小樽市議会 平成20年第4回定例会 2008年12月10日
(1)地方分権と地域の自立に向けた取組について/(2)地方分権と財政力格差の調整について/(3)今後の地域の自立に向けた取組について
2008年12月10日、小樽市議会の一般質問で、成田晃司議員が「地方分権と地域の自立に向けた取組について」「地方分権と財政力格差の調整について」「今後の地域の自立に向けた取組について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。
- 質問者
- 成田晃司 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 24番 成田晃司
一般質問をいたします。地方分権と地域の自立に向けた取組についてお伺いいたします。地方分権の時代と言われて久しく、地方分権の歩みは大きな流れとして定着しておりますが、こうした取組が進められている一方で、地方議会に身を置く者としては、全国の地域間格差はますます広がる一方であると実感せざるを得ません。そこで、改めてこの地方分権と今後の地域の自立に向けた取組などについて、何点か市長のお考えをお伺いしたいと思います。そもそも地方分権は、平成5年6月の国会の地方分権の推進に関する決議に始まり、7年7月の地方分権推進法の施行、10年5月の地方分権推進計画の決定、そして12年4月のいわゆる地方分権一括法が施行された時期までの一連の改革が、一般的に第1期地方分権改革と呼ばれています。そこで、まずお伺いしますが、この第1期地方分権改革法はどのような成果をもたらしたとお考えか、お聞かせください。また、この改革は、財政制度改革など幾つかの重要な課題が残されたとの指摘もありますが、その後、平成16年から18年にかけて、国から地方への税源移譲、国庫補助負担金の廃止・縮減、地方交付税の改革という三つの改革を一体としたことであり、地方分権を進めるためには国から地方自治体へ権限を移譲すると同時に、そうした権限を適切に行使するための基礎としての税源を移譲することが必要であり、その意味で三位一体としての改革を訴えたことは、政治的戦術としては正しかったものと思われます。この三位一体改革の目的は、地方分権の理念に沿った歳入・歳出両面の地方の自由度の拡大であり、受益と負担の関係の明確化の下、真に住民に必要な行政サービスを、地方みずからの責任で自主的に自立的に提供することがあったと思いますが、残念ながら現実の改革は、補助金の削減に伴う地方への影響力の低下を恐れる中央省庁の抵抗に加え、厳しい国家財政の再建を優先し、地方交付税の大幅な減額に比べ小幅な税源の移譲を主張する財務省の姿勢を、平成18年までの改革においては十分に抑制できず、結果として国の借金を地方に負わせる形となり、地方財政の危機を加速していることは否定できません。そこで伺いますが、現在の本市の財政の危機的状況を引き起こした原因はもちろん国にもあると思われますが、小樽市自身の財政運営上の問題点はどのようなものがあったと認識しておりますか、お示しください。また、この三位一体の改革による本市における影響額はどれぐらいのものか。税源移譲、国庫補助負担金の改革、地方交付税の改革のそれぞれについて改めて伺います。私も山田市長が初めて当選した平成11年に議員となり、以降これまで市長と認識をともにしながら、折に触れて地方への支援を求めてきたつもりでありますが、それにしてもこの三位一体の改革による地方交付税の削減は、交付税に依存する割合の高いぜい弱な財政基盤の本市にとって、特に大きな影響を及ぼしたものと考えます。地方交付税は地方の固有の財源であり、税源の偏在による地方公共団体間の財政力格差の是正と一定の行政水準の維持のためには不可欠であり、その財源調整、財源保障機能が整備されることが必要であります。そこで伺いますが、本市における平成15年度以降の地方交付税と市税とを合わせた一般財源の推移をお示しください。また、地方交付税の削減が本市にどのような影響を及ぼしたとお考えなのか、市長の御見解をお伺いします。私も、市長がこれまで言われているとおり、当面は地方交付税の復元・増額が必要と考えますし、そのため、私どももさらに強力に国へ要請していかなければならないと考えますが、この地方分権を進め、将来的にも安定した地方財政を確立するためには、税源移譲を含めてどのような措置が必要なのか、望ましいのか、市長としてのお考えをお聞かせください。平成18年に入り、骨太方針2006が閣議決定され、平成22年までの時限立法である地方分権改革推進法が成立し、第2期地方分権改革がスタートしました。