小樽市議会 平成22年第2回定例会 2010年6月9日
石山町25番の石垣崩落事故について
2010年6月9日、小樽市議会の一般質問で、北野義紀議員が「石山町25番の石垣崩落事故について」質問し、市長 山田勝麿、建設部長 竹田文隆、財政部長 貞原正夫が答弁しました。
- 質問者
- 北野義紀 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、建設部長 竹田文隆、財政部長 貞原正夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 22番 北野義紀
本年4月7日に発生した石山町25番の石垣崩落事故について伺います。事故発生以来、市の関係部局の方々が努力されてきたことに敬意を表します。また、市のこの間の努力については、同じ石山町に住む者として経過を承知しています。これを前提に、5月9日の石山町会総会に先立つ石垣崩落に関する集会や被災者等の声を直接聞いたことを踏まえて、次の点について伺います。初めは、石垣崩落の原因は何かということについてです。崩落現場は、急傾斜地崩落危険区域です。マスコミの報道によりますと、市では、雪解け水などが原因となった可能性があるとして調査しているとのことでした。質問の準備過程で、私は担当者に原因について確認したところ、石垣の背後に長年にわたって浸透した水の影響により崩落したのではないかとのことで、断定的な言い方ではありませんでした。原因を正確に把握しなければ、石垣の修復についても適切な対応にはなりません。原因について市長の見解をお聞かせください。次に、被災者、石山町会への対応について伺います。4月7日の事故当日の対応についてです。市内各町会へ配布している災害発生時のマニュアルは、平成18年度版を最後に更新していません。しかも、小樽市の防災担当者の携帯電話3本のうち、1本は番号を変更していたにもかかわらず、各町会へはそのことを連絡していませんでした。今後のことを考えても、このマニュアルの修正、更新は必要と考えますが、どういう準備をされているか伺います。次は、被災者の市営住宅への一時入居に関してです。市の担当者が避難先の石山会館で被災者の要望を聞き、4月8日から14日にかけて市営住宅へ入居させたのは適切でした。ところが、その際に、持ち家があるから2か月たったら退去してもらいますと受け取られるような対応があったことはいただけません。その後、いろいろなやりとりがあって、最終的に、2か月間経過しても問題が解決しなければ引き続き入居してよいと伝えられたのは5月になってからです。被災された市民の心境を踏まえ、誤解を生まない対応が当然必要と考えますが、市長の見解をお聞かせください。次は、石垣修復に関してです。急傾斜地であっても、修復は個人の土地だから個人負担です、こう受け取られる発言で、事故で衝撃を受けている被災者に対応した問題についてです。修復に当たっての見積もりは、事故現場に防空ごうによる空洞があればボーリング等で空洞の有無を調査しなければ見積もりは出せないと言われているとき、また、仮に防空ごうによる空洞が存在しなくても、修復に1,000万円前後、あるいはそれ以上の費用を要すると言われ、衝撃を受けている被災者の気持ちを考えるとき、適切な対応であったのかどうか疑問です。説明を求めるものです。石垣崩落という予期せぬ災害に精神的にも打撃を受けている被災者に、理事者の言葉をかりれば、市の意向を正しく伝えられないようなことになぜなったのか。初動の対応について経過を説明してください。これは、小樽市の防災対策の基本にかかわることなので、事実に即して今後の教訓にしなければなりません。次に、石垣崩落の復旧対策についてです。4月7日の石垣崩落事故の1週間後にも被災地でマンホール沈下等の現象があり、消防本部もそれを確認し、石垣崩落との因果関係は特定できないが、今後の変化、観察が必要とのことでした。その後、5月に入ってから、8日と9日の2度にわたり、同じ箇所で石垣の部分的な崩落が続きました。この事実経過に照らして、2次災害を防ぐためにも地すべり計測などの対策が必要と思われますが、このことを検討したのか、お聞かせください。土地所有者が石垣を復旧するにしても、石垣復旧の前提となる防空ごうによる空洞の有無について調査をしなければなりませんので、小樽市として、去る6月1日に調査を行いました。どんな方法で調査をしたのか、説明をしてください。次に、今後の対策について尋ねます。今回の石山町の事故に関して、空洞調査をやりましたが、その結果、防空ごうによる空洞がなければ、石垣崩落復旧工事は個人の土地だから個人負担で行いなさいと言うつもりでしょうか。このような場合、本来であれば、多額の費用を要することですから、国をはじめ、道や市が対応すべき問題であると考えます。急傾斜地崩落危険区域を多く抱える小樽市にとって、安全なまちづくりの上からも新たに対応しなければならない課題と考えますが、市長の認識とその対策をお聞かせください。