みんなの議会

小樽市議会 平成17年第3回定例会 2005年10月5日

(1)道州制について/(2)地方分権について/(3)官から民へ/(4)海洋開発と海洋政策について/(5)子育て支援と若年者雇用について

2005年10月5日、小樽市議会の一般質問で、成田晃司議員が「道州制について」「地方分権について」「官から民へ」「海洋開発と海洋政策について」「子育て支援と若年者雇用について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。

質問者
成田晃司 議員
答弁者
市長 山田勝麿

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 14番 成田晃司

一般質問をいたします。質問も最後の出番となりまして、皆様方には大変お疲れのことと思いますが、最後までおつき合いいただければありがたいと思います。それでは、質問させていただきます。まず初めに、道州制についてでありますが、昨年、第2回定例会でもお伺いしましたが、道州制について何点かお伺いいたします。平成 12 年4月に地方分権一括法が施行され、地方分権のスタートが切られたことを契機として、道においては将来的な分権型社会を展望して、広大な行政区域を有する北海道にふさわしい自治の形や地方主権の推進を図るため、平成 12 年5月にいち早く道州制検討懇話会を設置し、新たな国の形としての道州制の検討に着手しました。豊かな自然やさまざまな資源に恵まれた北海道は、今後の発展に向けた大きな潜在能力と可能性を持っています。このような条件を生かして、北海道全体を活力に満ちた大地として再生させるためには、地域がみずから知恵を出し、みずから価値を創造していく必要があります。これまでの国を中心とした中央集権型の行財政システムは、戦後の高度経済成長や国土の均衡ある発展に寄与してきましたが、少子高齢化が進行し、社会の成熟化が進む今日、多様化する地域の課題やニーズに対応し、厳しい状況が続く地域経済・雇用を再生するためには、地域の持つ潜在能力が十分に発揮できる真の分権型行財政システムの構築が必要になります。また、政府の機関の所掌事務と職員を自治体に移管すれば、政府の行政機構は縮小され、国家公務員の数は削減されます。政府を身軽にする行政改革の一つでもあります。昨年、北海道は一定の方向性を打ち出し、道州制特区構想として政府に示したところであります。地方分権の流れを一層確かなものとし、地域のことは地域で決めることができる地方分権社会を構築していくために取り組んだ構想であり、国の出先機関の機能統合と北海道から市町村への権限移譲という、大きくは二つの視点で進められることになっています。国と地方自治体の役割分担を大きく見直し、国から地方自治体への大幅な権限・財源の移譲を図ることが必要になりますが、市町村は地域における総合的な行政主体として、住民の暮らしや地域の産業振興にかかわる行政サービスを提供する役割を担い、道は全道的に展開すべき広域事務、連絡調整事務、補完事務の3事務に限定し、産業の振興、雇用施策、交通・社会資本の整備や先進的な試験・研究など専門性の高いもの、教育や医療の分野における人材の確保などの役割を担い、国は外交や安全保障など、国家として本来果たすべきことなどにその役割を限定するものです。全国に先駆けた新しい自治のフロンティアとして、また、国の形を根本から変える究極の分権社会として、道州制はぜひとも北海道において率先して推進すべき政策であり、住民サービスの向上や活力ある地域社会づくりに必ずやつながるものと考えております。市長にお伺いしますが、道州制の中で市、道、国それぞれの役割分担について、基本的な考え方に沿った具体的な役割をお聞かせください。次に、道内分権という観点から、北海道の事務や権限を地方に移譲すると聞いておりますが、実際に北海道にはどれだけの事務事業や権限があるのか、また、そのうちのどれだけの数を移譲するのか、お示しください。さらに、それらの事務や権限を移譲するということは容易なことではないと思いますが、どのような手順で地方自治体に移譲されてくるのか、これまでの経過もあわせてお知らせください。また、各自治体が厳しい財政状況下に置かれている中で、移譲に当たって北海道としては財政的、人的な措置は行ってくれるのでしょうか。また、小樽として、これまで移譲を検討するに当たって、どのような視点で検討を行い、どのような事務・権限の移譲を要望しているのか、お聞かせください。