小樽市議会 平成20年第3回定例会 2008年9月16日
(1)財政問題について/(2)市立病院について/(3)新総合計画について/(4)地域再生チャレンジ交付金について/(5)観光について/(6)まちづくりについて/(7)歯周疾患検診について/(8)教育について
2008年9月16日、小樽市議会の一般質問で、佐藤禎洋議員が「財政問題について」「市立病院について」「新総合計画について」「地域再生チャレンジ交付金について」「観光について」「まちづくりについて」「歯周疾患検診について」「教育について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤禎洋 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 佐藤禎洋
平成 20 年第3回定例会に当たり、自由民主党を代表して、市長、教育長及び関係理事者にお尋ねいたします。今定例会は、平成 19 年度の決算を審議する、いわゆる決算議会です。本市の決算は、平成 16 年度から4年連続の赤字決算という大変厳しい状況に陥っておりますが、我々議員は足元を見据えた上で小樽市政の自治を維持する上からも、決算に表れる数字はもとより、各事業施策の内容や今後にもたらす影響など幅広く慎重審議をし、市民の負託にこたえ、議会としての役割を果たさなければならないと改めて感じ、質問に入ります。初めに、財政問題について伺います。先ほども触れましたが、市民の中には赤字決算を続けている小樽市は大丈夫なのかという素朴な不安が生じております。また、報道を通じて数々の財政用語が頻繁に紙面上に現れ、本市の財政指標についても他都市との比較で取り上げられることにより、市民から私たち議員のもとにそれらについての質問が寄せられるようになり、この問題に対する市民の関心の高さを実感しているところであります。そこでまず、本市は財政再建団体に転落する懸念と財政非常事態宣言の両方を表明しており、厳しい財政状況を受けて当然のこととはいえ、自治体の長として苦しい選択であるとお察しいたします。4年連続の赤字となった平成 19 年度決算を受けて、市長のお気持ちを改めて確認させてください。また、平成 19 年6月に「地方公共団体の健全化に関する法律」が制定され、毎年度決算時に財政健全化の判断基準を示す実質赤字比率、実質公債費比率に加え、連結実質赤字比率、将来負担比率を算定し公表することが義務づけられたところであります。小樽市においては、昨年度までは実質公債費比率が 18 パーセント超と高く、この面においても許可団体でありましたが、これも改善されてきており、努力の成果が見られるものであります。気にかかるのは、連結実質赤字比率でありまして、この指標の早期健全化比率は 16.25 パーセントから 20 パーセントまでとされており、小樽市の場合は 16.72 パーセントが早期健全化基準ラインで、平成 19 年度決算における比率は 16.12 パーセントと、まさに綱渡りの状態なのであります。このようになっている大きな要因は何であるのか。また、今後どう改善を図っていこうとしているのか、お考えをお示しください。普通交付税が決定され、20 年度当初予算との比較で約2億 6,000 万円の予算割れになっているとのことでありますが、予算割れの状況とその理由、さらに今後どのように対応していくのか伺います。歳入の主要部分を占める普通交付税の予算割れは、財政健全化計画に影響を与えると思われます。本年5月に見直された財政健全化計画との関係はどうなるのか。変更していくのかどうかも含め御説明ください。小樽市の歳入の約 28 パーセントを占める市税も、当初予算と比較すると約6億 7,500 万円の減額となっております。そこで、ふるさと納税制度がスタートし、小樽市では寄附条例を制定したり、また全国の小樽出身の方などにさまざまな機会や媒体を通してPRをされてきたことと思われますが、ふるさと納税制度の現況と、さらに市外から通勤している市職員に対する周知の状況をお知らせください。次に、市立病院について伺います。平成 19 年度病院事業会計では、基幹病院として地域医療の確保と医療水準の向上、患者サービスに一層の努力をして、収益は対前年度 5.5 パーセント増の 100 億 7,277 万 6,428 円、4,632 万 1,667 円の純利益を上げましたが、一般会計からの繰入金の増額を余儀なくされた結果であるのも事実であります。報道によりますと、皮膚科と呼吸器科の医師が退職し、診療科が成り立たなくなってきており、病院経営に支障が出ているとのことであります。これは単なるうわさなのかもしれませんが、今後も医師の退職があるといううわさも聞こえてきております。市民の間からは、市立小樽病院はどうなってしまうのだろう、そういう不安の声がささやかれております。そこで伺いますが、平成 20 年度に入ってから現在までの経営状況はどのようになっているのか。昨年度比較と当初予算比較を含めてお答え願います。また、市立小樽病院においては、診療科ごとの収支は出せないとのことでありますので、病院全体の収支について伺いますが、医師の退職に伴う影響額はどれほどで、今後の経営はどのようになるのか。さらに、今後、医師が確保されない場合、その診療科をどうしようとしているのか。勤務していた医療従事者は過員状態になると思われますが、今後どのように対処するのか、現在の病院の現状もあわせてお示しください。また、先般、道議会総合企画委員会において明らかになった報道によると、道内の自治体における公立病院特例債の発行を希望する総額は 147 億円に上っています。今年3月6日に我が党の横田・成田両議員がほかの党に先駆けて総務省に赴き、公立病院特例債の小樽市への適用について要望してきたことは御存じのことと思います。