小樽市議会 平成21年第2回定例会 2009年6月17日
(1)国の追加経済対策について/(2)自殺対策について/(3)雇用対策について/(4)直轄事業負担金について/(5)定住自立圏構想について
2009年6月17日、小樽市議会の一般質問で、林下孤芳議員が「国の追加経済対策について」「自殺対策について」「雇用対策について」「直轄事業負担金について」「定住自立圏構想について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。
- 質問者
- 林下孤芳 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 林下孤芳
一般質問を行います。国の追加経済対策に関して、市長の御見解をお伺いします。このたびの追加経済対策は、借金をさらに増やしながら、中央省庁の官僚組織の既得権益を拡大させ、天下り機関の仕事をつくるような愚策が散見され、全体としては評価できませんが、一方では従来の経済対策では見られなかった生活に密着した項目も多く盛り込まれ、その実現が期待されます。例えば地方独自の雇用対策に使える緊急雇用交付金の増額、介護職員の処遇改善に取り組む事業者の支援、高齢者や障害者の施設改修、保育所整備など子供関連施策の拡充、地域医療の再生など市民生活の安全・安心を守る事業も多くあります。しかし、国と地方の協議に時間を要しているのか、厳しい地方財政の中で懸案となっている事業が多く、経済対策の優先度は高くないと判断しているのか、まだ予算計上など地方の取組が進んでいないと言われておりますが、市長はその原因はどこにあると判断をされておりますか、御所見をお伺いいたします。世界的な金融経済危機が続く中で、日本経済は株価の復調傾向や鉱工業生産をはじめとする幾つかの経済指数に改善が見られることから、日本経済は底を打ったとの見方が広がっております。一方の経済研究機関は、日本経済が底割れを起こす可能性も高いと指摘し、その要件として、雇用情勢を安定化させ、可処分所得のアップを政策的に実現しなければ、日本経済はさらに深刻なものになるとの懸念を示しています。従来型の公共事業の拡大や企業への支援策を重視するだけでは、新たな雇用は生まれず、これまでの経済対策では雇用の改善は全く成果を上げていないことは数値的に示されております。現在の雇用情勢は、バブル経済が破たんして以来の低水準となっており、求人者数は統計をとり始めた実に47年前の記録を更新していると言われております。厚生労働省も雇用情勢は一段と厳しい状況に下方修正しました。有効求人倍率は全国平均で0.52倍、道内で0.32倍、小樽管内では0.31倍となっております。経済の底割れを防ぐ意味からも、雇用対策は極めて優先度の高い緊急課題と思われます。また、40代や50代の失業者は極端に就職のチャンスが少なく、失業給付金が終了した時点で生活破壊に直結し、生活保護世帯が全国的に急増しています。今、生活保護世帯は戦後の混乱期に匹敵する水準になっております。私もこれまで、地方の実情に合わせた雇用対策や職業訓練の支援などを提案してきましたが、地方分権改革推進会議の委員でもある神奈川県のある町長は、「雇用対策は地方が増やしたいところに予算が使えず、自由な裁量で使えるお金があれば10倍の効果がある」とインタビューに答えております。市長はこのたびの追加経済対策についてどのような評価をされておられるのか、お伺いをいたします。以上の視点で、市民生活に直結し、急を要すると思われる幾つかの課題について質問いたします。まず、自殺対策についてお伺いいたします。大変痛ましいことでありますけれども、近年みずから命を絶つ方が増加傾向にあり、自殺者数は全国で11年連続で3万人を超えており、平成20年は3万2,000人にも達しているとのことであります。これは交通事故の実に3倍以上の水準であります。最近は、景気の悪化が原因と思われる30代、40代の自殺者が増加しているとも言われています。家族を支えるこうした世代の人たちを地域ぐるみで守るセーフティネットをつくることが急がれます。そこで、市長にお伺いします。小樽市における自殺者の推移はどうなっているのか、全国や他の都市に比べてどのような水準にあるのか、市の自殺対策はどうなっているのか、御説明をお願いいたします。また、追加経済対策に盛り込まれている自殺対策事業について、小樽市はこの財源を活用した対策事業の拡充についてどうお考えになっているのか、お伺いをいたします。