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小樽市議会 平成28年第2回定例会 2016年6月14日

生活困窮者自立支援事業について

2016年6月14日、小樽市議会の一般質問で、佐々木秩議員が「生活困窮者自立支援事業について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。

質問者
佐々木秩 議員
答弁者
市長 森井秀明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 18番 佐々木秩

4項目め、生活困窮者自立支援事業について伺います。増加する生活困窮者についての早期支援と自立促進を図るために就労支援、その他の自立の支援に関する相談等を実施するとともに、居住する住宅の確保や就職を容易にするための給付金の支給等について定めた生活困窮者自立支援法が 2015 年4月1日から施行され、それに基づく事業が各自治体でスタートして1年がたちました。スタート時点では、この制度によってこれまで支援が十分されなかった層への就労支援が充実するなど、その効果が期待される一方、各自治体の準備が遅れて、相談窓口のあり方だけでなく、支援メニューやノウハウがない自治体も多く、どのような支援になるのか不安要素が大きいことが指摘されていました。そのような中で、この制度が本市では小樽市生活サポートセンター「たるさぽ」という形でスタートして1年、そこで、ここまでの活動について伺います。まずは、1年経過した段階での本事業についての市長の感想、所感をお聞かせください。聞くところによると、たるさぽでは、直営と委託が一つのチームとして事業を行っている全国でもまれな例とのことですが、その体制、役割分担、メリット等を御説明ください。たるさぽでの事業内容と相談を受けてからの流れはどうなるのか、概略を御説明ください。問題解決のために他の部署や機関との連携が必要だと思いますが、どのようなところとどのように連携されていますか。また、自立相談事業のこれまでの1年間の実績について伺います。新規相談数、主な相談内容とその割合、相談に来られた方の性別や年齢等の特徴的なこと、相談が終結した件数とその終結理由について説明ください。続けて、就労準備支援事業について伺います。たるさぽでのこの事業は、どのような方を対象にしていますか。参加者はどれくらいですか。どのような手法で行われているでしょうか、たるさぽの特徴的な取組があれば紹介してください。また、その効果、成果について御説明をお願いします。10 代から 20 代の若い世代も含む、いわゆる引きこもりの就労支援は、たるさぽの役割でしょうか。保護者の皆さんは、高齢化により心配が増すばかりです。学習支援事業についてお聞きします。支援法の中では必要に応じて取り組む任意事業となっていますが、全国的には今年度 450 自治体、50パーセントほどが取り組む予定になっています。任意事業の中では最も高い割合ですが、子供の貧困、貧困連鎖等の問題対応のためにも必要不可欠な取組だからと推察します。一般的にどのような内容で実施されていますか。また、本市ではまだ実施されていないようですが、今後どうしていくのかお示しください。また、もし実施する場合の課題は、どのような点が予想されますか。この項最後に、今後の課題について伺います。このたるさぽ事業全体で見えてきた課題や今後の展開についてお聞かせください。たるさぽの事業について、せっかく新設された事業ですし、本市の現状からも今後ますます必要とされるでしょう。市民への周知方法については、どのような方法で行われていますか。一般的に聞くのは、生活困窮者自立支援事業により、自立した後の支援が非常に手薄でバックアップ体制が整っていないため、生活困窮状態に戻ってしまう。せっかく雇用されても、労働環境が劣悪で賃金が低く、貧困から脱出できない。そして最悪の場合、この新たな相談窓口が生活保護の水際作戦を担う防波堤として機能してしまうことなどが危惧されていますが、これらの点についてはどのようにお考えでしょうか。生活に困窮している人が増えている中で、生活保護制度にだけ頼ることは限界があります。そこで、新セーフティーネットを広げる役割を担う生活困窮者自立支援制度のたるさぽがうまく機能することによって、公的扶助としての役割を効果的に果たせるようになり、生活に困窮している人が本市において救われることになります。今後の取組に期待しております。以上、4項目めの質問を終えます。

答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)

