小樽市議会 平成28年第1回定例会 2016年3月9日
総合戦略と市民幸福度について
2016年3月9日、小樽市議会の一般質問で、佐々木秩議員が「総合戦略と市民幸福度について」質問し、市長 森井秀明、教育長 林秀樹、総務部長 小鷹孝一、福祉部長 三浦波人、生活環境部長 渡辺幸生が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木秩 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明、教育長 林秀樹、総務部長 小鷹孝一、福祉部長 三浦波人、生活環境部長 渡辺幸生
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 18番 佐々木秩
一般質問をいたします。一つ目は、総合戦略と市民幸福度について伺います。2月 17 日に道から発表された 2015 年国勢調査速報値では、本市の人口は、昨年 10 月の段階で 12 万1,910 人、前回調査の5年前より1万 18 人減少し、減少率は 7.6 パーセントと過去最大となっています。何とかこの流れに歯止めをかけるために昨年 10 月策定されたのが、小樽市総合戦略です。2016 年度予算案において、市民幸福度という言葉がキーワードとして使われていますが、これはその総合戦略の中で、初めて導入された本市にとっては新しい概念です。今後、5年間の人口減少問題への取組成果を表す指標として、市民幸福度を一定の尺度にすることとしていますが、一見口当たりのいいこの言葉を安易に聞き流してはいけないという思いで、改めて確認させていただきます。まずは、市民幸福度について、総合戦略に採用した目的を説明してください。そもそも、幸福の感じ方は人それぞれ主観的で、それを指標として使うために幸福度という数値に変換するシステムがいまだ確立していません。日本においても、国や先進自治体が研究途上にあります。この研究の中で、個人の経済的状況など市の施策事業以外の要因の影響を受ける、他者との比較により影響を受けるという相対的なものであるという意見も多く、幸福度をはかるのは難しいと指摘され、導入をためらう自治体もあります。それなのに、なぜ本市の人口減少対策の柱である小樽市総合戦略の達成度の指標に、このような幸福度という非常に難しい概念を選んだのでしょうか。このような難解で未成熟な概念を使わなくても、戦略は組み立てられたと思います。あえて幸福度を採用した理由をお聞かせください。また、幸福度の指標化や数値化を図るための本市での手法について、簡略に御説明ください。この総合戦略で示されている市民幸福度の算定の仕方で、本当に市民の感じている実感としての幸福が表せるのかということです。行政の施策の結果として数値の変化の割合を合計していった結果は、確かに市民生活への何らかの効果を表す数値ではあると思います。しかし、それは市民の幸福のある側面にすぎないのではないでしょうか。例えば、先進事例として、実際に幸福度を開発、導入している東京都荒川区では、荒川区民総幸福度(GAH)という指標を掲げ、区民の主観的な幸福実感度を測定していますが、その手段として住民へのアンケートにより住民の主観を指標化して用いています。加えて、住民の主観を唯一の指標として幸福度をはかることは困難であることから、健康寿命、労働時間、ごみの排出量などの客観指標も設定し、より多角的に分析をしています。本市では、市民の主観、実感を捉えるための市民幸福度アンケートの実施についての考えはありますか。戦略を見ると、アンケート結果による項目も見られますが、過去の調査の流用と見られる古いデータも使われています。その扱いも含めてお聞きをします。他の事例では、同規模自治体の共通指標を数値化し、比較することによって、自治体の優位性をアピールする手法もありますが、本市で用いる考えはありませんか。本市が市民幸福度を取り入れたのは、単に5年間という短期間での変化を測定できればいいというのではなく、荒川区のような先進自治体のように、本気で区政は区民を幸せにするシステムであるという気概で、中・長期的に本市のまちづくりの根幹にかかわる概念として、腰を据えて取り組む覚悟で導入したと理解していますが、今後の本市での市民幸福度活用にかかわる展開について伺います。市民幸福度の概念や利用はまだまだ発展途上ですが、市政やまちづくりの姿を捉え、改革していく本当に有効な手段、目標になり得ます。本市も今後は先進的に取り組んでいるほかの自治体への情報収集や意見交換、有識者のアドバイスなどを十分取り入れた上で、本気で市民幸福度向上に努めてほしいと思います。