この公立病院特例債における道との現在の協議内容と、小樽市が希望する公立病院特例債の額と、仮にそれが認められた場合の健全化判断比率に及ぼす影響についてお知らせください。また、補正予算の説明では、公立病院特例債の発行が認められた場合は、返済が長期になるので、資金不足が緩和され、同時に健全化の指標も改善されるとのことでありました。しかしながら、普通に考えた場合、起債というのは借金でありますから、現在、策定作業をしている公立病院改革プランにおいて、当該特例債の償還ができないような資金計画であれば認められないのではないか。つまり、医師不足と累積赤字 36 億円という経営環境の中で病院の黒字を7年間常態化させるか、病院の経営赤字を一般会計が肩がわりしなければ、借金を返すことはあり得ないのではと思うのであります。公立病院改革プランは、新病院建設には欠かせないプランとして、本年5月から策定に着手しているのでしょうが、今私が言ったようなことがもし思い過ごしでないとしたら、非常に厳しい状況ではと心配しているところであります。このような状況で策定しているプランの進ちょく状況とその概要並びに今後のスケジュールと方向性、国に認められる可能性についてお示しください。次に、第6次小樽市総合計画について伺います。総合計画とは、地域づくりの最も上位に位置づけられる行政計画であり、長期展望に立った計画的、効率的な行政運営の指針を示すものです。現在は、社会、経済情勢が目まぐるしく変化し、本市を取り巻く状況も今後一層厳しくなることが予想されます。このような中で、少子高齢化問題、環境問題などのさまざまな問題を的確にとらえ、市民と行政による協働型の総合計画策定が重要な課題となっています。一般に総合計画は基本構想、基本計画、実施計画の三本柱で構成され、基本構想については昭和 44 年の地方自治法の改正によって議会の議決を経て策定することが義務づけられています。本来であれば、既に基本計画がスタートしていなければならないわけですが、このことによって現在中断している事業はないのでしょうか。基本構想とは、まちづくりの将来都市像と理念を掲げ、都市目標と施策の大綱、期間内の基本方針を示したものでありますが、前計画の理念を継承しつつ、新たな視点も導入し、小樽市が目指す将来都市像を明らかにするとともに、その実現に向けた基本的な展開方向や主要施策を指針として示すために策定するものとしていますが、前小樽市総合計画「市民と歩む 21 世紀プラン」と第6次小樽市総合計画との相違点はどこにあるのでしょうか。昨年、第3回総合計画審議会資料として提出された総合計画策定スケジュールで、基本構想は第2回定例会での議決が予定されていましたが、現在に至っております。果たして地域づくりの最も上位に位置づけられる行政計画である第6次小樽市総合計画はいつでき上がるのか、具体的なスケジュールをお示しください。また、第6次小樽市総合計画が平成 21 年度にスタートするならば、当初予算案との整合性、さらに国・道の計画やほかの個別計画との整合性をどうとられるのか、お伺いします。次に、北海道が地域活性化のために進めている地域再生チャレンジ交付金について伺います。本市の財政は大変厳しく、新たな事業施策を展開するのは難しい状況にある中で、本市以外からの財源を確保するという努力は、地域を活性化する近道の一つであると思われます。しかし、そのハードルは高く、日の目を見るまでには、それ相応の作業があったものと推察されます。本交付金は、人口減少や高齢化の進行が著しい本道において、地域が抱えるさまざまな地域格差の是正に向け、市町村が住民などと協議し合う地域の再生に意欲的な取組を支援するため、地元負担を義務づけない新しい支援制度として、平成 19 年度に創設されました。19 年度はモデル的に実施し、その実施結果や市町村の意見等を踏まえ、20年度からの本格実施であります。なお、地域の協働による長期的な取組の立ち上がりを支援する趣旨から、ソフト事業を交付の対象としています。そこで、これまでの取組経緯と本市の地域再生プロジェクトの概要、今回の交付金対象となった構成事業の概要と事業費、さらには、これらの事業を今後どのように長期的な事業へと発展させていくのかについて伺います。次に、観光について伺います。今定例会で議案として提出されております第6次小樽市総合計画の基本構想においても、基幹産業として位置づけられている観光でありますが、年々観光客は減少傾向にあり、近年の本道の観光としては旭山動物園に象徴される道北への観光がクローズアップされています。そこで、平成 19 年度の小樽市観光入込客数の概要と 20 年度の動向についてお知らせください。また、我が党が主要施策要望として提案し続けてきた観光入込客数の減少傾向に歯止めをかける「小樽観光都市宣言」が実現しようとしておりますが、このことによって何をどう変えたいのか、また、それに向けてどう取り組んでいくのか伺います。5月 16 日、参院本会議で「観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律案」いわゆる「観光圏整備法案」が可決成立しました。誘客や滞在促進に広域で取り組む隣接する複数市町村を観光圏に認定し、長期滞在につながる観光地づくりを補助事業などで総合的に支援する法案で、7月 23 日に施行され、初年度は十数か所の支援を想定し、調査費などを含めて約2億 8,000 万円が予算計上されているというものであります。この観光圏整備法の概要についてお知らせください。時間消費型観光への移行を目指す本市としても、まずは観光客に来てもらわなければならないのも事実であります。18 年4月に、日本政策投資銀行北海道支店が発行した「統計的手法を活用した北海道観光の満足度に関する分析」の旅行日程の項目の分析結果は、「食事、景観の満足度で、日程が長くなるにつれて満足度が高まる傾向がある。