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小樽市議会 平成25年第2回定例会 2013年6月17日

体罰の実態及び学校力向上について

2013年6月17日、小樽市議会の一般質問で、鈴木喜明議員が「体罰の実態及び学校力向上について」質問し、教育長 上林猛が答弁しました。

質問者
鈴木喜明 議員
答弁者
教育長 上林猛

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 12番 鈴木喜明

それでは、最後の大項目の質問となります。体罰の実態及び学校力向上について伺います。まず、本市の体罰の実態について伺います。大阪市立桜宮高校での体罰による自殺事件、本市の私立北照高校スキー部での体罰及びその隠蔽など、体罰による事件が問題となっております。文部科学省は4月26日に、体罰を加えたと各教育委員会が把握した教員は昨年4月から本年1月までの10か月で840人、このうち懲戒などの処分を受けた教員は前年度1年間の1.5倍に当たる604人で、過去最多だったとの全国公立学校で起きた体罰に関する緊急調査の結果を公表しました。道内では21校で確認され、被害を受けた児童・生徒は、小学生が10人、中学生が14人、高校生が3人、状況は、授業中8件、部活動5件、休み時間3件などであり、中学校と高校では部活動中の発生が最も多く、体罰と容認される指導との線引きが難しい中、部活動での体罰防止対策が急務であるとあります。体罰を加えた21人中、調査時点で処分を受けていたのは、減給5人、戒告4人との調査結果でした。引き続き、児童・生徒や保護者にアンケートでの再調査を実施し、児童・生徒の訴えから、道内において従来の市町村教委からの報告には含まれていなかった昨年度の体罰75件が新たに判明しました。そこで、本市において、前回の調査報告内容と今回のアンケートでの再調査でそごが判明した事例はありますか。本市の状況と対応をお聞かせください。また、アンケートの継続を求める声もあるようですが、いかがお考えでしょうか。次に、学校力向上についてお聞きします。2013年度から、稲穂小学校が学校力向上に関する総合実践事業の実践指定校に指定されました。昨年度指定校になった北広島市立大曲小学校では、基礎学力の底上げのために漢字の読み書き検定や数値目標を設定し、学力向上に取り組んでいます。指定校は、教員や事務職員の加配などにより少人数指導の時間が倍増したことや、保護者との距離も縮まったと聞いています。この事業の概要と取組状況と、まだスタートしたばかりでその効果について把握しきれないかもしれませんが、現状についてお聞かせください。一度に児童の学力、体力など、さまざまな課題を扱うモデル校を指定して、学校力の向上の事業に取り組むのは初めてとありますが、今後この成果をどう本市の教育に反映されるかもお聞かせください。また、前年度の指定校の中で、特に成果のあった取組についてお聞かせください。次に、教員研修プログラムについてお聞きします。平成25年度小樽市教育委員会教員研修プログラムが、全教員を対象に全30回行われます。全9回の授業力向上研修講座が組まれており、これは教員の授業力を向上させ、児童・生徒の学力向上にも直接結びつくものと考えますが、この内容とこの研修プログラム全体の狙いについて御説明ください。教育状況視察研修の視察先は、前述の学校力向上に関する総合実践事業のモデル校ですか。選んだ理由を含め、お聞かせください。次に、PTA「入退会自由」宣言についてお聞きします。平成25年4月1日、札幌市の小学校でPTA「入退会自由」宣言という新聞の見出しを見て正直驚きました。PTAの入退会は自由で、広報誌発行などを担当したり、校内行事を手伝っていたりした全委員会を廃止し、行事や活動ごとに参加者を募集するそうです。児童・生徒の減少、共働き家庭、ひとり親世帯、介護が必要な家庭の増加により、従来の活動や役員選びが難しくなっている中、逆転の発想と言えるかもしれませんが、ますますPTA役員の不足や学校、家庭、地域の連携を図る活動に支障を来すようにも感じます。教職員もPTA会員として一緒に活動を続けていますが、このPTA入退会自由という傾向をどう受け止められますか。また、教育委員会が各PTAに期待することは何でしょうか。以上、各項目において再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)

