小樽市議会 平成27年第1回定例会 2015年3月2日
平成26年度補正予算案に関連して
2015年3月2日、小樽市議会の一般質問で、濱本進議員が「平成26年度補正予算案に関連して」について質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 濱本進 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 濱本進
3項目めの質問に入ります。平成27年度予算は、改選期であるため、義務的経費や継続的な事業を中心とした、いわゆる骨格予算として編成したとのことでありますが、一方で国の緊急経済対策を受けた新交付金を活用し、精力的に地方創生の課題に対応する事業が平成26年度の補正予算として盛り込まれました。年度末が近いこともあり、繰越明許として実質的には当初予算とこの補正予算を一体として平成27年度の市政運営、事業執行となるものと認識しております。初めに、平成26年度補正予算案に関連して質問いたします。安倍内閣は、これまで3本の矢から成る経済対策を一体的に推進してまいりました。有効求人倍率は22年ぶりの高水準となり、企業の経常利益は過去最高水準となるなど、前向きの動きが続いております。これらの動きは賃金上昇や雇用拡大につながり、さらなる企業収益の拡大に結びつくという経済の好循環につながることを示しております。このような景気の緩やかな回復基調が続いている一方で、個人消費等に弱さが見られるとともに、地域ごとの景気回復にばらつきが見られており、こうした足元の景気状況に対応するため、昨年12月27日に地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策が閣議決定されたところであります。この経済対策につきましては、経済の好循環を確かなものにするとともに、その成果を地方に広く、早く行き渡らせることを目指しており、第1に地域の実情に配慮しつつ消費を喚起すること、第2にしごとづくりなど地方が直面する構造的な課題への実効ある取組を通じて地方の活性化を促すこと、第3に災害復旧等の緊急に対応を要することや復興を加速化することという3点に重点を置いております。本市におきましても、このたびの国の補正予算を受け、地域活性化・地域住民生活等緊急支援のための交付金を活用し、生活者への支援、生活環境の整備を目的とした地域消費喚起・生活支援型とまち・ひと・しごとの創生に向けた「総合戦略」の先行的な実施を目的とした地方創生先行型の事業予算案が上程されておりますが、それぞれの経済対策について順次お尋ねをいたします。まず、交付金を活用する事業のうち、地域の消費を喚起することを目的とするプレミアム商品券事業についてお聞きします。国による過去の代表的な消費喚起策としては、平成11年に実施された地域振興券、平成21年の定額給付金が挙げられますが、地域振興券においては消費の一部が地域振興券による消費に置きかわっただけで、結果としてその多くが貯蓄に回ってしまったとの声が聞かれました。また、定額給付金においては、振り込まれた給付金を全く消費支出に回さなかったという世帯が3割近くに及んだとの調査結果が出ております。本交付金の活用に当たっては、国が推奨する消費喚起のメニューの冒頭にプレミアム付商品券が挙げられていることから、全国ほとんどの自治体が発行を予定しているとのことですが、国では過去の対策に対する効果検証を伴わないばらまきとの批判を受け止め、今回の交付金事業ではアンケートなどの方法で消費喚起効果などの調査を行い、施策の効果を将来にフィードバックさせると聞いております。プレミアム商品券による消費喚起策は、定額給付金のような支給ではなく、消費者による商品券の購入が前提になっているため、発行した商品券全ての消費が見込まれているほか、消費者負担の軽減となるプレミアム部分がさらなる消費を生むものとして我が党も大いに期待しているところであります。現在、事業の実施に向けた検討を進められていることと思いますが、現段階で決まっている事業概要、スケジュールなどがあればお示しください。次に、地方創生先行型についてお伺いいたします。