小樽市は、平成17年7月に、小樽市特殊地下ごう位置図を作成しています。初めに、この特殊地下ごう位置図を作成した経緯について説明してください。次に、この特殊地下ごう位置図には44か所掲載されていますが、太平洋戦争末期に主につくられた防空ごうは市内で44か所にとどまるものではありません。事実、今回の石垣崩落地の付近にも防空ごうがあったとの証言で市は空洞調査をやりましたが、この箇所も市が作成した地下ごう位置図には掲載されていません。また、手宮では広く知られているように、旧石山中学校の裏手の山にも旧日本軍の高射砲陣地があり、付近には弾薬庫としての防空ごうがあったと伝えられていますが、これも、位置図にはありません。しかも、この特殊地下ごう位置図44か所中27か所が入り口のみの閉鎖と記録されています。処理済みとなってはいるものの、中は空洞になっている可能性があり、市が掌握している地下ごうだけでも、将来、事故を引き起こす可能性をはらんでいます。処理済みとしている特殊地下ごうの入り口閉鎖箇所の安全についての市長の見解をお聞かせください。今回の石垣崩落事故にかんがみて、全市的に防空ごうを調査する必要があるのではないかという問題です。先ほど紹介した特殊地下ごう位置図では、入り口閉鎖やエアモルタル充てんなどで処理済みで、小樽市には安全対策を講ずべき特殊地下ごうは存在しないと国に報告しています。しかし、多数の防空ごうが存在していた小樽市にとって、これで終わりとなれば、その後、不幸にして防空ごうに起因する市民の命と安全にかかわる事故が生じたら、国の特殊地下壕対策事業は、平成23年度までに採択されたものに限られることから、その安全対策は市の単独事業となりかねません。特殊地下壕対策事業がこれで終わりとならないように、国に事業の延長を求め、市民の協力をいただいて防空ごう調査を行い、安全対策が必要な箇所が見つかれば国の事業に採択してもらい、安全なまちづくりを進めるべきではないでしょうか。戦後65年、戦争末期の防空ごうのことを知っている市民は少なくなっています。総連合町会等の協力もいただきながら、まず、調査することが必要ではないでしょうか。その上で、安全対策が必要であれば、特殊地下壕対策事業など国費を導入して行うべきではないでしょうか。市長の見解を求めるものです。ところが、4月13日に、市の幹部4名、消防本部の幹部2名が石山町会へ出向いた際に、全市的な防空ごうの調査となると大きな事業となる、まず、今は崩落した箇所の対策を急ぐべきで、防空ごうがあったのはここだけではないから、直ちに小樽じゅうの調査ということは難しいとの説明をしたようです。意味はわかりますが、先ほども触れたように、市が把握している防空ごう跡でさえ、入り口のみ閉鎖という危険な状態の箇所が27か所もあるのです。将来とも防空ごうの調査をやらないと受け取れる説明をそのままにしておくわけにはいきません。市長も、5月31日の町会長と市との定例連絡会議で、石垣崩落事故の被災者救援に奔走した石山町会長を高く評価したように、石山町会の会長をはじめ、役員の方々は必死になって被災者を救援しました。多くの町会の役員の方々は、今回の事故を契機に、石山町ばかりでなく、防空ごうが小樽じゅうにあったことを踏まえ、市民の安全を考え、心を痛めています。この問題をはじめ、急傾斜地の多い小樽市の今後の安心・安全なまちづくりについて、市長の見解を求めるものです。再質問を留保して、終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
北野議員の御質問にお答えいたします。石山町における石垣崩落事故について何点か御質問がありましたが、まず、このたびの石垣崩落事故によりまして被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げたいと思います。市の迅速な対応に対して感謝しますというお手紙をいただきまして、恐縮しておりますけれども、何より、今お話がありましたように、石山町会の会長をはじめ、地域の皆さんの御尽力に心からお礼を申し上げたいと思います。市といたしましても、できることは全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。初めに、石垣崩落の原因でありますけれども、一般的には、雨水や雪解け水が長年にわたり浸透し、その水圧の増加により土圧が増大したこと、石垣を後から積み増ししたこと、石垣が急勾配であることなど、さまざまな要因が考えられますが、今回の崩落については、今の段階では原因を特定することは難しいものと考えております。次に、被災者、関係町会への対応でありますが、まず、災害発生時の町内会館利用についてのマニュアルについてでありますが、これは、平成18年度に、地域住民の災害時における避難及び自主避難先として町内会館を利用することに同意をいただいた町会に配布いたしました。