みんなの議会

小樽市議会 平成29年第1回定例会 2017年3月2日

(1)小樽の古民家を活かす取組について/(2)がん対策について

2017年3月2日、小樽市議会の一般質問で、千葉美幸議員が「小樽の古民家を活かす取組について」「がん対策について」について質問し、市長 森井秀明、建設部長 相庭孝昭、保健所次長 犬塚雅彦が答弁しました。

質問者
千葉美幸 議員
答弁者
市長 森井秀明、建設部長 相庭孝昭、保健所次長 犬塚雅彦

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 千葉美幸

平成 29 年第1回定例会に当たり、一般質問いたします。まず初めに、小樽の古民家を生かす取り組みについて伺います。小樽市の空き家の現状は、国が実施している平成 25 年住宅・土地統計調査によると、空き家率が 17.2%で全国の 13.5%、全道が 14.1%の状況と比較しても高い空き家率となっていて、市内を回っていると、空き家以上に空き地も目立ち始め、まちの景色が少しずつ変わっていることに寂しさと危機感を感じているのは私だけではないと考えます。本市の空き家の中には、今なお歴史や文化、そこに住む人の生活を感じることができる古い木造住宅や石蔵、住宅兼店舗などがあり、このような小樽の古民家を生かす取り組みについて何点か質問いたします。初めに、小樽市で行われた平成 27 年度の空き家実態調査ですが、外観目視によって調査され、市内全域の建物数4万 7,608 件のうち、空き家等は 2,423 件で、空き家率は 5.1%となりました。この外観目視の調査項目について説明してください。本市では、将来にわたって小樽らしいまち並みを守るため、景観保全への取り組みを推進し、小樽市景観計画を策定しております。特に、歴史、文化等から見て、小樽らしい良好な景観を形成している重要な区域を小樽歴史景観区域としておりますが、昨年度行われた本市の空き家実態調査で、この区域における空き家の件数、空き家の管理状態について説明願います。また、その中に平成4年に日本建築学会北海道支部の御協力で歴史的建造物の実態調査が行われ、1次調査対象となった住宅や店舗、倉庫などの建物が含まれていると思いますが、空き家の件数とその管理状態について説明願います。観光客でにぎわう運河周辺や市内に点在する明治、大正、昭和を見詰めてきた小樽の古民家も空き家から空き地になり、駐車場やコンビニエンスストア等に姿を変え、小樽の魅力とも言えるまち並みや景観が少しずつ失われてしまうのではないかと懸念しています。このような懸念に対して、市長はどのような見解をお持ちでしょうか、お伺いいたします。また、小樽らしい景観を守るため、現在どのような施策がとられているのか、お示し願います。最近は見逃してしまうような小路や玄関が向かい合った家々が並ぶ路地に立ちどまる人、また、カメラを向ける人を多く見かけるようになりました。本市の歴史的建造物や文化財に加え、地域住民も気がついていない小樽の古民家の魅力は観光客を引きつけているように感じます。そのような魅力あるまち並みを少しでも残すため、空き家となっている小樽の古民家に特化した情報を利用したい方や移住希望者等に発信をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか、伺います。古民家を利用した移住希望者のニーズは居住用やカフェ、ものづくりや仕事スペースなど多岐にわたり、課題として挙げられるのは修繕費や改善費の費用負担です。移住希望者の本市への移住を後押しし、定住者へとつなげるためにも、課題とされる住宅改修費等の助成金制度を検討していただきたいと思いますが、市長の見解を伺います。次に、建築基準法の用途地域内の建築物の用途制限についてです。不動産会社情報の中にも小樽らしい民家の住宅が売りに出されますが、小樽市内の坂の上にあって、眺望のよい場所であっても、古民家を一般の方が自分が住むためだけに購入することは改修費のことなどを考えると難しいといいます。今回、御相談があったのは、そのようなところにある古民家を旅館として改修したい。改修費をかけてもなりわいが立つというものでした。古民家が旅館として新たに生かされ、結果的にその古民家を残すことにつながります。