次に、地方分権における自治体についてお伺いします。地方の時代の具体的内容の共通していることは、政治・行政をはじめ、経済、文化、その他社会全般にわたって集中・集権から分散・分権へ、画一から多様化へと行政システムが改められ、地域の行政は地域住民自身が決定し、その責任も自分たちが負うという自己決定・自己責任を基本理念とする地方自治が新たに構築されようとしています。これからの地方自治の果たす役割は大きな期待がかけられ、国と地方の関係も対等の協力という視点から抜本的に見直され、この改革が地方自治に開花するためにも、地方自治の第一線に立つ地方公務員一人一人が、新しい自治の理念と仕組みを正確に認識する必要があることから、地方公務員研修も実施されたようですが、地方分権を支える主体は、何といっても基本的自治体である市町村と広域的自治体の北海道であります。21 世紀もまだ歩み出したばかり、分権の世紀と言われる 21 世紀における我が国の地方自治はどのような道をたどるのか、本市としても分権型社会に対応した新たな自治体の経営などを、市長はどのようにお考えなのか、お聞かせください。次に、官から民についてお伺いいたします。我が国でも政府債務残高が先進国でも最も多い水準に達するなど、厳しい財政状況が続く中で、今後も少子高齢化の進行などにより、国民負担は増大していくことが見込まれています。また、経済・社会環境の変化により新たな行政需要が始まる一方で、官が行う必要性が減少した部門の廃止・転換が遅れていることに対する国民の目は厳しいものとなっております。こうしたことを踏まえ、官は真に行うべき必要性のある業務に特化し、その他の公的サービスについては、官から民へ移管することによって、民の経験やノウハウを生かし、より効率的で質の高い公的サービスを提供することが重要であることから、本市においても指定管理者制度の下で公設民営の施設管理を行う事業者もあり、民間事業者はサービス提供体制の整備という点においても、官より優位であり、また、指定管理者に指名されたNPOは、住民のパートナーシップの構築という面でも官よりもすぐれております。そこで、お伺いしますが、本市のごみ収集業務や学校給食調理業務の委託化の推進について、また、市立病院における調剤業務の院外処方方式の移行についても、どのようにお考えなのか、お示しください。また、町会に対し、町内会館建設などに助成していることなどから、冬期間の除排雪などの経費に対し、町会単位に一定額を支給し、運営・管理を町会に依頼してはどうか。これまで以上の地域住民サービスが実現できるのではないでしょうか。市長の御見解をお伺いします。次に、海洋開発と海洋政策についてお伺いします。我が国は海洋国家として発展を図り、国際社会に貢献し得る舞台が洋々と開けています。しかし、残念なことに、政治の関心も国民意識も海洋から遠く離れており、この好機を生かせないでいます。世界の海洋問題の取組とその中での日本の位置づけ、最近の海洋をめぐる重要な出来事など、海洋をめぐる内外の動向を総合的視点で整理・分析し、研究を重ね、広く国民にわかりやすく伝え、我が国の海洋に対する関心と理解を高めるべきと考えますが、本市においても「市民と歩む 21 世紀プラン」の基本構想及び基本計画に基づき、平成8年に、現在の北海道立地質研究所海洋地学部が創設され、全道の海洋地学や海洋開発、海洋環境などに関する調査を行っております。また、臨港地区に海洋開発ゾーンとして位置づけられておりますが、今後、産学官の連携を図り、海洋開発機能など海洋政策の展開に当たって、「海洋を知る」「海洋を守る」「海洋を利用する」として三つの観点をバランスよく調和させながら、これらの海洋政策の実現に向けて戦略的な政策及び推進方策を示し、東京大学海洋研究所などの協力を得ながら、臨港地区の海洋開発ゾーンの活用が大切だと思いますが、市長のお考えと取組をお示しください。次に、子育て支援と若年雇用についてお伺いいたします。初めに、子育てを担う世代の意識と生活の状況について何点かお伺いします。子育て世代の意欲を生かし、希望を実現するためには、若年層の子育てに対する負担感を社会全体で取り除いていくことが重要であり、同時に子育てが楽しく、充実感が得られるものであることを子育て世代に積極的に伝えていくことも重要なことでもあります。家族の形態が大きく変化しており、ここ 10年間で、高齢者層のみならず、20 歳代から 40 歳代においても単身世帯が増加しています。