小樽市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月13日
平成 27 年度人事異動における法令違反について
2016年9月13日、小樽市議会の一般質問で、中村誠吾議員が「平成 27 年度人事異動における法令違反について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 中村誠吾 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 中村誠吾
第3回定例会に当たり、民進党を代表して質問を行います。最初に、平成 27 年度人事異動における法令違反について質問します。このことについては、小樽市コンプライアンス委員会が7月 20 日に行いました「公益通報に係る調査結果について(報告)」にかかわって、今回の代表質問においても昨日から議論がされていますし、8月9日に行われた総務常任委員会の場においても、非常に多くの疑念が示されてきたものと認識しています。これまでの質問と重複することもあろうかと考えますが、観点の違いもありますので、民進党として何点かについて改めて市長にお聞きします。昨年度の人事異動当時の地方公務員法第 15 条では、「職員の任用は、この法律の定めるところにより、受験成績、勤務成績、人事評価その他の能力の実証に基づいて行わなければならない」とありました。市長におかれては、もう何度もお聞きになっていた条文だろうと思います。そして、第 61 条では、「次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は 100 万円以下の罰金に処する」とあり、同2号において「第 15 条の規定に違反して任用した者」とありました。以上の法律によれば、任用は受験成績、勤務成績を例とする能力の実証に基づいて行う必要があり、これに違反すると罰則があるという重いものです。そして、適法か違法かの判断は、能力の実証に基づいて任用をしたかどうかがポイントになります。市長は違法ではないという以上、能力の実証があったと言わなければなりません。何をもって適法か違法かを決めるか、基準を確認したいと思います。市長が考える違法性の基準は、能力の実証が十分なのか、不十分なのかが分かれ目だということでよろしいですか。次に、今回のコンプライアンス委員会の報告では、任用当時、「勤務成績の実証となる昇任内申書、その他これに代わるような客観的な事実を示す資料が存在していませんでした」とされています。これは普通に読めば、能力の実証がないと読むのが当然です。そこで、市長に改めてお聞きします。違法かどうかではなくお答えください。市長はコンプライアンス委員会の報告にある「勤務成績の実証となる昇任内申書、その他これに代わるような客観的な事実を示す資料が存在していませんでした」の部分を受け入れますか、受け入れませんか、二者択一でお答えください。真摯に受けとめると記者会見等でも言っていますが、ごまかさないでお答えください。次に、これに関連して市長は、記者会見で「私としては、現状に加え、人事異動にあたって、より客観性を担保すべく、私なりに培った情報を加えて最終的な任命権者として判断させていただいたものですので」と答えています。市長は客観とは、どういう意味であると考えていますか。偉そうに言って申しわけありませんが、もちろん私も広辞苑で客観の意味を調べました。一つは主観の認識及び行動の対象となるもの、二つに主観の作用とは独立に存在すると考えられたもの、すなわち客体とあります。市長、よろしいですか。「私なりに培った情報」は、市長の頭にとどまる限り、市長の主観ですが、書類やメモにした時点で、その内容の妥当性はともかく、そのメモや書類が市長の主観と離れた客体であることは間違いありません。平成 27 年度の人事異動当時に客観性を担保すべきと言いながら、「私なりに培った情報」を書類やメモにしなかった理由をお答えください。必要ないと考えていたのでしょうか。次に、市長は平成 27 年度の人事で、根拠とされている「私なりに培った情報」は、内申書のある平成28 年度の人事にも使ったのでしょうか。次に、記者会見で北海道新聞の質問に対して、そもそも小樽市においては云々として、「能力の実証としては不十分であった」と答えています。これを地方公務員法第 15 条に照らすと、そもそも小樽市は違法状態だったとみずから認めていることになります。市長は、中松市長以前の市長における任用において、能力の実証は不十分であるから、地方公務員法第 15 条の違反であると考えていると理解してよろしいでしょうか。次に、地方公務員法第6条によれば、「地方公共団体の長、議会の議長、選挙管理委員会、代表監査委員、教育委員会、人事委員会及び公平委員会」及び「市町村の消防長その他法令又は条例に基づく任命権者は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律並びにこれに基づく条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、それぞれ職員の任命、人事評価、休職、免職及び懲戒等を行う権限を有するものとする」とされていて、議会の議長、選挙管理委員会、代表監査委員、教育委員会等も、地方公共団体の長と同様の権限があるものです。また、水道局長や病院局長である管理者についても、地方公営企業法第 15 条の規定により、管理者が企業職員、つまり水道局職員や病院局職員の任命権者であることが明確にされており、他の任命権者と変わるところはありません。