しかし、相談のあった空き家の古民家は第1種中高層住居専用地域の中古物件で、ホテル、旅館は原則として建てられない地域となっています。この地域の用途制限について説明願います。自治体によっては建築基準法第 48 条のただし書きによる許可について建築許可の取扱方針を定め、特例許可の範囲等を定めているところもあります。小樽市らしい景観を少しでも後世に残すため、空き家になった古民家を旅館に利活用できるよう、本市でも用途制限について一定の条件のもと緩和する検討をしていただきたいと思いますが、市長の見解を求めます。また、課題や問題点があればお聞かせください。今後ますます増加すると思われる個人旅行者やリピーターは、市内の公共交通機関を使いながら徒歩で小樽観光を楽しむと考えられ、小樽の古民家を生かした取り組みは、滞在時間を延ばす効果も期待できると考えますが、いかがですか、お答え願います。また、今回の質問に当たり、空き家となった古民家の利活用について成功している事例を拝見すると、古民家の再生に取り組んでいるNPOや地域の不動産会社、地域住民、そして自治体のまちづくりや空き家、観光に関係する部署などさまざまな組織が連携し進めています。市長の積極的な推進をお願いするためにも、本市でもこのように一体となった組織、ネットワークづくりをしっかり進めていただきたいと考えますが、市長のお考えをお聞かせ願います。がん対策について質問いたします。日本のがん検診受診率は、平成 25 年に実施された国民生活基礎調査で、男性の胃がん 45.8%、肺がん 47.5%、大腸がん 41.4%で、女性の検診受診率は、乳がん 43.4%、子宮頸がん 42.1%を含め、五つのがん検診の受診率も3割から4割台を超えています。しかし、本市のがん検診受診率は、平成 27 年度速報値で胃がん 7.0%、肺がん 9.7%、大腸がん 19.4%、乳がん 28.6%、子宮頸がん 30.1%となっており、国が目標とする検診受診率 50%以上には全く届かず、さらなる対策が必要なことは今までも指摘してきました。がんの治療費は発見がおくれ重症になればなるほど個人負担もふえ、乳がんの治療を行っている友人は手術後も抗がん剤治療が続き、年間数十万円の出費といいます。また、本市国民健康保険財政に与える影響は大きく、昨年 10 月に開催された決算特別委員会でも答弁いただきましたが、国民健康保険給付費の全体に占めるがんの医療費の割合は 17%でおよそ 20 億円、これらのことからも市民お一人お一人の予防意識や検診受診の意識を高めてもらう対策の推進が重要になっています。そこで何点か伺います。初めに、本市のがんの特徴についてです。小樽市のがん死亡者数の推移について過去5年間についてお聞かせ願います。部位別の死亡者数で見られる本市の特徴についても説明願います。また、本市で行っている全てのがん検診において、受診率が低下傾向にありますが、がん検診受診率とがんの死亡率の関係性についてどのように分析されているのか、説明願います。次に、コール・リコールの取り組みについて伺います。本市では、受診率向上のため、個別勧奨や再勧奨、いわゆるコール・リコールが実施されていると認識していますが、今年度はどのような方法で受診者に行われているのか、対象者やスケジュールも含め、説明願います。また、これまでの効果についてもお聞かせ願います。他の自治体では、現在行っているコール・リコール対象者を受診率のより低い層を絞り込み、重点的に受診勧奨を行っているところや、がんの部位によって罹患者が多くなる年齢層に絞るなどし、大きく受診率を向上させたところもあります。受診率が低い本市でも勧奨対象者をより絞り込むこのような方法を取り入れながら、受診率の向上を目指して効果の検証を行ってはどうかと考えますが、見解を伺います。検診受診率と死亡率の関係性については、国立がん研究センター予防研究グループが大腸がん検診受診の有無とがん死亡率との関係について約4万人の方々を調査しています。この調査結果については、さらに長期にわたって追跡し、検証する必要があるとしていますが、調査開始から 13 年間に 597 人が大腸がんにかかり、132 人が大腸がんで死亡し、過去1年間に検診受診なしの人に比べ、ありの人では大腸がんの死亡率が 70%低下したそうです。