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小樽市議会 平成19年第3回定例会 2007年9月14日

(1)小樽経済活性化と食の安全・安心を推進するため、水産加工品やお菓子等小樽ブランドをアピールする方策について/(2)小樽駅のリニューアルや駅前歩道橋撤去等の計画に合わせた小樽駅前広場の通行方法の見直しによる混雑の解消策について/(3)冬期間における札樽自動車道の通行止め対策・通行規制のあり方を見直し、通勤・通学の手段を確保する方策と提言について

2007年9月14日、小樽市議会の一般質問で、林下孤芳議員が「小樽経済活性化と食の安全・安心を推進するため、水産加工品やお菓子等小樽ブランドをアピールする方策について」「小樽駅のリニューアルや駅前歩道橋撤去等の計画に合わせた小樽駅前広場の通行方法の見直しによる混雑の解消策について」「冬期間における札樽自動車道の通行止め対策・通行規制のあり方を見直し、通勤・通学の手段を確保する方策と提言について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。

質問者
林下孤芳 議員
答弁者
市長 山田勝麿

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 16番 林下孤芳

民主党・市民連合の林下孤芳でございます。4月の選挙で初当選組の中でも、私が最年長でありますけれども、本会議場のこの場に初めて立たせていただきまして、その責任の重さを実感いたすと同時に、大変高揚した気持ちでいっぱいであります。専門分野以外ではまだまだ勉強不足でありますけれども、厳しい小樽市の財政の中でも明るい未来を展望する小樽市にするために、議員の皆さん、そして理事者の皆さんとともに頑張っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。それでは、小樽経済の活性化と食の安全・安心を推進するためのアピール方策について質問をいたします。経済は回復基調にあると言われながら、相当な時間が経過しております。しかし、小樽市をはじめ、多くの地方では、相変わらず低迷状態から脱しきれずに、回復基調にある大都市圏との格差は今なお確実に広がっています。これは政府がこの間進めてきた経済政策、つまり改革の名の下に過度の自由競争と規制緩和が強力に推し進められた結果、地域経済を疲弊させ、大都市と地方にゆがみと格差の拡大をもたらすこととなったと認識していますが、小樽経済の現状を踏まえて、市長の認識をお伺いしたいと思います。また、小樽市としても、この間、議会や経済界、各種団体との経済活性化に向けた議論とそれらを踏まえた支援事業に多くの取組をしてきたと承知をしているところでございますが、これまででも販路の拡大など個々の事業とその結果についてどう判断をされ、今後の経済活性化策にどのように生かされようとしているのか、お考えを示していただきたいと思います。私もこの間、市内の食品製造業者や市場関係者から多くの御意見を伺ってまいりました。まだ中小零細企業を含めた小樽経済全体をフォローする体制にはなっていないのではないかと思います。事業者の声を紹介しますと、この間の経済活性化の取組は理解するものの、セミナーや会合などに参加したくても仕事を休んで参加できない。新商品を開発しても独自ルートではなかなか販路を拡大することが難しい。ぎりぎりの経営でほかに経費や宣伝費もかけられない。そうした現場の声を参考にしながらの活性化策をぜひ考えてほしいという声も多くありました。行政としてまだまだこうした声を聞き、小樽経済全体を取りまとめた支援策が必要ではないのかと思います。また、経済活性化を考える上で、このたびのミートホープの牛肉ミンチ品質表示の偽装事件、石屋製菓の賞味期限の改ざんなど、一連の不祥事によって、北海道ブランド、食の安全・安心に対する信頼の失墜が懸念され、今後、地域経済全体にも悪影響が及ぶのではないかと心配されています。食の安全・安心を保障するのは製造する事業者のモラルと責任の問題であることは言うまでもありませんが、一連の不祥事では賞味期限のつけかえや不正内容の内部告発を受けた行政機関が、その情報を数年間にわたって放置していたことも明らかにされています。結果論でありますが、その時点ですぐに対処していれば、これほどの大きな問題にはならなかったとの指摘もあります。小樽市は、保健所を有しており、こうした教訓をしっかりと生かして、業務に反映させていただくことはもちろんでありますが、日常的に事業者に対する食の安全、指導、啓もうあるいはコンプライアンスの徹底をすることが最も大切で、そうした活動こそが重要な危機管理であるとも思います。事業者が社会的責任を自覚し、モラルの向上に努め、行政がこれをフォローすること、さらに小樽市の食品製造業の信頼を高め、企業の発展、経済の活性化につながるというふうに思います。幸い小樽市内では食品製造業の不祥事もなく、歴史もあり、地道な努力で市場の評価も高いと聞いております。観光客やビジネス客、海外からのお客さんを含めた直近のアンケート調査でも、あらゆる項目で小樽市は大変好感度が高く評価されています。しかし、なぜか経済効果として現れていません。それだけヒット商品がないということであり、もう少し全体でこれまでの取組の反省に立って、仕掛けに工夫が必要ではないかと思います。これまで、北海道推奨品認定マークなどの例がありますが、認証基準や厳格な企画にこだわりすぎて、魅力に乏しく、成功例はあまり多くないとも言われています。食の安全・安心への不信が問われている今こそ、小樽ブランドの売り込みのチャンスではないかと思います。宮崎県では、知事の似顔絵のシールがあらゆる商品に張られて、経済効果に大きく貢献していると言われています。