2点目、子供の貧困対策について伺います。我が国の子供たちを取り巻く経済的な困難度が年々悪化していることは、さまざまな視点から指摘をされています。平均的な年収の半分を下回る世帯で暮らす 17 歳以下の子の割合、相対的子供の貧困率は、2012 年に 16.3 パーセントで過去最悪、中でも北海道は 19.7 パーセントと、都道府県中5番目の高さにあるとのことです。そのため、国においては、2014 年に子どもの貧困対策の推進に関する法律を施行、続いて子供の貧困対策に関する大綱を閣議決定し、それを受け、道では、北海道子どもの貧困対策推進計画を示しています。まず、この道の計画の概要について御説明ください。2014 年第1回定例会でこの問題について伺いましたが、今、述べたように取り巻く環境が変化していますので、再度、子供の貧困問題に対する市の認識について伺います。本市としても、子供の貧困の実態を把握するとともに、子供や子育て家庭にかかわる施策を子供の貧困対策の視点から捉え直すことが重要です。そのためには、庁内が連携して子供の貧困対策にかかわる市の推進計画を策定すべきと考えますが、どうでしょうか。また、しっかりとした対策を立てるためには、本市での子供の貧困状況の把握、目に見える化は必要です。漠然とした捉えでは的確な対応策は立てられません。本市においても、まずは貧困状態の実態把握のための調査を行うべきです。お考えをお聞かせください。札幌市では、子供の貧困対策では、特にひとり親家庭への支援が必要として、札幌市ひとり親家庭等自立促進計画を策定するため、母子家庭 2,000 世帯、父子家庭 450 世帯、寡婦 400 世帯にアンケート調査を実施しています。この調査では、ひとり親家庭の多くが子供の学習面で不安を抱いていること、親が病気のときに子の預かり先がない人の割合が2割を超えていること、病後児の預け先がないこと、就業や収入が不安定であること、ひとり親家庭を対象とした行政施策の認知度が低い状況にあることなどが判明をしました。ひとり親家庭は年々増加しており、子育てと生計の担い手という二重の役割を一人で担うため、住居、収入、子供の養育等の面で、さまざまな困難に直面することとなります。このようにひとり親家庭等が抱える問題は多岐にわたることが多い上に、ひとり親家庭の就労率は、母子家庭80.6 パーセント、父子家庭 91.3 パーセントと非常に高い一方、相対的貧困率は 54.6 パーセントの実態があります。働いているのに貧困なのが、日本のひとり親家庭の特徴です。既に働いているひとり親には、収入を安定するための支援が必要です。また一方、自身の病気や子供の障害など、すぐに就労できない方への就労支援については、それぞれの状況に応じた丁寧な自立支援が必要です。就労支援だけではなく、家事・託児サービスなどの生活支援がなければ安定した就労にはつながりません。よって、それぞれの状況に応じたきめ細やかで総合的な支援、一人一人がしっかり働き続けられる支援策が求められています。そこで、本市でのひとり親家庭支援の状況について伺います。具体的支援策にはどのようなものがありますか、主なものについて説明ください。先ほど述べたように、ひとり親家庭等が抱える問題は多岐にわたるため、それらに対応する支援の多様性が必要です。例えば、厚生労働省が事業として示しているひとり親家庭等日常生活支援事業は、本市での取組はどのようになっていますか。また、本市でのひとり親家庭への支援策の存在を対象者は知っているのでしょうか。現在、利用できる制度をひとり親家庭に十分周知し、相手方が制度を理解するだけでも支援の可能性が広がると思います。市の認識と周知、認知度向上策をお示しください。先ほど、札幌市のアンケートでは、半数以上が、それらの支援策の存在を知らないまま厳しい状況に置かれていることが明らかになっています。仕事と子育てに追われる生活環境を考えると、それはみずから調べようとしないのが悪いとは言えないと思います。また、知っていても利用度の低い制度もあり、利用者にとっては使いづらい制度になっていることが考えられます。この項最後に、先ほど質問した市民幸福度とのかかわりで言えば、このような大変な状況で頑張っている家庭の皆さんへの施策を実効あるものにしなければ、市民幸福度を上げることはできないと思います。よって、子供の貧困問題に関する施策を小樽市総合戦略に位置づけすべきと考えますが、御所見をお願いいたします。3点目、特別支援教育での連携について伺います。本市には、小樽市特別支援連携協議会が設置されています。