国は、仕事づくりなど地方が直面する構造的な課題への実効ある取組を通じて地方の活性化を促すために、地方公共団体による早期かつ有効な地方版総合戦略の策定と、これに関する優良施策などの実施に対して、国が支援することを目的に地方創生先行型としての交付金1,700億円を予算計上しており、本市におきましても、この交付金を活用する事業として合計1億8,833万円の補正予算が計上されております。本市における地方創生先行型の事業につきましては、「1 産業振興による働く場の創出・拡大」1億1,533万円、「2 子育て支援と教育の充実」5,400万円、「3 小樽市への居住促進」900万円、「4地方版総合戦略の策定」1,000万円となっており、市長は、これまでの4年間の任期中に最も力を入れてきた経済対策にボリュームをつけた形となっております。この産業振興による働く場の創出・拡大については、地場産業の振興、企業立地の促進、交流人口の拡大、若者などへの地元就労支援と四つの項目に分けて説明されており、これらの項目につきましても、従来の市長の経済対策の戦略項目を引き続き示されているものと思いますが、提案されている事業について新規事業や拡充事業のほか、継続事業についても主な事業の概要についてお伺いします。まず、地場産業の振興の項目について、地場産品導入促進事業費と小樽がらす市実行委員会補助金の二つの事業は、年間700万人を超える多くの観光客が訪れている小樽市にあって、観光客の皆様から今でも人気が高いものの一つである小樽のガラスをテーマとしており、地場産業と言うべき小樽のガラス業界の発展につながる小樽らしい事業であると常々考えております。平成26年で6回目となった小樽がらす市は、開催場所の旧国鉄手宮線でのロケーションが、おたる潮まつりとともに夏の風物詩となりつつあるイベントに成長しているものと考えております。また、平成24年度から事業開始している地場産品導入促進事業につきましては、将来を担う市内小学生の卒業記念としてガラス製作体験をプレゼントするもので、その子供たちが大人になったときのよき思い出として、また、末永い小樽市民としての意識の涵養も目的とした事業でありますが、両事業とも数年間実施している中で、事業目的の達成度合いや今後の進展の見込みをどのように認識されているのかお聞かせください。さらに、中松市政の特徴である産業振興の中でも、代表的なものとして、国内外に向けた販路拡大支援事業があります。このたびの地方創生先行型事業として、この事業の拡充に取り組んでおられます。まず、国内向けの事業として、平成25年度から行われている「小樽産品」販路拡大支援事業について、その概要や効果をこれまでの成果などを含めてお聞かせください。また、事業名としては、新規でありますが、内容は拡充事業と聞いている海外販路拡大支援事業費について、これまでの海外向け事業との違いや、その事業の狙いをお聞かせください。次に、企業立地の促進の項目についてお伺いします。さきの提案説明においても述べられておりましたが、中松市長は、この4年間、積極的に企業誘致に取り組んでこられました。1年目の平成23年度には、まず企業の設備投資の動向を把握することから始め、首都圏や道内の大手・中堅企業を中心に、設備投資動向調査を行い、小樽への進出に興味のある企業を発掘してこられました。平成24年度には、この調査を基に小樽市で初めてとなる東京での企業立地トップセミナーを開催するとともに、優遇制度である小樽市企業立地促進条例の見直しに着手し、固定資産税などの課税免除期間を2年から3年に延長したほか、新規進出企業のみならず市内企業の工場増設や機械設備などの更新、拡充も対象に加え、既存企業も優遇制度を活用できるように条例を改正したところであります。さらに、平成25年度には、関西圏にも誘致活動を広げるべく大阪での企業立地トップセミナーを開催し、その後は首都圏とあわせてセミナー参加企業を訪問するなど、積極的にフォローアップも継続しておられます。また、私も拝見させていただきましたが、3DやCGを駆使した大変クオリティーの高い食関連企業誘致DVDを作成するなど、本市の魅力や企業立地の優位性などのPRにも積極的に力を注いでおられます。こうした誘致活動や取組により、東洋水産株式会社、一正蒲鉾株式会社、横浜冷凍株式会社、北海道漁業協同組合連合会などの食品製造業や、物流・倉庫業などの大手企業の工場の建設や大規模な設備投資が行われております。