また、夫婦世帯全体に占める子供がいない世帯の割合も急増しています。これは、子育て世代の 20 代から 40 代の結婚や家族に対する意識や価値観が変化していることと、子育て世代を取り巻く経済・社会環境が変化していること、それが結婚・出産・子育ての回避、先送りされ、出生率の低下を引き起こし、また、晩婚化・非婚化も出生率を低下させています。そして、結婚しない理由及び子供を多く持たない理由について、経済的・心理的な面と負担感など、結婚、出生行動の変化について、市長のお考えをお示しください。また、子育て世代の経済環境では、子育て世代の就業状況などから所得格差が拡大しつつあります。子育て世代にとっては収入の少なさや将来展望の不透明さなどから、子供を持ち、育てるために大きな障害となっている現状であります。活力ある将来の社会経済を形成する上でも安心して子供を産み、育てられる環境が重要であることから、経済的に不利な立場にありながら子育てに取り組んでいる世帯に対して社会全体で支援していく必要があると思いますが、市長のお考えをお示しください。次に、子供のいる世帯は子育てなどにかかる費用が増加し、その中には持家率も高く、教育負担も大きいことなど、そして消費支出、食料、光熱、水道、家具、家事用品、被服費、保健・医療、教育、娯楽などで比較してみても、すべて子供のいない世帯を上回っています。子供は成長する過程で増加する傾向にある教育関係費と家族構成の変化や子供の成長段階に応じて住宅形態や周囲の環境の変化に伴い、生じている中古住宅や空き家などを効率的に活用し、十分な居住サービスの確保により、良質な住環境を安価に入手できるよう、柔軟な住みかえが容易となるような施策を考えてはどうでしょうか。市長の御所見をお伺いします。また、結婚しても何らかの理由で出産を控えているような状況が進んでいる一方で、出産を望んでもそれがなかなかかなわない人々がいるのも事実であります。不妊の心配をした経験や現在心配をされている人の割合は 25 歳から 39 歳の方々で、さらに実際に検査や治療を受けている人もそれぞれ多くなっております。このような出産を控えている人もいますが、不妊に悩み、出産に向けて努力をしている人たちも少なくない現状でありますが、実際に不妊治療を受ける患者の増加に伴い、高額な費用がかかる不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、費用の一部を国が助成していますが、医療保険が適用されている治療と症状により全額患者負担となっている治療があります。若い家族構成の中では、高額なため治療費が続かず、断念してしまうのが現状です。ぜひ関係機関と協議されますよう、市長のお考えをお示しください。次に、若年者雇用についてお伺いします。ハローワークが発表している7月の雇用や失業の状況を見ますと、完全失業率は全国が 4.4 パーセント、全道が 5.0 パーセント、有効求人倍率は全国が 0.86 倍に対し、全道が 0.50 倍となっております。小樽管内の失業率は公表されておりませんが、有効求人倍率は0.46 倍と全道を若干下回る数値となっています。小樽管内の有効求人倍率は昨年の7月が 0.38 倍でありましたので、昨年と比べると管内の景気、雇用情勢は上向いているとの見方ができると思います。そこで、お伺いしますが、高校新卒者などの若年者の求職状況、企業の求人状況は現時点でどのようになっているのか、お聞きいたします。また、市として、高校新卒者など若年者の就職の促進について、最近どのような取組をしているのか、お示しください。次に、若年者の就業につきましては、この6月からNTT小樽営業所の1階にジョブポートおたるが設置され、仕事につくための必要なさまざまな相談に応じ、一定の成果を見ていることは喜ばしいことと思います。しかしながら、市内企業全体的には、長引く景気低迷によって企業経営に余裕がないため、新卒を採用して育てていくというより、即戦力となる中途採用者を優先しがちであり、若年者の雇用にまで至らないケースが多いと考えます。そこで、お伺いしますが、市の該当事業はないと思いますが、国や北海道など雇用施策の中で若年者などを雇用する場合に、事業主に補助金が助成される制度があると思いますが、その事業の内容と小樽での実績はどうなのか、お答えください。また、依然として厳しい雇用情勢の中、若年者の就業環境はますます厳しさを増しておりますが、若年失業者は失業期間が長期化することにより働く意欲を失って、仕事を探すことすらやめてしまう人が目立ちます。