小樽市議会 令和元年第2回定例会 2019年6月18日
国民健康保険料について
2019年6月18日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「国民健康保険料について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 高野さくら 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 高野さくら
4項目め、国民健康保険料について質問します。国保の加入世帯の世帯主の職業は 19.7%が被用者、72.5%が無職となっています。合わせて9割を占めています。加入世帯の平均所得は 51 万 6,000 円、所得ゼロ世帯は 6,969 件の 39.9%、所得 100 万円未満では 1 万 2,973 件で 74.4%です。このように加入者の多くが低所得世帯で構成されているのが国保であり、多額の保険料を負担できない状況にあります。加えて年齢構成です。このほとんどが 60 歳以上です。誰でも年齢を重ねれば医療が必要になります。ほかの医療保険制度よりも医療費が高くなります。このように国保はほかの医療保険に加入できない人々を支える重要な役割があります。だからこそ、国の負担があります。ところが、国は負担を減らして、その負担を加入者へかぶせてきました。小樽市の場合、特別会計歳入に占める国庫支出金は 1975 年 69.2%でしたが、1995 年には 37.8%、2005-44-年には 24.3%、2017 年には 22.7%と年々減らされ、国保が都道府県化されました。市長は、国保料が高い背景に国の国庫支出金の削減があると考えませんか、お答えください。国民健康保険法第1条では、「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保険の向上に寄与することを目的とする。」と定めているように、国民皆保険制度を支える社会保障の一環となっています。国保は、社会保障という視点に立って国保の構造的問題に手をつけることが必要だと考えませんか。市長の見解を示してください。国保都道府県化によって、北海道から標準保険料率が示されています。都道府県化によって北海道は、約半数の市町村において納付金の額がこれまでの保険料総額を上回ることが見込まれることから、激変緩和措置がとられました。しかし、北海道の国民健康保険運営方針で激変緩和措置が終わる 2024 年からは、保険料の引き上げが避けられない見通しです。小樽市の保険料が現在より引き上がらないと言えますか、お答えください。運営主体である北海道として、国保会計への財政投入を強めて加入者の負担軽減に取り組むべきだと思いますが、市長の見解を示してください。この都道府県化と一体に保険者努力支援制度という仕組みもスタートしました。しかし、この制度は市町村の国保行政のあり方を国が採点し、成績がよいとされた自治体に予算を重点配分する仕組みです。この方向性は、給付費の増大が保険料の負担増にダイレクトにはね返る国保制度にするために、都道府県を市町村の監督役にするものです。赤字解消の名で滞納者への締め上げを強化し、地域医療構想による病床削減など一体に給付費抑制を推進させる。医療から市民を追い出して社会保障費を削減する政府の考えについて、国の責任を加入者と地方自治体に押しつけることにつながると考えませんか、市長の見解を示してください。国民健康保険法第 44 条には、市町村が特別の理由がある被保険者で、保険医療機関に法の規定による一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金を減額することや一部負担金の支払いを免除すること、一部負担金を直接徴収し、その徴収を猶予する措置をすることができると定められています。小樽市の法第 44 条適用は、ここ5年で外来1件、入院1件で、昨年の適用はありませんでした。極端に少ない現状です。主要 10 市の状況について、北海道社会保障推進協議会の 2017 年度調査では、札幌市、函館市、旭川市、釧路市、帯広市、苫小牧市、江別市で 2017 年度での実績があります。法第 44 条に基づく一部負担金減免について、もっと柔軟に適用できるようにし、加入者にも周知するべきではありませんか。また、どのように周知しているのですか。日本共産党は、子供の均等割廃止について重ねて実施を求めてきました。市長は、減免は特別な事情の方が対象で、子供がいることをもって特別な事情として減免することは適当ではないと冷たい態度です。国勢調査によれば、18 歳未満がいる一般世帯は 8,443 世帯で全体の 15%、6歳未満がいる世帯は2,980 世帯でわずか5%にすぎません。住民基本台帳の4月末現在では、18 歳未満の人口は1万 2,693人、11%と約1割です。6歳未満は 3,285 人、2.8%です。国保加入世帯に絞れば 18 歳未満の加入者は1,343 人で、被保険者数の 5.3%です。これでも市長は、今の小樽市にとって子供がいる世帯が特別な事情とは考えませんか。国保の均等割や平等割は、協会けんぽにはない仕組みです。今年度から子供の均等割を全額免除することになった岩手県宮古市の山本正徳市長が、「子育て世代にしっかり応援しようと 18 歳以下の均等割を全額免除することにした。協会けんぽと比べ同じ所得なのに 1.5 倍から 1.8 倍の保険料になっている。国保の加入者が子育てするときに負担が大きいことは明らか。子供の均等割をなくして子育てしやすい㸫45-まちをつくる。そういう実例を示して国や県に財政負担を訴えていきたい」と述べています。小樽市に置きかえても、年収 300 万円の夫婦2人、子供1人の世帯の場合、協会けんぽは年 18 万 588円、国保は年間 40 万 8,270 円になり 2.26 倍、その差 22 万 7,682 円で、1カ月2万円弱、収入が同じなのに負担が大きくなっています。