このような調査結果からも検診受診の大切さがうかがえます。小樽市では、平成 22 年度に行ったアンケート調査で、未受診の理由として多かった「自分の年齢ではがんにならないと思っている」「心配なときにはいつでも医療機関を受診できるから」という回答を上げ、受診の意識につながっていないとも答弁しています。今後、未受診者の意識改革をどのように行っていくとお考えか、お聞かせ願います。次に、胃内視鏡検査の導入についてです。検診受診率が本市で最も低い胃がん検診についてですが、本市では今年度から新たな取り組みとして、受診率が一桁台で推移している胃がん検診について札幌の対がん協会のみの受診を市内の四つの医療機関で受診できるようになりました。これは受診しやすくする環境整備として有効かと思われ、市民からも評価する声があります。直近での受診者は昨年度同時期と比べ、どのような傾向にあるか、説明願います。自治体で行う胃がん検診は胃部エックス線検査で行われており、バリウムを飲むこと自体が嫌で受診しない方も多いと聞きます。現在、病院での胃の検査は内視鏡が主流で体への負担も少ないことや、検査中に発見されたポリープの切除も可能で、未然にがん化を防ぐことができるといいます。厚生労働省では胃がん検診の指針を改定し、今年度4月から胃部エックス線検査だけでなく、胃内視鏡検査も選択できるようになりましたが、本市で選択していない理由を説明願います。また、胃がん検診の受けやすい環境をさらに充実させるため、胃内視鏡検査の導入を検討願いたいと思いますが、市長の見解を伺います。国では、平成 29 年6月に見直す予定の次期がん対策推進基本計画を見据え、がん対策をさらに推進する計画ですが、新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業補助金の交付に当たっては、よりよい取り組みを実施している自治体を評価することも検討されています。本市の取り組みのお考えをお聞かせ願います。この項の最後に、医療用かつら・ウイッグの購入費補助金制度について伺います。国立がん研究センターが 2009 年に行った抗がん剤の副作用の苦痛について調査したところ、頭髪の脱毛は男性では 18 位でしたが、女性は1位で吐き気や痛みより苦痛を感じているとの結果でした。生きるための治療とはいえ、女性にとって髪の毛が抜けることは精神的なダメージが大きく、生活上の大きな障害となっています。抗がん剤治療は通院で行うことが可能になった今、治療を続けながら外出するにも現場復帰するにも外見のケアの必要性を強く感じています。私の友人は、ウイッグがなかったらスムーズに職場復帰していなかったと言い、外出も控えたと思うと話していました。しかし、医療用ウイッグは普通のファッション用のものとは違い、肌に優しい素材を使った軽いものが多く、価格は十数万円、高額な治療費に加え、医療用ウイッグ購入の経済的負担は大きかったといいます。小樽市として女性の就労支援と早期社会復帰の観点から、抗がん剤治療の副作用により脱毛した方に医療用ウイッグの購入費補助制度の導入を検討していただきたいと考えますが、市長の見解を伺います。また、導入している自治体もふえてきていると聞きますが、認識についても伺います。再質問を留保し、一般質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)

千葉議員の御質問にお答えいたします。初めに、小樽の古民家を生かす取り組みについて御質問がありました。まず、平成 27 年度に実施した空き家実態調査の調査項目につきましては、建物の用途と階数のほか、保全の状況として建物の傾きと屋根、外壁の破損状況、衛生面の状況などとして敷地内のごみや雑草、樹木の繁茂の状況、玄関や窓ガラスの破損状況、家屋への進入の可否、雪による影響として、雪どめの有無や破損状況、落雪の影響、除雪や雪おろしの状況などを外観目視で調査を行ったところであります。次に、小樽歴史景観区域における空き家実態調査での空き家の件数につきましては 65 件で、管理状態別では良好が9件、準不全が 33 件、不全が 23 件となっています。