ただいま、生活困窮者自立支援事業について御質問がありました。初めに、「たるさぽ」のここまでの活動についてですが、まず、1年間経過した段階での本事業についての感想、所感につきましては、たるさぽには開所時から数多くの相談者が訪れていることから、小樽市内には、たるさぽの支援を必要としている方が多くいらっしゃることを実感すると同時に、こうした方々を自立に結びつけていくことの難しさを感じましたので、本事業をより充実をさせていくことが大事であると考えております。次に、たるさぽの体制、役割分担とメリット等につきましては、現在、たるさぽの体制には小樽市職員3名、小樽市社会福祉協議会職員2名、NPO法人の職員2名の7名体制となっております。また、役割分担については、所長、事務補助員及び自立相談支援事業における主任相談支援員を小樽市職員が務め、相談支援員を小樽市社会福祉協議会、就労支援員及び就労準備支援事業における就労準備支援員をNPO法人に委託しております。この体制のメリットについては、一つの事業を市と民間業者が共同で行うことで民間業者とのつながりのある機関とも幅広く連携がとれ、また、それぞれが持つノウハウを仕事に生かせることから、より効果的に事業を行えている点であります。次に、たるさぽの事業内容と相談を受けてからの流れにつきましては、まず、事業内容については、必須事業として、生活困窮者からの相談に応じ、必要な情報提供及び助言を行う自立相談支援事業、また、任意事業として、すぐには一般就労が困難な人に対して日常生活や社会生活などの自立を支援する就労準備支援事業を実施しております。相談を受けてからの流れについては、まず、相談があれば自立相談支援事業として相談支援員が受付を行います。そして、相談者の抱える問題を把握、分析した上で必要に応じて支援プランを作成します。その後、関係機関とも連携の上で、支援を継続して問題を解決することにより自立へとつなげていきます。また、就労を目指す場合には就労支援員が支援しますが、すぐには一般就労が難しい場合には、就労準備支援事業も活用した上で、困窮状態を脱却できるよう支援してまいります。次に、他の部署や関係機関との連携につきましては、相談者は経済的な困窮だけではなく、障害、子育て、介護、多重債務などさまざまな問題を抱えておりますので、相談内容に応じて庁内関係部局では、福祉部相談室、子育て支援課、障害福祉課、生活安全課などと連携をしております。また、関係機関では小樽市社会福祉協議会、地域包括支援センター、ハローワーク、障害関係施設などと連携をしております。連携方法については、情報交換のほかに相談者に対する支援プランを作成する際に実施している支援調整会議に参加していただき、相談者が抱える問題や支援方法について情報共有をし、その解決に向けて必要な協力を得られるようにしております。次に、自立相談支援事業の1年間の実績につきましては、新規相談数が 255 件、相談内容と割合については収入、生活費についての相談が約 54 パーセントで最も多く、次いで就労が約 42 パーセント、負債、貸付けが約 22 パーセント、病気・障害が約 20 パーセント、生活保護が約 12 パーセント、住居が約10 パーセント、引きこもりが約8パーセントとなっております。性別では男性のほうが多く、年齢は 20代から 70 代以上までほぼ均等な割合であることから、困窮状態にある方が幅広い年代にわたっていることが特徴として示されております。相談終結数については 158 件で、主な理由としては、当面の問題が解決したもの、就労したもの、生活保護を含めた他制度や他機関につないだものなどがあります。次に、就労準備支援事業についてですが、まず、その対象者や参加者につきましては、対象者は就労しても人間関係等で長続きしない方や、もう何年も就労しておらず就労に自信がない方、引きこもり状態にある方など、すぐに一般就労が困難な方としております。また、参加者については、平成 27 年度では6名となっております。次に、たるさぽでの手法と特徴的な内容につきましては、手法としては、就労に向けた生活自立、社会自立の向上を図るために、週に1回セミナーを実施して、コミュニケーション能力向上などの各種トレーニングを行うほか、レクリエーションへの参加や就労体験にも取り組んでおります。また、その中でも、たるさぽの特徴的な内容としては、セミナーのメニューで卓球などのスポーツや姿勢改善体操、料理実習などがあります。次に、効果や成果につきましては、効果については、セミナーに参加することで決められた時間やルールを守るようになったことや、参加者同士がかかわり合う中で自主的な発言が増えたり、相手を気遣う行動が現れ、参加者の成長が見られます。成果については、参加者6名のうち3名が就労し、1名は、現在就労体験中であります。次に、若い世代を含む引きこもりの就労支援につきましては、医療機関への受診が必要と思われる方については保健所が担当することもありますが、就労が可能と思われる方や、どこに相談すればよいかわからない方については、たるさぽが相談を受け付けて就労を含めた支援を行っております。次に、学習支援事業につきましては、一般的な学習支援事業の内容については、経済的に困窮している家庭の子供のために児童館などの既存施設を利用して、元教員や大学生が無料で勉強を教えるものです。本市でも学習支援事業の必要性は感じているところではあり、今後、関係部局とも協議をしながら実施に向けて検討してまいりたいと考えております。また、実施する場合の課題については、実施会場や教師役のボランティアの確保などが挙げられます。次に、今後や課題についてですが、まず、たるさぽ事業全体で見えてきた課題や今後の展開につきましては、この1年間で見えてきた課題としては、生活に困窮している方や就労先となる企業に対して、たるさぽの周知がまだ足りないということであります。たるさぽについては、広報おたるや小樽市ホームページを通じて周知しておりますが、生活に困窮している方には新聞をとっていない方やインターネットを使用していない方が多いため、たるさぽの存在を知らない方がまだまだいらっしゃると思います。また、企業に対しては、困窮している方が抱えている問題を理解した上で受け入れていただくよう協力をお願いしておりますが、生活困窮者自立支援事業の内容や、たるさぽの存在を知らないために協力を得るまでに至らないケースがまだ多いと思われます。今後の展開については、市内の福祉関係者や福祉に興味のある市民の皆様に集まっていただき、福祉について話し合う会議を開催するなど、幅広いネットワークづくりを進めていくとともに、相談数と自立数を増やすために地道な周知活動を続けてまいりたいと考えております。次に、たるさぽの事業の市民への周知方法につきましては、たるさぽ開所時に広報おたる及び小樽市ホームページに掲載したほか、ポスターとチラシを作成して庁内関係部局、福祉関係機関、医療機関、公営住宅、銭湯、学校などに配布と掲示依頼をしております。また、今年度は、町会へチラシ回覧を依頼したほか、フェイスブックなどのインターネットを活用した活動報告や「たるさぽ通信」を発行して関係機関に配付しております。次に、生活困窮者自立支援事業で自立した後の支援が手薄であることや生活保護の防波堤になってしまうことが危惧されることにつきましては、本来、生活困窮者自立支援事業は、恒久的な経済的自立のために支援するものであり、就労後の支援が手薄になることや生活保護の申請を妨げることがあってはならないと考えております。

出典:小樽市議会 平成28年第2回定例会 2016年6月14日 議事録 PDF(107ページ) 間違いを知らせる