さらには、コンビニエンスストア大手のローソンの全道店舗の麺類を一手に製造する株式会社コトメンフーズの工場や、電力の安定供給が期待される北海道電力株式会社のLNG火力発電所の建設着工など、着実に企業誘致の成果が現れてきております。企業誘致は千三つとも言われており、往々にして長期に及ぶことを考えますと、この短期間での成果は、中松市長が企業誘致策として新しい取組にチャレンジしてきた積極姿勢の表れであると思っております。企業誘致は、小樽市財政の根幹である固定資産税などの税収増はもちろんのこと、市内企業との取引拡大などの経済波及効果、さらには新たな雇用創出など人口対策にも効果があるものと考えられます。そこで、中松市長にお尋ねいたしますが、企業立地の促進の中で、新規事業である設備投資動向調査事業費の内容、また、これに関連して企業誘致における戦略的なお考えについてお聞かせください。次に、交流人口の拡大についてお伺いします。交流人口とは定住人口又は居住人口に対極する概念で、その地域に訪れる人のことであり、わかりやすく言えば、通学や通勤、買物などのために訪れる人のほか、広く観光客も含めるものです。本市の人口は昭和39年をピークに、その後、残念ながら減少が続いておりますが、その要因は、当初、転入者よりも転出者が多い社会動態減少、いわゆる社会減でありましたが、昭和62年からは社会減に加え、出生数よりも死亡数が多い自然動態減少、いわゆる自然減も加わり、人口減少に歯止めをかけることが容易ではなくなりました。特に、全国的に少子化傾向が進んでいる昨今、定住人口の維持、そして増加は一朝一夕には克服できない地方自治体にとっての長期的な課題となっております。そのような中、本市は、北海道では札幌市に次ぐ約710万人の観光入込客数があり、これまでも観光客の誘致をはじめとする交流人口の拡大には、他都市に先駆けて取り組んでこられたものと考えております。まさしく交流人口の拡大は、本市の強みに当たる部分であり、この強みをさらに推し進めることはとても重要であり、かつ効果的であると考えます。そこでお尋ねいたしますが、観光における交流人口の拡大について、これからの施策の方向性と新年度に向けての特徴的な事業について、その概要をお示しください。次に、若者などへの地元就労支援の項目についてお伺いします。冒頭述べさせていただきましたが、アベノミクスの効果により雇用情勢は上向きで、平成26年12月現在の全国の有効求人倍率は1.04倍と高水準で推移しております。小樽管内の有効求人倍率は0.85倍で、39か月連続で上昇しており、厳しさは残るものの、改善している状況にあります。一方、国においては、人口減少問題の克服や成長力の確保を目的に、まち・ひと・しごと創生本部を立ち上げ、長期ビジョンと総合戦略の策定を進めているところであります。そして、各市町村においても、それぞれの地域課題に沿った地方版総合戦略の策定を進めているところであります。本市においても、人口減少に対する対策は喫緊の課題であり、若者の市外流出を防ぐための対策は子育て環境の整備や雇用の場の創出など、多岐にわたると考えますが、その一つとして若者などの人材育成や地元定着も重要であり、これまでも緊急雇用創出推進事業や地域人づくり事業を活用して人材育成及び地元定着に努めてこられたと思います。このたびの補正予算案にも、女性・若年者の地元定着を目指した人材育成事業費が計上されておりますが、これまでの人材育成事業の成果と今回の人材育成事業の内容についてお示しください。以上で、第3項目めの質問を終わります。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、平成26年度補正予算案について御質問がありました。初めに、地域消費喚起・生活支援型についてですが、プレミアム商品券事業につきましては、1万2,000円分の買物ができる商品券を1万円で10万セット発行するものであり、商品券の発行総額は12億円となります。販売対象は本年4月1日現在満18歳以上の市内在住の方などとし、事業を広くPRした後、6月下旬の予約販売と7月1日の使用開始を目指しており、使用可能な店舗は市内の小売店、飲食店、サービス業などを対象に公募の上、決定いたします。なお、この業務につきましては、小樽商工会議所に委託する予定で、現在、協議中であります。