特に景観は6泊以上で満足度が高い。逆に交通機関は日程が長くなると満足度が低くなる傾向がある」とされています。多様な観光客のニーズに対応した情報やメニューの提供は、広域連携で考えたほうが得策ではないかと考えます。本市は、この観光圏整備事業をどう進めていくのか、また進めていく上での課題があれば、あわせてお聞かせください。次に、まちづくりについて伺います。今定例会で議案として提出されております第6次小樽市総合計画の基本構想においては、歴史的文化遺産を有している小樽市の将来都市像は「歴史と文化が息づく 健康、にぎわい、協働のまち」としていますが、小樽の未来予想図はできているでしょうか。それがなければ景観計画も場当たり的なものになってしまいます。一般的に日本の都市景観の問題点は、乏しい歴史的景観、特にまちの中心部、市街地、住宅街とも統一されていない建築物のデザイン、色、高さ、老朽化した中心部のビル、郊外の乱開発、目立つ広告看板、電線・電柱、乏しいまちなかの緑と言われています。景観計画は、その地区の実情に合ったよりきめ細かい規制を行う制度でありますが、パブリックコメントも既に終了しております。パブリックコメントにより、新たな課題はあるのか。また、計画の現在の進ちょく状況と今後の具体的なスケジュールをお示しください。歴史的遺産や文化を生かした新しい法律が公布されました。「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」いわゆる「歴史まちづくり法」であります。この法律では、市町村の中に重点区域を設定し、その中にある未指定の建造物でも重要な役割を果たしているものについては、歴史的風致形成建造物として対象となるということですが、法律の概要についてお知らせください。また、具体的な事業としては、どのようなことができるようになるのでしょうか。さらに、都市計画に関してはどのようなメリットが想定されているのでしょうか。本市においては、この法律を活用することが可能なのでしょうか。できないとすれば、それはなぜか、お聞かせください。先般、小樽に現存する北海道を代表する建築家である田上義也氏が設計した旧坂牛邸をまちづくりの拠点として、小樽市内に新たなコミュニティの場を創造することを目的としたNPOが設立されました。田上義也氏の作品としては、昨年5月 26 日に焼失した旧坂別邸が余りにも有名になっているのは御存じのことと思います。現在、旧坂牛邸は、小樽市の歴史的建造物に登録されていませんが、申請された場合は登録、さらには指定する考えはあるのでしょうか。また、指定を増やしても、保存、改修工事に補助金がないというのであれば、寄附金の制度を有効活用すべきで、積極的に指定を増やす仕組みをつくることと、金銭的な問題を混同することは間違いだと思われます。現在、制度としてセットになっているのであれば分けるべきと思いますが、どのようなお考えかをお聞かせください。次に、歯周疾患検診について伺います。「歯茎から血が出ませんか。」子供のころ見たテレビのコマーシャルです。今定例会で議案として提出されております第6次小樽市総合計画の基本構想においても、市民一人一人が健康で生涯にわたって健やかに暮らせるまちを目指すことがうたわれています。昨年の第4回定例会の一般質問で、継続的に受診して予防処置を含む適切な歯科医療を受けて、歯の喪失を防ぐことが全身の健康の維持増進に大いに寄与することを示しており、結論として、歯科の予防処置が経済的に貢献していると、本市における歯周疾患検診の必要性を提案いたしました。歯科医師会と連携、協力を図りながら有効な予防対策を検討するとの市長の御答弁をいただきましたが、歯科医師会と有効な予防対策を検討されたのでしょうか、お聞かせください。歯周疾患検診の全国の実施状況で、都道府県の歯周疾患検診を実施している市町村数で、人口が多い割に受診者が少ないにもかかわらず、北海道は全国4位にランクされております。これは、ほかの道内の自治体が歯周疾患検診の必要性を認めていることにほかなりません。北海道内で 100 人以上の検診受診者がある市は、札幌で 591 人、石狩市で 190 人、釧路市で 168 人、函館市で 111 人ですが、仮に札幌市と函館市の中間の 350 人を受診者の目標値とし、受診者負担を上限に設定した場合、小樽市が負担しなければならない事業費は幾らと算出されるでしょうか。歯周疾患検診はあくまでも入り口で、そこからはPR方法などを含めて歯科医師会との強力な連携が必要であり、ぜひ今後実施していただきたいのですが、市長の積極的な御答弁を求めます。最後に、子供の学力と生命に関する教育環境について伺います。文部科学省は、先月 29 日、昨年度に引き続き行われた全国学力・学習状況調査の結果を公表しました。北海道の平均正答率は、小学生が 55 パーセントで全国 46 位、中学生が 59 パーセントで全国 44 位、都道府県数は 47 でありますから、順位はおのずとわかると思います。昨年度は第1回目ということもありましたので、その結果はたまたまの結果であって、次はまさかこんなことにはならないであろうと楽観視していましたが、ふたをあけてみると2年連続全国平均を下回っていて、昨年度と全く同順位、全国の上位と下位は固定され、下位の常連となっております。こういった結果は、都道府県別に公表されていますが、各市町村別の結果となると公表は市町村教育委員会の判断にゆだねられております。昨年度で言えば、独自の調査結果、概要が公表されておりますが、教科に関する設問別の正答率 80 パーセント以上については、全道平均を上回るものがなく、今定例会で議案として提出されております第6次小樽市総合計画の基本構想においても、確かな学力をはぐくむ学校教育を目指すとされておりますので、とやかく言うことはないのかもしれません。