次に、雇用対策についてお伺いします。介護職員の問題については、これまでも再三にわたって取り上げてきたところでありますが、全道の有効求人倍率が0.32倍のところ、社会福祉関連の有効求人倍率は1.38倍となっており、この職種はまだまだ労働力不足が生じている状況であります。その労働力不足の原因は待遇の悪さであり、この問題を解決すれば、大きな雇用対策になることは明らかであります。4月から介護報酬を3パーセント引き上げましたが、労働者の待遇改善につながっていないとの指摘があります。政府はそうした現実を踏まえて、追加経済対策で処遇改善に取り組む事業者の支援を打ち出しているところであります。そこでお伺いしますが、4月の介護報酬改定により小樽の介護施設職員の処遇改善が進んだのか、またその実態を把握しておられるのか、お伺いをいたします。市長は、処遇改善を進めるためには、どんな施策が有効と考えているのか、所見を聞かせてください。なお、国の経済対策が本市の施策に一刻も早く生かしていただけるよう、お願いをいたします。次に、小樽の特色を生かした雇用対策についてお伺いをいたします。私は、これまでも雇用対策は地方の創意工夫や地方の特色を生かした事業継続の支援、人材の育成と企業支援など、行政は必要な財政支援を画一的な雇用対策では効果が上がらないと指摘してきたところでございます。市長も小樽市の実情から同じような思いをされていると思いますが、小樽市にとってどの分野の仕事なら生活を支えていけるのかを考えて、雇用対策を進めることが重要と考えます。全国で実施されている公共事業中心の雇用対策では、効果も一時的で、限定されると思います。私は昨年から経済常任委員会で、小樽市には有名なもち屋や和菓子屋や多くの水産加工品でも全国ブランドのしにせがあり、こうした小樽の味をスイーツブームや御当地グルメブームに乗って育てていくことが、地域の活性化と雇用を考える上で有効であると主張してきました。食品加工業などは比較的経営規模が小さく、資金的な余裕や人材を育てるゆとりがないケースが多いことから、惜しまれつつ廃業するケースが見られるところであります。そこで、ふるさと雇用交付金や地域活性化・経済危機対策臨時交付金に加え、中小企業への制度融資、職業訓練施策などをフルに活用して、小樽の大切な味と雇用を長期的かつ安定的に守っていくための支援を実施すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。次に、直轄事業負担金など国と地方の役割分担についてお伺いをいたします。最近、国の直轄事業負担金制度の見直しを求める知事や市長の発言が注目を集めております。いわゆる公共事業としてと言われる国の道路工事や河川工事のうち、国の直轄事業では建設費の3分の1、維持管理費の約半分を地元自治体が負担しておりますが、その経費の内訳は極めて大ざっぱにしか示されておりません。報道によれば、国の出先機関の建替え経費や国の職員の給与まで含まれていることが明らかになり、霞ヶ関への不信感が強まっています。最近、北海道知事や札幌市長も直轄事業負担金の内訳を明確にするよう、国に対して対決姿勢を明確にしております。そこで、お伺いいたします。小樽市における直轄事業負担金は、現在、港湾事業にありますが、市長は現在の直轄事業負担金が市民に説明できるだけの十分な透明性があるとお考えになっているのか、御見解をお示しください。重要港湾2港を擁する小樽市長として、この際、直轄事業負担金制度の改革を国に強く求めるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。次に、港湾事業に関する国との役割分担についてお伺いいたします。私は一昨年の定例会で、改正ソーラス条約に基づく港湾整備事業について質問をし、港を取り囲むフェンスの維持費は市が負担するものであり、地方交付税で措置されているとの答弁をいただいたと記憶しております。しかし、ソーラス条約は国の責任において批准した条約であり、テロなどの国際的で国家的な危機から国民を守る役割は、本来外交や防衛に責任を持つ国の役割であると解されています。そうした役割分担論を無視し、港湾管理者である自治体に責任を押しつけることは、本来の役割分担を無視した暴論と言わざるを得ません。