まず、本協議会の設立の目的とメンバー構成、主な活動内容についてお聞かせください。その活動の中で、幼稚園、保育所の先生方の交流会が持たれ、その主要な話題の一つに子供の情報を小学校に引き継ぐ際の意見・要望がたくさん出たとお聞きしました。要録の引継ぎのほかに子供たちのことを伝える機会が持てないか、園に来てもらい交流したり、子供の様子を見てもらえないか、小学校が幼稚園や保育所に求めている情報は何なのかを知りたい、幼稚園・保育所から小学校への引継ぎをきちんとシステム化できないかとのことでした。そこで、これらの意見・要望についての今後の対応をお聞きしたいのですが、今回は、特別な配慮、支援が必要な子供のうち、保護者が普通学級に入ることを選択しているが、心配がある場合に限ってお話を伺います。現在の幼・保から小の対象の子供の情報管理と引継ぎ方法を説明してください。小学校側としても、支援を要する子供の情報が欲しいのは共通意識としてあるはずですが、幼・保側からこのような要望が上がる理由について、把握されていましたらお示しください。この課題は、子供の成長にとって大きな影響を及ぼすと考えます。解決に向け取り組んでいただきたいのですが、その際、幼・保・小、それぞれ納得できる、そして何より対象の子供にとって一番ためになる引継ぎ方法が望まれます。小樽市特別支援連携協議会においては、今後、どのように取り組んでいかれるのか伺います。また、小樽市には、とむとむファイルという名称の療育カルテがあり、このファイルは、保護者の方が子供の個性や特徴、これまで受けた支援の経過など、さまざまな情報をファイルに記録し、関係機関に伝えることで、子供の成長、発達への一貫した療育や支援を受けることをサポートするものであり、かかわる支援機関がかわっても、保護者との情報共有ができ、子供の情報の引継ぎにも有効な方法として活用できると関係の方からお聞きをしました。その点についての見解を伺います。最後に、市内に残るアスベストについて伺います。毒性が強く、吸い込むと肺がんや中皮腫を引き起こすことから悪魔の鉱物と言われるアスベストですが、これまで日本は 1,000 万トンを輸入し、約9割を建材に使用してきました。アスベスト含有建材は、今なお私たちの身の回りに大量に残っており、戦後、建てられたアスベスト建築の解体、改修が一斉にピークを迎えている今、重大なアスベスト飛散事故が繰り返されて健康被害が拡大する可能性があることがわかってきました。本市でも例外ではありません。そこでお聞きします。2012 年第1回定例会でこの問題について質問したときには、2005 年の調査で1956 年から 1989 年までに建てられた 500 平方メートル以上の木造以外の民間建築物でのアスベスト使用状況が示されましたが、その後、新たな調査又は追跡調査がされましたでしょうか。2012 年調査時、アスベスト使用建物は 58 件、そのうち解体された件数、現在残るアスベスト使用の建物は何件ですか。同じく不明の建物が 22 件ありましたが、どうなっていますか。2012 年より民間事業者や個人への対応として、本市では、国の制度を活用して建材にアスベストが含まれているかどうかを確認する調査に対し、必要経費の一部を助成する制度を創設していますが、この制度の内容と利用状況をお示しください。アスベストの使用が判明し、除去等の作業をする場合、大気汚染防止法に基づく届出が必要になりますが、昨年度の届出件数と近年の傾向についてお示しください。解体工事の際、一般にアスベスト対策を行った場合、コストは最大2倍に増加、その費用を浮かそうと、発注者や業者は、対策をとらずに解体作業を行うといった不正が行われているといいます。自治体には、業者を検査する権限が法律で定められています。しかし、義務ではないため、自治体の対応がまちまちで、今の自治体の人員では監視等には不十分ではないかという意見も出ています。そこで、本市での立入検査の人員の体制はどうなっていますか。また、実際、近年の立入検査実施件数と、その検査内容を示してください。現在の本市での対応で、アスベスト飛散への対応は十分と言えるでしょうか。この問題に対する市の認識と、これからの対応についてお答えください。市民へのこの問題全般について周知が改めて必要だと思いますが、広報おたるでの特集は、2006 年6月以来ありません。ホームページだけでなく、いま一度この危険性と各種相談先等について、広報おたるなどで周知すべきですが、いかがでしょうか。発がん物質であるアスベストは、現在も大量に私たちの周りに残っています。そして、現在、市内では、老朽化した建物の解体、改修が進んでいます。家の近所や通勤・通学路で何も対策がとられないまま市民は何も知らないままアスベストを吸い込んでいたらどうでしょうか。特に子供たちへの影響は深刻です。対応をお願いいたします。以上、再質問を留保し、一般質問を終えます。(拍手)
