みんなの議会

小樽市議会 平成31年第1回定例会 2019年2月26日

(1)市政運営について/(2)事業継続マネジメントと事業継続計画について

2019年2月26日、小樽市議会の一般質問で、秋元智憲議員が「市政運営について」「事業継続マネジメントと事業継続計画について」について質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
秋元智憲 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 秋元智憲

平成 31 年第1回定例会に当たり、公明党を代表し質問いたします。今任期も残すところ約2カ月となりました。任期中は、小樽市にとって激動の4年間ではなかったでしょうか。振り返れば、議会の空転や流会、決算不認定など、問題を挙げ出せば枚挙にいとまがありません。今期限りで5名の議員が勇退されるとのことでありますが、会派は違うものの、小樽市、市民のためにとの思いは同じであります。4年間本当にお疲れさまでした、との言葉とともに、議員をやめられた後も御健康に留意され、それぞれの立場で小樽市と市民のためにお力添えをいただけるようお願いいたしまして、質問に入りたいと思います。初めに、市政運営について質問いたします。本来であれば、改選期の骨格予算の審議となる予定が、昨年、突然の市長選により迫市長が誕生し、初めての政策予算の提案となりました。予算編成に当たっては、財源対策として過疎対策事業債ソフト分の充当が2億 2,000 万円、財政調整基金の取り崩し分 15 億 7,000 万円により収支均衡予算を編成したとのことですが、大変厳しい状況であり、財政調整基金の取り崩しなどの財源対策に頼らざるを得ない予算編成は、さきに策定された収支改善プランを見ても、毎年度綱渡り状態です。まず、市として収支改善プランの着実な推進を図るため、今予算編成に向けては、将来負担や必要性、有効性を十分に検証した上で事業を厳選するとのことで、平成 31 年度一般会計当初予算額の主な増減内容が示されましたが、ここにある事業全てが将来負担や必要性、有効性を十分に検証した上で事業を厳選するとの考えのもと示された事業と言い切れるのか伺います。また、予算上改廃した主な事業があれば、事業名と効果額をお知らせください。次に、除雪費に関連して質問いたします。冬季間における円滑な道路交通を確保し、市民の快適な冬の暮らしや経済活動を支えるため、バス路線及び主要通学路を優先した計画的な除排雪を実施するとともに、雪対策基本計画の策定に着手するとのことです。今年度の除雪は今までとは全然違い、市長がかわればこうも違うのだねと感謝の声も聞かれます。確かに今年度は雪が少なく、除排雪作業も計画的にできたことも間違いありません。初めにお聞きしますが、迫市長は今年度の除排雪を行うに当たり、どのような考えで進めてきたのか伺います。市民にとってみれば、今年度が迫市長の除排雪を評価する上で基準となる年度でもあります。今年度は早い段階で排雪を行ってきており、除排雪業者は少し多目に雪が降っても余裕を持って作業ができたものと思います。前市長の森井さんのときには、除排雪業者が除雪対策本部に協議簿を上げ、約1週間ごとに開かれる会議で排雪日の見合わせなどの判断がされてきました。ただ、事実として判断がおくれたことにより、昨年までの市内の道路状況は最悪な状況でありました。今年度の除雪対策本部の会議で協議簿が上がり、判断されるまでの平均日数をお知らせください。また、昨年度はステーション会議が開かれず大変な状況でした。ステーション会議の開催状況についてもお知らせください。次に、置き雪対策についてです。今までは、市として統一した考えがなかったために、市には一定の排雪基準が必要ではないかというような議論も多々ありました。また、置き雪に対する苦情を大変多く聞くようにもなりました。これまでは市民の協力を得て、自宅前の置き雪は各自で処理するようお願いしてきたと思います。しかしながら、高齢化が進む本市にとって大変な負担になっていることもありますし、若い方からも置き雪を処理してから会社に行くのでは遅刻をしてしまうという声を聞きます。また、この問題は、議会が行っている市民と語る会でも意見として挙がっておりました。この問題を解決しなければ、人口減少に拍車をかける一つの要因となるのではないかと危惧いたします。方法としては、機械的な解消法、人的な解消法、補助金的な解消法などが挙げられますが、一度試算してみるべきと思いますがいかがですか。次に、防災行政無線整備事業費です。津波や高潮の災害時に沿岸の住民及び観光客等へ避難情報を迅速、確実に伝達するために、今年度は1億 5,000 万円が計上されております。まず、この事業の概要について説明願います。また、予算の内訳についてもお知らせください。昨年9月の胆振東部地震では、ブラックアウトを経験しました。これまでの防災計画などでも予想されていなかったことが実際に起こったわけですが、今回の防災行政無線にはどのような対策がなされているのか伺います。拡張機能についても説明願います。また、設備の耐用年数とランニングコストについても説明願います。次に、持続可能な開発目標について質問いたします。2015 年9月、ニューヨークの国連本部で国連持続可能な開発サミットが開催され、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」が採択され、貧困、教育、環境など 17 の目標と 169のターゲットから成る持続可能な開発目標、いわゆるSDGsを発表し、誰一人取り残さないとの理念のもと、本格的な取り組みが 2016 年1月からスタートしました。国も 2016 年5月に持続可能な開発目標推進本部を設置し、同年 12 月に実施指針を決定、発表し、国が地方自治体を含むあらゆるステークホルダーと協力して、SDGsの推進に取り組むことを示しています。SDGsには、開発途上国だけではなく、先進国も取り組むべき課題が含まれ、2030 年までに世界規模でSDGsのターゲットを達成するために動き出しております。昨年の7月にニューヨークの国連本部で開かれたSDGsに関する政治フォーラムでは、SDGsの採択から3年が経過した時点における各国の取り組みの現状が紹介され、共有されることとなりました。日本は 2030 年に向けて、民間及び市民団体へのSDGsの取り組みの普及、拡大を促進しながら、オールジャパンでSDGsに取り組むことを表明しております。政府は、地方創生と中長期的なまちづくりを推進すべく、積極的にSDGsに取り組んでいる 29 の自治体をSDGs未来都市として 2018 年6月15 日に選定し、その中でも循環型の森林経営に取り組む北海道下川町を初め、特にすぐれた取り組みと認定された 10 の事業に対して上限 4,000 万円の補助金制度も設けられました。政府が地方のSDGsの取り組みを支援しながら成功事例をふやすことで、全国的に持続可能なまちづくりの普及を加速させることが狙いだといいます。まず、これまで庁内でSDGsについての議論などをされたことはあるのか。また、職員研修などで勉強する機会などがあったのかをお知らせください。現在、市が行っている事業は、第6次総合計画に基づいた政策、施策、事業でありますが、昨年の第4回定例会では第7次総合計画基本構想が可決され、現在、基本計画を策定中だと思います。基本構想に示されたまちづくりの基本的な考え方やまちづくり六つのテーマの考え方がSDGsの理念に合致すると考えることや、今定例会の提案趣旨説明では持続可能なまちづくりとの考えを示していることからも、策定中の基本計画に登載される事業の目標を達成していくことがSDGs達成の一助になると思いますが、迫市長はどのように考えますか。また、さきに述べたとおり、SDGsは世界的な取り組みであり、日本政府としても積極的な取り組みを行っていることから、小樽市としてもSDGsの誰一人取り残さないとの理念を理解した上での全庁的な取り組みをしていただきたいと思いますが、いかがですか。以上、1項目めの質問を終わります。

