小樽市議会 平成25年第4回定例会 2013年12月11日
(1)入札制度について/(2)カジノ誘致について
2013年12月11日、小樽市議会の一般質問で、成田祐樹議員が「入札制度について」「カジノ誘致について」について質問し、市長 中松義治、教育長 上林猛が答弁しました。
- 質問者
- 成田祐樹 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治、教育長 上林猛
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 成田祐樹
通告に従い、一般質問を行います。まず、本市の入札制度について伺います。本年 11 月から 12 月にかけて、旫川市の土木建設課長が複数件にわたる収賄容疑で逮捕される事態が起こったのは、まだ記憶に新しいところです。大変残念な事件であったことは言うまでもありません。小樽市においても、市民の信頼を取り戻すためには十分な注意を払わなければならない案件かと思われます。しかしながら、北海道新聞の報道においては、本市と旫川市の公共工事入札の制度はほぼ一緒である旨の記述がされておりました。ここで、まず伺います。本市と旫川市の入札制度を見比べた場合、制度にどのような差異があるのかお知らせください。旫川市の事件においては、割りつけがなされたとの報道がされています。課長が業者と頻繁に会合を重ねたという話も出てきておりました。あってはならない話でありますが、官製による割りつけなどが行われないようにするには、業者との関係はある程度の距離を置かなければならないと考えます。しかしながら、業者の方がもともと友人関係であったりする場合には、会うこと自体を制限するというわけにもいかず、市にとっても取扱いが難しい案件かと思われます。どのようにして業者とのいわゆる間合いをとっているのか、非常に気になるところです。本市においては、公平な入札を实施するに当たり、旫川市と比べて、市職員に対してどのような取決めや規定が存在するのかお答えください。また、取決め、規定が遵守されているかどうかの確認作業については、本市ではどのように行われているかもあわせてお答えください。また、旫川市と本市の入札制度を見比べて、今後、本市の公共工事の入札制度において、同様の事態を防ぐために、さらなる防止策を打つ考えはあるのか、市長の考えをお聞かせください。次に、カジノ誘致について伺います。カジノについては、これまで中立的な立場で推移を見てきておりましたが、そのさなかで、小樽市はカジノ推進へ方向性を打ち出し、誘致する方向へ大きくかじを切りました。しかし、カジノについては、メリット・デメリットがともに多く存在し、本市にとって誘致することが利益になるのかどうか、この点についてはしっかりと検証しなければならないと私は考えておりました。ところが、本年 10 月 24 日に、グランドパーク小樽で開催された日本カジノ創設サミットでの講演会では、雇用などメリットに関する説明はある程度の根拠やデータなどを用いた話がされておりましたが、カジノのデメリットに関する話は皆無といってもよく、しまいには一切の質疑忚答などが行われませんでした。デメリットにかかわる話として唯一触れられたのが、ある研究員と国会議員が、カジノができれば裏カジノは淘汰されるという根拠も何にも基づかない発言がされただけで、サミット自体が非常に低レベルだったと言わざるを得ません。結局、デメリットにおいては、他都市の先進事例の報告など、実観的な判断要素が一切提示されず、カジノを誘致すべきかどうか判断するには、非常に物足りないものになりました。そういった状況の中で、本市はカジノ推進にかじを切ったのですから、提示されなかったデメリットの情報について、不足する分を御説明願いたいと思います。まずは、犯罪についてです。一般的に、カジノが設置された場合は、犯罪の数が増えるという報告がされています。しかしながら、それがどの程度なのか、現状では全くわかりかねます。ここで、諸外国のカジノを有する都市の犯罪発生率について、カジノの設置前と設置後でどのように推移したか、変化したのか、その設置された都市名とともに犯罪発生率の実観的な数字をお示しください。また、当然ながら、犯罪が増える予兆があれば、その都市に配置される警察官の数は増えるはずです。先ほど伺いましたカジノを設置した都市におきまして、警察官の配置人数はどのように推移したか、犯罪発生率の年度とあわせてお示しください。これは、ある警察関係者から聞いた話ですが、カジノが設置されれば、間違いなく小樽市に配属される警察官は多くなるとの話をされていました。また、たとえ犯罪発生率が大きく上がらずとも、警察官を多く配置することによって、犯罪発生率が上がらなかったというのであれば、当然ながらまちの中には、この警察官の数が増えるわけです。まちの中に警察官やパトカーが増えるという物々しい雰囲気に変わってしまうおそれがあります。それでも、市長は本市の観光には影響がないと考えるのか見解をお聞かせください。次に、教育への影響について伺います。