今般、新たなマニュアルを作成いたしましたので、御指摘の点について変更し、各町会に早急に配布したいと考えております。なお、今後につきましては、内容の変更があった場合は速やかに更新をしてまいりたいと思います。次に、市営住宅の一時使用でありますけれども、被災者の方々に対しましては、事故発生の翌日には、面談や電話などで緊急避難先として市営住宅を使用できることを説明したところであります。その際に、今後、緊急避難ではなく、正式に市営住宅に入居する場合も考えられたことから、持ち家がないなどの入居資格要件についても説明したため、緊急避難であっても持ち家がある場合は退去しなければならないとの誤解を与えたものと考えております。今後は、被災者の意向なども十分伺う中で、よりわかりやすい丁寧な説明と対応をしてまいりたいと思います。次に、石垣の修復に関する被災者への対応でありますけれども、民有地にある石垣が崩落した場合、原則として、その土地または石垣の所有者が費用を負担し、修復することが基本と考えております。特に、初動段階で被災者の方から市の方で直してもらえないかと聞かれた場合には、この基本方針に沿って答えざるを得ないのではないかと思います。ただし、事故発生時などにあっては、事情を伺う場合や相談を受ける場合などについては、精神的に衝撃を受けている被災者の方の心情などを十分踏まえて事務的にならないよう配慮するなど、さきに説明しました市営住宅の件と同様に、今後ともこの点については周知徹底してまいりたいと思います。次に、復旧対策でありますけれども、まず、地すべり計測などの対策でありますが、崩落当日には石垣をブルーシートで覆い、2次災害の発生防止に努めるとともに、その後も、毎日、消防本部など関係部局の職員が現地に赴き、状況の変化を確認しているところであります。この間、崩落箇所の状況に大きな変化が見られなかったことから、新たな対策は必要がないと判断し、地すべり計測などの対策は行わなかったものであります。次に、6月1日に行った調査でありますが、防空ごうに関して、付近住民から聞き取り調査をした結果を参考に、今回崩落した箇所の周辺において電磁波を利用した地中レーダー探査を実施したものであります。このレーダー探査は、電磁波が電気的性質の異なる境界面で反射する性質を利用し、地中の埋設物や空洞などの把握が可能な調査であります。今後の対策でありますけれども、まず、石垣の修復についての認識と対策でありますが、個人などの所有する石垣については、原則としてその所有者が管理すべきものと認識しており、このことから、石垣の安全対策についても所有者が行うべきものと考えております。市といたしましては、これまでも、道路パトロールの際や所有者及び隣接者からの相談に対し、現地の状況確認を行うなど対応しているところであります。今後は、ホームページや町会等を通じて石垣の安全確保について注意喚起を促すとともに、引き続き、所有者などからの相談に対応してまいりたいと考えております。次に、小樽市特殊地下ごう位置図を作成した経緯でありますが、まず、昭和48年度に全国で防空ごうの実態調査が実施され、小樽市においても、当時、40か所の防空ごうを確認し、国に報告したものであります。その後、新たに4か所の防空ごうが発見されたことから、平成17年度の実態調査の際に44か所として報告し、位置図を作成したものであります。次に、処理済みとしている入り口閉鎖箇所の安全についてでありますが、防空ごうの規模や土かぶり、上部の土地の利用状況、また、内部構造や土質などの条件を総合的に判断して対策工事を実施したものではないかと考えております。次に、防空ごうの調査でありますが、市内には、まだ把握していない防空ごうが存在する可能性は否定できませんので、まず、総連合町会等の関係者の協力もいただきながら、具体的な情報の提供をいただく形でできる限りの実態の把握をしてみたいと思います。また、その結果として、安全対策を必要とする防空ごうが発見された際には、特殊地下壕対策事業の採択を受けて、国費により安全対策を実施したいと考えております。なお、特殊地下壕対策事業につきましては、現状では平成23年度までに採択された事業に限られますことから、制度の継続については要望してまいりたいと考えております。(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
再質問 22番 北野義紀