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
佐々木議員の御質問にお答えいたします。初めに、総合戦略と市民幸福度について御質問がありました。まず、市民幸福度を総合戦略に採用した目的につきましては、総合戦略を策定するに当たり、市民目線に重きを置く観点から、市民の皆様がそれぞれ抱く主観的な幸福感を各種指標により評価をすることで、住みよいまち小樽への進捗度を可視化するために取り入れたものであります。また、幸福度や満足度などを指標に採用し、総合計画の策定や行政評価を行う際などにも活用することにより、将来的に効果的、効率的な行財政運営を図ることができるものと考えております。次に、市民幸福度を採用した理由につきましては、総合戦略の大きな柱として「子育て世代をはじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上」などを挙げております。これは、今、住んでいる方の生活環境を整え、安定した雇用を確保することなどが人口対策に通ずるという考えによるものであり、これにふさわしい目標、指標として考えたのが市民幸福度であります。市民の皆様は、年代や業種の違いをはじめ、さまざまな方がいらっしゃることから、数値で客観的に表すことができる定量的指標と性質など主観的で数値に表せない定性的指標をアンケート調査などから読み取った上で、あらゆる角度から市民の幸福を推測した結果が市民幸福度で表れるものと考えております。次に、幸福度の指標化や数値化の手法につきましては、平成 23 年 12 月に内閣府の研究会が発表した幸福度指標試案を参考に、「住居・基本的ニーズ」「子育て・教育」「雇用・ライフスタイル」「健康」「自然・地域とのつながり」の五つのカテゴリーに分類し、それぞれ関連する指標を定量的なもの、定性的なものに区分して設定をしております。全ての指標には5年後の目標値を設定しておりますので、指標ごとに達成度を点数化し、カテゴリーごとの平均値を算出することにより、幸福度を数値化するという手法をとっているものであります。次に、市民の実感としての幸福を捉えるためにアンケートを実施する考えがあるかにつきましては、市民の皆様の実感と市民幸福度が一致するためには、今後も適切な指標設定を検証する必要があると考えており、それを捉える手法の一つとして、アンケートの実施は不可欠と考えております。まず、来年度につきましては、総合計画の策定に向けてのアンケートとあわせて実施をする予定であり、その後も継続して行ってまいりたいと考えております。また、データが古いものにつきましては、継続してアンケートを実施することにより、順次データを更新していきたいと考えております。次に、幸福度を他都市と比較し、優位性をアピールする考えがあるかにつきましては、本市が採用している幸福度については、個々人の主観的な幸福感に基づくものであり、他都市との比較については、性質的に難しいものと考えております。次に、今後の市民幸福度の活用の展開につきましては、総合戦略における将来の都市像である「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」の実現に向けて、中・長期的に取り組んでいく考えです。市民の皆様の実感と市民幸福度が高いレベルで一致して初めて住みよいまち小樽が実現すると考えていることから、総合戦略の施策パッケージを着実に実施するとともに、次期総合計画や行政評価との連動についても検討することで持続性や継続性を高め、結果として行政サービスが向上し、住んでいる人が本当によかったと思っていただけるようなまちづくりを進めていきたいと考えております。次に、子供の貧困対策について御質問がありました。まず、北海道の計画の概要につきましては、子どもの貧困対策の推進に関する法律第9条第1項に定める都道府県計画として計画期間を平成 27 年度から 31 年度までの5年間として策定されたもので、相談支援、教育支援、生活支援、保護者に対する就労支援、経済的支援を柱とし、子供の貧困に関する指標を定めるとともに、重点施策や計画の推進体制などが記載されたものとなっております。