カジノが設置されれば、当然ながらそこにかかわる青尐年教育などを行わねばならず、従来では必要のない部分に教育資源を使わなければならなくなります。また、産業構造が変化することにより、住民の変化がどう教育に影響をもたらすかも考えなくてはなりません。さらに言うのであれば、カジノを設置してしまえば、近隣に学校などの教育施設を建てることが非常に懸念されてしまうことから、ハードの面でも影響が出ると思われます。ここで伺います。カジノを設置した場合に、諸外国のカジノを有する都市の教育の環境や影響が設置前と設置後でどのように変化したか、その設置された都市名とともに具体的な例をお示しください。もう一点、教育と観光という話を含めた話で懸念されるのが、カジノというイメージが先行してしまうと、当然ながら教育にかかわる宿泊などに影響が出る可能性があります。なぜなら、カジノはギャンブルだからです。よくカジノはギャンブルではないという説明をされる方がいますが、言葉の意味、定義をよくわかっていらっしゃらないかと思います。どの国語辞典を見ても、ギャンブルの意味はかけごとと記述されています。そして、かけごととは金品をかけて争うことと記述されているのです。カジノは金品をかけなければ成り立たない以上、かけごとであり、ギャンブルであるわけです。IRという言葉を利用して全体をソフトなイメージにしても、その中にはしっかりとギャンブルというものが存在し得るわけです。この大きな存在であるギャンブル施設があるがゆえに、修学旅行や部活動の合宿、大会などの際の宿泊がこれを機に敬遠される可能性があるかと考えます。市長は、カジノを誘致しても、修学旅行など教育にかかわる観光や宿泊には全く影響がないと胸を張って言えるのか見解をお示しください。尐し話を変えて、カジノの運営について伺います。本市は、カジノ法案の成立を見通して推進しているのですから、当然ながらカジノの運営まで考えて賛成されているのかと思われます。ここで伺います。現在、日本においてカジノ運営のノウハウがある会社は、どこが存在するのか、見解をお聞かせください。尐なくとも、私の調べでは、日本においてカジノ運営のノウハウを持っている会社はないと言っていい状態です。つまりノウハウ全くなしにカジノなど運営できるはずがないのは当然のことで、そうなれば外資系企業が必ず運営に絡んでくることになります。本市は、公営、公の運営ではなく民営を掲げている以上、運営にかかわる収益はその母体となる外資系企業に吸収される可能性が強く、本市には雇用以外の大きなメリットはないと考えますが、その意見に対する見解をお聞かせください。また、海外でカジノのノウハウを持っている外資系企業が運営に絡むということは、海外のマフィアとの関係も注視しなければなりません。カジノによっては、マフィアとの密接な関係があるところも報告されています。また、そういう实態がないカジノであっても、マフィアとの関係や対忚策がどう行われてきたのかも調査しなければなりません。諸外国のカジノとマフィアの関係について、本市はどの程度把握しているかお答えください。カジノについて、諸外国の例をいろいろ調べていたところ、カジノのライセンスについては、厳格な審査があることがわかりました。一つ例を挙げますと、アメリカのニュージャージー州においては、カジノのライセンスについて、州の民事政策、刑事政策に違反した形で経済的利益を追求してきた者をカジノ経営及びそれに付随する産業から極力排除しなければならないとされているそうです。また、カジノを管理している人や働く人に逮捕歴がないか調べることが義務づけられているそうです。ここで1点、懸念材料になり得るのが、小樽市のカジノを誘致されている組織についてです。この組織には、残念ながら過去に刑事事件で逮捕され、公民権を持たれない方がおられ、アメリカ・ニュージャージー州のライセンス規定から考えると、本市は誘致をしていても、その団体にライセンスすら交付されない可能性があると思われますが、市長はどのように考えているか見解をお聞かせください。このカジノ誘致に関しては、大きな効果も期待できますが、その反動もしっかりと見極めなければなりません。メリットとデメリットをてんびんにかけ、市民にとってどちらを選択したほうが利益が高いのか、市はしっかりと明示する必要があるかと思います。しかしながら、現在、市民にとっては、カジノのメリットやデメリットを見比べて選択する機会が全くない状態です。議会や市民に対して、このまま説明らしい説明をせずにカジノ誘致を進めていくのか、市長の見解をお聞かせください。もしカジノ誘致に対する説明等を市で行うのであれば、どの時期にどのように行うのかも、あわせて見解をお示しください。以上、再質問を留保し、質問を終了します。(拍手)
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
