小樽市議会 令和元年第2回定例会 2019年6月17日
小樽市の財政について
2019年6月17日、小樽市議会の一般質問で、佐々木秩議員が「小樽市の財政について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木秩 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 佐々木秩
立憲・市民連合を代表して質問をいたします。最初に、小樽市の財政について伺います。まず、予算編成についてです。小樽市では、財源不足が今後も長く続く見通しなど、財政が最大の課題と言っても過言ではない状況になっています。この課題に対しては、市役所が一丸となり取り組む必要があると思いますが、残念ながら小樽市の決意、市長の決意はいま一つ伝わってきておりません。危機感が市役所の現場で共有されていない中で、従前からの手法が市長と現場の乖離を生んでいるのではないでしょうか。そこでまず、予算の作成方法や意思決定方法について質問をしたいと思います。平成 31 年度予算要求に当たっては、財政部として全庁的に5%カットを要求しました。原部が個別の予算案を作成し、財政部が予算を査定するに当たり、財政部として5%カットの要求以外の指示を行いましたか、伺います。平成 31 年度の予算を作成するに当たって、大変な苦労をしたと聞きます。それはそうです。最初の予算案の作成を各課がそれぞれ思い入れを持って行っていますから、財政に余裕のあった時代ならともかく、現状の小樽市の財政状況においては、予算の合計額がうまく範囲内におさまるはずがありません。このような従前からの予算編成の方法が時間外勤務の増加を招くなど、現場を疲弊させているのではな-19-いでしょうか。現状の予算編成の手法に対する市長としての問題意識について伺います。また、現状の予算作成方法では、どの段階で小樽市としての政策の優先順位が検討され、予算案の作成に反映をされているのでしょうか、伺います。少なくとも、市長や副市長など、大きな意思決定が可能な職責にある人が大局的な政策の優先順位を考えながら予算の各部の大枠をまずつくる。そして、同時に廃止や縮小を検討すべき事業の指示もする。その後に、大枠の枠内で各部なりの優先順位を考えながら予算案を作成する。その後は、財政部が今までどおり査定をしていく。現在の事業を大胆に廃止、縮小できるのは市長しかいません。原部が予算を作成する前に小樽市の全事業をテーブルに並べて、ゼロベースで事業の優先順位をつけていく必要があると考えます。ここまでしないと、小樽市の財政の危機は乗り越えられないと考えますが、こうした予算編成の手法は実行可能でしょうか。市長のお考えを問います。2点目、小樽市収支改善プランについて伺います。続く財源不足に対応するための小樽市収支改善プランですが、現状、その実効性に疑問を感じています。もちろん、必要な計画であることは間違いありませんが、内容に具体性が乏しいのではないでしょうか。一言で言えば、魂のようなもの、気迫が感じられません。小樽市は、財政の健全レベルでは 10市の中でも最低です。他市よりも工夫、努力が必要な現状であるにもかかわらずです。まず、小樽市収支改善プランにあるふるさと納税制度を取り上げてみますと、毎年 1,000 万円増の効果額を見込んでいますが、500 億円近く集めた泉佐野市の例は極端ではあるし、手法に賛否があるのは事実ですけれども、泉佐野市が必死にやっている姿勢は感じ取ることができます。一方で、小樽市はこれで本当によいのでしょうか。私は以前、ふるさと納税について質問をしたときに、いたずらに返礼品競争に走らず、職員の工夫によって、市にとって本当に効果のある手法を目指してほしいと提言をしました。そこで一つ提案があります。返礼品そのものの工夫ではなく、小樽市の職員がふるさと納税の営業ができる仕組みを構築していただけないでしょうか。小樽市の職員は出身地を含めいろいろな背景があり、市外に親族、友人がいらっしゃいます。また、中にはSNS等でたくさんの人とつながりを持ち、影響力を持っている職員もいるはずです。そこで、職員がお勧めのふるさと納税の品をホームページ上などで提案をする。例えば、自分の好きな小樽の特産品だったり、親に送りたい特産品を集めて 5,000 円や1 万円のプランを作成します。職員ごとが作成したプランを小樽市のホームページ上で選んでふるさと納税をしたら、その職員ごとの納税額を集計しておきます。そして、納税額の年間の上位の職員を発表し、一定程度の報償を渡す。そうすれば、職員が自分のプランのふるさと納税を営業します。つまり、市外にいる親戚や友人にふるさと納税のお願いをするはずです。また、職員自身が小樽市の特産品に対して理解を深める機会にもなりますし、もしかしたら職員が小樽市の新たな特産品を発掘するかもしれません。これこそふるさと納税の本旨にのっとっているのではないでしょうか。このような取り組みをすれば、ふるさと納税のホームページで職員のお勧めプランの納税額ランキングが作成できますし、ホームページのコンテンツとして充実する、ふるさと納税の金額の底上げになるというふうに考えます。市長はこのような職員が一丸となってふるさと納税を獲得していく仕組みをつくっていくおつもりはありますか。次に、小樽市収支改善プランでは、職員定数の適正化による人件費の抑制を挙げていますが、単なる人件費抑制なら誰でもできます。どのように人件費を抑制するのかが問われています。組織改革や事務事業の見直しにより職員の負担が減り、その上で結果的に人件費が削減されるよう目指すべきであるというふうに思いますが、市長も同じ考えでしょうか、伺います。-20-あくまでも市民サービスへの影響を最小限にしつつ、とにかく市役所全体として仕事を減らす。その上で残ったやるべき仕事を一番効率よく処理できる部署が仕事をする。