平成19年4月からは地方分権改革推進法に基づき設置された地方分権改革推進委員会で調査審議が行われ、本年5月には第1次勧告が、また、先日の8日には第2次勧告が行われ、それらを踏まえ、政府において講ずべき必要な法制上、また財政上の措置などを定めた地方分権改革推進計画が平成21年には策定されることになっています。そこで伺いますが、市長は今後地方分権改革に何を期待しておられますか、お示しください。次に、地方分権と財政力格差の調整について伺います。地方分権の基本哲学は、いわゆる補完性原理と呼ばれている、市民に一番近い基礎自治体、いわゆる地方自治が基本的にはすべての行政責任を担うものであり、道州政府や国家といった政府は地方自治にできないことのみ行うという考えであります。現在の我が国における地方分権も、この哲学に従っているわけでありますが、三位一体の改革も、国からの補助金という形で使途を明示した財政的支援を行うものではなく、財源移譲という形で、初めから地方自治体に財源を配分することで財政の分権化を進めるというものでありますが、現実は国と地方の役割分担は整理できておらず、補助金改革も不十分なままであります。根本的には税源移譲を大幅に進めた場合、地域により財政力格差が生じることになりますが、その調整方法については、総務省が査定する極めて透明性の低い地方交付税制度が中核に存在するままであります。今後、地域間の財政調整制度の枠組みが示されるのではないかと思われます。そこで伺いますが、都道府県レベルの北海道と他の都府県の間に財政力格差があるだけではなく、道内の自治体との比較でも、本市と他の地域との間には財政力に格差があり、こうした地域差を引き起こしている要因は何と考えられるのか、伺います。また、本市としては、こうした地域間の財政力格差はどのようにして調整すべきと考えているのか、お聞かせください。今後の地域の自立に向けた取組について何点かお伺いします。そもそも真の地方分権は、政治、行政をはじめ経済、文化、その他社会全般にわたって集中・集権から分散・分権へ、画一から多様化へと行政システムが改められ、地域の行政は地域住民自身が決定し、その責任を自分たちが負うという自己決定、自己責任、自主自立を基本理念とするものであります。そのような観点からしますと、地方分権に必要な権限や税源の移譲はもちろん重要でありますが、さらに言えば、国の政策に影響されにくい骨太な自治体運営を目指して、自主財源である地方税財源の充実を図っていくべきではないかと考えます。平成14年第1回定例会の質問の中で、私は「歳入の自治なき歳出の自治はあり得ないことだし、歳入の自治がなければ、財政の自己決定権も確立できない。地方自治体が税収を確保するには、国と地方の税源再配分、地方税の時代の進展に対応した負担の見直しが必要であり、同時に法定外目的税など課税自主権の活用と自助努力が必要である」と述べました。私は今もこうした考えに変わりはありませんが、自主財源である市税の充実によって根本的に必要なのは、その基礎である人口対策ではないかと考えます。現在の本市の状況を踏まえれば、現実的には定住人口の増加を望むことは難しいところですが、人口は自治体運営の基礎であり、まちを支える力を維持していくためには、人口対策は最も重要な課題の一つです。市は現在、小樽への移住促進の取組などを進めていますが、私はこの財政難の中で市独自の施策だけでは限界があり、例えば特区制度の活用や関係機関と連携して、自衛隊とかカジノの誘致などを行い、人口を増やし、地域を活性化させ、市税財源の充実を図っていくことが非常に大切であると考えております。また、本市は、古くから食料、資源、エネルギー、海上輸送、環境、レクリエーションなど、漁業や港湾活動に広い分野で海の恵みと恩恵を受け、海ではぐくみ、海洋で漁を営み、港で多くの人たちと出会い、先人の業績に感謝することによって発展を重ね、まちづくりが進められたまちでありますが、最近では海上輸送関係が大きく変動し、小樽港は船の入らない空(から)の港という意味では空港化状態となっていることから、残念なことに多くの市民も市職員も、意識が海を活用するということから遠く離れているように思われます。今、まさに本市の発展は原点に戻り、海と港に活路を見いだしてはいかがでしょうか。また、特に全道の海洋に関する調査・研究を行っている北海道立地質研究所海洋地学部がある築港駅周辺地区には、海洋工事の技術開発や港湾整備など海洋開発の一翼を担っている北海道港湾事務所や、プレジャーボートの係留施設である小樽港マリーナの親水緑地としての築港臨海公園などが集積しており、海洋開発研究機能と海洋レクリエーション機能が融合した地区となっております。今後もゾーン設定の中で関係機関と連携した政策を進めていくべきと考えます。