成田議員の御質問にお答えいたします。初めに、入札制度について御質問がありました。まず、本市と旫川市の入札制度についてですが、両市とも条件付き一般競争入札を既に取り入れていることなど、特に差異はないものと認識しております。次に、公平な入札の实施に当たって、職員に対しての取決めや規定についてですが、本市では職員倫理条例を昨年4月1日に施行しておりますが、旫川市においても利害関係者との禁止行為などが条例で規定されております。また、取決めや規定が遵守されているかの確認作業については、特に行っておりません。次に、旫川市と同様の事態を防ぐためのさらなる防止策についてですが、これまでも本市におきましては、適正な入札制度についての検討や職員に対する公務員倫理等の研修を行ってきたところであり、今後とも国や他の地方自治体における入札制度の取組などの研究を行うとともに、職員へのコンプライアンスの徹底を図ってまいります。次に、カジノ誘致について御質問がありました。まず、メリットとデメリットの検証方法についてですが、カジノを有する都市の犯罪発生の推移につきましては、シンガポールの犯罪白書によると、人口 10 万人当たりの犯罪発生件数は、設置前の 2009年は 665 件、設置された 2010 年は 653 件、設置後の 2011 年は 608 件、2012 年は 581 件と推移しておりますが、他都市の犯罪発生状況は把握しておりません。なお、警察官の配置人数の推移については承知しておりません。次に、カジノ開設により、市内に警察官やパトカーが大幅に増えることにつきましては、現段階ではわかりません。たとえ、地域の警察官の人数が増えたとしても、本市の観光に影響を与えることはないものと考えております。次に、修学旅行などへの影響につきましては、現段階では把握できませんが、本市において修学旅行の誘致も大切であると考えておりますので、修学旅行に影響が出ないよう取り組んでまいりたいと考えております。次に、日本でのカジノ運営ノウハウのある会社の有無と本市の雇用以外でのメリットにつきましては、現段階で国内には海外のカジノ運営に参画している会社はあると承知しておりますが、全ての運営ノウハウを有するかはわかりません。また、本市の雇用以外のメリットにつきましては、通常の企業誘致と同様に固定資産税や法人市民税の収入のほか、IR推進法案によりますと、地方公共団体が納付金と入場料の一部を徴収できることとなっております。次に、諸外国のカジノとマフィアとの関係につきましては、平成 24 年 11 月の北海道の調査報告書によれば、現在、カジノを合法とする世界の先進的な国や地域では、反社会的組織を排除する対策として、厳格なライセンス制度を採用しているが、制度が採用されていないマカオなど一部の国や地域では、反社会的組織の関与が防止できていない例も存在するとの記載があることは承知しております。次に、アメリカ・ニュージャージー州のライセンス規定とのかかわりにつきましては、カジノのライセンスは運営する民間会社に交付されるものであり、誘致を行っている組織との関係はないものと考えております。次に、市民への説明方法ですが、IR推進法案が成立した後、IR推進法の説明をはじめ、メリット・デメリットなどについて市民の皆さんを対象とした説明会などを開催したいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)
成田議員の御質問にお答えいたします。カジノ誘致に関するメリット・デメリットについて御質問がありました。カジノを有する諸外国での教育環境につきましては、市教委として独自に調査したことはありませんが、平成 24 年度に北海道が行った調査報告書によりますと、米国ネバダ州、シンガポール、マカオ、韓国のアンケート調査に対する回答が掲載されております。それによりますと、各国それぞれで年齢制限を定めておりますが、入場時のチェック体制が甘いネバダ州では、青尐年が入場することで、2パーセントがギャンブル依存症、その他 10 パーセントがその発生リスクを抱えているという報告がなされております。また、マカオやラスベガスの一部の専門家からは、カジノ産業では、高等教育を受けなくても、高額な賃金を得られる職につくことができるといった状況などから、結果として青尐年の進学への意欲が低下していくとの指摘があると報告されております。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再質問 5番 成田祐樹
再質問させていただきます。カジノについてです。今、市長からも御答弁がありましたけれども、内容によってはわからないといったような答弁が何か所かあったと思います。正直言うと、想定していた答弁です。わからないことが多すぎるのです。では、なぜわからないまま推進してしまうのか、進めてしまうのか、ここがやはり一番心配な点であるわけです。当然ながら、デメリットについてわからないものがあれば、やはりそれは調べて市民に提示する、それを見比べて判断してもらう、こういう作業を行わなければ、どのようなリスクがあるのかわからないのに、わからないまま進めるというのは、市民にとっても不安なままなわけです。当然、諸外国の事例については、外国の例ですから、なかなか情報も、文献も含めてデータも出てくるかといったら難しいと思います。