答弁 市長 迫俊哉

秋元議員の御質問にお答えいたします。ただいま、市政運営について御質問がありました。初めに、事業の厳選及び改廃した事業につきましては、平成 31 年度予算の編成に当たりましては、全ての事務事業について職員と議論を重ねながら、その必要性や有効性、事務事業に無駄がないのかを十分に検証し、選択と集中の観点で事業を厳選したものと考えております。また、予算上改廃した主な事業名と効果額については、訪問先を厳選したことにより事業費を圧縮した小樽港物流促進プロジェクト事業費で、効果額は 70 万円。事業効果を検証した結果、終了することとしたアンテナショップ展開事業費で、効果額は 62 万 5,000 円。費用負担のかからない手法を検討すべきと判断し予算計上を取りやめたスポーツ選手交流事業費で、効果額は 44 万 1,000 円となっております。次に、今年度の除排雪につきましては、平成 29 年度のような事後保全的な排雪作業から予防保全的な早期の排雪作業に改めるとの方針のもとで、バス路線や主要通学路を優先した排雪作業を小・中学校の始業式前に行うなど、適切なタイミングで実施したものであります。このことは、庁内連絡会議や除雪ステーション会議を通じて、状況を的確に把握した上で、排雪の時期や規模の方針を明確にし、具体的な排雪協議が速やかに整ったためと考えております。次に、排雪作業の判断日数につきましては、先ほど申し上げたとおり、協議を円滑に進めてきたことにより、2月 15 日までで協議簿の提出から排雪作業の判断までの平均日数は約2日となりました。また、除雪ステーション会議は、これまで 11 月に1回、12 月に2回、1月に2回、2月に1回の計6回開催しております。次に、置き雪対策につきましては、本市では道路の雪を両脇に堆積していくかき分け除雪で行っており、自宅前の置き雪の処理については各家庭で処理されるようお願いしているところであり、市民の皆様の負担となっているものと認識しております。除雪後の置き雪処理の負担軽減については、今後、雪対策にかかわる基本計画を策定する中で、どのような仕組みで行うことが可能なのか、御提案の方法も参考に懇話会などを通じて、市民の皆様の御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。次に、防災行政無線整備事業の概要につきましては、平成 31 年度は津波避難対象地域となっている沿岸部に全 38 局のうち、屋外放送用の拡声子局を 13 局、災害対策室に親局、消防指令センターに副局を設置する計画であります。また、予算の内訳につきましては、工事請負費が約1億 4,600 万円、無線通信システムの専門技術者に施工管理を委託するための費用が約 400 万円となっております。次に、今回整備する防災行政無線のブラックアウト対策につきましては、停電時に屋外拡声子局を稼働させるため、3日分、72 時間に対応したバッテリーを装備することとしております。また、拡張機能につきましては、FMおたるへの割り込み放送、指定避難所に配備している無線機への転送、テキスト形式による登録制メールへの配信、多言語放送、地区別放送などを備えることとしております。次に、設備の耐用年数につきましては、設置場所や使用頻度にもよりますが、全国的に防災行政無線の多くは 10 年から 20 年の間で更新が行われており、実施設計時におけるメーカーからの聞き取りではおおむね 15 年との説明であったことから、本市としてもおおむね 15 年と見込んでおります。また、ランニングコストにつきましては、保守点検費用及び電波使用料など、システム全体で年間約400 万円、38 の拡声子局のバッテリー更新が5年ごとに約 1,100 万円と見込んでおります。次に、SDGsについての庁内議論などにつきましては、現時点で全庁的な議論や職員に対する研修等は行っておりませんが、関連イベントやセミナーについての情報周知は行っております。なお、2月13 日に東京で開催された第1回地方創生SDGs国際フォーラムに東京事務所長を出席させ、情報収集を行ったところであります。次に、総合計画とSDGsの関係につきましては、SDGsの目標を達成していくためには、未来を目指して総合的に取り組む必要があると認識しております。総合計画はまちづくり全般をテーマとしておりますので、その着実な推進はSDGs達成に寄与するものと考えております。次に、SDGsに対する取り組みにつきましては、国では地方創生の実現という観点から、昨年 12月に改訂したまち・ひと・しごと創生総合戦略において、SDGs達成に向けた取り組みを初めとする現在と未来の社会的変化を見据え、次期総合戦略策定の準備を開始するとしております。そのため、本市の次期総合戦略策定に当たりましては、SDGsの理念も踏まえながら進めてまいりたいと考えております。

