小樽市議会 平成27年第4回定例会 2015年12月7日
来年度の予算方針について
2015年12月7日、小樽市議会の一般質問で、酒井隆裕議員が「来年度の予算方針について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 酒井隆裕 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 酒井隆裕
次に、来年度の予算方針について伺います。子供の医療費助成についてです。市は今年度は分析をしていくといった趣旨の説明をされていますが、分析の結果はどのようなものであったか、伺います。また、これまでも段階的に子供の医療費助成を行っていく方針が示されていますが、来年度に向けてのお考えを伺います。また、総合戦略の乳幼児医療助成では、現状値と目標値が同一となっていますが、理由について説明を求めます。次に、ふれあいパスの利用制限方針について伺います。ふれあいパスは 1977 年に本市議会へ 70 歳以上のバス料金を無料にしてほしいとする請願が提出されて以来、多くの市民や団体からの要望により 1997 年に実現しました。しかし、その後、2004 年度からは1乗車当たり 100 円と有料化が行われました。2005 年度には回数券方式に変え、2009 年度には 110円の回数券方式にされました。昨年度は 120 円の回数券方式にして、利用状況調査を行ったものです。市は来年4月より1乗車当たりの利用者負担を現在の 120 円から 110 円にしたいとする一方、利用冊数を 15 冊までにする方針を示しています。市は利用者負担を減らしたい事業の趣旨を踏まえて、できるだけ多く外出の機会を設けたいとしますが、事業趣旨を踏まえるならば利用冊数の上限を設けるのではなく、むしろ現金乗車に戻すなど利用しやすい制度にすることが求められます。来年4月から実施しようとしている利用制限はきっぱりと撤回するべきです。市長の考えを伺います。そもそもこの利用制限方針は、前市長の下、進められたものです。市長は公約で高齢者対策の充実を掲げられています。しかし、このまま実施することとなれば、みずから掲げた公約に反することになるのではないでしょうか、市長の考えを問います。そもそも市の事業負担を1億 5,000 万円をめどとしたいという考え自体が問題です。これまでも対象者数は増えているのに、購入者は減っている状況にあります。これは利用しづらく改正されてきたことに原因があります。今回の方針がそのまま進められれば、今後さらなる制限を加えることにつながりかねません。市の事業負担を1億 5,000 万円をめどとする根拠をお示しください。負担率の問題です。隣の札幌市でも敬老パス制度があります。利用できる金額によって差はありますが、負担率は 10 パーセントから 24 パーセント程度となっています。本市では現在、55 パーセントであり、方針でも 50 パーセントとなっています。利用者からは既に十分負担している、10 円下げればいいというものではないという声が挙がっています。こうした負担をどう考えているのか、問います。次に、地域特性の問題です。オタモイや塩谷、赤岩にお住まいの利用者は、通院にはどうしても2路線を使わなければならないと訴えています。このように2路線使わなければならない地域は多数存在します。中心部にお住まいの方や周辺部などそれぞれの事情があります。市民に対立と分断を図るようなやり方は行うべきではありません。こうした地域によって、利用枚数が増えざるを得ない実態をどう調査したのか、問います。年間 15 冊では何回利用できるのでしょうか。150 枚ですが、往復で使う前提がありますので、月に6回しか利用できません。小樽市老壮大学を受講されている方では、おおむね週2回利用されますので、一月に8回使われます。だからこそ、今後、老壮大学を満足に利用できなくなるという切実な声が寄せられているのです。市は 78 パーセントの利用者は 15 冊未満だと説明しますが、残り 22 パーセントはどのように利用されているのか調査をしましたか、結果をお示しください。本市は老年人口が全道でも高い一方で、比較的元気な高齢者が多いと言われます。それは公共交通機関が一定整備されており、通院や買物、サークル活動への参加などを行える素地があるからです。ある利用者は、通院のほか、趣味のプールと習字サークルに参加するのに使っている。元気な高齢者が増えることはいいことではないかと話しています。また、老人福祉センターを利用される方は、火曜日と金曜日に入浴で使っている。テレビがあって休んだりカラオケとかダンスとか楽しんだりしている。笑いがあれば健康につながるとおっしゃいます。この利用制限方針は、高齢者が積極的に社会に参加することを制限するものではありませんか、お答えください。また、高齢者の社会参加や市が行う高齢者生きがいと健康づくりの施策への影響をどう捉えられているか、問います。