この 65 件のうち、平成4年に行った歴史的建造物の調査で1次調査対象になった建物数は 16 件で、その管理状態別では良好が1件、準不全が 10 件、不全が5件となっております。次に、小樽の魅力とも言えるまち並みや景観が失われることへの懸念につきましては、古民家が保全され特徴ある小樽のまち並みや景観が残されることは大切であると考えておりますが、所有者の事情により解体されている実態があると認識しております。そのようなまち並みが失われていく実情については懸念しており、日ごろから古民家等の活用方法について調査研究を行うとともに、所有者に対し情報発信しながら、解体以外の方法で対応できるよう、働きかけをしてまいりたいと考えております。次に、小樽らしい景観を守るための施策につきましては、景観法に基づき、市域全域を景観計画区域に、さらにそのうち小樽らしい景観を形成する重要な区域を小樽歴史景観区域に定め、それぞれの区域に形態や色彩等の基準を設け、一定規模以上の建築行為等を行う場合には届け出を義務づけております。また、野外広告物については、小樽市野外広告物条例に基づき、大きさや色彩等に関する許可基準を設け規制しております。さらに、市指定歴史的建造物等については外観保全や構造上主要な部分の補強工事等に対し、その経費について助成や融資のあっせんを行っております。次に、空き家となっている古民家に特化した情報発信につきましては、小樽市空家等対策計画では空き家・空き地バンク制度の充実を掲げており、今後、制度の見直しを行い、登録件数の増加に向けた取り組みを進めてまいりますので、その取り組みの中でどう古民家の魅力を発信できるかを検討してまいりたいと考えております。次に、本市への移住を後押しし、定住につなげるための住宅改修費等の助成金制度につきましては、対象者を移住希望者のみとする公益性の問題や個人の資産形成への助成という問題もありますので、現時点で移住希望者を対象とする助成金制度の創設は非常に難しいものと考えております。次に、第1種中高層住居専用地域の用途制限につきましては、建築基準法第 48 条第1項第3号に規定されておりますが、当該地域は中高層住宅の良好な住居の環境を保護する地域であり、住宅のほか、学校、児童厚生施設、床面積が 500 平方メートル以下の店舗等が建築可能ですが、旅館やホテル、事務所等の建築はできません。次に、古民家を旅館に利活用できるよう用途制限を緩和することにつきましては、旅館については不特定多数の人々が利用するため、当該地域に求められる良好な住居の環境に影響を及ぼすことが懸念されることから、緩和することは難しいものと認識しておりますが、現在、国において民泊に関する新法制定の動きがあることから、その動向を注視してまいりたいと考えております。次に、徒歩等で小樽観光を楽しむ個人旅行者やリピーターの方々に対する古民家を生かした取り組みにつきましては、市内に点在する古民家を大切に保存し、小樽らしい魅力的な観光資源として利活用することは大変重要なことと考えております。具体的には、まち並みにマッチした古民家をリニューアルしたカフェや雑貨店等は、本市観光の魅力の一つであるまち歩き観光にふさわしい素材であり、こうした店舗がふえることで観光客のさらなる周遊が期待され、滞在時間の延長につながるものと考えております。次に、空き家となった古民家の利活用を進めるための組織、ネットワークづくりにつきましては、小樽市空家等対策計画では、空き家となった古民家だけではなく、空き家の利活用という観点から、庁内関係部署の情報共有はもとより、不動産会社や関連するNPO法人を初め建築、法律等の各団体や地域などとの連携の重要性を示しておりますので、今後、計画に基づき多様な主体とのネットワークづくりを進めてまいりたいと考えております。その手始めとして、国の地方創生拠点整備交付金を活用し、旧寿原邸を拠点に官民協働の事業体制によるリノベーション講座や空き家相談会などを実施してまいりたいと考えております。次に、がん対策について御質問がありました。初めに、本市のがんの特徴についてですが、まず、過去5年間のがん死亡者数の推移につきましては、平成 23 年は 580 人、24 年は 569 人、25 年は 578 人、26 年は 574 人、27 年は 620 人となっております。