小樽市議会 平成25年第3回定例会 2013年9月10日
カジノ誘致について
2013年9月10日、小樽市議会の一般質問で、佐々木秩議員が「カジノ誘致について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木秩 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 佐々木秩
2点目、カジノ誘致について質問いたします。今回の補正予算の中に、第8回日本カジノ創設サミット in 小樽開催補助金 20 万円が観光費として計上されています。カジノを含む統合型リゾート構想関連の所管がこれまでの総務部企画政策室から産業港湾部観光振興室にかわりカジノ誘致推進の会合に予算をつけるということは、本市が今までの方向性を示さない研究、情報収集という方針を転換するということです。総務部長が記者会見で、カジノを中核とする統合型リゾート施設誘致の実現に向けて取り組むという意思表示ですと述べていますが、まず市の考えている統合型リゾート施設とはどのようなものを想定されているのか、特にその中でのカジノの位置づけについてお聞かせください。また、実現に向けて取り組むとは具体的にどのような内容を指すのか、今後そのためにどのように進めていかれるつもりなのか、お示しください。そして、なぜこの時期に今までの判断を超えて誘致の意思表示という判断をしたのか、理由をお聞かせ願います。これまで、カジノ誘致については、私たち民主党・市民連合は次のように主張してきました。小樽のまちは、市の進めるまちづくりの一方、小樽運河保存運動以来、雪あかりの路など小樽再生を目指す市民の手によるまちづくりの歴史がある。水と緑と歴史のまちづくりを旗印に、先人が残した貴重な歴史遺産を再生し、その落ちついたたたずまいや雰囲気が小樽ブランドというものを形成し、全国有数の観光都市へと変えてきた。また、そうした小樽の持っている特性に共感して、小樽市民はもとより、訪れる観光客をはじめ、多くの小樽ファンとも言える市外の応援団が支えてくれている。こうして築かれ、守られてきたこのまちの歴史、自然、文化が小樽観光の質を高め、市民のための住みやすいまちづくりにつながってきた。そうしたこれまでの流れや積み重ねとカジノは相入れない。カジノはいかに飾ってもとても質の高い観光資源とは言えないし、そのような場所では市民一人一人が小樽観光の主役などにはなりようもない。市として慎重に検討をいただきたいという内容です。一方、過去の議会内での市側の答弁は、市民の幅広い意見を聞きながら、誘致の是非については慎重に検討していく。合法化され、誘致について市民の合意が得られるならば、今後、官民一体となって積極的に誘致を進めていきたい。市として、北海道をはじめ、各種団体との情報との共有、情報収集を図るとなっています。これらの答弁と今回の推進意思表示との整合性についてお聞きします。1点目は、答弁では国の法律が改正されることが推進の最低条件の一つのはずです。なぜ法律の整わない現段階で誘致実現に向けての意思表示を行うのか、その整合性について見解を求めます。2点目は、これまでカジノ誘致についてメリット、デメリットその他を情報収集、研究調査されているはずですが、その内容が市民や議会に事前に開示されることもなく、決定だけが意思表示されるというのは市民の合意を得るという答弁に反するのではありませんか、お答えください。まずは、その内容と庁内議論経過、成果、分析は一体どうなっているのか、特に今回、市としての是か非かを慎重に判断した結果、誘致実現に向けて取り組むことになった重要な判断材料は何ですか、明らかにしてください。また、市民合意について、もう少しお聞きします。市としては、既に幅広く市民の声を聞き、市民合意を得たとお考えでしょうか。それならば、いつ、どこで得たのか、お示しください。それとも、これからの市民による議論で合意を得ていくとお考えなら、どのような方法で幅広い市民の声を聞く場を持つのか、お示しください。その中で、もし市民の合意が得られなかったと判断される場合は、また、それ以外の要因でも再検討はあり得ると考えますが、いかがでしょうか。例えば、カジノ誘致のデメリットに対する国の対策が不十分な場合や、市の負担が予想を上回る場合などが考えられます。要はここでいったん意思表示をしたからには、誰が何と言おうともカジノを含むIR構想実現に突き進むのか、幅広い議論の結果、推進再検討もあり得るのかということです。私たちは、現段階で今回のカジノ誘致推進の判断に市民合意を得られているとは思いません。市民の皆さんにとって今回の提案は非常に唐突感、困惑を持って受け止められています。その意味で、今定例会に提案されている自治基本条例案の趣旨である市民への情報公開や協働の姿勢がいきなり問われています。自治基本条例案の観点から、今回の進め方について市長の見解を求めます。さらに、自治基本条例案の中で、風格ある観光都市としてあり続けること、豊かな自然環境、歴史的景観等の小樽市の特性を生かし、魅力あるまちづくり施策の推進に努めること、また、まちづくりに関する施策の実施に際して、この条例を最大限尊重し、この条例との整合性を図ることとなっていますが、どれだけIRというオブラートに包んでいても、カジノはカジノです。それを小樽につくることと条例案の整合性をどのように考えておられますか。私たちは、カジノ誘致については、市の観光行政の一大転換を迫る重要な議論になると押さえています。