次に、子供の貧困問題に対する認識につきましては、経済的に厳しい状況に置かれたひとり親家庭等が全国的に増加傾向にあるなど、子供の貧困問題に関する状況は、好転していないものと認識しております。市としましては、平成 28 年度当初予算で、乳幼児等医療費助成事業の拡大のほか、保育料の寡婦控除のみなし適用や年少扶養等控除の再計算などについても取り組むこととしており、今後も国の施策や北海道の推進計画等を踏まえ、子供の貧困問題に関連する施策の推進を図ってまいりたいと考えております。次に、子供の貧困対策にかかわる本市の推進計画を策定すべきとのことにつきましては、市としましては、これまでもひとり親家庭への支援事業などに取り組み、このたびの予算編成においても、先ほど申し上げた支援策の拡充を図ることとしており、今後も実情に応じた施策の展開が可能であると考えますので、現時点においては、本市における計画策定は予定していないものであります。次に、本市における実態把握につきましては、各施策の中で実情の把握に努めており、アンケート調査の予定はありませんが、本市の推進体制として、昨年 11 月に小樽市子供の貧困対策推進庁内連絡会議を設置したところであり、今後、関係課による情報共有を図りながら施策の充実につなげてまいりたいと考えております。次に、本市のひとり親家庭への主な支援策につきましては、相談事業をはじめ、児童扶養手当の支給、医療費の助成、福祉資金の貸付け、自立支援給付金の支給、母子生活支援施設の入所などがあるほか、新たに保育料や市営住宅使用料の寡婦控除のみなし適用などに取り組むこととしております。次に、ひとり親家庭等日常生活支援事業の本市における取組につきましては、国が示す事業の内容は、通学や疾病などにより一時的に家事援助や保育などのサービスが必要となった際に家庭生活支援員の派遣等を行う事業であり、本市においては、家事援助などの事業は行っておりませんが、市内3か所の保育所における一時的保育事業により、乳幼児の保育などを行っているところであります。次に、本市が行っているひとり親家庭に対する支援事業の周知につきましては、各事業の概要や手続などをさまざまな機会に周知をしていくことが重要であると認識しており、今後も市の広報誌やホームページ、子育てガイドブックなど各種の媒体を活用し、周知に努めてまいりたいと考えております。次に、子供の貧困問題に関する施策の小樽市総合戦略への位置づけにつきましては、総合戦略の指標として、子供の貧困問題に関する指標の設定がなじまないこともあり、位置づけは考えておりませんが、今後、総合戦略に掲げる暮らす人に優しいまちづくりに向けて、子育てしやすい環境づくりのための各種施策の推進を図り、子供の貧困対策にも資するよう努めてまいりたいと考えております。次に、市内に残るアスベストについて御質問がありました。まず、アスベストの使用状況調査などにつきましては、平成 17 年の調査後、新たな全体調査は行っておりませんが、調査時にアスベストが使用されていた建物などについて、随時、その後の状況を調査してきたところであります。現在、アスベストが使用されている建物は、平成 24 年以降に1件が解体されて 56 件です。また、アスベストが使用されているか不明の建物は 18 件です。次に、アスベスト調査への助成制度につきましては、建築物に吹きつけられた建材にアスベストが含まれているか否かを判断する調査に対して助成をするもので、助成金額は 25 万円を限度として調査に要する費用全額となっております。当該制度については、平成 24 年度から3年間実施したところでありますが、利用実績がなかったことから 27 年度に廃止をしたものです。次に、大気汚染防止法に基づく昨年度の届出件数と近年の傾向につきましては、届出件数は4件で、近年の傾向としては、年度ごとに増減しているものの 10 件以内で推移をしております。次に、立入検査の人員体制などにつきましては、まず、人員体制ですが、職員を4名配置しております。次に、近年の立入検査実施件数については、届出のあった全てに立入りをしており、平成 24 年度は4件、25 年度は 10 件、26 年度は4件となっております。また、立入検査の検査内容については、大気汚染防止法の規定に基づき、作業区域内の密閉や集じん装置の設置などにより、アスベストの飛散防止策が適切に行われていることについて検査をしております。次に、アスベスト飛散に対する市の認識と、これからの対応につきましては、建設リサイクル法に基づく届出が必要な建築物の解体には、届出にアスベストの有無が記載されるため立入検査等の指導ができますが、小規模な建築物に関しては、届出義務がないため把握することが難しいと認識をしております。