事業目的にはふれあいパスを交付することにより、高齢者が積極的に社会に参加し、ふれあい、もって心身の健康の保持と生きがいの創出に資することを目的にすることと示されています。この方針は事業方針に反するのではありませんか、お答えください。高齢者の閉じこもり問題も重要です。閉じこもりとは生活空間が狭小化し、生活時間の多くを家の中で過ごすこと、外出や対人接触といった活動の機会、意欲が減少する状態のこととされています。厚生労働省では、外出頻度が週1回未満のものを閉じこもりと定義しており、高齢者の寝たきりや要介護状態を引き起こす原因の一つとして位置づけています。この利用制限方針が閉じこもり問題を悪化させることにつながりかねません。本市として閉じこもり問題をどのように捉えているのか、現状及び対策について伺います。また、ふれあいパスの利用は市の経済にも寄与しているということです。何らかの目的があるからこそ、バスなどを利用するわけです。外出や対人との接触をするとなれば、一定額の出費があります。直接的にお金が動かなくても、まちなかのにぎわいにも寄与しています。こうした経済効果をどう調査したのか、お聞きします。高齢者ドライバーの事故増加が社会問題となっています。こうした中、自動車免許を自主返納する方も増えており、公共交通機関はますます重要な役割になっています。この利用制限方針によって自動車免許の自主返納を妨げることにつながるのではないでしょうか、考えを問うものです。市民や対象者、利用者の意見をどのように聴取しているかという問題です。日本共産党の高野議員が第3回定例会の厚生常任委員会で老人クラブなどの意見を聞くべきと質問したのに対し、聞くつもりはない、自己負担 110 円で喜ばれると思うといった趣旨の答弁をされています。利用者の意見を聞かないとは言語道断ではありませんか。私も老人クラブやシルバークラブの会長や利用者などから多くの意見を聞きました。しかし、今回の市の方針にもろ手を挙げて賛成している人は誰ひとりいませんでした。改めて伺います。市民や対象者、利用者の意見を聞くべきです。市長の考えを伺います。次に、除雪問題について質問します。今回、JVの構成条件や貸出ダンプ制度などについて問題が噴出しましたが、ひとまず除雪業務がスタートしました。除雪が本格的となる年末からに向け、しっかりと注視してまいりたいと考えます。そこで、生活路線の除排雪の改善は今後どのように考えているのか、伺います。いずれにいたしましても、市民も業者も納得できる除雪行政にしなければなりません。11 月 30 日に行われた市長記者会見で、市長は報道からのJVの構成条件について、来年は4社以上に戻すつもりなのかという質疑に対し、業者の方々の育成を鑑みたときに大変重要だと述べ、体制を整えていくことが目標と述べました。しかし、業者の皆さんはさまざまな理由で今回4社以上では入札できないという判断をされたわけです。これをまた目標ということで来年は4社以上に戻すということになれば、混乱は避けられないと考えます。そもそもステーションごとに除雪延長や面積など条件が異なるのに、一律4社以上とすることは適切ではないと考えますが、いかがですか。また、来シーズンに向けて除雪業務が終わった後に、業者を交えて意見を聞く機会を設けるべきです。市から一方的に示すのではなく、業者の皆さんから要望を聞くことがどうしても必要です。答弁を求めます。次に、新「小樽市室内水泳プール」について質問します。第3回定例会の総務常任委員会で一部局で検討できる問題ではなく、庁内に教育委員会をはじめ、建設や財政などを交えたプロジェクトチームを早急に設置する必要について質問しました。必要性等も含めて教育委員会と連携して協議、検討していくという答弁でありましたが、新年度に向けた取組について伺います。小樽市過疎地域自立促進市町村計画との関係について伺います。2016 年度から 2020 年度までの過疎計画素案が示されています。2010 年度から 2015 年度までの過疎計画では市民プールの建設とし、新・市民プール整備事業では基本設計、実施設計が事業として掲げられておりました。しかし、今回の素案では建設場所や建設形態、ランニングコスト等について検討と大幅に後退した内容となっています。基本設計、実施設計を計画に位置づけなければ、過疎債を活用できないのではありませんか、答弁を求めます。小樽市総合戦略との関係について伺います。今後5年間の施策の方向性を示すものとされ、訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまちという将来都市像を示されました。しかし、ここには新・市民プールの文言はありません。今後5年間の施策として、総合戦略に示さなかった理由をお聞かせください。また、議会において全会一致で陳情を採択した重みを受け止めて来年度中に場所を決めてください。市長の答弁を求めます。9月 17 日に行われた総務常任委員会で、私は小樽掖済会病院の跡地を検討してはどうかと提案しました。