再質問をいたします。初めは、現場の危険な状態の復旧をどうするかという問題です。空洞調査の結果は6月30日に判明するとのことですが、仮に防空ごうに起因する空洞があって、それが崩落の原因になったということになれば、空洞の埋め戻しも含め、石垣の復旧は特殊地下壕対策事業で行うことになると考えますが、こういう理解でよろしいか、見解をお聞かせください。次に、調査の結果、空洞が存在しないということになった場合、先ほど来、市長が説明しているように、個人の所有だから個人で復旧工事をやってくださいとなるわけです。しかし、質問でも指摘しましたが、復旧工事には少なくとも数百万円あるいは1,000万円を超える金額がかかると言われています。私は、町会を通じて、被災者にそういう資力はないと聞いていますし、また、理事者の中にも、被災者と何回か接した中で、被災者にそういう資力がないという認識を持っている方もいるわけですから、個人で復旧しなさいと言った場合は、個人にその力がなかったら、今の崩れた状態を放置することになるわけです。現場にブルーシートをかけて、反永久的にそのままにしておくのでしょうか。安全対策をどうするつもりなのか、お聞かせください。私も、一般的には個人の財産を利するのに税金を投入するということは正しくないというふうに考えますが、今、市長が答弁された、私の指摘したこの項に関して法令の根拠を示していただきたい。次に、これと関連するのですが、大規模災害の場合は、個人の所有地であっても公費で復旧工事が行われているのは皆さん御承知のとおりです。しかし、今回の崩落事故は小規模であっても、被災者一人一人に置きかえて考えれば、大規模災害で被災を受けた方と同じなのです。大規模災害なら公費で復旧、小規模なら個人負担、これは矛盾すると私は考えます。ですから、先ほども指摘しましたように、こういう場合であっても適用されるような新たな制度の確立を国に要望して、小樽の安全なまちづくりの条件を整える必要があると考えますが、市長の見解をお聞かせください。次に、原因についてです。今回崩落した石垣は、積み増しして傾斜が大変急ながけとしてつくられたという答弁がありました。ここに写真がありまして、市長もお持ちだと思うのですが、御近所の方の話を聞いたら、この石垣の真ん中、下から4分の1くらいのところが、明らかに、古いときに積んだ石垣の上に新たに石垣を急斜面で組んでいったということが推測されるわけです。この積み増ししたところが圧力になって、従来からあった下の石垣も崩落しているというのがわかります。それで、崩落の原因については長年にわたって石垣の背後に水が入ったことを起因としていると小樽市の幹部が語っていることが新聞で報道されていますから、私もそのように理解しているのです。しかし、私は、現場に何回も行って、小樽市の撮った写真も丁寧に見て考えました。崩壊した石垣は、昭和50年代に構築されているのですが、石垣を組む場合は、昭和37年に施行された宅地造成等規制法に基づいて許可を受けて、しかるべく石垣を構築しなければなりません。ところが、それから後に石垣を積み増ししたところが無届けになっているのです。だから、現場へ行って市の幹部と会ったときも、あるいは、現場を見た市の担当者も一致しているのは、宅地造成等規制法に基づく石垣ではないと言うわけです。ところで、なぜ、現場を見て、崩落した石垣が法に基づいて構築されたものでないと判断したのか、説明をしてください。そういうことをわかっていながら、なぜ、マスコミに、無届けの石垣でこれが崩落の原因にもつながっているのではないかと示唆する説明がなかったのか、私には疑問です。原因についてまず認識を一致させる必要がありますから、原因を特定できなくても、今の質問にはお答えしていただけると思うので、お願いします。それから次ですが、小樽市内で、確認申請を出さないで無断で家を建てていたら、市は車で飛んでいってそれを正すわけで、これは、しょっちゅう行っていることです。ところが、石垣を許可なく、しかも大規模に積み上げているのに、なぜ発見できなかったのかということが問題なのです。市内は広いから、全部が全部わかるわけではないということだけで済まされる問題ではないのです。小樽市内には急傾斜地に指定されているところがたくさんあります。急傾斜地の崩落による災害の防止に関する法律は、昭和44年に施行されているのです。今回崩落したところの家が一番先に建てられたのは、確認申請によると昭和51年6月です。だから、急傾斜地の法律ができて、もうこういうところは危ないですよというふうになっているときですから、当然、小樽市は、確認申請が出たら、宅地造成等規制法に該当する石垣であるのかどうか、気配りする必要があると思うのです。今でも、確認申請が出て、がけの上、石垣の上に建っている場合は、確認申請が適切であれば許可しているのです。建築指導課が、同じ建設部の都市計画課に、石垣はちゃんと適法に施工されたかという照会をするだけで今後の事故を防ぐことができるのです。確認申請の際の義務ではありませんけれども、そういう気配りをして市民の安全を守るということは、私は、やる気があればいくらでもできると思いますが、いかがでしょうか。それから、最後ですが、市長は、防空ごう調査を今後適切に行っていくということでしたから、ぜひ、この点については、総連合町会等にも協力を呼びかけて、坂のまち小樽の安全なまちづくりを進めていただきたいと思います。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