また、学校に対する対策に加え、民間教育訓練機関を活用して職業訓練や就職指導を受けたり、若年者の就職の支援などの動きが見られるところであります。本市としても、若年者に重点を絞って職業経験を積ませる政策として、若年雇用促進策をつくり出す必要があると思いますが、市長のお考えをお示しください。次に、次世代若者の社会的自立についてお伺いします。近年、我が国の若者をめぐって就労の不安定化や親への依存の長期化など、社会的自立の遅れが新たな課題として生じています。それは、若者の雇用情勢の変化と少子高齢化、核家族化、情報化、消費社会化が人々の価値観の変化や青少年の地域社会の環境の変化などさまざまな要因があります。次世代若者の自立は少年期の育ちの結実であり、家庭、学校、就労、地域社会といったさまざまな分野の中で取り組むことが必要と考えます。今後とも各分野での課題を明らかにし、包括的に自立支援策を進めることが重要であり、若者が次世代を力強く自立し、活躍できる社会環境の構築に向けて努力していただきたいと思います。そこで、市長にお伺いしますが、若者の自立をめぐる問題として、社会的引きこもりの増加も考えられます。2003 年度では、全国の引きこもりのいる世帯数は 32 万世帯に上ると推計されています。この引きこもりの若者の多くは、社会への参加を欠いたまま親に依存しています。さらに平均年齢の上昇化も見られます。市長は現在、市内の引きこもりの若者に対して、各分野での取組方やどのような自立支援策を進めておられるのか、お考えをお示しください。また、引きこもりの年代別の数と世帯数をお知らせください。地域社会において、若者には自立・成長段階に応じて社会の一員として参加し、責任ある立場に立ってみずからを自立させる努力が必要であり、我が国の社会の次代を担う若者を育成する地域社会が一体となっていくことが大切であると思います。以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。再質問はいたしませんので、明快な答弁を御期待申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

成田議員の御質問にお答えいたします。初めに、道州制についてのお尋ねでございますけれども、まず、道州制の中での市町村、道州、国の具体的な役割分担でありますけれども、市町村はまちづくり、保健・福祉、地域経済の振興、小中学校教育など、住民生活に密接にかかわる行政分野の総合展開にかかわること、道州は治山・治水、交通政策などの広域的な利用、又は便益を目的とするネットワーク型の社会資本整備や産業政策、雇用政策など集中した投資や施策展開が効果的なもの、国の役割としては安全保障、外交など国際的対処が必要なもの、公的年金、失業保険など国民生活の基本的保障制度などが、それぞれの役割と考えられております。次に、道の事務事業や権限の数と今回の移譲対象件数でありますけれども、北海道が現在所掌する事務事業は約 2,500 件、権限については約 4,000 と承知しております。そのうち市町村への移譲対象事業は、「保健・医療・福祉」「教育・文化」「産業・雇用」「環境保全」「まちづくり」「国土保全・防災」の六つの区分になっており、その件数は事務事業が 189 件、権限は 2,054 件となっております。次に、事務・権限の移譲に関する手順と経過でありますけれども、事務・権限の移譲の手順につきましては、年度当初より北海道から各市町村に対し、移譲要望の照会があり、移譲項目について実施の意向を示した市町村に対して、北海道が事務・権限ごとの個別協議を行っているところであります。今後は、市町村からの移譲要望の最終回答を受け、移譲事務対象市町村が決定され、関係市町村からの同意がなされた上で、来年3月の北海道議会において特例条例が改正され、同時に権限移譲事務交付金の予算議決を経て、4月から事務・権限が移譲されることになっております。次に、財政的、人的措置でありますけれども、財政的措置については、北海道権限移譲事務交付金要綱に基づき、原則として移譲される項目ごとに1件当たりの単価が示されており、前年度の事務処理件数を乗じた金額が交付されることになっております。なお、この交付金の積算根拠は、事務処理に要する時間に応じた人件費、旅費、諸経費から計算されております。