質問 1番 秋元智憲

事業継続マネジメントと事業継続計画について質問いたします。近年多発している災害を初めとする緊急事態に対応していくため、国や各省庁が積極的に自治体や企業などに対して、緊急時に事業を継続するための対応、対策を進めるよう発信しております。これまでの経緯として、政府は平成 17 年、21 年、25 年と3度にわたり事業継続ガイドラインを改定してきました。特に平成 25 年に改定された事業継続ガイドライン第3版では、東日本大震災の教訓、平常時からの取り組み、継続的な改善の重要性を踏まえ、事業継続マネジメント、いわゆるBCMを前面に押し出した改定となりました。初めに、事業継続マネジメント、BCMについてです。事業継続マネジメントは、1970 年代に情報システムが企業に入り始めたことで認識されるようになり、その後アメリカやイギリスでのテロがきっかけとなり、平常時から事業の中断に備えることの必要性の認識が高まったといいます。また、2001 年に起きた 9.11 同時多発テロでは、BCMを実施していたことで、代替拠点での早急な復旧を果たした企業と、そうでない企業が事故後に事業復旧する速さに著しい違いもあり、経営状態の格差が明確になったとも言われ、BCMが大きな注目を集めるようになりました。日本においては、なかなか認識が深まらない中、平成 16 年の新潟県中越地震で被害を受けた半導体工場の復旧に時間がかかり、経営問題に直結する問題が起き、平成 19 年の新潟県中越沖地震でもエンジン部品工場の被害で多くの自動車メーカーに影響が出たことから、BCPの策定の認識が高まりました。BCMは、あらゆる環境の変化に応じ、継続的に改善し、発展させる狙いがあり、まずは方針の策定、分析検討、事業継続戦略、対策の検討と決定、BCPの策定、事前対策及び教育訓練の実施、見直し、改善のサイクルでマネジメントするものであり、BCPはBCMの一部であり、BCP単独の計画では本来の機能を発揮することはできず、BCMとセットであることに本来の意味があるものと考えます。国が示した事業継続ガイドラインで、BCMは経営戦略との位置づけからも本市における事業継続マネジメント策定に着手するべきであると考えますが、迫市長のお考えを伺います。次に、事業継続計画についてです。災害時や感染症の拡大など、緊急事態から市民の安全を担保するのは、国はもちろん、自治体としての最優先事項であり、安心して市民生活を送れる環境を維持できるようにすることは自治体としての重要な役割であります。平成 29 年に消防庁が公表した地方公共団体における業務継続計画策定状況の調査結果では、業務継続計画を策定済みとしたのは都道府県が 47 団体 100%であり、市町村では 29 年度内の策定予定を含めると 1,407 団体、80.8%になっております。また、平成 26 年に閣議決定された国土強靱化基本計画では、企業連携型BCP、BCMの構築促進などが盛り込まれました。また、国土強靱化アクションプラン 2014 では、最悪事態とされるサプライチェーンの寸断による影響も示されており、サプライチェーンを確保するため、企業ごとの企業連携型BCPの策定が求められております。このような状況の中で、先ほど紹介した平成 29 年の消防庁の調査で、業務継続計画が策定済みの自治体にカウントされている本市としては、業務継続に関する重要6要素のうち一部規定が文書体系として地域防災計画に定められているとはいえ、肝心な非常時優先業務の特定、非常時優先業務ごとの役割分担が明記されておりません。昨年9月の胆振東部地震を経験し、改めて緊急時の業務継続の視点で、早急に小樽市としてのBCPの策定を進めるべきだと思います。