このため、アスベストを使用している小規模な建築物についても飛散防止策が必要であることを、ホームページ等で周知してまいりたいと考えております。また、平成 17 年に実施したアンケート調査において、アスベストの飛散のおそれがあると回答した建物所有者に対しては、必要な措置を講じるよう指導してきたところでありますが、是正されていない建物がありますので、引き続き、強く指導してまいりたいと考えております。次に、アスベストの危険性などの周知につきましては、現在、ホームページにアスベストについての相談窓口の一覧などを掲載しておりますが、今後は、どのような方法が効果的なのかを検討し、市民の皆様への周知に努めてまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
佐々木議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、特別支援教育での連携について御質問がございました。初めに、小樽市特別支援連携協議会の設置目的やメンバー構成、主な活動内容などについてでございますが、この連携協議会は、特別なニーズを必要とする乳幼児期から学校卒業後の就労時期までの子供に一貫した相談、支援及び指導を行うことにより、特別支援教育の理念を実現するため、関係機関が連携の強化を図ることを目的といたしまして、教育委員会が中心となって平成 25 年7月に設置したものでございます。メンバー構成といたしましては、後志管内の特別支援学校や市内の小・中学校、幼稚園連合会、民間保育協議会、保健所、医療機関、ハローワークなど、教育、福祉、保健、医療、労働その他関係機関等の職員と保護者、関係団体の会員で構成し、特別支援教育の推進を図るため、情報交換や必要に応じて実務担当者会議を開催し、個別の教育支援計画の定着に向けた取組や、幼稚園と保育所の交流会などの活動を行ってまいりました。次に、対象となる子供の情報管理と引継ぎ方法についてでございますが、特別な支援の有無にかかわらず、幼稚園にあっては、学校教育法施行規則に基づく幼稚園幼児指導要録に学習及び健康の状況を記録し、保育所にあっては、保育所保育指針に基づく保育所児童保育要録に養護や子供の育ちにかかわる事項を記録し、これらの抄本や写しを就学先の小学校に送付しているところであります。そのうち、就学に当たって不安を抱いている保護者が、教育委員会に就学相談の申込みをした子供につきましては、就学指導委員会の審議結果のほか、要録とは別に幼稚園や保育所での様子を記した書面を就学先の小学校に送付し、子供の状況をお伝えしているところでございます。次に、幼稚園や保育所から引継ぎに関する要望が上がる理由についてでございますが、就学に当たって支援が必要と思われる子供が増えている中で、幼児指導要録や児童保育要録を送付する3月には、小学校の担任が決まっていないことや、特に幼稚園においては、就学先が多数に及ぶことなどから時期的にきめ細やかな引継ぎが難しい面がございますが、これまでかかわってきた子供のことを小学校にしっかり受け止めてほしいとの願いから、幼稚園や保育所から引継ぎに関する要望が上がっているものと考えております。次に、引継ぎに関する連携協議会における今後の取組についてでございますが、特別な教育的配慮を必要とする子供に一貫した支援を行う上では、幼稚園や保育所から小学校に就学する際の引継ぎは重要であると認識をいたしております。連携協議会といたしましては、昨年の 12 月に幼保交流会を開催し、それぞれで支援を要する子供の状況について共通認識が図られましたので、今後は、幼・保と小学校との連携を深め、効果的な引継ぎが行えるよう、その方策について検討してまいりたいと考えております。次に、とむとむファイルについての見解でございますが、これまで連携協議会におきましても、とむとむファイルの活用方法について協議をしてきたところでございますが、とむとむファイルは、特別な教育的配慮を必要とする子供について、乳幼児期から学校卒業後の就労時期まで一貫した支援を行うために有用なツールであると認識しておりますので、今後も連携協議会として、幼稚園や保育所で活用が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。(「議長、18 番」と呼ぶ者あり)
再質問 18番 佐々木秩
