小樽市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月10日
地域公共交通網形成計画について
2019年9月10日、小樽市議会の一般質問で、松田優子議員が「地域公共交通網形成計画について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 松田優子 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 松田優子
4項目めの質問を行います。今、小樽市ではようやく地域公共交通網形成の実現に向け動き出しておりますが、このことについてお伺いいたします。第7次小樽市総合計画の基本構想を拝見すると、交通ネットワークという言葉が随所に出てくることから、これがまちづくりを行う上で重要なキーワードになるのではないかと昨年 12 月の第4回定例会での代表質問でさせていただいたところ、市長からも同様の認識との答弁をいただきました。今でもこの認識で間違いないのか伺います。この計画は、地域公共交通のあるべき姿として、その将来像を暮らしを支え、訪れる人にも利用しやすい持続可能な地域公共交通の構築と定め、この計画期間は平成 31 年(2019 年)度から令和7年(2025年)度となっており、その理由として 2030 年開通予定である北海道新幹線の札幌延伸による新たな需要への対応や並行在来線の取り扱いにより、小樽市の地域公共交通網の見直しをさらに行う必要があるため、並行在来線の取り扱いが決まる予定である北海道新幹線開業の5年前までを目標年次とするとありました。しかし、7月 22 日に開催された北海道新幹線並行在来線対策協議会第6回後志ブロック会議で、従来の延伸5年前から前倒しを目指すことに決定しました。このことが地域公共交通網形成計画の計画期間に影響しないのでしょうか。また、この計画の変更があった場合に、上位計画である第7次小樽市総合計画の期間が、令和 10(2028)年度になっていることから考えると、見直しにより総合計画への影響が出ないのでしょうか。なぜなら、先ほども述べたとおり、この交通ネットワークがまちづくりを行う上での重要なキーワードとなっているからです。この点の見解についてお示しください。また、この地域公共交通網形成計画は、この総合計画以外にも多くの関連する計画に反映されていますが、この地域公共交通網形成計画が途中で変更されると、他の計画の変更もあり得るのではないかと懸念しますが、この点についての認識をお伺いいたします。多くの御高齢の方にとって、今後小樽に住み続けていく中で特に心配されているのが除排雪問題であり、移動手段の確保です。広報おたる4月号の特集記事で本の路線バスの現況について記載があり、バス利用の推移を見ると、年間の利用者は 10 年前に比べ約 200 万人減っており、その大きな要因として、人口減少と自動車の普及が考えられるとありました。路線バスの利用者が減るとバス事業者の運賃収入が減少し、経営の悪化につながり、バス事業者は路線を維持するために運行便数の縮小を実施せざるを得ませんが、その結果バスの利便性が低下し、利用者が減少するという悪循環に陥ることになります。先日、ある御高齢の方と懇談した折、こういう話をされていました。その方の御主人は、現在施設に入所しており、面会に行くためには自宅から施設まではバスで、それも乗りかえが必要ですが、それでも今までは週に数回行くことは可能でした。しかし、バスが減便になったことにより乗り継ぎが悪くなり、タクシーの利用となると金銭的負担が大きく、また、体力的なこともあり、最近はせいぜい週に1回行けるかどうかで、少しゆっくりしたいときはレンタカーを借りて娘の運転で会いに行くといいます。この方の場合は運転できる娘がいるから何とかなりますが、御高齢の、特に女性の場合、運転免許を持っていない方がたくさんいます。ただ、これは御高齢の方だけの問題ではないことがわかりました。高校生の移動手段の調査で、週3日以上自家用車で送迎されている生徒が 27.9%もいますが、そこの表記が 27.9%もい-62-ると、「も」がついていることから、恐らく調査する側も予想外の結果だったのだと思います。これら高校生を送迎するのは恐らく父母であり、年代も 40 代前後であることから、日常的に自家用車を運転している世代だと思います。このように、世代で運転免許の取得状況にも違いがあり、男女比の違いもあり、自家用車の保有にも違いがあります。まず、市内における自動車運転免許証の保有状況をお示しください。また、そのことに関しての市長の見解をお聞かせください。