そこでお伺いしますが、海洋レクリエーション施設の中で、市民が潤い、豊かな海洋と身近で楽しく集える、親子が一緒に憩える観光都市小樽として集客が見込まれる、小樽で初めての観光釣り公園を創設してはどうか。また、水上オートバイのニーズに合わせるため、新たに航行水域を設定した形で水上オートバイの施設を創設してはいかがでしょうか。市長の御見解をお示しください。また、今日、我が国を取り巻く安全保障環境は日々大きく揺れ動いており、周辺海域での各種軍事行動に加え、東シナ海での海賊船対策を含む北朝鮮工作船事件と、その後出没する不審船の暗躍、後を絶たない航空機の領空領海侵犯、各種ミサイルの試射のほか、テロ支援国家による軍事技術、兵器、核物質の移転などがあり、不穏な状態が続いています。常に国際的な軍事の現状を見守り、国益に照らして日本はどうあるべきかの議論も重要であると考えます。防衛省、自衛隊も近年、国家の防衛という主たる任務に加え、各種テロ活動の封止、災害救助、人道支援など幅広い活動が求められてきており、国民各層に自国の安全はみずから真剣に考えるという基本精神が一層盛り上がることが期待されます。また、本市においても、我が国の日本海北部、北海道地域に位置し、特に後志管内には北海道で唯一の原子力発電所を有していることで、国際テロなど不測の事態も想定される中で、危機管理体制の必要性から見ても、その歯止めとしての効果を期待することで、小樽の重要性をより積極的に評価すべきではないかと考えますが、市長は人口対策を含めた海上自衛隊の誘致についてお考えをお示しください。次に、カジノ誘致についてお伺いします。観光都市小樽が観光振興の起爆剤の一つとして、近年話題を集めているカジノに関して、現在の国の方針と法整備の進展状況についてと、また、市長の考え方と誘致推進運動の取組についてお示しください。また、カジノ誘致が成功した場合は、地域には大変な影響が考えられると思われますが、地域振興のための策として大きく期待されるとともに、世界的な観光振興策として、世界各国から多くの人々が訪れる施設として期待されるところであります。また一方、社会的なリスクとして最も懸念されるのはギャンブル依存症の問題などがありますが、市民の皆様方にカジノに対する正確な情報を提供し、協力や理解をしてもらうための、市長のお考えをお聞かせください。最後に、第3期山田市政も折り返し地点に来ています。市長は公約の中で、「北海道や小樽の経済はまだ停滞から脱しきれず、小樽市財政も厳しい環境にあります。しかし、この小樽のまちと人には困難をチャンスに転換できる力があると確信しています」と述べられています。また、まちづくりに当たっての基本姿勢の中で、安心・安全・活力あるまちづくりの推進を掲げ、まちづくりの基本目標として技術力、観光知名度、港など小樽の強みを生かし、元気なまちづくりを進めると述べられています。そこで伺いますが、この小樽の強みを生かした元気なまちづくりの取組についてお示しください。以上、再質問はいたしませんので、明快な答弁をお願い申し上げます。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
成田晃司議員の御質問にお答えいたします。初めに、地方分権に関連して、第1期分権改革の成果についてでありますけれども、平成7年の地方分権推進法の成立から、12年のいわゆる地方分権一括法施行までの一連の改革では、それまで戦後日本の地方自治における大きな課題とも言われてきました機関委任事務制度が廃止され、法制度上、国と地方公共団体とは、その基本的な枠組みにおいて対等協力の関係に改められたところであり、このことが最大の成果ではなかったかと考えております。また、この関係を推進するために、地方自治法に国の地方公共団体に対する関与の基本原則が定められるなど、改革が図られたところでありますけれども、一方で国から地方への税源移譲など、いわゆる財政改革は先送りされ、その後の課題として残ったものと認識しております。次に、これまでの市自身の財政運営上の問題点ということでありますけれども、本市は元来、財源の半分以上を地方交付税に依存せざるを得ないという、いわゆる財政基盤のぜい弱な団体でありますが、そのような中でも工夫を凝らしながら、多様な市民ニーズにこたえるべく努力をしてきたところであります。一時、バブル期に市税収入や地方交付税が増加し、懸案であった公共施設等の整備に積極的に取り組んだことが後の公債費の増加につながり、財政悪化の一つの要因となったことは事実ではありますけれども、これらにつきましても、公債費の一定割合が後年度に交付税措置されることなどを前提としたものでありまして、財源留保よりも市民ニーズへの対応を優先すべきとの判断があったものと考えております。