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小樽市議会 平成27年第3回定例会 2015年9月8日

地籍調査について

2015年9月8日、小樽市議会の一般質問で、中村岩雄議員が「地籍調査について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。

質問者
中村岩雄 議員
答弁者
市長 森井秀明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 4番 中村岩雄

次に、地籍調査について伺います。我が国において土地の私的所有が初めて認められたのは、明治6年の地租改正にさかのぼります。地租改正とは、明治政府が行った土地制度の改革ですが、地券を発行して土地所有者を確定し、これに納税義務を課し、課税の基準を収穫量から地価に改め、物納から金納に移行するものでありました。この地租改正において測量などが行われ、図面が作成されましたが、これらは短期間に作成したものであること、素人の土地所有者などが測量を行い、官吏が検査する方法で行っていたこと、当時の測量技術が未熟であったことなどから、面積や形状が必ずしも現地と整合しておらず、脱落地や重複地もあるという問題も生じていました。この地租改正で作成された図面が、長い間いわゆる公図として一般的に使用されておりました。第2次世界大戦により疲弊した日本を再建するためには、国土資源の高度利用が不可欠でしたが、その前提となる国土に関する基礎資料が整備されていなかったことから、国土の実態を正確に把握する必要が生じたため、国土開発、保全、高度利用に資するとともに、地籍の明確化を図るため、国土の実態を科学的かつ総合的に調査することを目的として、昭和26年度に国土調査法が制定され、この法律に基づき、地籍調査が実施されることになりました。昭和30年代に入ると、高度経済成長の下、産業経済の発展も著しく、国土開発及び利用の高度化が進んできたため、国土調査事業の緊急かつ計画的な実施と促進が特に必要となり、昭和37年5月に国土調査促進特別措置法が制定され、昭和38年度を初年度とする国土調査事業十箇年計画が実施されることとなりました。以来、順次、十箇年計画は更新され、現在は平成22年5月の閣議決定による第6次十箇年計画が進行中と認識しております。そこでお伺いしますが、この平成22年度を初年度とする第6次十箇年計画の概要について説明してください。現在、土地境界をめぐっては、さまざまな問題点が指摘されております。その一部を例示いたしますと、土地境界が不明確な地域においては、土地取引をする際の境界調査に多大な時間と費用を要すること、災害が発生した場合、土地の境界が消失することも多く、その場合、土地所有者の立会いなどの確認作業に多くの時間を要し、被災地の復旧・復興が遅れることなどであります。地籍調査を実施することにより、これらの問題点が解消されることが期待されています。地籍調査がもたらした効果の実例として、東日本大震災の復興が挙げられますが、東日本大震災の復興に当たっては、津波浸水地域の約9割で地籍調査が実施済みであったため、復興に伴う測量業務、境界確認が円滑に進み、費用、期間ともに大幅に縮減できたとのことであります。一方、本市の行政に目を転じてみますと、本市は道路、河川、公園をはじめとする公共用地のほか、地方分権一括法により譲与された法定外公共物も所管していることから、官民用地の境界を明確にすることは大変重要なことであります。以上のようなことから、私は地籍調査の実施は非常に有意義であり、今後とも推進していくべきであると考えているところであります。本市も既に平成26年度から地籍調査に着手しておりますので、本市の地籍調査の実施状況と今後の計画について説明してください。また、今後、調査を実施していくに当たっての課題についてもあわせてお伺いいたします。

答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)

ただいま、地籍調査について御質問がありました。初めに、第6次国土調査事業十箇年計画の概要につきましては、この計画は地籍調査の一層の促進を図るため、緊急に実施すべき地域を絞り込み、優先的に地籍を明確にするために実施するもので、平成22年5月25日に閣議決定され、計画期間を平成22年度から31年度までとしております。計画の中では、特に調査の遅れている人口集中地区における地籍調査の実施面積の割合を、平成22年度当初の21パーセントから31年度には48パーセントまで引き上げることなどが目標として掲げられております。また、この計画から地籍調査の一層の促進を図るため、国が行う都市部官民境界基本調査や山村境界基本調査などの新たな支援策が盛り込まれております。次に、本市における実施状況につきましては、まず、国が道路などの官有地と民有地の境界に係る測量等を行う都市部官民境界基本調査を平成24年度から実施し、これまでに住吉町、住ノ江1丁目、若松1丁目で終了し、今年度は堺町で実施中であります。本市は国の基本調査による測量成果を基に、官有地に接する民有地を特定する官民境界等先行調査を昨年度に住吉町で実施しております。さらに、今年度からは住吉町、住ノ江1丁目及び若松1丁目の一部において、民有地全体を特定する一筆地調査を実施しております。今後の計画につきましては、既に調査に着手をしております住吉町、住ノ江1丁目、若松1丁目、堺町に連なる区域から、順次、調査を実施してまいりたいと考えております。次に、今後、調査を実施していくに当たっての課題につきましては、本市は調査に着手して間もないことから、課題についてはまだ明確になってきておりませんが、これまで調査を実施した市町村の事例では、住民の土地に対する権利意識が強く、調査が思うように進まないこと、住民の地籍調査に対する理解が不足しているため、調査の協力を得ることが難しいことなどが挙げられており、この点を考慮しながら調査を実施してまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 平成27年第3回定例会 2015年9月8日 議事録 PDF(113ページ) 間違いを知らせる