また、新しい技術を導入し、非効率的な仕事を減らす努力を常にする。このことを組織全体として日々行えるような仕組みをつくっていく。言葉にすると単純ですが、実績を出すのは本当に難しいと思います。しかし、やっている組織はあります。トヨタです。有名な「カイゼン」です。現在、市役所として「カイゼン」と言えるような何か取り組んでいることはありますか。もし、これから「カイゼン」に取り組むとしたら、今の市役所なら、「カイゼン」を発表するために、現場に何かないかと調査の書類を送付し、その上で会議を延々とし、立派な資料をつくる。こんな新たな仕事と費用を生み出す皮肉な結果しか想像ができません。いわゆるお役所仕事です。こうならないように、どういう仕組みや組織をつくっていくのかが市長に問われているのではないでしょうか。職員定数の適正化による人件費の抑制を収支改善プランで掲げるのであれば、まず仕事をいかに減らすかということを実効性を持たせて考えていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。以上、厳しい指摘もしましたが、市長のリーダーシップのもと危機意識を共有し、全庁を挙げて本市財政健全化に向けて取り組んでいただきたいとの思いからの発言ですので、受けとめていただけますようお願いをいたします。第1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
佐々木議員の御質問にお答えいたします。ただいま、本市の財政について御質問がありました。初めに予算編成についてですが、まず、予算編成に当たっての財政部からの指示につきましては、原部からの予算要求においては、基準額の対象事業の一般財源合計額に燃料単価の上昇分を加算した上で、5%を減じた額の範囲内での予算要求を基本としたところですが、予算編成の基本方針として、今後の厳しい財政状況を踏まえ、歳入の確保はもとより、歳出全般にわたり徹底した見直しにより収支改善の取り組みを引き続き強力に実行することを求めており、具体的には歳入・歳出の各般について、その積算に当たっての基本的な考え方を予算要求に当たっての基本的な事項として示しております。次に、予算編成の手法に対する認識につきましては、より正確かつ社会動向に即した予算編成を行うためには、できる限り直近の国の政策動向や経済状況を把握する必要があることから、予算編成業務の開始時期が毎年 11 月となっており、2月上旬には予算案を作成する流れとなっております。現在の厳しい財政状況についての認識を予算編成方針や部長会議などを通じて職員との意思共有に努めておりますが、この限られた期間の中で事務事業の精査や政策判断を行うなどの予算編成を進める必要があることから、短期的に事務が集中することになり、全庁的に業務多忙となってしまう状況にあるものと認識しております。次に、政策の優先順位につきましては、本市の予算編成に向けては、政策検討会議や関係部長会議において施策や事業の一定程度の方向性を定めているほか、予算編成前に私から社会や経済の動向や社会的な要請を踏まえて、個別の検討課題を具体的に指示し、原部にて事業の優先順位を十分に検討させた上で予算要求を行い、まずは財政部長によるヒアリングを経て財政部予算原案を作成いたします。その上で財政部予算原案をもとに、私がヒアリングにおいて事業の必要性や優先順位についての議論を重ね、-21-選択と集中の観点で事業を厳選し、最終的に決定しているものであります。次に、御提案の予算編成の手法につきましては、限られた財源の中での予算編成であり、本市においては、とりわけ地方交付税などの国の地方財政計画における歳入の動向を見きわめる必要があることからも、各部局への予算枠などの設定は難しいものであると考えております。また、政策の優先順位をつける上では、予算編成の際に財政部からの予算原案の説明を受けますが、一般的な管理経費など経常経費以外の政策的事業については、その考え方を聞いた上で優先順位を十分に意識しながら査定を行っております。今年度における収支改善に向けた取り組みとして、現在、既に事務事業の見直しについて財政部から具体的な検討事項を示し、各部において検討作業を進めているなど、予算編成作業が本格化する前段で集中的に令和2年度予算に向けた事務事業の見直しに取り組むこととしており、その結果を予算編成に生かしていきたいと考えております。次に、小樽市収支改善プランについてですが、まず職員が一丸となってふるさと納税を獲得していく仕組みづくりの御提案につきましては、総務省から返礼品を強調した宣伝広告を行わないことなど、寄附金の募集の適正な実施に係る基準が示されているため、その基準に合致するかなどの問題点があると考えております。いずれにいたしましても、引き続き収入増に向けてどのような取り組みができるか研究してまいりたいと考えております。次に、職員定数の適正化による人件費の抑制につきましては、厳しい財政状況のもと収支改善を図るため、人件費の抑制は避けては通れない課題であると認識しております。私としましても、業務量に見合った職員定数とするためには、まずは職員の負担を減らす必要があるものと考えております。次に、「カイゼン」と言われるような取り組みにつきましては、本市でもこれまでに全職員に対し、節約行動や経費節減、業務の効率化のアイデアを募集するなどの取り組みを行ってきましたが、残念ながら組織としてまだまだ十分な効果を上げているとは言えないものと考えております。次に、実効性を持たせた仕事量の削減につきましては、近年、行政の仕事が多種多様化する中で、その業務も広範囲化かつ複雑化しており、職員の負担を減らすためにも、業務の効率化は喫緊の課題であると認識しております。そのため、事務事業の見直しのほか、職員の意識改革にも取り組んでまいりたいと考えております。