そして、地方公務員法の任用とは任命と同義であり、具体的には地方公務員法第 17 条第1項に規定される採用のほか、昇任、降任及び転任の四つの行為を指しますので、今回の問題は市長の問題であると同時に、各任命権者にも深くかかわるものです。そこで、大変重要なことについて市長にお聞きします。これらの法的根拠を示させていただいた中で、市長は各任命権者の任用、任命、つまり人事権というものをどのように考えていますか。そして、平成 27 年度の人事異動において、これら各任命権者との調整はどのように図られましたか、お答えください。次に、記者会見そのものについての質問です。昨年の定例会においても、民進党は記者会見に対する準備の話をしてきました。今回の記者会見の質疑応答を見ていますと、昨年同様、市長の勉強不足としか言いようがありません。記者が当然の質問をしているのに、当然の回答ができていません。記者会見の中でもまた、「質問の意味が、私、ちょっとわかってないですが」とも言っています。記者会見の記録を見ても、記者会見の名に値しないものだと考えますし、問題のある記者会見だと考えます。議会での説明は大切ですが、何度も言いますが、記者会見も記者の向こう側には直接市民の皆さんがいるわけです。市長が公に説明をする場として、議会が重い、記者会見が軽いとは決してならないはずです。にもかかわらず、議会に関しては顧問弁護士と相談してから議会に臨みたい。一方の記者会見では、顧問弁護士と相談せずに臨むというのは問題です。余りにも記者会見を軽く見ていないでしょうか。市長は顧問弁護士と相談してから記者会見に臨むよう努力はしましたか、お答えください。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
中村誠吾議員の御質問にお答えいたします。ただいま、平成 27 年度人事異動について御質問がありました。まず、地方公務員法第 15 条に関する違法性の基準につきましては、能力の実証が十分か不十分かということに限られるものではなく、さまざまな要件を鑑みた上で判断されるべきものと考えております。(発言する者あり)次に、コンプライアンス委員会からの報告の一部についての私の受けとめ方につきましては、コンプライアンス委員会委員長宛に私が本年5月 10 日付で提出した書面におきましても、各部長が昇任または異動させたい職員以外の職員の勤務実績を証明し得る資料はありませんと記載させていただいているとおり、当時そのような職員について書面という形での資料を残していなかったという点においては、私としても事実と相違ないものと思っております。次に、客観という言葉の意味につきましては、御紹介いただいた意味に相違ないものと考えておりますが、私といたしましては、各部長の判断としての内申のみに頼るのではなく、複数の方から御提供いただいた情報も含めて、任命権者として総合的に判断することで、より客観性が高まることになるという思いで、記者会見の場でお話をしたものであります。(発言する者あり)次に、私なりに培った情報を書面に残さなかった理由につきましては、地方公務員法第 15 条の趣旨は、恣意的な任用を禁止することであり、私といたしましても、市長就任後の最初の定期人事異動に当たり、そのような恣意性の排除は当然前提としまして、従前よりもより客観性を高めたいという思いのもと、内申書等の書面のほか、複数の方から御提供いただいた情報も含めて、最終的な判断をしたということであります。客観性を担保する方法として、必ずしも書面で残さなければならないという認識は持ってございませんでしたし、これまでも申し上げておりますとおり、能力の実証方法は、法律上必ずしも書面に限定されるものではないとの顧問弁護士の御意見もいただいているところであります。次に、私なりに培った情報の平成 28 年度人事異動への活用の有無につきましては、今年度の人事異動に当たりましては、管理職について新たに留任内申書を設け、全て内申書をベースにしたほか、昨年度の約1年間で私自身が見て、そしてまたお聞きした御意見も加えて、私なりに改めて整理した情報も活用し、適材適所の配置に努めたところであります。次に、私が市長就任前の任用に当たっての法令違反の有無の認識につきましては、これまでの内申書は評価について一律の判断基準がなく、記載内容についても記載者によってばらつきがあったこと、また昇任や異動の対象ではない職員については、その年度において内申書がなく、平等性に欠けるのではないかと考えましたので、不十分という表現をさせていただいたものであり、そのことをもって、地方公務員法違反との判断に立つものではございません。次に、各任命権者が有する人事権に対する私の認識につきましては、議員がお話しされたとおり、各任命権者の人事権は法律で保障されているものでありますので、当然、尊重しなければならないものと考えております。また、各任命権者との調整につきましては、任用に際しての要件が法律で定められている場合がありますことから、平成 27 年度におきましても、従前同様その規定にのっとって最終的な調整は行ったところであります。(発言する者あり)なお、基本的には市長部局で採用した職員を他の部局へ出向させているケースがほとんどですので、人事管理の観点から、市長部局が一定程度のイニシアチブを持って異動を行っているという実態は従前からあると認識しております。次に、本年7月 20 日に行った記者会見に向けた顧問弁護士との相談につきましては、直接お会いはできませんでしたが、私の発言内容を確認していただき、助言をいただくなど、事前準備に努めたところであります。(発言する者あり)