何点か再質問をさせていただきます。市民幸福度についてですが、アンケートを実施するということでお答えをいただきました。先進事例で荒川区のお話をさせていただきましたが、そこのところでも、アンケートの内容によって、市民の幸福度をどれぐらいキャッチできるのかというところが非常に大事になると。ですから、その作成方法、それから処理の方法等についてさまざまな要素があり、それを多角的にやはり分析していくには、何人か少人数の方が又は市役所の中だけで、職員の中だけでこういうのをやっていくというのにはどうしても無理があるということで、専門家を交えたチームで行っている例がたくさんあります。やはり本市においても、これについては、さまざまな方の、専門家の視点をきちんと取り入れたチーム、そういう中でこのアンケートの扱いをすべきと考えますが、いかがでしょうか。再質問2点目です。子供の貧困対策についてですが、計画はつくらないというお答えでありました。先日の報道で、子供の支援をしなかった場合、北海道の社会的損失は 1,506 億円、これは全国の都道府県の中でも影響の大きい順位で5位ということになっています。さらに、本市の就学援助費受給者の比率というのは、北海道の中でも高いという、これを一定の指標として考えれば、やはり表には表れてはいませんけれども、この問題というのは、本市においての深刻度も、非常に予想がつきます。やはりこういう系統立てて、それぞれの施策を実行していくということはわかりましたが、それぞれがそれぞれのところでばらばらにやっていく中では、この効果をしっかりと表すことはできないと考えます。よって、きちんとした計画があった中で、先ほどの庁内会議などをきちんと基にした計画を立てた中で進めていくべきと私は考えるのですが、道の段階でつくって、小樽市で必ずつくれということでもないということでしょうけれども、いじめ防止対策推進条例についても必ずつくれと言われているわけではないですが、やはり小樽では必要だということの下にこれをつくっております。やはり同じように、この子供の貧困対策についても、小樽市で計画を立てるべきではないかなと改めてここで言いたいのですが、何かその辺について系統立ててという部分でお答えをいただければと思います。それから、施策の中にいろいろと挙げていただきました。その中で、少し不思議というか入っていなくてあらっと思ったのは、ファミリーサポートセンターの事業が行われています。このファミリーサポートセンターの事業というのは、例えば、ひとり親家庭の日常生活支援事業や何かと組み合わせて、システムを援用していけば、こういうことの中にも使えていくのではないかというふうに考えるのですが、ファミリーサポートセンターをこういうひとり親家庭、若しくは子供の貧困対策にうまく活用していく、そういうことは考えておられないのかということについて伺います。アスベスト対策についてですが、1点だけ。確かに、今、いろいろとどういう事業を、対策を小樽市がとられてきたかということをお聞きしていきますと、アスベストがあると判明したものについて、しっかりとした対策が立てられてきている。それから、件数もそんなにあるわけではないというのはわかりました。ただ、私が、聞いていて、この質問の中で一番課題だなと思ったのは、アスベストがあるのかないのかわからない建物があること。それから、あるのを知っていても正直に言わないで、先ほど述べたように不正をして、そこのところをないことにしている、そういう不正、不明の場合に対する対策というものがないと、やはり私たちのすぐ隣の家が解体されるときに、わからずにアスベストを吸い込んでしまう。それで何十年か後に、自分は中皮腫になったけれどもどこに原因があったかわからないという悲惨な状況になってしまうということだと思うのですね。ですから、何らかの不正、不明なアスベストに対する対応というのも、今後、必要ではないのかと考えますが、これについてのお考えを伺いたいと思います。
答弁 総務部長 小鷹孝一(総務部長は2016年3月まで)
佐々木議員の再質問にお答えいたします。私からは、アンケートに関して専門家を交えたチームで取り組むことが幸福度を捉まえる上では必要ではないかということについてでございますが、幸福度に関しましては、私どもといたしましても、まだまだ改善や研究の余地があるものだということで承知をしておりまして、まずは庁内においても引き続き検討してまいりたいと思ってございます。また、小樽市人口対策会議を今後も開催する予定でございますので、そういった中で指標の管理、それからアンケートの分析についても御意見をいただきたいと考えてございます。それから、幸福度の研究をされている横浜市立大学の教授がおりますので、その方にも当市の市民幸福度関係資料をお送りしておりまして、まだ何も反応は先方からございませんが、こういった方にも、できれば連絡をとるなどしてアドバイスをいただければということも考えてございますので、御了解をいただきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 福祉部長 三浦波人(福祉部長は2016年3月まで)