総額として交付税がこのように削減されることは想定にない中でのこれまでの財政運営でありまして、決して本市の特有の事情ではないこと、また、その後の市税収入をはじめとする厳しい財源動向や扶助費の増加がある中で、人件費をはじめとする市の内部経費の削減はもとより、長期的な視野で建設事業の厳選による市債の抑制などにも努めていることにつきましては、御理解をいただきたいと思っております。次に、三位一体の改革による本市における影響額についてでありますけれども、この改革が始まる前の平成15年度と18年度を比較いたしますと、税源移譲分としては約10億100万円の増、国庫補助負担金改革では約11億7,600万円の減、地方交付税改革では臨時財政対策債を合わせて約22億3,400万円の減となっております。次に、本市における平成15年度以降の地方交付税と市税を合わせた一般財源の推移でありますが、臨時財政対策債を含めて申し上げますと、平成15年度が340億9,100万円、16年度が322億2,600万円、17年度が319億4,400万円、18年度が311億3,500万円、19年度が310億7,200万円となっておりまして、三位一体の改革が始まる前の平成15年度と19年度を比較しますと、30億1,900万円の減となっております。次に、三位一体の改革などによる地方交付税の削減の影響でありますけれども、これまで申し上げておりますとおり、この地方交付税の削減によりまして、事務事業や受益者負担等の大幅な見直しにも踏み込まざるを得なかったところでありまして、本市が直面する大変厳しい財政状況の最も大きな要因であると思っております。現在も市民の皆さんの御協力をいただきながら、他の団体にも増して懸命に歳出削減等の努力を続けておりますが、市税収入が減少傾向にある中で、現在の行政サービスを今後も維持していくためには、この交付税の復元が絶対条件であると思っております。次に、安定した地方財政を確立するための措置でありますけれども、先月決定されました全国市長会の地方分権改革の推進に関する決議の中で、住民自治を可能とする地方税財政制度の構築の断行とともに、国から地方への税源移譲による地方の財政自主権の拡充や、地方消費税の充実を含む安定的な税収を確保できる地方税体系の構築などのほか、特に地方交付税総額の復元・増額が盛り込まれたところであります。私といたしましても、これらについては認識を同じくするところでありまして、いずれにいたしましても健全な財政運営を行っていくためには地方一般財源の一層の充実確保が必要でありますので、今後とも全国市長会などとも連携をして、国に対して強く訴えてまいりたいと考えております。次に、今後の地方分権改革への期待でありますけれども、現在、内閣府に置かれた地方分権改革推進委員会では、国と地方の役割分担の見直しや、分権型社会にふさわしい地方税財政制度の整備などの事項が調査審議されているところでありまして、平成21年度中には地方分権改革推進計画が閣議決定される予定と聞いております。この委員会が昨年5月に示した地方分権改革推進に当たっての基本的な考え方の中では、分権型社会への転換や地方の活力を高め、強い地方を創出、地方の税財政基盤の確立などの目指すべき方向性が掲げられているところでありますが、今後の地方分権改革におきましては、第1期地方分権改革や三位一体の改革など、今までの地方分権改革が積み残した課題を踏まえ、将来的にも安定した地方財政の確立や、地域の自立に向けた取組が促進される改革がなされるように期待しておりますし、市といたしましても市長会と歩調を合わせながら、引き続き地方分権改革の推進について訴えてまいりたいと考えております。次に、本市と道内他都市との財政力格差の問題でありますけれども、地方公共団体の財政力を示します財政力指数は、平成19年度決算において本市は0.477でありまして、道内の人口おおむね10万人以上の10市の中で2番目に低い数値となっております。このことは本市の財政が地方交付税に依存する度合いが高いことを示すものでありますが、言いかえますと税収基盤がぜい弱であるということでありまして、例えば道内10市の中で財政力指数が高い苫小牧市や札幌市、室蘭市などは、いずれも人口1人当たりで比較しますと固定資産税や法人市民税が本市を大きく上回っておりますので、この税収の違いが本市との財政力の差の大きな要因であると考えております。また、地域間の財政力格差が調整されるためには、先ほども申し上げましたとおり、基本的には地方消費税の充実を含む、税源の偏在性の少ない安定的な税収確保ができる地方税体系の構築が必要でありますが、加えて税収の少ない地域においても極端に行政サービスに格差が生じることのないように、地方交付税制度が本来有しております財源調整・財源保障の両機能が十分発揮されることが不可欠であると考えております。