次に、地方創生先行型についてですが、まず地場産品導入促進事業につきましては、市内の小学生に卒業記念としてガラスの製作体験をプレゼントしておりますが、事業を開始した平成24年度の体験率が79パーセント、3年目となる今年度は87パーセントの見込みで、年々体験率が上昇しておりますので、小樽ガラスがより身近に感じられるようになっているものと考えております。また、小樽がらす市実行委員会補助金につきましては、主に旧国鉄手宮線で開催している小樽がらす市への財政支援でありますが、これまで6回開催した中で、年々来場者数も着実に増加しており、ガラスのまち小樽の知名度向上と地域経済への貢献度が高いイベントに成長しているものと考えております。今年度は新たに小樽硝子アート展や作品コンテストなど、業界みずからが小樽ガラスの魅力向上を図る活動が始まっておりますので、ガラス業界のさらなる発展を期待しております。次に、「小樽産品」販路拡大支援事業費につきましては、本市の強みであります食料品製造業の販路拡大を目的に、毎年2月に東京で開催される国内最大規模の展示商談会スーパーマーケット・トレードショーに市内企業が出展することにより、商談機会の創出を図るものであります。本市が初めて参加した昨年度は、市内企業10社が出展し、期間中の名刺交換数は663社、成約数は22件でしたが、今年度は出展が15社で、名刺交換数は1,582社、成約見込み数は79件と大きく増加したものであります。市といたしましては、今年度出展した市内企業が名刺交換した企業に対して粘り強く交渉を進めることにより、1件でも多く成約できるようフォローアップを続けてまいりたいと考えております。次に、海外販路拡大支援事業費につきましては、これまで同様、海外向け商談会等への参加経費の助成事業を継続するとともに、新たな事業内容としては、札幌市が海外での展示商談会の出展のために組織する実行委員会に本市が新たに参加するものであります。札幌市との連携を強化することで、市としては市内企業により多くの海外バイヤーとの商談機会を創出できるものであり、市内企業にとっても少ない負担金で参加できますので、海外での販路拡大に向けて積極的にチャレンジしていただきたいと考えております。次に、設備投資動向調査事業費の内容につきましては、食品・物流関連企業を中心に、東京、大阪、名古屋の三大都市圏の大手・中堅1,500社を対象に、将来、製造工場や物流施設等の設備投資を予定する企業や本市への進出に興味を持つ企業に対してアンケート方式による動向調査を実施するものであります。また、企業誘致における戦略的な考えにつきましては、これまでと同様、本市の強みであり、集積の進む食品関連企業や物流関連企業をターゲットとして誘致を進めてまいりますが、今回の調査結果を踏まえ、1社でも多くの企業が本市に立地していただけるよう、効果的な誘致活動に努めてまいりたいと考えております。次に、観光による交流人口の拡大における施策の方向性につきましては、道内客を含む国内観光客と海外からの観光客、それぞれに合わせた効果的な誘致事業を展開していくことが重要と考えております。新年度の特徴的な事業につきましては、国内向けには新たな観光ポスターの制作や小樽あんかけ焼そば親衛隊による全国的なイベントでの小樽観光PRのための補助金、海外向けには堺町通り観光案内所の外国語通訳配置への支援、クルーズ客船入港時の埠頭や各種イベント開催時に対応可能な移動式Wi-Fi機器の整備事業などがあります。これら事業の展開により、観光を基軸とした交流人口の一層の拡大を図ってまいりたいと考えております。次に、これまでの人材育成事業の成果につきましては、平成22年度から25年度まで緊急雇用創出推進事業を実施し、4年間で就職内定した76名のうち62名が市内企業に就職しており、平成26年度は地域人づくり事業を実施し、若者等の地元定着を目指しているところであります。また、今回の事業内容につきましては、国が推進する女性・若者等の雇用拡大施策を受け、女性・若年者の正規雇用による地元定着を目指しており、市内の観光、サービス、物販関連企業での就業体験と語学、ビジネス、パソコンなどの研修を組み合わせた実践的な人材育成であり、自己PRや模擬面接などの就職活動支援やキャリアカウンセラー等による就職相談なども、あわせて実施する予定であります。