私からは、子供の貧困に関する再質問について2点ほどお答えいたします。一つは、小樽市も計画を策定して進めるべきということでございますが、例えば北海道が策定した計画を見ましても、対策の柱となっております教育支援、生活支援、就労支援等々の柱に沿って、現状ある各施策が網羅されていると、そして、それをしっかりと取り組んでいくことが大事だというようなつくりになっておりますので、私どもといたしましても、計画はつくらないでも、やはり必要な施策というのをそれぞれしっかり進めていくというのが、まず第一に大切なことであろうと考えているところであります。それから、ファミリーサポートセンターの活用という御質問がございましたが、この貧困問題の施策とファミリーサポートセンターの事業というのは、全く無関係とは確かに考えておりません。ひとり親家庭等日常生活支援事業とあわせての委託実施というお考えをお示しされたのかと思いますけれども、この事業については例えば、国が示した事業ですが、内容によってはヘルパーの資格等も必要とされております。そういったこともありますので、今後も、ひとり親家庭のニーズなどを見極めながら、必要に応じて検討していくべきことと考えているところでございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 生活環境部長 渡辺幸生(生活環境部長は2017年3月まで)
アスベストを含む建物の解体時の、不正に解体されるものへの対応ということでございますけれども、先ほど答弁にありましたように 500 平方メートル以上については、アスベストを含む建物というものは把握されておりますので、そこの部分については、解体時には必ず対策が必要だということでは周知徹底していきたいと考えております。また、それ以下の小規模な建物につきましては、現在、残念ながら把握する方法ということで、そういったものはございませんので、全ての建物を調べるということもできませんので、ほかの都市で、どのような形で把握するような対策をとっているか、それは情報として集めて、今後、どのような方法が効果的か考えていきたいと思っております。(「議長、18 番」と呼ぶ者あり)
再々質問 18番 佐々木秩
再々質問させていただきます。ファミリーサポートセンターの関係でございますが、何とか使えること、できる範囲で検討をいただけるのかなと思いますけれども、例えば私が調べた中では、旭川市においては、ひとり親家庭、それから非課税世帯等についてファミリーサポートセンターを使うということが可能で、その場合も5分4を市が助成をして使えると。この場合、1回 100 円から 200 円になるのだそうです。課税世帯であっても2分の1の負担で使えるようになっているというような方法で、この支援をしているのですね。新しい制度をつくらなくても、ある制度を使った中で、そういう支援もできていくということもありますので、ぜひこれについては前向きに検討をしていただけるように再度お願いをしたいと思います。以上、1点だけ再々質問、よろしくお願いします。
答弁 福祉部長 三浦波人(福祉部長は2016年3月まで)
ただいまの再々質問は、ファミリーサポートセンター事業のことについての御質問でございましょうか。子供の貧困対策とかかわっての御質問ということでしょうか。(発言する者あり)他都市では、例えば、一定の条件に当てはまる方に対して利用料を自治体が助成するという制度は確かにございます。小樽市のファミリーサポートセンター事業も平成 23 年にスタートしましたけれども、そのときは、道内自治体としては、どちらかというと後発に入りましたので、その時点では、利用料金なども比較的安い設定をさせていただいておりますが、現在、他都市の状況も変わってきておりますので、特にこの子供の貧困対策にかかわって、例えばひとり親家庭の方が利用される場合の料金も、今、一定の条件に当てはまる場合には料金の免除等も援助などもしておりますが、これからひとり親家庭だけではなくて低所得の家庭の方の利用というのも多々考えられますので、他都市との比較の中で、こういった料金、制度設計については、これは今後も常に見直しはしていかなければならないというふうに考えているところでございます。