部位別死亡者数の本市の特徴についてですが、過去5年間で見ると、最も多いものは肺がんであり、次いで胃がんや大腸がんとなっております。次に、本市のがん検診受診率とがん死亡率の関係性についてですが、本市における受診率と死亡率の相関につきましては、統計学的に高い精度が求められ、国レベルの大規模調査が必要となることから、本市では分析を行っておりません。国の調査結果では胃がん検診、大腸がん検診、それぞれについて約4万人を対象とし、調査開始時点の過去1年間に検診を受けた人、受けなかった人について 13 年間追跡した結果、受けた人の死亡率は胃がん検診で約 50%、大腸がん検診では約 70%低下しておりました。このことから、国では検診受診と死亡率低下との相関があるとしているところでございます。次に、コール・リコールの取り組みについてですが、まず今年度の個別勧奨や再勧奨、いわゆるコール・リコールの実施方法、対象者やスケジュールにつきましては、対象者は子宮頸がん検診が 20 歳から40 歳の5歳刻み、乳がん検診が 40 歳から 60 歳の5歳刻みの年齢を対象としております。このうち個別勧奨の対象は、今年度初めて対象となる子宮頸がん検診の 20 歳、乳がん検診の 40 歳の方であり、再勧奨の対象は個別勧奨対象者以外の年齢で、過去に検診を受けていない方としております。方法は個別勧奨、再勧奨ともに無料となるクーポン券を個別に送付しており、スケジュールは対象者を抽出後、7月に無料クーポン券を発送しております。これまでの効果につきましては、平成 26 年度、27 年度の2年間にわたりコール・リコールを実施しましたが、受診率は 10%前後と低い水準となっております。次に、受診率向上を目指した取り組みや効果の検証につきましては、これまでも広報や健康教育などの機会を捉え、がん検診の有効性等に関する周知啓発や検診を受けやすい体制を整備し、受診率の向上を目指してまいりました。本市といたしましては、他市町村において効果を上げている工夫など、さまざまな取り組みを研究しながら、今後も受診率向上に向けて取り組んでまいります。次に、未受診者の意識改革をどのように行っていくのかにつきましては、日本人の2人に1人が何らかのがんに罹患し、3人に1人はがんにより亡くなるという現状にあります。このようなことから、がんは誰もがかかり得る身近な疾患であることや、早期発見・早期治療により患者自身の負担や医療費も少なくなることなど、がん検診の多くの有効性について広報や健康教育による啓発、また、市内各種団体で構成される健康づくりネットワークなどとの連携を図りながら、市民の皆様に対し啓発をし、理解が得られるよう引き続き取り組んでまいります。次に、胃内視鏡検査の導入についてですが、まず、胃がん検診受診者数の昨年度同時期との比較につきましては、1月末の状況で申し上げますと、平成 27 年度の受診者数は 1,639 人、平成 28 年度は 1,492人であり、147 人減少しております。なお、今年度から開始した市内医療機関での検診は 74 人が受診しております。次に、本市で胃内視鏡検査を選択していない理由につきましては、胃内視鏡検査の導入に当たっては、国が示す指針において日本消化器がん検診学会による対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル2015 年度版を参考にすることとされております。同マニュアルでは、有効ながん検診を正しく実施するため、市町村は検診の実施を運営するための胃内視鏡検診運営委員会を設立することが望ましいとされ、また、ダブルチェックを担当する読影委員会の設置など、精度管理体制を整備することが求められております。本市では、現時点ではこうした体制が整えられていないため、直ちに胃内視鏡検査を導入できない状況にあります。次に、胃内視鏡検査の導入につきましては、本市といたしましても、胃がん検診の充実は受診率の向上につながるものと考えており、国の指針に従い、胃内視鏡検査の導入に向け、昨年 12 月に胃内視鏡に精通している小樽市医師会や公的病院などの医師による準備会を設置し、課題の抽出や整理などを行いながら、胃内視鏡検査導入のための体制整備に向けた検討を進めております。