鈴木議員の御質問にお答えいたします。ただいま、体罰実態及び学校力向上について御質問がありました。初めに、体罰の実態についてでありますが、本年1月に文部科学省から体罰についての調査依頼があり、2月に第1次調査を行ったところ、学校からは平成24年度に発生した体罰はないとの報告があったことから、その旨を北海道教育委員会に報告したところであります。その後、3月に第2次調査として保護者や生徒を対象にアンケート調査を行った結果、小学校1件、中学校2件の体罰事案が確認され、4月に北海道教育委員会にその旨を報告したところであります。小学校の事案は授業中の体罰であり、中学校の事案は2件とも部活動による体罰でありましたが、当該教員の体罰行為に対する認識の不足から、校長に報告されていなかったものであります。市教委としては、新たな事案が発生したことから、改めて文部科学省通知、体罰の禁止及び児童生徒理解に基づく指導の徹底についてに基づき、各学校に指導の徹底を図ったところであります。今後、任命権者である北海道教育委員会では、詳細に事実関係を調査した上で厳正に対処するとしております。次に、体罰に関するアンケートの継続についてでありますが、今回、第1次調査の段階で体罰が把握できなかったのは、教員の体罰に対する認識の甘さ、管理職員による把握や学校全体での情報共有が十分でなかったことなどによるものでありますことから、現在、文部科学省通知に基づき体罰に関する指導の徹底を図っており、アンケートの実施については、今後の状況を見極めながら判断してまいりたいと考えております。次に、学校力向上に関する総合実践事業の概要と稲穂小学校での取組状況及びその成果についてでありますが、初めに事業の概要についてですが、本事業は、管理職のリーダーシップの下で、実践指定校と近隣校が連携しながら、学校の組織的な取組や実践的な研修を行い、将来のスクールリーダーを育てながら、学校の総合力を高める新たな仕組みをつくることを目的としたものであります。次に、稲穂小学校の取組ですが、本事業は稲穂小学校が実践指定校、花園小学校と潮見台小学校が近隣校として、3校合同で行う事業となっております。稲穂小学校では三つのテーマに基づき事業を実践しており、一つ目は、信頼と協働体制に満ちた学校をテーマに、教務主任を中心とした部内会議などを活性化させ、組織マネジメントに基づいた学校の組織力を高める取組が行われております。二つ目は、地域の風がゆきかう学校をテーマに、新たなミッションを持って加配された事務職員が保護者等に学校の最新の情報を伝えるため、ホームページを毎日更新するなど、開かれた学校づくりの取組が行われております。三つ目は、教師が育つ学校をテーマに、近隣校と連携した初任者研修や、市内の採用4年目までの教員を集めるフレッシュ研修会の開催など、教師力を高める取組を行っています。最後に、成果についてでありますが、稲穂小学校の取組は始まったばかりですが、現時点では基礎学力を保障するための数値目標を設定し、効果的な習熟度別少人数指導や放課後学習など、学力の向上に資する取組がなされております。また、国立教育政策研究所の総括研究官を招聘し、校内研修の進め方や研究主任の役割など、教職員の資質能力の向上を図る研修に深まりが見られております。次に、昨年度の実践指定校の成果と本市の教育への反映についてでございますが、この事業は昨年度から実施され、道内で7校が、教育課程、地域・家庭との連携、人材育成などの3点を柱に、地域や学校の実態を踏まえた包括的な取組が行われました。これらの実践指定校の成果としては、一つは、低学年において漢字検定や音読、暗唱大会等を行うことにより、子供の学習意欲が向上し、基礎学力の改善が図られたこと、二つ目は、家庭と学校が連携し、生活リズムチェックシートを活用することで、子供の生活習慣の改善を図った結果、家庭での読書時間の向上が見られたこと、三つ目は、近隣校との合同初任者研修会や道内外の有識者や専門家による研修会を実践したことにより、学校としての組織力や教員個々の授業力に高まりが見られ、初任者が安定した学級経営を実現できるようになったなどの成果が現れているものと聞いております。今後、教育委員会では、実践指定校や連携校が開催する研究会や講演会への参加を広く呼びかけるとともに、3校で育った教員が人事異動により他校へ行き、リーダーとして活躍することで、市内全体の学校力及び教員個々の授業力が向上するものと期待をしております。次に、教員研修プログラム全体の狙いと授業力向上研修講座の内容についてですが、教育委員会が行う教員研修プログラムは、今年度、授業力向上、今日的課題、実践校視察、英語力向上、スキルアップの五つのテーマを基に全30講座を開設し、小樽市の教職員の資質能力の向上を目指しております。また、そのうち授業力向上研修講座は、教員の授業における指導技術の向上を目的として行っており、公開研究授業を伴う講座としては、算数の習熟度別少人数指導や、小・中学校の教員が連携して行う外国語活動の授業などがあります。また、講演・講義を行う講座としては、筑波大学附属小学校教官の算数について、文部科学省教科書調査官の全教科における言語活動についてがあります。また、演習を伴う講座としては、理科の実験の演習や実物投影機を使った授業展開などの講座を実施することとしております。次に、教育状況視察研修の視察先と選んだ理由についてでありますが、このたび教務主任など50名程度が参加する教育状況視察研修では、登別市立幌別小学校及び幌別中学校の訪問を予定しております。幌別小学校につきましては、昨年度から学校力向上に関する総合実践事業の実践指定校となっており、「教育課程」「人材育成」「地域・家庭との連携」の三つをテーマに、特に管理職や教務主任がリーダーシップを発揮して、校内の組織力や教員の授業力の向上に大きな成果を上げております。今回の視察は、本市の課題である教員の指導力と学校の組織力を高めることを主な狙いとし、先進的な取組をしている幌別小学校を、また小・中学校の連携の視点から幌別中学校を視察することとしたものであります。次に、PTAの入退会自由についてでありますが、本市においては、これまで各学校のPTAは、登下校時の見守りや子ども110番の家の設置、学習支援など、学校と連携した取組を行い、本市の教育の振興に大きな役割を担ってきたところであります。近年の少子高齢化の進展や人間関係の希薄化といった状況にあって、学校教育にあっては家庭、学校、地域社会の連携がますます重要となりますことから、私としては、保護者がPTAに加入し、学校と連携した取組を行うことが望ましいと考えております。しかしながら、共働き家庭など、家庭のさまざまな事情により活動が難しい状況も見受けられますことから、今後PTA活動のあり方などについて、十分議論していかなければならない課題であると認識しております。(「議長、12番」と呼ぶ者あり)