しかしながら、OECDのPISA調査においても、日本の子供たちの学力の低下は顕著であり、その中でも北海道のレベルはトップグループの秋田県や富山県と比べて相当の格差があるとするならば、小樽の子供たちは未来を担っていけるのだろうかとか、小樽の義務教育は確かな学力を身につけるために今後どのような教育を行うのだろうかとか、昨年、北海道検証改善委員会が作成した北海道学校改善支援プランとは別に、本市が独自に学力向上に向けて取り組んでいる結果だろうかなどと心配するのは私だけではないと思うのであります。今回の全国学力・学習状況調査の結果を個別の学校別に結果を示せとか、細かい数字まで示せなどとは言いませんが、せめて小樽の小中学生が全国・全道のどの程度のレベルにあるのかということを公表し、市民の共通認識の下で子供たちを育てていくことが大切であると思われます。公表する意思があるのかどうか、公表できないというのであれば、その合理的な理由もあわせてお聞かせください。また、結果、本調査の趣旨を生かすためにも、生活・学習習慣との相関関係も含めて調査結果を分析し、課題と対処方策などをしっかりと練り上げ、学力向上につなげていかなければならないと考えますが、教育長はどのように対処されようとしているのか伺います。次にAEDは、突然の心停止時に心臓に電流を流して心臓の震えを取り除き、生命を守るための有効な装置であり、平成 16 年7月、一般市民にも使用が許可されたところであります。これによって企業や官公庁、学校などにおいてもAEDの導入が進み、時間的に間に合わなくてとうとい命が失われたという事故は少なくなるものと認識しております。現在、学校現場では、すべての道立高校で設置済みであり、また、各市町村の教育委員会においても小中学校で導入したというホームページを見かけますので、全道的にも配備が進んでいるものと思っておりますが、小樽市内の小中学校で導入したという話は聞いておりません。そこで伺いますが、小樽市の現状について、また、今後どのように全小中学校への配備について対応していくのか、教育長に伺います。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
佐藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、財政問題に関して、平成 19 年度決算についてでありますけれども、平成 19 年度は前年度の赤字額約 11 億 8,400 万円を引き継ぐ中で、徹底的な経費の節減と事務の効率化に取り組んだほか、遊休資産の売却や退職手当債の導入などを行い、累積赤字額の圧縮に努めたところでありますが、地方交付税など一般財源収入の減少の影響などが大きく、最終的には4年連続の赤字決算となったところであります。平成 16 年度から行われた三位一体の改革に伴う市財政への影響は依然として深刻なものがあり、市民の皆さんや職員の協力を得て懸命に歳出削減等の努力をしても、なお地方交付税等の歳入減が上回る状況については、自助努力の限界に近づきつつあるとさえ感じております。本市にとりまして財政再建はどうしても乗り越えなければならない最優先の課題でありますので、当然のことながら今後も引き続き全庁挙げて財政の健全化には強力に取り組んでまいりますが、一方で、来年度以降の地方交付税の増額等地方一般財源の充実確保なくしては真の財政再建にはなり得ませんので、全国市長会などとも連携し、私どもの実情をさらに強く国に対して訴えてまいりたいと考えております。次に、いわゆる財政健全化法に基づく平成 19 年度の連結実質赤字比率についてでありますが、この比率は一般会計と特別会計や企業会計を合わせた全会計の赤字総額の標準財政規模に対する割合であり、本市の場合、一般会計のほか国民健康保険事業特別会計や病院事業会計で多額の赤字を抱えていることから、19 年度決算では早期健全化基準に近い比率となっております。現在、厳しい財政環境の下、一般会計をはじめ各会計とも赤字の解消を目的とする計画に基づき、人件費の削減や民間委託の推進、収納率の向上などに努めており、連結実質赤字比率といった財政健全化法に基づく健全化判断比率をクリアするだけではなく、できるだけ早期にそれぞれの赤字が解消できるよう、今後も全力を挙げて収支の改善に取組を進めてまいりたいと思っております。次に、本年度の普通交付税の状況でありますが、まず本年度の見積りに当たりましては、地方財政計画で示された伸び率等を基に、地方再生対策費の影響等も考慮して、平成 19 年度の決算見込みに比較し、国が示した市町村分全体の伸び率 4.8 パーセントを下回る 2.3 パーセントの伸びとして積算したところであります。しかし、実際の交付税額の算定において、私どもが想定した以上に市民税や固定資産税などの収入額が多く見られたことにより、結果として前年度に比較して 0.5 パーセントの伸びにとどまり、予算額に対しては約2億 6,000 万円下回ることとなったところであります。今後の対応についてでありますが、年度内の残された期間、予算計上しております他の歳入の確保に全力を挙げるとともに、歳出予算の執行に当たっては、それぞれの事業の緊急性などを改めて見極め、経費の節減を図りながら不足財源のねん出に努めてまいりたいと考えております。次に、本年度の普通交付税が予算を下回ったことと、財政健全化計画の関係についてでありますが、今回の結果は、来年度以降の普通交付税額の見積りにも大きく影響いたしますが、健全化計画の収支の変更につきましては、本年度における歳入歳出の決算見込みや、年明けに国が示す平成 21 年度の地方財政対策などを踏まえ、また、来年度の予算との整合性にも十分留意しながら判断してまいりたいと考えております。