また、市民の税金で港をフェンスで覆い続けることの必要性と投資効果などは全く検証されないままに、国の都合で一方的に事業を押しつけることは、今、指摘されているような問題と相通じるものがあるのではないでしょうか。そこで、お伺いいたしますが、小樽市はこれまでソーラス条約に基づく港湾整備事業や維持管理費にどれだけの負担をしてきたのか、お示しください。また、ソーラス条約に基づく事業は、国の責任において実施するよう申し入れる考えはないのか、市長の見解をお伺いいたします。次に、港湾合同庁舎の建替え移転問題についてお伺いします。私は、昨年の定例会で移転に伴う道路や周辺の整備事業について貴重な市税を使うのはいかがなものかとお伺いをいたしました。国の直轄事業負担金は比率も示されておりますが、国の庁舎整備まで負担が求められるとすれば、極めて問題があると言わざるを得ません。他の県でも直轄事業負担金に国の出先機関の移転費用が含まれていることが明らかになりましたが、小樽の合同庁舎や周辺整備事業でも同様の問題がないのか、お示しください。次に、定住自立圏構想について伺います。総務省は、昨年12月26日に地域力創造プランの一環として、定住自立圏構想を取りまとめ、その推進方について各地方公共団体に要請したと承知しております。推進要綱を見ますと、人口は平成17年度以降30年間で3大都市圏でも530万人減少し、地方圏は1,178万人の大幅な減少が見込まれ、過密なき過疎の時代が来ると予測されております。特に、少子高齢化はさらに深刻となり、年少人口は30年で40パーセントも減少し、高齢者の人口は45パーセント増加するとされております。このような状況を踏まえ、地方圏においても人口の流出を食いとめ、大都市の住民にもライフスタイルに応じて居住の選択肢を提供し、地方への人の流れをつくり出すことがその趣旨とされております。小樽市の第6次総合計画でも相当厳しい推計をしておりますが、あらゆる研究機関のデータが人口の減少を予測しており、いかなる地域といえ、将来に備えた対策が求められるところであります。人口の急速な減少と超高齢化社会に対する対策は、小樽市にとっても必要不可欠なものと理解されます。今回の定住自立圏構想は、これまでの政策を転換し、地方からの視点に改めた点では評価されます。これまでの市町村合併は合併特例債などをあめに、交付税の減額をむちに、半ば強引に合併を進め、10年余りで全国で約半数の市町村が減少しました。その結果、経費の削減効果があったとされる一方で、箱物などの投資により、財政がより悪化した自治体もあり、地域の衰退が加速し、住民の新たな不満となっていることも見逃すことのできない現実となっています。そうした意味で、この構想は各自治体への主体性が守られることやデメリットの要素も少ないことから、取組によっては地方の再生に大きな成果が期待できると思われます。しかし、今回の定住自立圏構想はマスコミ報道が先行し、私たちも市長の決意や思いを直接伺うことがないままに今日を迎えたことは、大変残念に思います。そこで、改めて市長の決意を伺いたいと思います。中心市と周辺町村の役割分担として、中心市は大規模商業・娯楽機能、中核的な医療機能、各種生活関連サービス機能など、生活に必要な都市機能に一定の集積があることが規定されていますが、小樽市は中心市としての都市機能の集積は十分であるとお考えになられているのか、市長の見解をお伺いいたします。一方の周辺町村の役割として、環境、地域コミュニティ、食料生産などの役割が期待されております。また、長寿社会における高齢者の新しい生き方を提示することも大切な役割とされております。そうした意味で、周辺町村がみずからの意思で1対1の協定を締結し、その積み重ねによって形成される圏域とされていることから、圏域が形成されるには相当な時間と労力が伴うものと思われますが、市長は今日までの実績を踏まえ、北しりべし広域連合の各町村との協議を先行するものと思われますが、圏域はどの範囲を想定されているのか、お伺いいたします。地域が連携し、それぞれの地域の特色や得意分野を生かし、経済を活性化し、雇用の場を広げることは、今すぐにでも取り組むべき課題であり、そうした取組こそが周辺町村との信頼の醸成に役立つものであると思います。小樽市は中心市としての機能と商業や観光で優位性はあるものの、農業や1次産業の分野は周辺町村が優位な分野であります。民間レベルでは、こうした特徴を生かして全日本司厨士協会小樽支部が毎年フードフェスティバルを開催し、後志の生鮮食材にこだわった一流シェフの料理は、専門家の間でも高い評価を受けていると伺っております。