を高める観点から検証するタイムマネジメント研修を実施し、3年間で104 名の職員が受講しております。次に、事務改善について御質問がありました。まず、全庁的にコスト削減できた取り組み事例につきましては、各部の契約事務の一部を集約することにより、業務の効率化と経費の削減を図っております。また、庁内の業務システムを更新したことにより、各システム間でデータ連携が容易となり、データの入力や集計作業の労力が大幅に削減されるとともに、制度改正等に対しスムーズに対応できるようにするなど、業務の効率化を目指した事務改善に取り組んでまいりました。次に、例えば国民健康保険の高額療養費支給申請書は押印がないと受理されないのかにつきましては、法令には押印を義務づける文言はありませんが、厚生労働省の通知において高額療養費の支給の申請は「申請人の氏名、住所及び申請年月日を記載押印のうえ、行うものとする」とされていることから、本-123-市においても押印をしていただいた上で申請を受理しているところであります。次に、外国人が当該申請を行う場合につきましては、請求書の要件として署名を習慣とする外国人の場合は、氏名を自署することで足りるとする小樽市財務会計規則第 54 条の規定を準用し、署名のみでも申請を受理しており、印鑑の購入を強制することはありません。次に、申請書等への押印につきましては、平成 12 年の地方分権一括法施行の際、行政改革の一環として各申請書等の書式見直しに取り組み、幾つかで押印を省略した経緯があります。その後 20 年近くが経過し、手続のオンライン化等とも相まって、近年、官民問わずますます申請の簡略化等が広がっていることは私も認識しておりますので、改めて、現在も押印を要することとされている申請書等を精査し、先進事例を参考としながら、可能なものについては見直ししてまいりたいと考えております。次に、事務改善に取り組むための方法につきましては、行政にとりまして市民の利便性向上や業務の効率化は常に意識していかなければならないテーマであり、事務の改善を図るには全庁的かつ継続的な取り組みが不可欠でありますので、どのような手法で進めていくのかも含め、今後庁内で議論してまいりたいと考えております。(「議長、16 番」と呼ぶ者あり)

質問 16番 中村誠吾

これで私の質問を終わります。

出典:小樽市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月11日 議事録 PDF(136ページ) 間違いを知らせる