私から答えたもの以外は担当のほうから答えさせますけれども、大規模災害のときは公費で復旧工事を行っているのではないかというお話がございました。これは、自然災害とかいろいろな原因がありますから、一概にここでどうこうとお話しできる状況ではありませんので、こういった問題については少し調査をさせてください。それから、防空ごうの調査の関係につきましては、私も、かつて幼少のころに防空ごうに避難した経験があって、富岡町にあったなと記憶しております。間口が二、三間ぐらいありましたか。奥行きの記憶はあまりないのですけれども、大人が十分立って歩けるぐらいの大きさであったと思います。そういうところに避難した経験があって、多分、石山町にもあったのだろうと思いますけれども、かなり年数がたっていますから、過去のデータ等を見ながら調査をしてみたいと思います。まず、何よりも石垣の数が非常に多いので、先般の町会長との会議の中でもお話ししたのですけれども、ぜひ、石垣をお持ちの方は、何かありましたら市役所のほうへすぐ相談してほしいと、お話はしましたので、遠慮なく連絡していただければ相談に応じてまいります。どういう対策をするかどうかは別にしましても、まずはお知らせいただきたいというように思っております。私も、今日、現場を見せてもらいましたけれども、高さが非常に高くて、すごいがけです。積み増しした跡もよく見てきましたけれども、原因をどう特定できるのかちょっとわかりませんが、現在、調査が終わりましたので、これから解析、分析を行って、その後、現在ある関係法令等も調べながら対応できるものは対応したいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 建設部長 竹田文隆(建設部長は2011年7月まで)
北野議員の再質問にお答えいたします。まず、石垣の復旧に関してでございますけれども、防空ごうが発見された場合、どのような補助事業を導入して石垣まで復旧できるのかという御質問でございましたけれども、補助事業名としては、国土交通省の特殊地下壕対策事業ということでございます。これは、危険度の高い特殊地下ごうについて、その安全性を確保するために埋め戻し等の事業を行うことに対しての国庫補助事業でございます。今、調査を行っておりますけれども、仮に防空ごう等が発見された場合については、先ほど市長からも申し上げておりますけれども、この補助事業を導入して埋め戻しはできるということで考えてございます。ただし、この補助事業については、今申し上げたとおり、特殊地下ごうの埋め戻し等が対象でございまして、石山町での石垣の崩壊、崩落の部分については、補助対象外となりますので、埋め戻しと石垣の復旧とは別のものと考えていかなければならないと思っております。それから、防空ごうが発見された場合についてはまず埋め戻しをするということと、今後どうするかという部分については、防空ごうがその石垣の崩落等にどのような影響を与えたのかということも十分に検討しなければなりませんので、その結果によっては、いろいろな方策を考えていかなければならないだろうと思っております。もう一方、防空ごうがなかったという場合でございますけれども、原則的には、石垣の復旧工事についてはそれぞれの土地所有者、あるいはそれを管理している方の責任で行っていただくということで考えてございます。ただし、今、議員からもお話がありましたように、復旧工事には多額の費用もかかるということで、我々もそのあたりは非常に心配をしているところでございます。放置をされるようなことになると、安全確保という面では非常に問題がありますので、どういう対策ができるかということは、石垣の所有者なり土地の所有者、あるいは関係する方と十分にお話をさせていただきたいというふうに思っております。それから次に、現場に行った担当者が、積み増しした石垣を見て、すぐに宅地造成等規制法の届け出のないものだと判断できたのかということでございますけれども、宅造規制法の中では、切り土、盛り土それぞれのり面が30度以上になるもの、それから、切り土については高さ2メートル以上、盛り土については高さ1メートル以上が届け出、許可の対象になるわけですけれども、それを調べた結果、届け出、許可が出ていないということが発見できたわけで、そういった対応になったのだろうというふうに思っております。それからもう一つ、建築確認の問題でございますけれども、建物を建てる際、宅地造成が必要な場合については、当然、確認申請の段階で、宅造規制法の許可が得られているのかについては、チェックをいたします。そういった中では、建築指導課と宅造規制法を担当している都市計画課とは連携をとりながら対処するということでございますけれども、一方、宅地造成が伴わないような既存宅地の場合は、そこに既存の石垣があったとしても、それが許可されたものかどうかについては、確認申請の段階では問うことがないものですから、今回の場合については、ちょっとチェックができなかったというふうに思っております。今回の石山町の状況を考えれば、今後、既存宅地の石垣等について、建築確認の段階で我々としても十分にチェックをすることがやはり必要だろうと思っておりますので、それがどのような体制でできるかということは、検討させていただこうと思っております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 財政部長 貞原正夫(財政部長は2011年7月まで)