シェフの皆さんにより、それぞれのホテルやレストランで後志の生鮮食材を活用したメニューがつくられ、今、小樽の味として観光客や市民に提供されております。こうした取組がさらに拡大し、地域の統一ブランドとして付加価値を高めていくためにも、まだ行政の支援が必要と思います。また、東京都板橋区のハッピーロード大山商店街を視察したときには小樽の生鮮食品を求める声は多いが、業者が扱おうとしない。画一化された商品構成では続かないとの指摘がありました。ここでも地域連携によって販路を拡大するチャンスはまだまだあることを知らされました。定住自立圏構想は全国的にもまだ助走段階と言われておりますが、小樽市と周辺町村は全国に先駆けていく条件は整っていると思われます。まず、働く場が確保されれば、人口の定着も可能ですし、地域再生のチャンスでもあると思います。最後に、定住自立圏構想を今後進めるに当たって、市長の決意をお伺いし、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
林下議員の御質問にお答えをいたします。初めに、国の経済危機対策に関連して、地方の取組が進んでいないのではないかということでありますけれども、このたびの経済危機対策を予算上担保するものとして、過日、過去最大規模の補正予算が成立いたしましたが、現時点においても、この対策に盛り込まれた制度の具体的内容が私ども地方団体に示されていないものもあり、地方における予算計上などの取組が進んでいない最大の要因であると考えております。今月初めに開催されました全国市長会におきましても、国の経済危機対策を実効あるものにし、深刻化する経済状況を打破するためには、国と地方がより一層連携し、引き続き間髪を入れず、さらなる経済雇用対策を実施することが喫緊の課題となっているとして、21年度補正予算で措置されている経済危機対策を可及的速やかに実施するよう強く要望するとの決議をしたところであり、国や道は、より積極的に国の予算で計上された事業内容等について的確な情報提供を行うとともに、速やかに事業の実施が可能となるよう、迅速な対応を行っていただきたいと考えております。次に、このたびの国の経済危機対策に対する評価でありますが、4月10日に示されました今回の経済危機対策は、全国市長会を含む地方六団体が、去る4月8日に麻生総理大臣に対して行った「経済危機対策に関する緊急申し入れ」の中で強く求めた地域活性化・生活対策臨時交付金の大幅な拡充や、公共事業やその他の地方負担に対する財政措置、緊急雇用創出事業交付金の増額や交付要件の弾力化、雇用の維持・確保に対する支援策の充実・強化などについても、一定程度反映された中で取りまとめられたものと承知をしております。雇用対策を中心に御意見もありましたが、引き続き国政の場においても十分に議論をしていただきたいと思っておりますし、いずれにいたしましても、景気の回復と雇用環境の改善のためには、何と申しましても経済活動の活性化が重要であると思われますので、当面は今回の経済危機対策に盛り込まれた数多くの施策が切れ目なく着実に実施されていくことを強く願っているところであります。次に、自殺対策についてのお尋ねでございますけれども、まず小樽市の自殺者数の推移でありますが、平成18年が24人、平成19年24人、平成20年34人となっております。一方、人口10万人当たりの自殺者数を全国平均、全道平均と比較いたしますと、平成19年は全国平均24.4人、全道平均26.3人に対し、小樽市は17.5人と低い水準でしたが、平成20年は全国平均24人、全道平均28人に対し、小樽は24.8人となり、全国平均と同じ水準となっております。次に、小樽市における自殺対策の取組の現状でありますけれども、保健所において専任の精神保健福祉相談員と保健師が健康問題や人間関係等に起因するさまざまな悩みに対する「こころの健康相談」を行っております。また、企業向けの自殺予防リーフレットを作成し、市内企業に配布しているほか、市内の事業所等に出向いて、従業員を対象にしたメンタルヘルスセミナーを実施し、自殺の予防等についての啓発活動を行っております。このほか、平成20年度には市内の精神科医療機関や関係団体と連携して、「こころの健康」をテーマとした市民向け講演会を2回開催し、自殺の予防に向けた取組を進めてまいりました。