テレビのインタビューでどのような基準でこのシールを張っているのかとの質問に対して、知事は自分の商品に自信と責任の持てる商品には、どんどん勝手に使ってくださいという答えが印象的でございました。つまり、消費者の信頼にこたえ得る商品を企業が責任を持って製造するという社会の当たり前のルールを守ることが、宮崎流の厳格で単純な承認基準になっています。これを参考に、小樽市の企業や団体、消費者代表なども含めて一体となって組織をつくり、例えば小樽製品のブランドシールの作成などを含めた知恵を出し合っての経済活性化策の検討を早急につくり出していただきたいと考えています。市長の見解をお示しください。次に、小樽駅のリニューアル計画と駅前歩道橋の撤去などの計画に合わせた小樽駅前の通行方法の見直しによる混雑の解消策についてお尋ねをいたします。今、JR小樽駅は、歴史的な景観を生かしたリニューアルを計画し、駅前通りの歩道橋の撤去、第3ビルの建替えなど、小樽市の玄関口として整備計画が進められております。中心市街地の再開発計画にも少なからず影響が及ぶことではないかと心配をしているところであります。しかし、小樽駅前の広場は、駅の景観を確保するためのバスターミナルの見直しなどがうわさされるだけで、具体的な計画は明らかにされていません。小樽駅前広場の最大の地権者である小樽市がこれらの計画に対してどのようにかかわり、現状にどのような課題があると認識されているのか、見解をお示しいただきたいと思っています。駅前広場は、JRの乗降客はもとより、都市間バスや市内バス、タクシー利用者、市民、旅行者など、文字どおり小樽市の玄関口として不特定多数の方々が毎日利用していますが、歩行者の安全確保や車両の通行、乗降時の混雑から大変問題を生じており、改善を求める声は多くあります。この広場は構造が変則的で、バスターミナルの発着場を歩行者用の横断歩道が横切り、その横をタクシーや一般車両が走行する構造になっており、タクシーの乗り場とタクシープールはありますが、降車場や一般車の乗降場所もありません。したがって、広場に自家用車が数台駐車しただけで、縦横の流れが遮断され、大きく支障を来たします。トラブルも起きやすい構造になっています。広場の土地の所有権が小樽市とJRで分割され、長年混雑が続きながらも、通行方法が定着し、見直しや開発が難しいことは十分理解できますが、公共的な役割を持つ駅前広場での駐車車両があっても道路交通法も自動車ターミナル法も適用されない状況は、一刻も早く改善されなければなりません。今こうした開発計画の機会を生かし、小樽市が中心となって関係機関との協議を進め、歩行者の安全や通行車両の分離、道路交通法の適用など小樽市の玄関口としてのイメージを改善し、整然とした秩序と機能を確保していただけるよう、取組を進めていただきたいと思いますが、市長の考えをお聞かせください。次に、冬期における札樽自動車道の通行止め規制のあり方、通勤・通学の確実な確保についての質問をいたします。小樽市は、少子高齢化と人口減少が続き、このままの状況が続けば、あらゆる政策に深刻な影響を及ぼすことが懸念されています。決定的な解消策とはならないまでも、定住化の促進策として、安い住宅の確保や労働市場の確保、行政サービスの向上など、大きな課題もありますが、通勤・通学手段の確保を確実なものとすることも重要な要素として考えられます。札幌近郊の市で比較した場合、定住化などで一定の成果を上げているとされる北広島市や恵庭市の例を見ますと、幾つかの参考にすべき点があると思いますが、特に交通手段が夏冬を通じて安定的に確保されているか否かによって状況が大きく変わっていることに私は大変注目をいたしています。札樽間の交通手段としてJRは1日80往復余りの輸送力があり、所要時間は32分から50分くらいです。都市間バスは1日147往復の輸送力があり、所要時間は55分から60分程度と、これは他の市と比較しても利便性は大変に恵まれている状況であります。問題は冬期間の交通機関の乱れにあると言われています。特に札樽自動車道が冬期間に通行止めとなる回数と時間の影響は、極めて深刻であります。通行止めの規制は吹雪や事故、災害や障害の程度によって、それぞれの道路管理者が判断をすることになっており、国道は開発局、道道は土木現業所、市町村道は市町村の道路管理者が行っておりますが、高速道路は民営化された現在も規制は警察の判断とされています。高速走行は多重衝突事故や重大事故に直結する危険が高く、また50キロメートル規制をしても規制を守らず、高速で走行し続けて事故を起こすケースが多いためでありますが、高速道路は一般道路と比較しても安全設計が一番すぐれており、高速道路での通行止めの多発する原因をしっかりと解明し、解決を求めていかなければならないと考えています。交通事故死が全国ワーストワンの北海道にとって、交通事故を防止することは小樽市としても重要な課題であり、高速道路の通行止めをなくせという取組は大変難しい課題でもあると理解しています。しかし、小樽市にとって定住化を促進するためには、大変重要な政策だと思います。九州の高速道路では、霧で通行止めになるケースが多発し、現在は都市間バスだけは絶対に運休をさせないというルールが確立され、実際に運行されている例があります。札樽自動車道でもそうした独自のルールをつくって都市間バスの運行を確保することは、小樽の政策推進に重要な意味があると考えています。バス事業者や関係団体は数年前からこうした要請を関係機関に行っておりますが、これは利害関係というわい曲された考え方があり、対策は進んでいません。九州の例でも関係する地方公共団体の働きかけで、事態が大きく前進したと言われています。札樽自動車道の都市間バスは、市民の移動手段として重要な役割を担っています。本格的な冬期を迎える前に、小樽市として関係機関に対する都市間バスの運行を確保するルールづくりに向けて協議を早急に進めていただくことを要請し、市長の見解を求めます。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