次に、新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業補助金交付に対する取り組みにつきましては、国では補助金交付に当たって、市町村の取り組み状況に対する評価を検討しているとのことでありますが、その内容が明らかにされていない状況であり、今後、情報収集に努め、適切に対応したいと考えております。次に、医療用ウイッグの購入費補助制度の導入についてですが、抗がん剤治療の副作用によって脱毛した方の社会復帰支援策の一つであることは認識しております。現在、制度を導入している自治体は道内にはなく、全国でも 45 自治体程度にとどまっている状況にあります。本市といたしましては、昨年 12 月に改正されたがん対策基本法に基づく国、道の次期がん対策推進基本計画策定などの動向、他自治体の取り組み状況などを踏まえ調査研究をしてまいります。(「議長、2番」と呼ぶ者あり)

再質問 2番 千葉美幸

それでは、何点か再質問させていただきます。最初の古民家を生かす取り組みについて内容的には少し前向きな答弁もいただいたということで感謝申し上げます。今、市長からも答弁ありましたけれども、歴史景観区域における空き家の管理状態の件数等々聞きましたが、空き地になっているところも、もう既にないところも、非常に多くなっているのかなというふうに思っています。私としては、このなくなりつつあるそういう建造物については非常に危機感を抱いていまして、先ほどいろいろな施策について御答弁をいただいたのですが、なくなってしまう、失われつつあるものに対しての視点での対策が少し欠けているのではないかなと思っておりまして、先ほど市長からはその所有者の事情によって解体されているというふうに御答弁いただいたのですが、いま一度こういう方たちに対しての取り組み、先ほども少し御答弁もあったかと思いますけれども、これぜひもう一度御答弁いただいて、積極的に働きかけについていま一度お伺いしたいと思います。それと、私、特化した情報をということで、先ほど空き家バンクについて、これから見直しをしていく中で検討していくというお話だったのですが、これについても実はそのネット配信等々でやるということが非常に有効だということを最近感じておりまして、そういうことをやっている方にお話を伺うと、ネットで配信をしたところ、海外に住む日本人妻の女性の方が小樽の古民家にヒットしまして、そういう空き家を使って将来ワインの店舗を開きたいということで、今、交渉が進んでいるということもお伺いしました。これ空き家バンクの見直しをする中で検討をしていくということだったのですが、早急に進めていただきたい。これについては来年度中、何とか進めていただきたいと思いますので、もう一度御答弁いただければと思います。それで、きょう一番聞きたかったのが、やはり建築基準法第 48 条のただし書きのこの緩和措置なのですけれども、その用途制限について御説明いただいたのですが、要は旅館とホテルが建てられない制限になっているのです。一応、先ほど答弁いただきましたけれども、面積が 500 平方メートル以下のものですとか、そういうものであれば、理髪店ですとか、日用品の販売店、また、物販ですとか、銀行の支店等々は建てられるものなのです。多分これは、やはり高さの制限の中で旅館、ホテルは建てられないものに入っているかとも思いますし、また、先ほど御答弁いただいたように不特定多数の人が入るということで、そういうことの制限も、危険性もあるということで制限がかかっていると思いますけれども、今ある住居として使っていた中を改装して旅館業の許可を、今、旅館をやっている人が旅館業をやりたいという、そういう御要望でして、外見は全く変わらない、改修、修繕等はあるかもしれませんけれども、高さを変えるわけでもなく、そういう形で使いたいという方が実際にいるわけでして、ぜひこのただし書きによる部分について、やはりその方針をしっかりと市でも定めていただきたいなと思っているのです。その中に、例えば住民のきちんとした説明、また承諾を得るですとか、そういうこともぜひ進めていただければ本当に経済にも波及していきますし、先ほど御答弁いただいた滞在期間を延ばす、東西に延びる小樽の観光を周りながら、途中のそのような小樽の文化、歴史が感じられるような小さな古民家で宿泊する方も出てくると思います。