小樽市議会 平成30年第3回定例会 2018年10月2日
国保都道府県化、生活保護基準改定について
2018年10月2日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「国保都道府県化、生活保護基準改定について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 高野さくら 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 高野さくら
3項目め、国民健康保険の都道府県化、生活保護基準改定について伺います。政府がなぜこのような国保都道府県化という制度にしたかといえば、最大の狙いは、公的医療費を恒久的に抑制することです。その証拠に、新制度で導入されている保険者努力支援制度を見ても、支援するどころか、市町村が国民健康保険の赤字削減を進めるよう、都道府県が指導を行っているか、市町村が収納対策の強化を行っているか、病床削減など医療費抑制の取り組みを行っているかなどを国が国保行政をチェックし、成績がよいとされた自治体に予算を重点配分する仕組みです。市長は、この都道府県化に問題があると思いませんか、お答えください。国保の問題は何よりも国保料が協会けんぽや組合健保の保険に比べて、2倍以上と異常に高過ぎることです。制度がスタートした 1960 年代の国保加入者の4割は農林水産業、3割は自営業でしたが、今は無職や非正規労働者などが8割を占めるようになっています。ところが、保険料が高く、払えずに滞納すれば、保険証の取り上げや差し押さえなどが課せられ、病気でお金がない人が十分な医療を受けられず、病状を悪化させ、餓死・自殺に追い込まれる事態などが各地で起きています。市内でも持病があると知りながら、経済的負担を懸念し、病院受診を控えていた方が家で倒れ、たまたま訪問した知人が発見し、無料定額診療を紹介され、すぐに手術を受けることができて命が助かりました。別の方は、病院に受診したときには、残念ながら2カ月後に亡くなりました。市長は、経済的理由で受診抑制になっていることや、亡くなられた方がいることについて、どう思いますか。このような背景には、高過ぎる保険料と窓口負担があるのではないでしょうか。このような事例があるように、社会的弱者の医療制度が、弱者を医療から排除し、困窮に拍車をかけるなど本末転倒です。国保構造問題の解決策として、保険料をせめて協会けんぽの保険料並みに引き下げる必要があると考えますが、いかがですか。保険料は、均等割で世帯人数が多くなると保険料が高くなり、ほかの自治体では 18 歳未満の子供がいる方に対して、均等割軽減をしています。本市も行っていただきたいと思いますが、いかがですか。子供の医療費無料化を行う自治体に対する、就学後の子供の国庫負担減額のペナルティーをやめることなど、引き続き国に対しても強く要請していただきたいと思いますが、市長の見解を求めます。生活保護基準引き下げについてです。生活保護基準引き下げは、物価高騰に苦しむ生活保護世帯にさらなる困窮を押しつけ、特に子供の数が多いほど減額幅も大きくなる仕組みによって、子供の貧困に拍車をかけます。国民生活の最低ラインを示す生活保護基準の引き下げは、就学援助や住民税の非課税限度額、最低賃金や医療・介護の負担減免基準、保育料の減免基準などに連動しており、その切り下げは、保護を受けていない広範囲な低所得者にも影響を与えています。今でも、市内の生活保護を受けている単身者の方は、1日3食食べたくても1食減らしている方も多く、親族が亡くなっても香典も上げられない、子育て世代からは、育ち盛りなのに十分に食べさせてあげられない、子供に習い事や塾にも通わせることができないなどの声が寄せられています。市長は生活保護基準引き下げに対して、どのような考えをお持ちですか。生活保護基準引き下げに伴って、現在就学援助を受けている方や 10 月以降に申請する方で、対象から外れる世帯はあるのでしょうか、お答えください。国は、引き下げによる影響が出ないよう、各自治体に制度の対応を任せていますが、今後本市も引き下げに伴い、制度基準を変えないことを求めます。お答えください。実施された保護費削減の改悪を全面的に見直し、むしろ物価上昇や生活実態にふさわしい水準への引き上げを国に対しても求めていくべきではありませんか。お答えください。3項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、国民健康保険の都道府県化、生活保護基準改定について御質問がありました。初めに、国保都道府県化につきましては、これまでの市町村単位での国民健康保険財政の運営では、市町村間の所得水準や医療費水準の差により、保険料水準に格差が生じており、特に小規模の自治体では、財政が不安定になりやすいといった構造的な問題を抱えていたことから、財政運営を都道府県単位で行うなどの制度改正が行われたものであります。この改正により、安定的な財政運営や将来的な保険料水準の平準化、事務の効率化が期待されており、特に問題があるとは考えておりません。次に、受診抑制の背景には、高い保険料と窓口負担があるのではないかにつきましては、窓口等において、保険料や病院での一部負担金に関する御相談があった際には、当該負担金の減免制度について説明し、また、緊急の場合には、資格証明書交付世帯に対し、短期被保険者証を交付するなどして、経済的理由で受診抑制が生じないよう努めております。次に、保険料の引き下げにつきましては、国保では他の制度と比べて、被保険者の年齢構成が高いため、医療費水準が高いことや所得水準が低いといった構造的な差があることから、全国市長会を通じて国に対して、国保の安定的かつ持続的運営ができるよう、国庫負担割合の引き上げを通して国保財政基盤の強化を図り、特に低所得者層に対しては、負担軽減策を拡充・強化するよう引き続き要望してまいりたいと考えております。次に、18 歳未満の均等割軽減につきましては、軽減制度を導入している自治体では、都道府県化に伴って、段階的に縮小している状況もあり、また、保険料の負担が他の被保険者に転嫁されることから、自治体単位で実施することは適当ではないと考えますが、子育て世帯の負担軽減の観点から、全国市長会などを通じて、国に対し、子供に係る均等割保険料を軽減する支援制度の創設を引き続き要望してまいりたいと考えております。次に、子供の医療費無料化に対する国庫負担減額のペナルティーの廃止につきましては、これまで全国市長会を通じて要請を行った結果、本年度から未就学児童に係るペナルティーについては廃止されたところでありますが、就学後の子供についても廃止するよう引き続き要請してまいりたいと考えております。次に、生活保護基準の見直しに対する私の見解につきましては、国の社会保障審議会、生活保護基準部会における一般低所得世帯の消費実態と保護基準を比較し、現在の支給水準が妥当であるかどうかの検証結果を踏まえ、さらに、緩和措置として3年間で段階的に実施するなど、生活保護世帯への影響に十分配慮した上で、見直されたものと認識しております。次に、生活保護基準の見直しによる影響につきましては、本年6月、国からの通知で、「それぞれの趣旨や目的、実態を十分考慮しながら、他制度にできる限り影響が及ばないよう各自治体における事業についても適切に判断・対応するように」とされているところであります。本市といたしましては、今回の生活保護基準改定に伴う影響、それぞれの制度の趣旨や国の動向も踏まえながら、対応について整理してまいりたいと考えております。次に、国に対し生活保護基準の引き上げを求めることにつきましては、このたびの見直しは 10 月から実施されたものであるため、どの程度の影響が生じるか不明であり、現時点では国への申し入れは考えておりません。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
高野議員の御質問にお答えをいたします。ただいま国民健康保険の都道府県化、生活保護基準改定について、御質問がございました。初めに、生活保護基準引き下げに伴う就学援助制度への影響につきましては、文部科学省からの通知では、基準見直し後において、できる限り児童・生徒に影響が及ぶことのないよう適切に判断、対応するよう求められております。教育委員会といたしましても、この通知に基づき、従前の基準により就学援助の認定を行うこととしておりますので、現在就学援助を受けている世帯や 10 月以降に申請する世帯は、対象から外れることはないと考えております。