石垣の所有者が工事費の御負担をされるのが基本ではないかというところの法令上の根拠という御質問ですけれども、地方自治法によりますと、例えば、第2条では、「普通地方公共団体は、地域における事務及びその他の事務で法律又はこれに基づく政令により処理することとされるものを処理する。」ということですとか、あるいは、「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」との表現になっております。今回のような場合は、個人の財産ということになりますので、一般的に公金を投入するということになりますと、補助金による助成というスタイルになろうかと思います。その場合、地方自治法の中では、「普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては、寄附又は補助をすることができる。」という規定がございます。問題は、この公益上の判断につきまして、今回のように、まだ行政が公金を支出していない段階で、公金を支出しないことがどうかという判断の実例というのは非常に少ないのですけれども、支出した後で、それが適正なものであったかどうかという実例はかなりあるようでございます。その場合の公益性があるかどうかという判断は、その事例ごとにされるものということにはなっておりますけれども、結局は、個人の財産に帰する範囲のものであれば、なかなか公益性があるという判断は難しいのではないかと思います。例えば、私どもも、私道整備のための助成金という制度を持っておりまして、公道に接する部分で、ほかの方がいろいろと利用される、そういう場合の整備には公共性、公益性があるということで助成金を支出することについても認められております。これは、私どもだけではありませんけれども、そういうところで判断されるものではないかと思っております。今回の件は、答弁の中にもありましたように、土地あるいは石垣の所有者が特定されて、そのエリア内の災害という状況でありますので、基本的には皆さんの御負担になるという答弁であったかと思っております。(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
再質問 22番 北野義紀
先ほど指摘するのを忘れまして、答弁漏れだと思うのですが、小樽市が国に報告した特殊地下ごう44か所のうち、27か所は入り口閉鎖のみになっているということです。そういうことは、結局、中が空洞になっている可能性があるのです。ですから、近い将来、そこの空洞が崩れて事故になる危険性もあるから、その調査はどうするのかと聞いたのですが、私の聞き落としであれば失礼しますけれども、お答えください。それから次に、建設部長が答弁されましたが、地中レーダー探査で空洞の調査を行って、空洞があった場合、埋め戻しについては補助事業の対象になるけれども、それを埋めた後、その上に石垣を復旧するのは個人だと。後でちょっと修正をかけたような説明もありましたけれども、これは、事実経過に即して考えればおかしいのではないでしょうか。空洞が原因でつぶれたら、やはり特殊地下ごうの工事全体を個人の負担で行うということにはならないと思うので、この辺は正確にもう一度答弁をしてください。それから、石垣が、盛り土、切り土、その他の事例から、法に基づくものではないというふうに判断したと言うのですが、その中の一つに、いわゆる水抜きパイプの直径について理事者から指摘をされているのです。だから、私が先ほど言ったように、既存の宅地でがけの上に家を建て替える場合、確認申請の適否だけでなくて、それを支えている石垣の、例えば、水抜きパイプの直径を見れば、法に基づく石垣かどうかということはすぐわかるわけです。手間暇かかる話でないから、確認申請のときに、そういう気配りをしてもいいのではないでしょうか。職員を何人も増やしたり面倒くさい仕事をやるわけでなく、ちょっと都市計画課に尋ねればわかるわけです。それで、法に基づく石垣でないということになれば、危険ですから、その建て主にこういう現状ですよということを知らせるのは、市民を守ることになるのではないかというふうに思うのです。