学生からの運行便数が少なくて利用しづらいとの意見について、パブリックコメントを寄せた方の意見として、それは混雑して座れないを言いかえたにすぎず、ある程度混雑しないと事業者の収益は確保できないので、多少の我慢は必要であるとコメントしていましたが、それはそれとして学生であっても適正なバスの便数が少ないことも利用しない原因になっているのではないかと思いますが、これについての御意見をお聞かせください。同じ小樽市であっても、地域によってさまざまな違いがあります。例えば、手宮・高島地区と塩谷・長橋・オタモイ地区は、人口及び世帯減少率も他の地域よりも大きく、高齢化率も 40%を超えています。しかしながら、バス路線で言えば、手宮・高島地区は、各種公共施設がある中心街に出る場合は一本のバスでつながっていますが、塩谷・長橋・オタモイ地区は乗りかえが必要です。乗りかえは仕方がないとしても、乗り継ぎ料金の設定をするなど、利用者の負担感を軽減するような対策を考えるなど個々の状況を言えば切りがありませんが、地域差も考慮して計画を立てていただきたいと思います。また、同じく広報おたる8月号における地域公共交通網形成の特集記事で、バス路線維持のもう一つの課題として、乗務員確保の問題を取り上げております。理由としては、乗務員の高齢化や若い乗務員の不足によるものです。この乗務員不足はバスに限らず、タクシー運転手、宅配業者にも通ずるものです。ともあれ、この地域公共交通については課題が山積しており、交通事業者だけで取り組めるものではなく、市民、交通事業者、行政が連携・協力し、仕組みをつくっていかなければなりませんので、小手先にとらわれることなく、まさしく持続的な地域公共交通の構築を目指して努力していただきたいと思いますが、この点についての御意見をお聞かせ願って、この項の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、地域公共交通網形成計画について御質問がありました。初めに、計画期間についてですが、まず、交通ネットワークに対する認識につきましては、交通ネットワークは市民の生活や人・物の交流における重要な要素であり、私といたしましては、人口減少が進行している中において、まちづくりを進めていく上での重要なキーワードの一つであるとの認識を持っております。次に、並行在来線の判断との関係につきましては、並行在来線の判断の時期が前倒しされた場合には、その内容を見きわめた上で、本計画の計画期間の変更のほか、内容の見直しについても検討する必要があるものと考えております。次に、本計画の変更があった場合の総合計画への影響につきましては、両計画の整合が図られるよう、本計画の変更の内容によっては、総合計画の中間見直しなどにおいて見直しを検討する必要があると考えております。次に、地域公共交通網形成計画の変更に伴う関連計画への影響につきましては、それぞれの計画において整合を図る必要があることから、本計画を変更する場合、その内容によっては関連計画を見直すことも-63-必要であると考えております。次に、バス減便の影響についてですが、まず、市内の自動車運転免許証の保有状況等につきましては、小樽交通安全協会などが発行する平成 30 年版交通白書によると、平成 29 年末における市内運転免許保有者数と各属性での保有率は、65 歳未満男性、約2万 5,000 人で約 84%。同じく 65 歳未満女性、約2万 2,000人で約 68%。65 歳以上男性では約1万 2,000 人、約 67%。65 歳以上女性、約 4,000 人、約 14%となっております。この状況から、65 歳以上の女性の免許保有率が他の属性に比べて低いことが明らかであり、この世代の女性の方にとって公共交通が大きな役割を果たしているものと考えております。次に、学生がバスを利用しない理由につきましては、アンケート結果では運行便数が少ないとの回答もありますが、バス事業者によりますと、各学校の要請に応じて通学に利用される時間帯のダイヤを増便しているとのことであり、市としましても一定程度の配慮がなされているものと考えております。次に、持続可能な地域公共交通の構築につきましては、バス利用者の減少により収支が悪化することで減便が進み、さらに利用者が減っていくという悪循環に陥ることが懸念されます。このため、小樽市地域公共交通活性化協議会では、適正な運賃の設定や公的支援など、地域公共交通網形成計画に基づくさまざまな施策について協議を行っており、こうした施策を一つ一つ着実に実行していくことにより、将来に向けた持続可能な地域公共交通網の構築を目指してまいりたいと考えております。