質問 12番 鈴木喜明

ほとんどのことは予算特別委員会並びに常任委員会で質問したいと思いますけれども、1点だけお聞かせください。教育委員会に質問したいのですけれども、先ほど言った体罰に関する調査の1回目、第1次調査がゼロという回答で、それから2回目のアンケートで3件ということになりました。このことは、先ほど教育長がおっしゃったように、受け止め方が違ったということはあるのかもしれませんけれども、こういう調査等で、後で実際はあったという形になりますと、PTA並びに保護者が不安を感じる部分もあろうかと思いますので、今後はそういうところに注意してやっていただきたいと思いますが、その件だけお答えいただいて終わりたいと思います。

答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)

第2次調査でアンケート調査の結果、このようなことが判明した、その内容は、詳しいことは申し上げられませんが、体罰と懲戒のはざまといいますか、その辺の解釈がなかなか統一されていなかったと。第1回定例会でも体罰の件がありまして、懲戒なのか体罰なのかという、その線は個々の判断による、また、教員と児童・生徒の信頼関係、それによってさまざまな判断が分かれてくる、また、第三者が目で見て判断するということと、当人同士が理解し合っているということの間にそごがあるといった非常に難しい状況があるのもまた事実ですので、当面は、今回改めて文部科学省から体罰と懲戒の指針が出ましたので、それを徹底することをとにかくやってみたい、その上でこのような事案があるのであれば、アンケート調査もまた考えなければならないという趣旨で答弁いたしました。

出典:小樽市議会 平成25年第2回定例会 2013年6月17日 議事録 PDF(45ページ) 間違いを知らせる