次に、ふるさと納税制度に基づく寄附でありますが、初めに寄附の現況につきましては、9月 10 日現在市内にお住まいの方 13 人から 302 万円、道内にお住まいの方 13 人から 61 万円、道外にお住まいの方 58人から 313 万 3,000 円で、合計 84 人 676 万 3,000 円となっており、寄附をしていただきました皆さんに対しまして、大変感謝を申し上げる次第であります。次に、市外から通勤している職員に対しての周知状況でありますが、既にふるさと納税制度の内容や仕組みについて、庁内メールでの周知を図り、制度に対する協力などについてお願いしているところであります。また、あわせて全職員に対しても市外に住んでいる家族や友人へのふるさと納税制度のPRについて周知を図っております。次に、市立病院について何点か御質問がございましたが、まず初めに平成 20 年度の経営状況でありますが、両病院を合わせた本年4月から7月分の累計では、入院収益は 18 億 387 万 9,000 円、外来収益は9億5,622 万 4,000 円となっております。これは昨年度の同時期と比較しますと、入院収益では1,772 万 2,000円下回り、外来収益では 798 万 3,000 円上回って、合計で 973 万 9,000 円の減収となっております。当初予算の4か月分との比較では、入院収益では 7,224 万 1,000 円、外来収益では 3,966 万円、合計で1億 1,190万 1,000 円、それぞれ下回る結果となっております。このように本年度は、病院経営の基本となる入院・外来収益で昨年並みを維持しているものの、予算に対しましては減収となっており、大変厳しい状況と考えております。次に、医師の退職に伴う影響額でありますが、今年度内にその補充ができないとしますと、今年度の収支で2億円前後の影響が出るものと考えております。医師の退職後、このまま医師が確保できない状態が続くことになりますと、入院・外来の収益の確保は大変厳しいものがあり、現在、病院事業が抱えている不良債務の解消計画に大きな支障が生じると言わざるを得ませんし、診療にも大きな影響が考えられます。このことからも、後任の医師の派遣については、年度内の補充は大学医局の異動の時期でもなく難しい面もありますが、特に内科については専門家の選択肢も広げて補充できるよう大学医局などへ働きかけを行っているところであります。また、各部門の体制については、これまでも患者数の減少などに伴い、その都度、休床や退職不補充、部門間の業務の見直し等で対応してきております。今後の医師の状況等を見極める必要もありますが、現在各セクションごとに経営改善チームをつくり、専門家のアドバイスもいただきながら、各部門の個々の職員の業務実態分析などを行い、業務量の変化に対応できる体制について検討を進めているところであります。次に、公立病院特例債についてでありますけれども、現在までの協議では、これまで病院事業で取り組んできた給与費の削減、民間委託などの経費削減、病棟の再編などの業務効率化など、病院として経営改善に向けて努力してきた額と不良債務解消のために繰り入れた額を合わせた 18 億円程度を認めてもらうように協議をしております。仮にこの特例債の発行が認められた場合、長期債務への振替が可能となり、健全化法の連結実質赤字比率や病院事業の資金不足比率の算定から、特例債発行額が控除され、それぞれの比率を改善させることが可能となります。次に、改革プランの進ちょく状況とその概要でありますけれども、改革プランの三つの視点ごとに申し上げますと、経営効率化については、今後の経営効率化に向けて経常収支比率や医療機能に係る平均入院患者数、病床利用率など、それぞれの目標設定と目標達成に向けた具体的な取組について検討し、病院内で詰めの作業を行っております。次に、再編・ネットワーク化については、地域における市立病院の役割や市内公的病院など、診療所との役割分担がどのように図られるのかを、これまで4回の協議会を開催し、検討してきたところであります。先週開催された協議会においては、短期間で再編・ネットワーク化についての結論を得ることは難しく、まず地域医療の現状、課題を整理し、市立病院の当面の方向性についてまとめて中間報告をいただけると聞いております。今後は、同協議会を継続して開催し、さらなる議論をお願いしたいと考えております。経営形態の見直しにつきましては、市立病院が今後存続していくためにも、不良債務の解消は喫緊の課題であり、経営改善のための一手法である地方公営企業法の全部適用に向け、取り組んでいるところであります。今後、新たに置かれる管理者の人選、病院組織のあり方や関連条例等の改正作業を行い、平成21 年度の導入を予定しているところであります。また、近々、特例債についての北海道との事前打合せがありますので、その中で改革プランの骨子についての助言をいただき、その上で改革プランの素案をまとめ、庁内の改革プラン策定会議で原案を策定し、パブリックコメントなどの手続をとって年内をめどにプランの策定を終えたいと考えております。改革プランが国に認められるかとの御指摘でありますけれども、改革プランは各自治体が自主的に策定するもので、特例債を要望する場合には、その策定が条件とされており、特例債の償還が確実に行われるかどうかを審査する中で、資金収支計画の適否が国や道から判断されることとなります。次に、第6次小樽市総合計画についての御質問でありますけれども、初めに基本計画がスタートしていないことにより、現在、中断している事業はないかとのお尋ねでありますけれども、「市民と歩む 21 世紀プラン」の基本計画期間は平成 19 年度で終了しており、現在、基本計画については空白となっております。しかしながら、市政運営に当たりましては、21 世紀プランの基本構想を踏まえ、各施策分野の個別計画に基づく事業のほか、緊急に必要な事業についても十分検討の上、計画的に進めているところであり、基本計画が空白であることにより中断している事業はございません。