これぜひ前向きに検討いただきたいと思いますので、この件についてもいま一度御答弁をお願いしたいと思います。それと、がんについて、また予算特別委員会でもいろいろ聞かせていただきたいと思いますけれども、最後の医療用かつらの購入費の助成なのですが、道内ではまだ実施している自治体もないということで難しいかなと思いますけれども、これ本当に脱毛して職場復帰できる状態にあるこういう患者の方々というのは見かけをすごく気にして、こういう見かけで職場の人がどういう目で見るのか、どうしたら受け入れられるのか、そういうことで悩んでなかなか職場復帰をできない方が実際にいます。これ本当にウイッグがあることで前向きになって職場復帰をする、また、新たな仕事を見つける、御本人にとっても質の高い療養の生活が送れるということで、ぜひ前向きに検討をお願いしたいというふうに思っていまして、各自治体いろいろ調べますと、大体金額的には2万円から3万円の補助制度が多分ほとんどだと思っています。これ、がん検診の受診率の向上、意識の向上等々を質問しましたけれども、これによって医療費の給付費が少しでも下がっていくことになれば、実際にがんで脱毛した方々へのこの補助制度は、予算的にどのぐらいかかるか、これからまた試算もしていかなければいけないと思いますけれども、こちらのほうにその予算をシフトするような形でぜひ市長には検討していただきたいと思いますので、この辺についてももう一度御答弁をお願いします。

答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)

千葉議員の再質問にお答えいたします。私が答弁したこと以外においては、各担当より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。私からは、1点答弁させていただきます。最初に、改めて御質問されました歴史的な素材、失われつつあるものにおいての対策を積極的に行っていくべきだという御指摘だったかと思います。千葉議員からも御質問の中でお話がありましたように、このまちの本市の空き家の中には、今なお歴史や文化、そしてそこに住む人の生活を感じることができる古い木造住宅や石づくりの建物、さらには住宅兼商店などがあって、これらの古民家、これが今、小樽市観光基本計画でもうたおうとしているホンモノの小樽と触れ合う、この枠組みに私は入ってくるのではないかと思っているところでございます。今、御質問の中からお話ししますと、建設部内における取り組みが最重要だという御指摘だと思うのですが、やはりその観光素材としての可能性も含めて、庁内で担当の職員とそれに向けた、これからこの古民家がもう失われることのないような環境づくりを調整し、積極的に私も取り組んでまいりたい、このように考えておりますので、御理解いただければと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 建設部長 相庭孝昭(建設部長は2017年3月まで)

千葉議員の再質問にお答えいたします。まず、古民家の情報の発信についてということでございます。私ども先ほどの答弁では空き家バンクの仕組み、登録しやすい仕組みづくり、そういった中で進めていきたいという答弁をいたしました。といいますのは、残念ながら、今、空き地・空き家バンクの登録は、以前には登録があったのですが、現在、登録がないという状況になっております。残念ながら、それは仕組みの中で登録するよさといいますか、利点がないといったところがあるのかもしれません。そういったところをまずしっかり改善して、まずは市の皆様から登録していただこうと、まず数をふやそうということで仕組みを改めたいということで、早急にこれは進めていかなければならないというふうに考えております。その中で当然件数がふえてくれば、その中には古民家もあると思われますので、その中で古民家がありますよといった形、どういった形で表示するのかといったのは、技術的な問題になると思いますけれども、これにつきましても、空き家バンクの見直しの中で早急に進めていきたいというふうに考えているところでございます。