また、財政力を強化するためには、自主財源の根幹である市税収入の確保が必要でありますので、市といたしましても今後とも経済団体等とも協力をしながら、地元企業の経営基盤強化のための振興策の実施や観光客の誘致促進のほか、小樽産品の販路拡大や企業誘致など、市としてできる限りの地域経済活性化策に取り組んでまいりたいと考えております。次に、今後の地域の自立に向けた取組ということでありますけれども、初めに観光の釣り公園についてでありますが、現港湾計画には南防波堤基部に魚釣りを楽しみ、外洋を眺められる親水緑地を位置づけておりますが、現在、観光資源であります小樽運河の浄化対策や第3号ふ頭基部周辺の環境整備など、緊急度の高い事業を優先的に進めておりまして、当面新たな公園を整備する状況にはありません。また、水上オートバイの航行水域についてでありますが、水上オートバイの水域利用につきましては、現在も築港臨海公園前面の旧貯木水面で開催されるイベント等において、利用水面を限定して許可をしておりますが、マリンレジャーには水上オートバイのほかカヌーやヨットなど多様なニーズがあることから、今後ともそれぞれの要請にこたえながら、港湾区域内の安全で秩序ある水域利用を図ってまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、このような観光振興につながる構想については、将来的には若竹地区のウォータフロントを生かした親水空間の形成の一環として検討が必要と考えております。次に、海上自衛隊の誘致ということでありますけれども、まず安全保障対策につきましては国の専管事項ですから、私から申し上げることはございません。また、小樽港は基本として商業港という位置づけがありますので、人口対策ということでの海上自衛隊の誘致につきましては、今のところ考えておりません。次に、カジノ誘致に関する国の方針と法整備の進展状況でありますが、現在、カジノに関する国の方針は出されておりません。また、法整備の進ちょく状況ですが、自民党と民主党においてカジノ・エンターテイメント導入に向け、法律の制定も視野に入れた議論・検討を開始しているものと聞いております。近年、道内には東アジアをはじめとした多くの外国人観光客が訪れておりますが、これらの方々に少しでも長く滞在していただいて小樽で楽しんでもらうためには、カジノも一つの大きな観光資源になると考えられます。市といたしましては、近々商工会議所が中心となって設立が予定されておりますカジノ誘致を検討する民間レベルでの会議にも参加をしまして、市民の意見を十分に伺うなど、誘致につきまして積極的に考えていくべき時期が来ているのではないかと思っております。次に、カジノの誘致にかかわる市民のコンセンサスでありますけれども、カジノ誘致に伴う一般的な問題・課題につきましては、立法化されている先進140か国においても既に対応がなされているところであります。こういった他国での取組事例や他府県の動き、さらにはカジノ誘致にかかわっての日本における諸課題の解決方策などの情報については、会議所が設立を予定しております民間レベルの会議にオブザーバーとして参加をしまして、会議における意見も伺いながら情報の共有に努めるとともに、市民との話合いの中で理解と協力が得られていくものではないかと考えております。最後に、本市の強みを生かした元気なまちづくりの取組でありますけれども、御承知のとおり、本市には恵まれた自然環境、すぐれた産業技術、全国的にも高い観光知名度、多様な機能を有する港など小樽ならではのすぐれた特性があります。これらの強みを生かした元気なまちづくりの取組につきましては、まず地場産業の振興と、高度な技術力を有する企業の事業展開を支援するものづくり市場開拓支援事業や、地場製品の販路拡大のための東アジア・マーケットリサーチ事業などを実施しております。観光の振興としましては、新たな観光資源の発掘や外国人観光客の誘致などによりまして、経済波及効果の高い時間消費型観光への移行に向け取り組んでいるほか、今年度は観光都市宣言を行い、市民と行政が連携をした観光まちづくりを進めてまいりたいと思っております。港湾の振興としましては、中国などの対岸貿易を拡大する一方で、市民によるクルーズ船の歓迎体制を整え、寄港促進を図るなど、にぎわいのある港づくりを進めております。今後ともこれら小樽の強みを生かした各種施策を確実に実施することによりまして、元気なまちづくりの実現に向け積極的に取り組んでまいりたいと考えております。