こういうことを、昭和51年のときにちょっと気を使っていればわかったはずですから、37年に施行された法律に基づく石垣であれば、それに付属する水抜きパイプは今回のように直径が短いものではないはずですから、すぐわかると思うのです。そういうちょっとした気配りが安全を守る上で大きな役割を果たすのだから、ここは明確な答弁をしていただきたい。それから次は、玉虫色の答弁なのですが、被災者がお金がなくて石垣の復旧をできないことになった場合に、先ほどは、被災者、所有者とも十分打ち合わせをして検討していきたい、そういう趣旨の答弁でしたけれども、これではイメージがわかないのです。石山町の崩落現場をどうするかということなのです。ブルーシートをかけたままにしておくのか、連続してずっと石垣が長橋寄りにも続いているわけですから。それから、昔、あそこは、市道浄応寺横通線まで土砂崩れがあったところです。それは、町会の人から市も聞かされていると思うのです。ですから、放置しておけば2次災害というか、大きな災害につながる危険があるから、修復する資力がないという場合にどうするのかということを聞いているわけです。落ちた石垣を取り除けば、上からまた土砂がどっと落ちてくることになるし、ブルーシートをかけたけれども、今回、シートを破って2度目、3度目の石垣の崩落が起こっているわけですから、それで済まされる問題ではないわけです。ぜひ、安全対策はどうするのかということについてお答えください。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
国に報告しました地下ごうの関係ですけれども、44か所の地下ごうの処理をどうしたかというと、一つは入り口の閉鎖がありますけれども、そのほかに、エアモルタルやコンクリート、それから、土砂を充満したとか、いろいろあるのです。これは、現場を見て、どういう処理をしたほうがいいかということを判断して行ったと思うのですけれども、30年以上も前で、当時の状況を知る職員はいませんから、どこか1か所を調べてみるという方法はありますので、それは行ってみたいと思います。それから、石垣の復旧をどうするのだということですけれども、これは、先ほどから話がありますように、個人の財産ですから、そこの部分をどう処理していくかということがあります。その後の対応については、今ここでどうします、こうしますということは言えませんので、将来的に、復旧してそこに住むのかどうか、また住めるかどうかもありますし、いろいろな条件がありますから、所有者の方のお話をよく聞きながら、個々に対応させてもらいます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 建設部長 竹田文隆(建設部長は2011年7月まで)
防空ごうがあった場合の対応工事を個人にさせるのかというような御質問でございますが、今調査をやっております段階ですから、あるかないかということははっきりわからない状況でございますけれども、仮に防空ごうがあった場合については、埋め戻し工事については国費導入で市が行うということは先ほど申し上げたとおりでございます。私が申し上げたのは、仮にあったとして、今の防空ごうと石垣の崩落との因果関係といったこともやはり十分に考えていかないと、その後の対応についても方向性は分かれるのだろうと思っております。決して、市のほうは全く何もしませんということではなくて、防空ごうがあった場合については、それ相応のことを考えていかなければならないのだろうと思っております。ただ、具体的に、今、します、しませんということについては言える段階にはないということでございます。もう一つ、届け出をしていない石垣を、新たに家を建てる際に、確認申請の段階できちんとチェックができるように、昭和51年当時にそういったようなチェックをしていれば今回のような事態も防げたのではないか、こういうような趣旨であろうかと思っております。51年当時に、どのような対応をしたかは、ちょっとはっきり確認はできませんけれども、先ほど申し上げましたように、既存宅地についてはなかなか石垣等のチェックというところまではできていない状況でございます。今後としては、議員がおっしゃったように、建設部内部の話でございますので、十分にチェックできるような体制をとっていこうと思っております。なにぶん、たくさんあるからできないという意味ではございませんけれども、許可申請でございますので、基本的には、事業を行われる方あるいは土地の所有者等々が届け出をしなければならないという制度設計になっている部分であります。そういった中では、届け出がない場合については、普通の道路パトロールであるとか、あるいは、近所の方の通報だとか、そういったことに頼らざるを得ない状況がございますので、今、議員からお話のありました確認申請段階でチェックをするというのは非常に大きな手段であると思っておりますので、そのようなことがどうできるかについては検討してまいりたいと思っております。