私が事業継続計画について初めて質問した平成 21 年第3回定例会の代表質問当時に比べると、BCPに対する認知度も上がっているものと感じますが、当時は厚生労働省が示したインフルエンザのパンデミック期間中における欠勤者が 40%になる可能性があり、限られた人員で必要最低限の業務をいかに継続するか、業務の継続、中断、再開までの計画策定が求められていたことから、本市の当時の状況や業務体系についても質問してきましたが、BCP、BCMは防災計画と混同し議論されることも多々あるようなことも指摘されております。本市としてのこの二つの計画の違いについて、どのような認識をお持ちなのか伺います。また、本市として既に小樽港におけるBCPについて、平成 28 年度に 370 万円の予算で策定済みだと認識しておりますが、現在の本市や本市機関における策定状況と策定済みのものの予算、手法について御説明ください。私が平成 24 年に質問した際には、国土交通省が津波対策で 126 港に事業継続計画策定を求めるとの記事を紹介し、小樽港のBCPの策定とともに小樽市としてBCPの策定についても提案しております。当時の総務部長だった迫市長からも、BCP策定も視野に入れながら取り組むとの答弁がありましたが、迫市長が誕生し備えるという点で言えば、事業継続計画策定はなくてはならないものであると考えます。迫市長のお考えを伺います。次に、安全で安心できる市民生活を実現するために市内企業の協力は欠かせないものと感じますが、国としても国土強靱化基本計画に各企業のBCP策定を求める内容を盛り込んだように、市内企業へのBCPの説明、周知、策定、相談窓口の設置などが必要になるものと考えます。これまで、本市では平成 20 年 10 月に市内医療機関や事業者に対し、BCPに関する説明会を行っており、当時医療品卸業の1社が計画を策定済みであったと記憶しております。その後の市内医療機関、事業者等の策定状況をお知らせください。また、BCP策定についてかかわってきた実績があれば、その内容について御説明ください。栃木県真岡市では、企業や団体が災害発生時の対応をあらかじめ定めた事業継続計画の策定推進都市を宣言いたしました。この宣言は全国の自治体で初めてであり、中小企業や介護施設などのBCP策定を積極的に支援し、まち全体の防災力強化を目指すとのことです。栃木県は、2020 年度までに全市町での策定を目指しており、真岡市では昨年3月に地震や風水害、原子力災害に備えたBCPが策定されました。推進都市宣言に当たり、真岡市ではBCP策定状況をつかむため、市内 1,026 事業所に対してアンケート調査を実施し、370 件の回答があり、BCPを「策定済み」が 93 件、「策定中」が 161 件で約7割に上ったそうです。検討しているとの回答も 43 件あり、策定、改定に対する支援については、「支援してほしい」が 151 件、「説明をきいてみたい」が 111 件だったとのこと。真岡市によれば、大手の中堅の製造業などは既に策定を終えており、今回の策定推進都市宣言を機に中小企業や個人事業主にも広がるよう後押ししたいとしております。今後、県のBCP策定支援プロジェクトとの連携を強化し、昨年8月から啓発用のポスター配付やセミナー開催を通して周知を図ったといいます。また、新たにBCPを策定する際には、県と協定を結ぶ大手保険会社から個別指導が受けられるようにもなりました。事業継続計画の策定推進都市とまではいかなくとも、まずは本市として市内企業の計画の策定状況が進んでいるのか、進んでいないのか把握するべきです。その上で、計画策定推進に向けた取り組みも行うべきと思いますが、いかがですか。先日の北海道新聞の記事によれば、道内中小企業を対象にアンケートを実施したところ、BCP「策定予定なし」との回答が 35.8%で、「策定方法がわからない」が理由の半数を占めたとのこと。策定に必要な支援策としては、セミナーによる策定方法の説明や専門家の派遣を求める回答が多かったそうです。このことからも、小樽市だけではなく、さまざまな支援策を講じ、民間の企業や団体の協力を得て計画策定を進めることが市民の安全・安心につながると思いますが、市長のお考えを伺います。