次に、21 世紀プランと第6次計画の相違点でありますけれども、21 世紀プランでは、さまざまな政策課題の中から緊急性や将来性などに着目し、とりわけ重点的、先導的に展開を図ることが必要な施策を取りまとめた「重点プログラム」と「創造プログラム」を設けておりました。しかしながら、この 10 年間を見ますと、当時の想定を超える少子高齢化の進行や地域経済の低迷など、本市を取り巻く環境は一層厳しさを増しております。そのため、このたびの計画では、少子高齢化や地域経済、雇用環境などの課題に対応するため、個別の施策分野を超えて横断的に取り組む「元気づくりプログラム」を設けたところであります。また「まちづくり 5つのテーマの中に市民意向調査の結果などを踏まえて自然環境や都市景観の保全に関連する施策を総合的に取りまとめた分野を設けたほか、基本計画の施策ごとに成果指標を設定することとしたのが、主な相違点であります。次に、第6次計画の策定スケジュールでありますけれども、基本計画につきましては、今議会で基本構想の議決をいただき次第、早急に計画案を策定し、年内に総合計画審議会に諮問したいと考えておりますが、審議会の御意見を踏まえて調整の上、来年の第1回定例会で示したいと考えております。その後の基本計画に基づく実施計画を策定することになりますが、第6次計画の最終取りまとめについては、来年8月ころを予定しております。次に、第6次計画と 21 年度当初予算や他の計画との整合性についてでありますが、来年度の当初予算につきましては、予算編成作業と基本計画の策定作業を並行して進めることになりますので、整合は図られるものと考えております。次に、国や北海道の計画との整合性でありますけれども、北海道総合開発計画は本年7月、北海道総合計画は本年3月にそれぞれ策定しておりますので、本市の基本構想は、それらとの整合性に配慮してまいりました。今後の基本計画や実施計画の検討に際しましても、国や道の計画との整合性に留意してまいりたいと考えております。また、各施策分野の個別計画との整合性についてでありますが、新たな総合計画の策定に伴い、個別計画の見直しが必要な場合は、適宜対応してまいりたいと考えております。次に、地域再生チャレンジ交付金についての御質問でありますが、まずこれまでの取組の経緯とプロジェクトの概要でありますが、この事業は地域活性化につながるソフト事業に 10 分の 10 の財源で、財政面でも有利なものであることから、昨年度は小樽港の立地特性と対岸諸国との交流拡大の可能性についての調査事業ほか1件を応募いたしましたが、審査の結果、不採択となったところであります。今年度採択されたプロジェクトは、人口の減少、経済の低迷や中心市街地の空洞化など本市が抱える課題に対し、人が集まり人がにぎわうまちを創造するために、コミュニティ機能の再生、国外市場の販路拡大や観光客の滞在時間の延長などを取りまとめたところであります。今回採択となったプロジェクトの中で交付金の対象となった事業の概要でありますが、まず、まちなかの空き家、空き地などの状況調査を行う「市街地空洞化調査事業」に 200 万円、旧国鉄手宮線整備に向けたイメージパースの作成などを行う「にぎわい拠点創出事業」に 100 万円、市内の機械金属関連産業のパンフレットの作成や産業展への出展によりPRを行う「小樽ブランド創造事業」に 160 万円、中国・上海などで地場産品の市場調査を行う「東アジア等・マーケット開拓事業」に 410 万円、おたる案内人による周遊型観光コースの創出などを行う「新しい観光の魅力発掘事業」に 250 万円となっております。次に、プロジェクトの事業を今後どのように長期的な事業へと展開していくかという御指摘でありますけれども、本交付金の目的は、地域の協働による長期的な取組を立ち上がり段階で支援するもので、制度の性格から継続事業を実施する場合は交付金額は漸減していくことになると聞いております。このため、今後については、それぞれに関連する民間団体が主体となって取り組んでいける仕組みづくりが必要となってきます。今年度実施する事業については、その事業効果を見極めるとともに、継続すべきか、新たなものに移行すべきかなど十分吟味をし、関係団体等と連携を図りながら取り組んでいかなければならないものと考えております。次に、観光についての御質問でありますけれども、まず平成 19 年度の観光入込客数の概要でありますが、観光入込客数は平成 18 年度を約 29 万人下回る 740 万 5,000 人で、内訳といたしましては、日帰り客数 673万 8,000 人、宿泊客数 66 万 7,000 人、道内・道外の別では道内客数 518 万 1,000 人、道外客 222 万 4,000人となっております。また、外国人宿泊客数は3万 9,000 人で、国別に見ますと多い順に香港、韓国、台湾となっております。18 年度を下回った要因といたしましては、依然として根強い人気がある旭山動物園に客足が向いたことや、夏場が天候に恵まれず、海水浴客が減少したことによるものであります。また、今年度については、ゴールデンウィーク期間中は天候に恵まれましたが、前半が連休にならなかったことや、ガソリン税の暫定税率復活などの影響もあり、観光、宿泊、飲食の各施設ともに前年度の利用実績を下回っております。また、7月に入りましては、北海道洞爺湖サミット開催による交通規制の影響で客足が遠のいたものの、海水浴客は前年度を若干上回ると予想されております。今後は、原油高騰などによる消費マインドの冷え込みが観光客の入り込みに影響を与えることが懸念されますが、昨年度同様に小樽ロングクリスマスや小樽雪あかりの路などの開催による下半期の集客に期待を寄せているところであります。