既に、高齢者住宅事業やメディカルモールを展開している民間会社へ売却する方針だという報道がありますが、可能性がなくなったわけではないと思います。民間会社に協力を申し入れるお考えはありませんか、市長の答弁を求めます。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、来年度の予算方針について御質問がありました。初めに、子供の医療費助成についてですが、まず、分析した結果はどのようなものかということにつきましては、第2回定例会時点では、他都市の実績を基に本市の費用を試算しておりましたが、9月に小樽市の医療実績のデータを一部入手できましたので、そのデータを基に乳幼児医療費について分析をいたしましたところ、おおむね同様の試算結果となったところであります。次に、子供の医療費助成についての来年度に向けての考えにつきましては、この施策の実現には多くの財源が必要となりますので、平成 28 年度に全て無料化することは難しいと考えております。そのため、今回の分析結果を踏まえた複数の拡大案と、その財政負担を今定例会中にお示しをし、議会論議も踏まえて判断した上で、28 年度当初予算において一定の予算措置をしたいと考えております。次に、総合戦略の乳幼児医療助成の施策KPIの現状値と目標値が同一となっている件につきましては、総合戦略策定時点では乳幼児医療助成に係る拡大の規模や内容が未定であったため、目標値にも現状の値を置いたという趣旨であります。次に、ふれあいパス利用制限方針についてですが、まず、制限方針の撤回につきまして、市としましては限られた財源の中、ふれあいパスを今後も継続するためには制度の見直しが必要であると考え、このたびの案をお示ししたところであります。しかし、見直しに当たっては、このたびの案に限らず、利用目的なども調査をした上で再度さまざまな角度から検討を行い、制度設計することが必要であるとの判断に至りましたことから、平成 28 年度は現行制度のままとし、引き続き検討することにしたいと考えております。なお、本市の財政状況、本事業の現状と課題はお示ししているとおりでありますので、これを踏まえ、ぜひ議会をはじめ、市民の皆様にも本事業のあり方についてお考えいただきたいと思っております。次に、ふれあいパスの制度見直しが公約違反ではないかとのことでありますが、このたびの見直しは限られた財源の中、高齢者対策の中でも大きな事業費となっているふれあいパスを、今後も将来にわたって継続していくために必要な措置としてお示ししたものであり、公約に反しているとは考えておりません。(発言する者あり)なお、ふれあいパスに限らず、高齢者対策には介護や健康に関するものなどさまざまな事業がありますので、一つ一つの必要性や有効性も鑑みながら、対策の充実に取り組んでまいりたいと考えております。次に、1億 5,000 万円をめどとする根拠につきましては、平成 26 年度においてバス事業者の負担割合見直しを行ったことにより、事業費が大幅に膨らんだこと、今後も高齢者の増加に伴い、ふれあいパスを含め高齢者対策に係る事業費が増大していくことが見込まれることから、今後も制度を継続していくためには、市が将来にわたって負担できる目途として、事業費をおおむね1億 5,000 万円で推移するよう制度設計することが必要であると判断したところであります。次に、利用者負担への見解につきましては、ふれあいパスという事業は利用者が全額負担するところを支援するという助成制度であり、限りある財源の中、本市が制度を継続していくためには利用者に対し応分の受益者負担をお願いせざるを得ないものと考えております。次に、利用枚数が増える地域の実態調査につきましては、目的地によって複数路線のバスを利用せざるを得ない地域があることは認識しておりますが、平成 26 年度に行った利用状況調査の結果では、中央地区で1人当たりの購入冊数が少ない傾向にはあるものの、その他の地区では特段の傾向が見られませんでした。次に、購入冊数が 15 冊を超える 22 パーセントの方への調査につきましては、平成 26 年度に行った利用状況調査の目的が、利用者の購入状況を分析するものであり、ふれあいパスをどのような目的で使用しているかは調査していないものであります。次に、利用制限が高齢者の社会参加を制限するのではないかとのことでありますが、このたびの見直しは限られた財源の中、これからも将来にわたって高齢者の積極的な社会参加に寄与できるよう制度を継続するために必要な措置としてお示ししたものであります。次に、高齢者の社会参加と市の高齢者施策への影響につきましては、高齢化が著しく進む本市において、高齢者の社会参加は生き生きと健康で自立した生活を送っていただくための動機づけになるものであり、市としましても、その促進は取り組むべき重要な施策の一つであるものと認識しております。なお、このたびの見直し案はこうしたことを考慮しながら、利用上限の設定だけではなく、利用者負担額の引下げを含めてお示しさせていただいたものであります。