答弁 市長 迫俊哉

秋元議員の御質問にお答えいたします。ただいま、事業継続マネジメントと事業継続計画について御質問がありました。初めに、BCM、いわゆる事業継続マネジメントにつきましては、BCP、いわゆる事業継続計画を継続的に運用する上で必要となる計画、実行、評価、改善を行うPDCAが主となり、本市において事業継続計画を策定する場合にはこれらの概念が必要となりますので、策定の段階において検討してまいりたいと考えております。次に、防災計画と事業継続計画の違いにつきましては、地域防災計画は災害対策基本法第 42 条の規定に基づき、災害予防、災害応急対策、災害復旧などについて実施すべき事項を定めております。一方、事業継続計画は、災害時に行政みずからも被災し、人、もの、情報など利用できる資源に制約のある状況下において、優先的に実施すべき業務を特定し、その業務の執行体制や対応手順、継続に必要な資源の確保などをあらかじめ定めるものであり、地域防災計画の実効性を補完するものと認識しております。次に、本市における事業継続計画の策定状況等につきましては、平成 30 年度現在で、産業港湾部、水道局、消防本部、病院局が策定済みであり、このほか保健所が策定中であります。また、策定済みの事業継続計画についてですが、産業港湾部の小樽港港湾BCPについては、28 年度に業務委託により素案を作成するとともに、小樽港に関係する機関、団体等で構成する小樽港港湾BCP協議会を設置して、協議会の合意を経て策定したものであり、策定に要した費用は 336 万 1,000 円であります。水道局の小樽市水道局上下水道BCPについては、27 年度に職員で構成する委員会で策定したことから、費用は生じておりません。消防本部の小樽市消防本部新型インフルエンザ業務継続計画については、21 年度に国が示したマニュアルを参考に職員が策定したものであり、費用は生じておりません。病院局の小樽市立病院事業継続計画については、27 年度に職員で構成するワーキンググループで策定しており、費用は生じておりません。さらに、保健所が策定中の(仮称)小樽市保健所業務継続計画についても、職員で策定を進めており、費用は生じておりません。次に、事業継続計画の策定につきましては、災害時においても市民生活に対する行政サービスを提供するため、市の機能を維持することが大変重要と認識しており、新年度から策定に向けた調査、検討に着手してまいりたいと考えております。次に、市内医療機関、事業所等の事業継続計画策定状況につきましては、現在、病院・診療所 45 カ所、薬局 37 カ所、訪問看護ステーション3カ所が新型インフルエンザ等感染症の事業継続計画を策定しております。また、保健所では、市内 100 医療機関に対し、国の新型インフルエンザ等発生時の診療継続計画作りの手引きについて情報提供を行い、事業継続計画策定を促したところであります。次に、市内企業の事業継続計画策定状況につきましては、現在のところ把握しておりませんが、特に昨年9月の胆振東部地震以降、計画の重要性がうたわれるなど、関心も高まっている状況にあると推測しておりますので、今後、経済団体等とも協議しながら現状の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、事業継続計画の策定促進につきましては、経済産業省北海道経済産業局や北海道などがセミナー開催や専門家派遣などの取り組みを進めておりますので、こうした取り組みの周知に努めるとともに、さきの胆振東部地震では、大規模な停電による事業活動への影響も大きかったことから、ただいま答弁いたしました計画策定状況の把握などを踏まえながら、今後の取り組みに向けて市内の経済団体、業界団体、金融機関などと意見交換を進めてまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 平成31年第1回定例会 2019年2月26日 議事録 PDF(63ページ) 間違いを知らせる