市民はもちろん、本市の文化、伝統、歴史を重んじたまちづくりに共鳴して多額の寄附をいただいている小樽ファンをはじめ、市外の多くの皆さんもこの問題に対する小樽市の姿勢を注視しています。よって、カジノを含む統合型リゾート誘致については慎重かつ丁寧に検討していくことを求めます。見解を伺います。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、カジノ誘致について御質問がありました。初めに、これまでの議会答弁との整合性についてですが、まず市の考えている統合型リゾート施設につきましては、一般的にカジノだけではなく、レストランやバー、ショップ併設のヨーロッパ型、ホテル機能を加えた併設型、さらには商業施設や文化、芸術施設を併設した複合型などが想定されておりますが、本市におきましても、これらのうちのいずれかに近い施設になるものと想定しております。その中で、カジノは法の下で厳格な制約を受ける大人の社交場として位置づけられるものと考えております。次に、カジノを中核とする統合型リゾート施設誘致の具体的な内容と今後の進め方についてですが、北海道に対して小樽国際観光リゾート推進協議会と誘致候補地としての位置づけを要望していくとともに、国会へ提出される法案などの関連情報の収集に努め、誘致に向けて必要な取組を進めてまいります。次に、意思表示の判断の時期についてですが、秋の国会でいわゆるIR推進法案の提出が予定されていることや、道内他都市でも誘致に向けた取組がなされている中、今後誘致活動を進めていくためには、第8回日本カジノ創設サミット in 小樽が開催されるこの段階で、北海道に対して意思表示をすることが必要であると判断したためであります。次に、なぜ法整備がされていない段階で誘致に向けての意思表示を行うのかとのお尋ねですが、もちろん法制化されていない以上、現時点で最終的な判断はできませんが、カジノを含むIRリゾートによる地域経済への効果が期待できることや、道内他都市が誘致に名乗りを上げたことなどを踏まえ、誘致実現に向けた取組を進める段階と判断したものであります。次に、市民合意についてのお尋ねですが、現段階でカジノを含むIRの誘致活動を進めてまいりますが、最終的な決定をしたとは考えておりません。今後は1人でも多くの市民の皆さんにIRに対する理解を深めていただくために、情報提供に努めてまいりたいと考えております。次に、IR誘致の内容等についてですが、内容はまず、本市を北海道の誘致候補地の一つに位置づけられるよう、北海道に対し要望することになります。庁内議論経過については、平成 20 年から企画政策室を中心に会議を行ってきましたが、本年7月 23日に小樽国際観光リゾート推進協議会からサミットへの補助金とIR誘致の要望があったことを受け、今定例会に補正予算を提出し、IR誘致に向けて取り組むこととしたものです。IR誘致の成果、分析については、法案の詳細が明らかにされていない現段階ではお示しすることはできません。市として誘致実現に取り組むこととした判断材料は、地域経済への効果が期待できることや、秋の国会でIR推進法案の提出が予定されていること、10 月に本市でサミットが行われること、道内他都市が北海道に対し候補地への要望をしたことなどから、これらの状況を総合的に判断したものであります。次に、市民合意についてですが、市として幅広く市民の意見を聞き、市民合意を得たと考えているのかとのお尋ねにつきましては、市民合意を得たとは考えておりません。今後、国会へ提出される法案などの関連情報を市のホームページに掲載するほか、小樽国際観光リゾート推進協議会とともに説明会などを開催し、市民の皆さんにIRに対する理解を深めていただきたいと考えております。次に、再検討が想定される場合の対応についてですが、市としてデメリットが大きいと判断した場合で、例えば市の大きな財政負担を伴うなど、現在承知しているIR推進法案の内容が大きく変わることが判明したときは、誘致活動から撤退することもあり得るものと考えております。次に、自治基本条例案との整合性についてですが、まず自治基本条例案の観点からのカジノ誘致にかかわる進め方につきまして、今回提出しましたのは、あくまでも第8回日本カジノ創設サミット in 小樽開催補助金の議案であり、これを契機に誘致の取組を進めてまいりますが、同時に情報の収集、提供に努め、議会や市民の皆さんの幅広い意見も伺ってまいりたいと考えております。したがいまして、自治基本条例案の趣旨に反するものとは認識しておりません。次に、カジノと自治基本条例案についてですが、法の下で厳格な制約を受けたカジノを含むIRは、シンガポールなど世界各国の例を見ましても、観光都市を演出する大変すぐれた第一級のリゾート施設となっております。また、本市の特性である豊かな自然環境や歴史的景観等にマッチしたIRをつくっていくことも十分可能であると考えておりますので、自治基本条例案における魅力あるまちづくりとの整合性は図っていけるものと考えております。次に、カジノを含む統合型リゾートの誘致についてですが、私といたしましては、議会や市民の皆さんにIRに対する理解を深めていただくため、IRに関する情報を積極的に提供してまいります。また、秋の国会に提出される予定のIR推進法案の内容を十分精査するとともに、法案の審議過程等について注視してまいりたいと考えております。