市長は、この差について国保の加入者が子育てするときの負担として大きいとは考えませんか。市長の考えを示してください。国保年金課によれば、子供の均等割を廃止するのに必要な予算は、18 歳未満の子供を対象にした場合で約 2,100 万円、15 歳未満で約 1,670 万円です。国や北海道に財政負担を訴えるためにも小樽市として法 77 条を適用した子供の均等割減免を実施することを求めます。お答えください。小樽市のホームページでは、「国民健康保険は、病院に掛かるときの医療費の一部を加入者が保険料として出し合い、みんなで助け合おうという制度です。」と記されています。加入者の助け合い等の表現は、国保法にどのように定められているのですか。市長の説明を求めます。一般会計から国保会計に法定外繰り入れを行うことについて、法律上禁止されているのでしょうか。お答えください。高過ぎる国保料を引き下げるため、国に財政投入を求めるとともに一般会計からの繰り入れを行って、国保料の引き下げを求めます。お答えください。4項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、国民健康保険料について御質問がありました。初めに、国民健康保険料が高い背景に国庫支出金の削減があるのではないかにつきましては、御指摘の期間には退職者医療制度の創設及び廃止、後期高齢者医療制度の創設などさまざまな制度改正が行われてきた経過があることから、その間の国庫支出金の減をもって、一概には判断できないものと考えております。なお、国保料が上がる大きな要因としては、被保険者に占める高齢者や低所得者の割合の増、1人当たりの医療費の増などが挙げられると考えております。次に、国保の構造的問題の解消につきましては、長期的には国の社会保障制度を支える大きな柱の一つである医療保険制度を安定的で持続可能なものとするため、全ての国民を対象とする医療保険制度の一本化に向け、抜本改革の実施が必要だと考えております。また、当面は国保制度の安定的かつ持続的運営ができるよう国庫負担割合を引き上げ、国保財政基盤の拡充・強化を図るなど、実効ある措置を講じる必要があるものと考えております。次に、本市の保険料が激変緩和終了後に上がらないのかにつきましては、本市は激変緩和の対象になっておりませんので、制度終了に伴う影響は受けないものと考えますが、1人当たりの医療費の増加が今後も続くと予測されることから、保険料の見通しは厳しいものと考えております。次に、北海道による国保会計への財政投入につきましては、国保制度は、国の社会保障制度の大きな柱として国の責任において、安定的かつ持続的運営ができるよう措置すべきものと考えておりますので、国庫負担のさらなる拡充や低所得者に対する負担軽減策の拡充などについて、全道市長会を通じ北海道からも国に要請するよう要望しております。-46-次に、国の責任を加入者と地方自治体に押しつけているのではないかにつきましては、医療保険や医療制度の改革は、急速な少子高齢化により社会保障費がふえ続ける一方、生産年齢人口が減少し続けている中で持続可能な社会保障のあり方を検討した結果であると認識をしております。次に、一部負担金の減免の柔軟な適用と周知につきましては、一部負担金の減免は、国民健康保険法の中で特別な理由がある場合と規定され、厚生労働省の通知では災害や事業の休廃止等による収入の激減などが特別な理由として示されており、基本的には他都市と同様の取り扱いをしているところであります。また、その周知につきましては、市のホームページに制度を掲載しているほか、窓口においても相談の都度、制度の紹介をしているところでありますが、今後ともさらなる周知に努めてまいりたいと考えております。次に、子供がいる世帯の保険料減免につきましては、国民健康保険条例の中で一部負担金減免と同様に災害、事業の休廃止等による収入の激減などが特別な理由として規定されておりますが、保険料の減免は個々の事情に応じて決定すべきものであり、その考えは変わっておりません。次に、国保と協会けんぽとの保険料の差が大きいことにつきましては、国民健康保険は被用者保険と比べて年齢構成が高く、医療費水準が高いことや所得水準が低いといった課題を抱えていることから、子育て世帯に限らず保険料負担が大きくなっている現状にあると認識をしております。次に、子供の均等割減免の実施につきましては、先ほど答弁いたしましたとおり、減免の基準には合致しないものと考えております。しかしながら、子育て世帯の負担減というのは、非常に重要なことでありますので、全国市長会や全国知事会などを通じて、引き続き国に対し子供に係る均等割保険料を軽減する支援制度の創設を要望してまいりたいと考えております。次に、国民健康保険法に加入者の助け合い等の表現は定められているのかにつきましては、同法には助け合いの表記はありませんが、国、道、市町村、被保険者が費用を負担し、これらを財源として保険給付を賄う制度であることが規定されております。また、北海道国民健康保険運営方針の中でも、国保制度が相互扶助の精神のもとで加入者同士が支え合う仕組みを基本としている旨、記載されております。次に、法定外繰り入れが法律上禁止されているのかにつきましては、法律上禁止する規定はありませんが、保険者の政策による保険料の減額のための繰り入れは、決算補塡等目的の法定外繰入に該当し、北海道国民健康保険運営方針の中でも段階的な解消の取り組みが求められているものであります。次に、国に財政投入を求めることと一般会計からの繰り入れによる国保料の引き下げにつきましては、一般会計からの法定外繰入は、先ほど御答弁いたしましたとおり、段階的に解消すべきものであることから、新たな一般会計からの繰り入れは考えておりません。また、国の財政投入につきましては、国保財政基盤の拡充・強化を図るため国の責任と負担において実効性ある措置を講じるよう全国市長会や全国知事会などを通じて、引き続き国に対し要望してまいります。