また、人的措置については、地方自治法第 252 条の 17 の規定に基づき、市町村から道職員の派遣についての要望がある場合、事前協議の上、対応することになっております。次に、移譲に当たっての本市の考え方と移譲要望でありますけれども、北海道から照会があったもののうち、小樽市においては既に 18 事務事業、512 の権限について実施しておりますが、今回の事務・権限の移譲を検討するに当たりましては、市民の利便性が向上すること、市町村で行うことにより効率的な事務が可能となること、実施に当たっては大きな財源や人員配置を要しないことの三つの視点から庁内で検討を行い、特定開発行為に関する事務や鳥獣保護等に関する権限について、1事務事業、28 権限の移譲を要望したところあります。次に、分権型社会に対応した自治体経営のあり方でありますけれども、平成 12 年、地方分権一括法が施行され、三位一体改革に向けた真剣な取組が行われるなど、地方分権の歩みは大きな流れとして定着しております。地方分権時代を迎える中で、自治体の自己決定・自己責任による施策、事業の企画と実施が求められていると認識しており、そのため組織的にまた職員個々においても政策形成能力の向上や意識改革が必要と考えております。また、少子高齢化による多様な市民ニーズと限られた行政資源の下で、事業等の選択と集中による有効的、効率的な行財政運営が必要となり、行政活動の市民への説明責任が一層重要になるものと認識しております。さらに、官と民との関係についてでありますが、多様な主体が公共を担う可能性が広がっており、行政と住民の連携による地域協働、業務の外部委託化を推進する必要があると考えております。これらのことを包括的に推進する中で、行政ニーズへの迅速かつ的確な対応を可能とする行政システムの構築に向け、努力をしてまいらなければならないと思っております。次に、官から民へについての御質問でありますけれども、まず、業務の委託化につきましては、厳しい財政状況の中で住民やNPO、民間企業などと協働して行政運営を行っていくことが今後ますます必要であると認識しており、民間にできることは民間にという観点から、ごみ収集業務につきましては、これまでも一部民間委託を行っておりますが、今後も引き続き委託化を進めてまいりたいと考えております。また、学校給食調理業務の民間委託化についても、具体的に検討していかなければならないと考えております。市立病院の調剤業務の院外処方でありますけれども、薬の処方について、患者さんからの要望として、患者さんの利便性から、院内での処方と院外での処方の両方の希望が寄せられております。院外処方については、このような患者さんの利便性のほか、病院内部のシステムの整備なども必要となります。また、院外処方への移行に伴う患者さんの経済的負担増につながることにもなりますので、これらの課題について慎重に検討してまいりたいと考えております。次に、除排雪に対して町会単位に一定額を支給し、運営管理を依頼することについてでありますけれども、地域の生活道路の除排雪に関しましては、町会に対する貸出しダンプ制度による支援など地域密着型の除排雪に努めているところでありますが、市民要望が多様化しており、今後、町会単位での運営管理についても、他都市の事例を参考にして研究をしてまいりたいと思います。次に、海洋開発でございますけれども、小樽市は古くから漁業や港湾活動など、海を活用したまちづくりが進められてきたまちです。特に全道の海洋に関する調査・研究を行っている北海道立地質研究所海洋地学部がある築港周辺地区には、海洋工事の技術開発や港湾整備など、海洋開発の一翼を担っている小樽港湾事務所やプレジャーボートの係留施設である小樽港マリーナ、親水緑地としての築港臨海公園などが集積しており、海洋開発研究機能と海洋レクリエーション機能が融合した地区となっております。また、同地区内にあり、遊休化しております貯木水面の利活用についても、これまでの計画におけるマリーナの拡張に限ることなく、一般市民を対象とした海洋性エリアとしての用に供することも含めて、政策としてのその可能性を探ってまいりたいと考えております。次に、子育て支援に関してのお尋ねでございますが、まず初めに、20 歳代から 40 歳代の若い世代の結婚しない理由及び子供を多く持たない理由として、結婚や出産に対する価値観の変化、子育てに対する負担感、経済的不安定の増大、仕事と子育てが両立できる環境整備の遅れなどがあるものと考えております。