それから、建築基準法との緩和の関係でございますけれども、基本的に建物がなくても人の出入りといいますか、旅館、ホテルの規模にもよりますけれども、不特定多数の方が出入りをするということで、住居を主眼として考えている用途地域に対する環境への影響といったものがあるということでホテル、旅館については禁止されている、建てられないという形になってございます。そういったことで、今、私も住居占有地域でのホテル、旅館等への緩和といいますか、そういった例を調べてはみたのですけれども、どちらかというと別荘地とかそういったところで緩和している例が多いように見受けられます。それで、今はどちらかというと民泊でできないだろうかということで、民泊新法が今国会中に提出されるようでございます。まだ、詳細は明らかになっておりませんけれども、報道の中では住居占有地域にも建てられるという形になっております。今の世間といいますか、皆さんの中ではこういった民泊の新法の枠内で古民家なり空き家を利活用していこうという流れがあるようでございますので、私どもとすれば、まずそこでどういった考えのもとで緩和されるのか、その中で住居への影響がどういうふうな考え方で緩和されているのか、そこがまず一つ、これから緩和するにしてもしないにしても、一つの判断材料になっていくのだろうというふうに考えているところでございます。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 保健所次長 犬塚雅彦

千葉議員の再質問にお答えいたします。お尋ねにつきましては、医療用ウイッグの購入費補助制度についての本市の考え方ということでございますけれども、確かに患者にとって脱毛されている方は非常に精神的な御負担は大きくて、生活の質を向上あるいは担保していく上では大きな要素の一つだということは認識してございます。今回、昨年の 12 月にがん対策基本法が改正されまして、その中で新設された条項が幾つかございます。その一つに第2条第4号がありまして、条文をざっくり読みますと、がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、がん患者が置かれている状況に応じ、福祉的支援、その他必要な支援を受けることができるようにするといった内容の条項が新設されてございます。この次の、第3条では、今御説明しました第2条第4号の条文にのっとって、国ががん対策を総合的に策定し実施する責務があると規定されてございます。その脱毛の問題につきましては、地域差があるということではなくて、薬の副作用で脱毛する方が全国的にいらっしゃるということなので、まずはこういったような国の責務ということで、今後、6月までに出てくる基本計画でどういった形でうたわれているかということをまず見たいと思います。その中でこういったような補助制度について触れていないということであれば、第一義的には国の責務として、本市といたしましては全国市長会等を通してそういった補助制度の創設を求めていきたいと思ってございます。と同時に、本市としても自治体で何ができるかということで、先行事例の自治体の内容をよく調査して、どういったことができるか研究してまいりたいと思います。ただ、それまで、それなりに時間がかかりますので、もう一つ、現在いわゆる外観の、がん患者の脱毛に代表される、まつげもそうだとお話しいただいてございますけれども、アピアランス支援という考え方がございまして、国では各都道府県にそういった、アピアランスの支援のセンターをつくりなさいということで、北海道であれば国立病院機構北海道がんセンターでアピアランス支援をしていると。そういった中でNPO法人でレンタルウイッグというのですか、そういったものを貸しているという事業を行っているようです。毎月2回そういったような催し物をやって、若干のお金はかかるのですけれども、1年間リースでそういった事業もやっているということでございますから、まずは当面、今、私どもができることとしてそういったような周知活動を、そういったレンタルができるのですということを市民に周知してまいりたいというふうに考えてございます。

出典:小樽市議会 平成29年第1回定例会 2017年3月2日 議事録 PDF(161ページ) 間違いを知らせる