そのような中で、こういった形で、推進という形でかじを切られたというのは、非常に納得しにくい、理解しにくいという方が市民の中にもやはりいらっしゃるのです。それで、市長からは、そういったメリットとデメリットを説明する機会を設けたいと、今、御答弁がありましたので、ぜひそこに関してはしっかりと、本市もデメリットに関して調べられるものは調べる、そして、当然ながら私は、デメリットだけを言うのではなく、メリットもあるのだったらどちらも提示してくださいと、その中で、市民の皆さんに判断を仰いでいく、そういう形の方向性をぜひ持っていただきたい。一番まずいのは、反対している人と賛成している人が、わだかまりを持ってしまい、全く分かれてしまったまま、お互いのことを全く見ないで進んでしまうというのは、市を二分してしまう話になるわけです。そういったところで、しっかりと判断材料を市民に提示するということはとても大切なことだと思いますので、ぜひそこについては、中松市長になるべく早く、当然法案等の制定、日本の法律制定ともかかわってはきますが、ただ諸外国の先進事例というのは、日本の法律にかかわらずわかるわけですから、そういったところの情報をぜひ示していただきたいと思います。そこについて、1点だけお答えいただければと思います。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
成田議員の再質問にお答えいたします。カジノの問題については、この臨時国会で、初めて法案というか、案という形で提案されて、恐らく来年以降の通常国会を含めて、このIRの推進については、いろいろと議論されていくのだろうと思っております。ですから、まだ法律ができていない段階の中でどういうふうになるのかわかりませんので、なかなか私は説明申し上げられませんというふうに申し上げたのです。成田議員の話を聞いていると、何かカジノイコール全て悪いというふうな意味にどうしても聞こえてしまうのですけれども、今、問題があるとすれば、そこの問題をどうやってその法律の中できちんと整備していくかということが一番大事なことだろうと思っております。ですから、先ほども答弁させていただきましたように、観光問題や雇用問題などいろいろな中で、できるだけカジノ、IR法案がプラスになるような形で国会で議論していただきたいと思います。それから、この議論は何か月かで決まるわけではないと思います。恐らく、今、こういった通常国会以降の議論の中でいっても、何年もかかるだろうと私は思っておりますので、そういった中で、今、いろいろと成田議員が懸念しておられますことを一つ一つやはり解決して、そしてみんなでそのIRが社交場として楽しめるような施設になってくれると私はありがたいと期待しているところでございます。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再質問 5番 成田祐樹
私の話の趣旨がちょっと伝わっていないのかなと。私は反対と言ったことは一度もございません。メリットとデメリットをしっかり出してほしいと。その中で、メリットが前回のサミットでは出てきたけれども、デメリットの話は全くなかったわけです。だから、それをしっかり出してくださいと言っただけです。そして、日本の法律が決まらなければわからないという話ですけれども、私が言いたいのは、そのようなことではなく、もう先例としてある諸外国の状況をお知らせしてほしいと。もう既に諸外国では行われていて、实際にどういった形で教育や犯罪といったところに影響があるのか、そういうデータがあるはずなのです。だから、それを出してくださいと言っているだけで、わからないものを出してくれと言っているわけではないのです。そういう先進事例の数字、実観的な根拠のある数字というものを市民に開示してほしいと、そこを求めたわけなので、そこについてお答えいただければと思います。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
繰り返しになります。日本では今、IR法については案がようやく出された状況でありまして、これがどういうふうに進んでいくかというのはよくわかりません。ですから、先ほど言いましたように、みんなが楽しめるような、そういう懸念がされることのないような形で法律ができていくとよろしいのではないかと思って報告しております。それから、海外の問題については、私が市長になる前でありますけれども、5か所ぐらいカジノに行って視察もしてきております。先ほど成田議員がいろいろと質問された、特にデメリットの部分については私は感じておりません。むしろメリットのほうが大きいと思っているところでありますので、御理解いただきたいと思っております。ですから、IR法ができ上がったときには、メリット・デメリットを含めて、市民の皆様にきちんと話をいたしますし、市民の皆さんがそれについて反対だということであれば、私はそれを推進していくつもりは全くございませんので、御理解いただきたいと思います。