次に、小樽観光都市宣言についての御質問でありますけれども、このたびの宣言は平成 18 年4月に策定した「小樽市観光基本計画」に基づき行うものでありますが、今後も多くの人々が訪れる観光都市として発展を続けていく上で、宿泊滞在型観光への移行をはじめ、観光入込客数の減少や滞在時間の短縮といった課題があることから、これら諸課題の解決に向け、まちを挙げて積極的に観光振興に取り組むという本市の意思表示であります。この宣言により何をどう変えたいのかという御指摘でありますけれども、観光まちづくりの主役はあくまでも市民であるとの自覚を持つことで市民意識の高まりが促され、市民一人一人がお客様におもてなしの心を持って接することにより、感動と安らぎを与えることになります。このことがゆっくりと時間をかけて小樽観光を満喫しようという観光客の行動につながり、ひいては滞在時間の延長に結びついていくものと期待いたしております。具体的な取組でありますけれども、これまでもおもてなし意識の向上を図るため、小樽に誇りを抱く市民や産業人の育成を目指した「おたる案内人」検定の実施や「小樽雪あかりの路」をはじめとする各種イベントにおいて、ボランティア活動に参加した市民と観光客との交流が、観光に対する意識の醸成に寄与してきたものと考えております。今後は、観光関連団体と一体となり、市民意識のレベルアップにつながるようなイベント等の創出や情報提供、啓発に努める中で、より一層の市民ホスピタリティの向上を図ってまいりたいと考えております。次に、いわゆる「観光圏整備法」の概要でありますけれども、この法律は国内外からの観光客の宿泊旅行回数や滞在日数の拡大を目指し、長期の滞在型観光を促進するため、地方自治体をはじめ幅広い関係者が連携した地域活性化の取組を国が支援し、観光圏の形成を促進することを目的としたものであります。具体的な支援策としての観光圏整備費補助制度においては、交付対象者を地方自治体、観光関連団体、農林漁業団体、NPO法人などで組織された協議会などとし、都道府県又は市町村の「観光圏整備計画」に沿って協議会等が策定する「観光圏整備実施計画」に基づき実施される補助事業が採択されることになります。当該補助対象事業といたしましては、長期滞在を促進するような観光圏整備を目的にした宿泊魅力の向上、観光圏の商品の企画開発や販売促進、情報提供の充実、地域内の移動の円滑化などのソフト事業が対象であり、国費による補助率は 40 パーセント、補助対象期間は原則として継続した2か年となっております。次に、観光圏整備事業の進め方でありますけれども、市といたしましても、当該事業は広域観光の推進の観点から有効な取組ととらえており、事業の可能性を探るべく後志管内の複数の町村に対して既に共同での取組を打診いたしましたが、一定の準備期間が必要であることなどから協議会を立ち上げる状況には至っておりません。今後は、北海道運輸局や後志支庁とも連携を図りながら、管内の自治体の方々と意見交換の場を設けていただくなど、実現に向けて協議を進めてまいりたいと考えております。また、当該事業を進めていく上での課題でありますが、一義的には事業を実施するものによって組織される協議会が設立できるかどうか、また設立できたとしても、国の補助率が 40 パーセントのため、構成員それぞれの負担が可能かどうかなどが今後の大きな障害になるものと考えております。なお、本市といたしましては、これまでも近隣町村や洞爺湖町と連携した広域観光事業を実施してきており、その効果に期待を寄せておりますので、今後とも継続して取り組んでまいりたいと考えております。次に、まちづくりについての御質問でありますけれども、初めに景観計画のパブリックコメントによる新たな課題についてでありますが、パブリックコメントを寄せられた方は2名でありまして、12 件の意見が寄せられました。その中には、基本的な方針に影響する御意見はありませんでしたが、小樽の歴史景観区域の制限として定めた色彩の基準について、少し厳しすぎるのではないかとの御意見もありました。しかし、同区域の良好な景観の保全のためには、一定程度の規制は必要と考え、素案のとおりといたしました。また、進ちょく状況と今後のスケジュールでありますが、パブリックコメントの募集後、建築士会小樽支部、建築士事務所協会小樽支部への説明会の開催、さらには都市計画審議会を開催し、御意見をお聞きしたところであります。現在、「小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観条例」の中に景観計画を位置づける必要があることから、景観計画策定と並行して景観条例の改正作業を進めているところであり、この景観条例の改正案につきましては第4回定例会に議案として提出する予定であります。景観計画につきましては、この改正案の議決をいただいた後、来年1月には告示を行い、4月には適用してまいりたいと考えております。次に、いわゆる「歴史まちづくり法」の概要についてでありますが、歴史まちづくり法は、歴史的風致を維持向上させるため、市町村が歴史的風致維持向上計画を策定し、国の認定を受けた計画に基づき実施する事業については、国の支援が受けられることになっております。国からの支援を受けられる具体的な事業につきましては、新たに「歴史的環境形成総合支援事業」が創設されたほか、「街なみ環境整備事業」や「まちづくり交付金制度」などが拡充されたことにより、歴史的風致形成建造物の復元、修理や地区公共施設の整備等について総合的な支援を受けることができるようになります。次に、都市計画に関するメリットについてでありますが、歴史まちづくり法の規定による「歴史的風致維持向上地区計画」の制度が都市計画に新たに創設されております。この制度は、用途地域による制限にかかわらず、伝統工芸品等の販売店舗や展示場、郷土料理店といった歴史的風致にふさわしい用途の建築物等の立地が可能となるものであります。また、本市における法の活用につきましては、国指定の重要文化財として、旧日本郵船株式会社小樽支店と旧手宮鉄道施設があることから、この地区周辺での計画策定は可能と考えられます。