次に、国の追加経済対策の財源を活用した自殺対策の事業の拡充でありますが、今回の国の補正予算では、都道府県に今後3年間の自殺対策に係る地域自殺対策緊急強化基金を造成し、市町村等が実施する相談体制の整備や啓発事業などへの支援を行うこととしております。市といたしましては、先ほど答弁しましたとおり、相談事業やリーフレットの作成、企業向けセミナー等の啓発事業を継続していく中で、国から示された事業メニューの具体化に向け、北海道と協議しながら、有効な自殺対策に取り組んでまいりたいと考えております。次に、雇用対策についての御質問でありますけれども、初めに介護職員の処遇改善の実態把握でありますが、4月の介護報酬改定は、夜勤業務など負担の大きな業務に対する人員確保や介護従事者の専門性等に着目した評価などについて新たに介護報酬に加算を設けたもので、条件を満たす事業所では指定権者に対し届出が必要となります。したがいまして、すべての事業所が加算を受けられる対象ではありませんので、これにより各事業所が職員の処遇改善につなげたか、保険者としてすべてを把握するのは困難であります。なお、国では介護報酬の改定が処遇改善に反映されているか検証をする委員会を既に立ち上げており、今年の10月には施設や事業所に対し、介護処遇状況調査を実施する予定でありますので、その結果により把握できるものと考えております。次に、介護職員の処遇改善を進めるに当たっての有効な施策でありますけれども、国では4月の介護報酬改定とは別に、補正予算で介護職員の賃金引上げを目的に、介護職員処遇改善交付金を創設し、本年10月から1人当たり月額1万5,000円の賃金引上げに相当する金額を助成することにしています。助成は道が基金を創設し、国保連を経由して交付するもので、事業者が道に承認申請を提出し、道から通知を受けた国保連が交付金を支払うことになります。今後7月には介護事業者説明会を開催し、12月には最初の交付金が支払われる予定となっておりますので、このことにより処遇改善が一定程度進むものと考えております。次に、小樽の特色を生かした雇用対策ということでありますけれども、小樽には伝統的な産業として、食品製造業があり、中でも水産加工品や菓子類が特色のある産品として知られています。市といたしましては、これまでも地場産業の振興や発展を図るため、道内外の物産展等を通じ、地場産品のPRを進めるとともに、販路拡大に努めてきたところであります。この間、景気の低迷や後継者不足などにより、廃業せざるを得ない企業が出るなど、厳しい状況がありますが、いずれにいたしましても、雇用を維持する最大の方策は地場産業の活性化にあると考えておりますので、今後とも支援に努めてまいりたいと思っております。また、国などの関係機関と連携するとともに、国の交付金をはじめとする諸施策のほか、本市の制度融資など活用できるものは十分に活用しながら、本市経済を支えている中小企業の経営の安定と雇用の確保に努めてまいります。次に、国の直轄事業負担金についての御質問でありますけれども、港湾で行う工事は本来港湾管理者がみずから実施するものでありますが、国と港湾管理者の間で協議が調った場合において、直轄事業として実施されております。この際、港湾管理者は法律に定められた割合の額を直轄事業負担金として国から求められますが、提示を受けている内訳については、必ずしも十分な内容ではないと考えております。また、直轄事業負担金制度につきましては、さきの全国市長会議で制度の見直しについて決議をしたところでありますが、本市の厳しい財政状況も踏まえ、負担金軽減を含めた制度の見直しについて関係機関に要請してまいりたいと考えております。次に、ソーラス条約に基づく事業でありますけれども、ソーラス施設につきましては、平成16年度補助事業により3億6,200万円で整備をし、維持管理費につきましては平成16年度から19年度までの4年間で約1億6,600万円となっております。また、ソーラス施設の維持・管理につきましては、外航船の接岸する岸壁での円滑で安全な利用を図るため、他の港湾施設と一体的な管理・運営が必要であることや、維持管理費についても地方交付税で措置されていることから、今後とも港湾管理者の責務として適切な管理に努めてまいりたいと考えております。次に、港湾合同庁舎の建替え移転費用についてでありますけれども、これらの費用につきましては、すべてが国費であり、直轄事業負担金は含まれておりません。