次に、子育て世帯に対する支援でありますけれども、子育ての基本は家庭にありますが、社会全体ですべての子供と、子供を産み育てようとする家庭を支えていかなければならないものと考えております。そのためには保健、医療、福祉、労働、教育など子供に関するあらゆる分野において、国、道、市町村、事業者、さらには関係団体や地域が連携した子育て支援体制の充実を図っていかなければならないものと考えております。次に、子供のいる世帯に対する住宅施策でありますが、安心して子育てするためには、良質な住宅を確保することが必要であると思います。本市のホームページでは、住まい情報のサイトを既に開設しておりますが、今後もサイトの周知や内容の充実を図って、市民への情報提供を図ってまいりたいと考えております。次に、不妊治療に係る経済的負担の軽減でありますが、国では医療保険が適用されない高度な技術を要する体外受精などの特定不妊治療を対象として、1年度当たり 10 万円を限度に通算2年間の助成を行っております。この制度について、現在、適用期間をさらに通算5年間に拡大する方向で検討がなされていると聞いております。子供を望む夫婦を経済的に支援し、少子化対策につなげていくことは、我が国にとって重要な課題となっているところであり、今後ともさまざまなニーズに対応する、より効果的な支援が図られるよう、国・道など関係機関に働きかけてまいりたいと思います。次に、若年者雇用でございますけれども、初めに、小樽・後志管内の求職・求人状況でありますが、本年8月末現在では、高校新卒者のうち求職者数は 445 人で、昨年と比べ 78 人減少していますが、求人数は 348 人で、昨年と比べ 86 人増えております。また、地元小樽・後志管内の企業の求人が 84 人で、昨年より 33 人増えており、このことからも高校新卒者の就業状況は若干好転しているものと考えております。若年者雇用につきましては、最近の取組でありますけれども、8月に就職希望新卒者を対象にジョブガイダンスを開催したほか、9月に後志支庁、ハローワーク、北海道高等学校長協会後志支部などと連携して、新卒者の採用が見込まれる管内関係団体等に対し、地元雇用を促進するよう直接要請行動を展開したところであります。次に、若年者雇用の助成制度でありますが、国のメニューの一つとして、若年者を一定期間試行的に雇用する場合、事業主に対し給付金を交付するトライアル雇用の制度があります。このトライアル雇用により若年者の適性や可能性を見極め、早期就職の実現や雇用機会の創出が図られることが期待されるものでありますが、小樽管内におきましては、今年度は 21 名がこの制度の対象となっております。また、今年度中にトライアル雇用が満了した 13 名のうち 12 名が本採用となり、それぞれの職場で勤務していると伺っております。次に、若年者雇用促進策でありますけれども、今後のまちづくりの観点からも、若者の市外への流出を防止し、地元定着を図ることが重要であり、そのためには就労の場の確保が欠かせないものと認識しております。また、これまでも実施してきましたインターンシップ事業やジョブガイダンス、企業見学会などを引き続き実施し、若年者の職業意識の高揚と地元企業の採用意欲を高めるための努力を粘り強く進めるとともに、国や道の施策などを十分活用しながら若年者の雇用促進に努めてまいりたいと思っております。最後に、引きこもりの若者に対する各分野での取組方や自立支援策についての御質問でありますけれども、本市においては、平成 16 年度から「子供の引きこもりを考える家族セミナー」を開催し、引きこもりの子供を抱える家族を対象として、さまざまな精神的問題に対する講話や引きこもりの家族に対する具体的な対応等の情報交換を年6回実施し、引きこもりに関する理解と認識を促進しているところであります。また、保健所において気軽に相談できる窓口として、昭和 40 年から「こころの健康相談」を設けております。関係各部や医療機関等と連携をとりながら、引きこもり等を含むさまざまな精神保健上の問題について助言や指導をしております。次に、市内における引きこもりの年代別の数と世帯数についてのお尋ねでございますが、具体的な調査はなかなか難しく、把握はしておりません。なお、「こころの健康相談」に寄せられた引きこもりの相談件数は平成 16 年度で 14 件であり、その内訳は 10 代が2件、20 代が4件、30 代が6件、40 代以降2件となっております。

出典:小樽市議会 平成17年第3回定例会 2005年10月5日 議事録 PDF(144ページ) 間違いを知らせる