次に、利用制限が事業の目的に反するのではないかとのことでありますが、このたびの見直しは限られた財源の中、ふれあいパスを今後も継続するために必要な措置としてお示しをしたものであり、事業の目的に反するものとは考えておりません。次に、高齢者の閉じこもり問題の現状と対策につきましては、高齢者の中には民生・児童委員や町会役員が訪問しても会ってもらえず、社会との接触を嫌っているという方もいると聞いており、万が一、体調に異変があった場合などには、大変心配されるところであります。しかし、その実態の調査については、プライベートに踏み込む必要があり、把握は難しい現状であります。市としましては、まず高齢者を多くの目で見守ることが大切であると考えており、民生・児童委員や町会などと連携を図りながら、高齢者見守りネットワークや老人クラブへ委託する友愛訪問活動の取組を進めているほか、社会福祉協議会においても小地域ネットワーク事業として、地域の皆さんの協力を得ながら高齢者の集える場の創出に力を注いでいるところであります。次に、高齢者が外出することによる本市の経済効果につきましては、これまで特別に調査したことはなく、どの程度あるかはわかりかねますが、ふれあいパスを使っての外出時に食事や買物などを行う場合もあり、経済効果は少なからずあるものと考えております。次に、高齢者の自動車免許の自主返納を妨げるのではないかとのことにつきましては、ふれあいパス事業を実施していることが、高齢者の自主返納につながっているのかはわかりかねるため、見直しによる影響につきましては、答弁できないものであります。次に、見直しに当たって、利用者をはじめ市民の意見を聞くべきとのことにつきましては、先ほど答弁しましたとおり、市といたしましては、平成 28 年度は現行制度のままとし、引き続き市民の皆様の御意見を伺いながら見直し案を検討してまいりたいと考えております。次に、除雪問題についてですが、まず、生活道路の除雪改善につきましては、今年度は幹線道路を中心に除雪作業の見直しを行いますが、今後この見直しについて検証を行うとともに、2か年で除雪路線調査を実施し、各路線の道路幅員や勾配、沿道の家屋の張りつき状況や空き地の状況、市民からの要望、除雪作業の状況について一元的に整理する計画であり、これらの結果を踏まえ、将来的に持続可能な除排雪体制の構築を目指す中で、生活道路の除排雪の改善についても検討してまいりたいと考えております。次に、共同企業体の構成員を一律4社以上とすることにつきましては、きめ細やかな除排雪を行うとともに将来的な除排雪体制を見据えて、少しでも多くの業者の皆様に除排雪作業に携わっていただきたいという考えの下、昨年の共同企業体の実績を踏まえ、構成員は4社以上としたものであります。次に、業者を交えて意見を聞く機会を設けることにつきましては、例年、除排雪業務に携わった業者と意見交換会を開いておりますので、その機会を活用するなど、今後の除排雪体制のあり方について御意見を伺ってまいりたいと考えております。次に、新「小樽市室内水泳プール」についてですが、まずプロジェクトチーム設置の新年度に向けた取組につきましては、現在、教育委員会において各地で新しく建設された市営プールのランニングコストや建設適地の調査を行っているところであります。本年 10 月には、庁内会議において現状の報告がありましたが、調査などの進捗状況や財政状況を踏まえ、検討組織の設置については教育委員会のほか、関係部と協議をしてまいります。次に、過疎債の活用につきましては、過疎計画は総合計画に基づき策定していることから、今回の過疎計画素案においては、平成 26 年度から 30 年度を計画期間とする後期実施計画を踏まえ、建設場所や建設形態、ランニングコスト等について検討と搭載したものであります。過疎債の活用に向けては、具体的な取組の際に、計画を変更し、対応することとしておりますので、現段階において基本設計、実施設計の位置づけがなくても過疎債の活用には影響がないものと考えております。次に、新・市民プールの建設を総合戦略に示さなかった理由につきましては、総合戦略に搭載する事業は既に事業化が決定しているものに限られております。新・市民プールの建設については調査検討段階であり、事業化のめどが立っていないことから、総合戦略には搭載できなかったものであります。次に、建設場所につきましては、新・市民プール建設の陳情が全会一致で採択されたことを大変重く受け止めておりますので、できるだけ早期に建設場所を決定することができるよう、教育委員会と連携しながら取組を進めてまいりたいと考えております。次に、民間会社への協力申入れにつきましては、新・市民プールの建設に向けては建設場所の検討が最優先課題であると考えていることから、学校適正配置の進捗状況や公共施設の今後のあり方などを勘案するとともに、本市の財政状況を踏まえると難しいとは思いますが、現在、教育委員会において民間が所有する土地について調査をしておりますので、その一環として教育委員会と連携して検討してまいりたいと考えております。