また、周辺道路につきましては、当該道路は小樽市が管理している臨港道路であり、老朽化が進んでいることから、港湾合同庁舎移転に合わせて円滑な港湾関連車両交通や安全な歩行者動線を確保するため、補助事業により整備を進めているものであります。次に、定住自立圏構想における中心市としての都市機能の集積の問題でありますけれども、小樽市は人口が5万人程度以上で昼夜間人口比率が1以上という中心市の要件を満たしており、総務省が選定した全国243の市の一つであることから、商業機能や中核的な医療機能、各種の生活関連サービスの提供機能など、生活に必要な都市機能について既に一定の集積があるものと認識しております。次に、定住自立圏の形成する圏域の範囲についてでありますけれども、圏域は一定の人口規模を有し、行政・民間機能を問わず、生活に必要な都市機能を集積している市を中心市とし、中心市への通勤通学が10パーセント圏内など、生活経済面での密接な結びつきを踏まえて形成していくことが適当であると認識しております。小樽市といたしましては、北後志5町村とともに北しりべし廃棄物処理広域連合を組織し広域行政に取り組んでいることや教育、医療の分野においても結びつきが強いことから、現在、圏域形成の可能性として、北後志各町村と協議を進めているところであります。次に、定住自立圏構想を進めるに当たっての決意ということでありますけれども、少子高齢化の進行や生産年齢人口減少による地域活力の低下など、地方を取り巻く情勢は極めて厳しい状況であります。一方、現状の厳しい財政状況の中では、すべての市町村が一定の行政サービスを維持することは困難であると考えられることから、自治体がみずから広域行政圏を形成し、中心市と周辺市町村との役割分担の下、連携、協力しながら、暮らしに必要な生活機能を確保し、活力ある安心した地域社会をつくっていくことが重要であると認識しているところであります。本市といたしましては、このような圏域形成を目指す中心市として、連携の意思を有する町村と共通課題の解決を図り、圏域全体の維持・発展に向けての協議を進めてまいりたいと考えております。(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
再質問 16番 林下孤芳
1点だけ再質問させていただきます。ただいま市長の御答弁を聞いておりまして、小樽市が取り組むべきことはほとんど頑張ってやっているというふうに、私も理解をいたしております。しかし一方では、例えば雇用対策の関係で、市長もきっと目を通しておられると思いますけれども、政府の広報誌が新聞折り込みで入っております。この内容は、雇用対策が次々と拡充されているという内容でありまして、非常に中身の濃い、今すぐ取り組めば物すごいいい効果が出るのではないかというような中身でありまして、私も期待して全部読みましたし、多分市民の皆さんもこの広報誌を読んで、これは本当に大変いいことだなと、早く小樽市でも取り組んでくれないかなという内容になっております。そうした観点でいいますと、残念ながら、この広報誌にはいつから実施をするという中身はありません。したがって、市長が答弁されたように、国や道との協議が調わなければ、これも進まない話だというふうに理解をできるのでありますけれども、やはり一般の市民が見ますと、いつ小樽市は取り組むのか。もう取り組めるのではないかというふうに理解をされる内容だというふうに私は思います。したがって、今、道議会でもこれらの予算について臨時会を開いて取り組むとかいろいろな情報が出ておりますけれども、今後の進め方について市長の考え方、方針があれば、説明していただきたいと思います。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
今お話にありました政府の広報誌を見ていませんので、ちょっと内容はわかりませんけれども、先ほども申し上げましたとおり今回の補正予算で国のほうでは14兆円を超える大変大幅な金額が補正されましたけれども、内容がまだ全然示されていない部分があるのです。今日聞いた情報では、少しずつそれぞれの部署に連絡が来ているようです。今日も一部そういった情報が入ったということで、どういった事業を進めていくかということはこれから詰めていきますので、情報収集を早く済ませて、できるだけ早く、今度は多分本定例会で間に合うかどうかわかりませんけれども、至急そういった予算調整をしながら進めていきたいと、こういうふうに思います。