小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月8日
カジノ問題について
2014年9月8日、小樽市議会の一般質問で、中島麗子議員が「カジノ問題について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 中島麗子 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 20番 中島麗子
次の質問は、カジノ問題です。8月 20 日、厚生労働省研究班調査では、パチンコや競馬などのギャンブルに依存し、やめられない病的ギャンブラーが全国で推計 536 万人になると発表しました。成人全体の 4.8 パーセントで、男性が 8.7パーセント、女性が 1.8 パーセントです。研究班が昨年7月、約 4,000 人に面接調査を実施した結果です。海外の同様の調査では、アメリカ 1.6 パーセント(2002 年)、香港 1.8 パーセント(2001 年)、韓国0.8 パーセント(2006 年)で、日本の割合は高いと指摘されています。その理由は、パチンコやパチスロが身近な場所に普及している影響ではないかとしています。秋の臨時国会で本格審議されるIR推進法案が成立した場合、さらにギャンブル依存症が増加することが心配されますが、この調査結果について、市長の感想をお聞きします。研究班では、対策として、「啓発と予防教育、治療や社会復帰のシステムづくりが必要だ」としていますが、現在、ギャンブル依存症に対する国の対策はどのようになっていますか。特にギャンブル依存症については、今回、国の実態調査が実施されましたが、治療や予防の取組、道内の治療機関の実態についてお聞きします。あわせて、国の調査結果を小樽市に当てはめると、ギャンブル依存症は何人ほどになりますか。私は、今回、ギャンブル依存症について、市内の石橋病院の白坂知信院長に会ってお話を伺いました。白坂院長は、小樽精神保健協会アルコール薬物専門部会長をはじめ多数の役割をお持ちです。最近、北海道警察署長会で講演した依存症の講義に基づいて説明をしてくれました。ギャンブル依存症は脳の病気であり、性格や個人の意思の問題ではない、依存症とは身体的、精神的、社会的に自分の不利益、不都合になっているにもかかわらず、それをやめられずに反復し続けている状態で、脳が利益そのものに反応し、確実な報酬よりリスクを伴った報酬に強く反応するといいます。また、僅差で外れて大きなスリルを感じて、次回に期待することで快楽を感じてドーパミンという物質が分泌されますが、何度も繰り返すことで快楽を感じる細胞の感度が下がり、ドーパミンの分泌量が減少し、満足感を得るためにはさらに刺激回数を増やしていくといいます。石橋病院では、年間を通して毎月5人ほどのギャンブル依存症患者の入院があるそうです。訪問した8月時点では、パチンコ依存症や競馬依存症の方が入院中で、1億 5,000 万円を失ったバカラ依存症の方も通院していると聞きました。カジノ依存症に対して、本人が行かなければいいのだと言う方もいますが、その統制がとれなくなるのが依存症という病気です。また、小樽はお金がない人ばかりだから、カジノがあっても行かないとの意見がありますが、ギャンブル依存症に陥る人間の心理は同じで、性別、身分、社会的地位は関係なく、金持ちは金持ちなりに、貧乏人は貧乏人なりに依存症になるということです。市長は、第2回定例会の我が党の川畑議員の質問に対して、ギャンブル依存症については把握していないと答弁しています。この際、白坂院長をお呼びして、できれば議会と共同でギャンブル依存症の学習会を開催してはいかがでしょうか。日本にはパチンコ店が1万 2,000 軒、店内に設置されているギャンブルマシン総数は 460 万台、世界中のマシンの6割を占めます。既に、ギャンブル依存症の発生率が世界的に高いことも明らかになりました。ここにさらにカジノ解禁でギャンブル施設を増やすことは、依存症対策が不十分な中では、社会的問題を拡大するばかりです。欧米の研究では、1人の病的ギャンブラーの周囲で8人から 10 人が精神的・物理的被害を受けているとされています。依存症を増やしていくカジノ誘致はやめるべきです。改めて市長の見解をお聞きします。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、カジノ問題について御質問がありました。初めに、厚生労働省研究班が発表したギャンブル依存症の調査結果につきましては、詳細な内容が公表されていないため、新聞報道で見た限りでありますが、小樽市保健所へのギャンブル依存症に関する相談件数は平成 24 年度ゼロ件、25 年度2件ということからすると、率直な感想として、全国で推計 536万人、成人全体の 4.8 パーセントという結果は高い数値なのではないかと感じております。次に、ギャンブル依存症に対する国の対策につきましては、現在、特別な対策は行われておりません。治療としては、アルコール・薬物依存症の治療法でもある認知行動療法などがあり、予防としては、ギャンブルに使うお金を決める、ストレスの発散方法を増やす、また、過度なギャンブルに注意することなどが重要であると言われております。また、道内の医療機関の数につきましては、6か所程度あると聞いております。次に、報道されている国の調査結果を小樽市に当てはめた場合のギャンブル依存症者数につきましては、単純に人口規模で換算いたしますと 5,356 人と推計されます。次に、市議会との共同開催によるギャンブル依存症の学習会につきましては、今後、IR推進法案が可決され、次のIR実施法案で示される具体的な依存症対策などの内容も見ながら検討してまいりたいと考えておりますので、直ちに開催することは考えておりません。次に、カジノを含むIRの誘致に対する見解につきましては、法制化されたIRはシンガポールなど世界各国の例を見ましても、第一級のリゾート施設となっており、本市の国際観光推進にも大きな役割を果たすものと考えます。また、依存症対策につきましては、IR推進法の法制化を受けて検討されるIR実施法の中で、国において依存症対応のための機関の創設など、諸外国の先行事例を生かした対策が定められていくものと考えております。したがいまして、今後とも北海道や関係機関と連携し、IR誘致に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。(発言する者あり)