しかし、法の適用の可否については、現在のところ政令や国が作成するとされている歴史的風致維持向上基本方針が示されていないことから、これらが示された段階で判断をしてまいりたいと考えております。次に、坂牛邸の歴史的建造物への登録でありますけれども、景観条例では歴史的建造物について市が保存すべきものを歴史的建造物として登録を行い、そのうち景観審議会の意見を聞き特に重要と認めるものを、所有者などの同意を得た上で、指定歴史的建造物として指定できると規定しております。坂牛邸につきましては、北海道を代表する建築家、田上義也氏の設計による本市に残されている数少ない建物であり、保存状態もよく、シンボル性や建築様式などが特徴的な建物であることから、所有者の方からの指定への御意向が確認できれば、景観審議会の御意見を聞くなど、登録指定に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。また、歴史的建造物への指定と助成制度との関係でありますが、現在、登録又は指定を受けている歴史的建造物に対しては助成制度を持っておりますが、予算の制約から新規の歴史的建造物の登録又は指定を抑制しているものではありません。今後も歴史的建造物の歴史性、シンボル性、景観性、保全状態を総合的に勘案し、本市にとって保存すべき建物と判断されたものについては、登録又は指定をしていく方針であります。次に、歯周疾患検診についての御質問でありますけれども、最初に歯周疾患の有効な予防対策の検討内容でありますが、近年、生活習慣病の増加が社会的な問題となっている中、歯の健康管理はこれら疾病の予防につながることから、ますますその必要性が増しております。このような共通認識の下、歯科医師会とは今後の本市における歯周疾患予防に関する市民啓発の進め方や検診も含めた歯の健康管理の方策、また歯科医師会と市との協力体制などについて検討を行っているところであります。次に、歯周疾患検診を 350 人に対して行った場合の事業費でありますけれども、1人当たりの検診委託料を 4,000 円と仮定し、そのうち自己負担額を上限の1,300 円と仮定した場合、委託料と諸費用を含めた総事業費では約 110 万円となります。当歯周疾患検診については、国の補助事業で国と北海道からそれぞれ3分の1の補助がありますので、小樽市の負担はおおよそ 42 万円となります。次に、歯周疾患検診の実施でありますけれども、以前には保健所において歯周疾患検診を実施しておりましたが、受診率が低迷したことなどもあり、平成 16 年度以降は実施を見合わせております。その後、生活習慣病の予防に重点を置いた健康施策が進められる中で、歯周疾患の予防の重要性が改めて認識されてまいりました。このような状況を踏まえて、市といたしましては、歯の健康についての市民啓発をより積極的に進めていくとともに、当面、保健所での歯周疾患検診を来年度から再開する方向で検討していきたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
佐藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、本市の全国学力・学習状況調査結果の公表についてでありますが、この調査で測定できるのは学力の特性の一部分であることや、学校における教育活動の一側面にすぎないことを踏まえ、序列化や過度な競争につながらないよう十分配慮することが文部科学省や北海道教育委員会から求められております。議員が御指摘の本市の教科に関する調査結果については、ほかの市町村の調査結果も承知しておりませんし、全国・全道のどの程度のレベルにあるのかを公表することは、市町村の順位づけにつながるため、全国的にも公表しない立場をとっており、調査の目的を見失うことも懸念されますことから、公表は考えておりません。しかしながら、今回の結果が、昨年度同様に北海道は全国的に見てかなり下位に位置しておりますことから、この結果に危機感を持っており、重く受け止めております。早急に本市の調査結果を分析し、各学校に対して指導する上での改善点を示してまいりたいと考えております。次に、学力の生活・学習習慣との分析についてでありますが、基礎・基本の定着を図るには、学校での指導方法を改善することはもとより、家庭との一層連携した生活習慣や学習習慣を定着させる必要があると考えております。本市では、学力向上検討委員会において児童・生徒の質問紙調査の結果を分析し、学習意欲や生活習慣などの具体的な状況を把握、検証し、これらの状況と学力の相関関係について分析するとともに、その対策について検討することとしております。一方、各学校においては、保護者にその分析結果を具体的に説明し、理解を深めていただき、より望ましい生活習慣、学習習慣を通して、児童・生徒の学力向上に努めてまいりたいと考えております。最後に、学校へのAEDの設置についてですが、道内の公立学校の設置状況は、平成 19 年3月末で小学校 4.2 パーセント、中学校 27.8 パーセントとなっております。本市の小中学校では未設置でありますが、市教委に保有している1台を中体連など市内で開かれる大会に貸出しをして対応しております。AEDの設置に当たっては、その取扱いについて教員研修を深めていくことが必要であると考えております。これまで学校安全講習を実施してまいりましたが、今年度からAEDの取扱いや心肺そ生などを取り入れた内容にしたことから、67 名の参加がありました。今後とも継続してこの講習会を開催し、たくさんの受講者に取扱いを知ってもらうとともに、AEDの設置に努めてまいりたいと考えております。(「議長、13 番」と呼ぶ者あり)
質問 13番 佐藤禎洋
詳細につきましては、予算特別委員会でさせていただきたいと思います。