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小樽市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月16日

原発問題について

2014年6月16日、小樽市議会の一般質問で、川畑正美議員が「原発問題について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。

質問者
川畑正美 議員
答弁者
市長 中松義治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 8番 川畑正美

3項目めの質問に入ります。3項目めは、原発問題についてです。福井県内外の住民が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働差止めを求めた訴訟で、福井地裁は、5月21日、2011年の東京電力福島第一原発事故後、原発の運転差止めを命じた判決を下しました。この判決に対して、市長の見解を求めて質問します。今回の判決は、冒頭で、憲法第13条及び第25条で保障している人格権は人の生命を基礎とするものであって、これを超える価値をほかに見いだすことはできないと強調しています。この人格権が奪われる事態として、大きな自然災害、戦争と並べて原発事故を置き、その具体的な危険性が万が一でもあれば、その差止めが認められるのは当然であると断じています。沖縄国際大学の井端正幸教授は、憲法第13条は人権保障の原点ともいうべき規定であり、立法、司法、行政などの統治機構に対して、国民の基本的人権を最大限尊重することを求めています。これを真っ正面から論じていることは、国民の命と暮らしを守ること以上に大切なことはないという人権保障の原点に立ち返って、原発の稼働、再稼働は許されないとしたものですと解説しています。市長は人格権を最優先とした福井地裁判決をどのように受け止められたか、お聞かせください。電力各社は、出力100万キロワット級の原発1基が再稼働すれば、火力発電に比べて年間900億円程度のコスト低減につながるなどとして、当面12原発19基の早期再稼働を目指しています。しかし、判決は、電力会社が原発の稼働によって電力供給の安定性、コストの低減につながると主張していること、コストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ大飯原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根をおろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であるとして、コスト優先をきっぱり退け、国民の安全を最優先にしています。市長は、国民の安全を最優先にした判決をどう受け止めていますか。市長の見解をお聞かせください。判決は、原発技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは福島第一原発事故を通じて十分に明らかになった。原発ではいったん発生した事故は時の経過に従って拡大していくという性質を持つとして、ほかの技術と異なる原発に内在する本質的な危険があると原発の危険性を明確にして判決を下しています。福島第一原発事故直後に、当時の原子力委員会委員長が首相に提出した、福島第一原発事故のいわゆる最悪のシナリオで、250キロメートル圏内の住民の避難を検討したことや、チェルノブイリ原発事故の避難区域も同様の規模であったことを念頭に置いて、この数字が直ちに過大であるとすることはできないとして原発から半径250キロメートル範囲内は人格権が侵害される危険性を指摘しました。日本列島の各原発の250キロメートル圏内を地図に表すと、北海道の一部と沖縄県を除き、すっぽり覆ってしまいます。政府は、それまで原発から8から10キロメートル圏内としていた原子力防災対策を実施すべき重点地域の範囲を、福島第一原発事故を受けて緊急防護措置区域UPZ30キロメートル圏内に拡大しました。この判決が原発から250キロメートル圏内を人格権侵害と下している中で、泊原発にかかわる広い自治体で再稼働への当事者意識が高まっているわけです。小樽市の中心部でも、泊原発から40キロメートルという近いところにあります。半径250キロメートル圏内の危険区域は、北海道では道北と道東の一部を除いて道内の大半が含まれます。また、函館市が建設差止め訴訟を起こした電源開発の大間原発から半径250キロメートル圏内にも重なっています。本市は、いまや他人事ではなくて、市の重大課題として受け止めなければならないと思います。小樽市民の安全・安心を掲げる中松市長は、今こそ泊原発再稼働の中止、泊原発の廃炉を求めるべきです。市長の見解を求めます。以上で、第3項目めの質問を終わります。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

ただいま、原発問題について御質問がありました。まず、このたびの福井地裁判決につきましては、人格権に基づいた侵害行為の差止め請求を認め、コストより国民の安全を優先とした考え方は、司法の判断として重く受け止めなければならないと考えております。しかし、関西電力では福井地裁の判決を不服として控訴をしており、今後の裁判の動向を注視してまいりたいと考えております。次に、泊原発の再稼働中止と廃炉を求めるべきということについてですが、本市では、原子力防災計画の策定を義務づけられた自治体ではありませんが、今後、地域防災計画の中に原子力災害対策を盛り込む予定で、現在、作業を進めているところであります。市民の安全・安心の確保に努めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、これまで申し上げておりますとおり、原発の再稼働は安全性の確保が最優先であり、その上で、電力需給、社会経済への影響などを踏まえ、国の責任においてしっかりと判断してもらいたいと考えております。

出典:小樽市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月16日 議事録 PDF(28ページ) 間違いを知らせる