林下議員の御質問にお答えいたします。初めに、小樽経済活性化についての御質問でありますけれども、まず経済格差については、内閣府が発表しました平成16年度の県民経済計算によりますと、1人当たりの県民所得の全国平均は、前年度比で0.3パーセント増で、2年連続の増加となる一方で、道民所得は前年度比0.8パーセント減で、4年連続の減少となり、首都圏などとの地域間格差が拡大していることは統計の数字によっても明らかになっており、現在においても同様の状況が続いているものと認識しております。本市におきましては、平成17年の工業統計調査による製造品出荷額は、首都圏など景気が堅調な域外との取引のある製造業の伸びもあって、前年比33億円の増となっておりますが、商店街などのように域内を対象としている非製造業は消費低迷や人口の減少によって厳しさが増しており、業種間にも格差が生じているものと受け止めております。次に、小樽産品の販路拡大への取組でありますけれども、国内においては全国各地の百貨店で開催される北海道物産展に市内事業所が出展し、小樽物産協会の取扱高が、平成18年度には対前年比9.5パーセント増の9億6,600万円の売上げを記録するなど、順調に推移しているところであります。こうした機会をとらえ、さらなる販路拡大を図るため、首都圏における商品ニーズの把握と販路拡大の観点から、東京都板橋区にアンテナショップを開催する準備を進めており、小樽観光のPR拠点としての成果も期待しているところであります。また、国外においては、経済成長が著しい東アジア圏において日本商品に対する関心が非常に高いことから、香港、台湾での物産展や商談会を開催した結果、具体的な取引の成立も見られております。今後とも小樽の知名度など優位性を生かして、小樽ブランドの確立を図り、国内外を問わず販路の拡大をしていくことが重要と考えております。いずれにいたしましても、厳しい経済状況でありますので、行政ばかりでなく、商工会議所など経済団体とも連携を図りながら、小樽経済の活性化に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。次に、小樽ブランドのアピールの方策でありますけれども、小樽産品の評価につきましては、全国各地の百貨店で開催される物産展の売上げが増加しているなど、高い評価を得ていると思っております。しかしながら、今年に入り、北海道の食の安全に対して信頼を揺るがす事件が続発したことは非常に残念なことであり、その影響が懸念されることから、市といたしましては、小樽物産協会など関係機関と協力しながら小樽産品の品質の維持向上に努め、食の安全に対する消費者の信頼をより一層高めることにより、小樽ブランドの確立及び販路拡大を図らなければならないものと考えております。小樽産品へのブランドシール作成という御提言でありますけれども、昭和45年から平成11年度まで3年に1度特にすぐれた観光土産品にブランドシールのちょう付を認める事業を行ってきた経緯がありますが、小樽ブランドをアピールすることは重要なことと考えますので、商品開発や販売に小樽の知名度を生かす方策について、産学官が連携し検討してまいりたいと考えております。次に、小樽駅前広場についての御質問でありますけれども、初めに駅前広場に対する課題でありますが、駅前広場にはバスターミナルや駐車場などの多様な施設がある一方で、狭あいのため施設利用者の歩行者動線とバスやタクシー、自家用車の車両動線が交錯ふくそうし、交通渋滞と歩行者の安全が十分には確保されていないのが課題であると認識しております。次に、広場としての機能確保についての取組でありますけれども、各施設の配置のあり方について平成17年からJR北海道やバス事業者、ハイヤー協会、さらには公安委員会とも協議を重ねております。各事業者からは現存する施設は今後も残したいとの意向が示されており、広場面積が限られていることから、現時点では車両や歩行者の通行方法の大幅な見直しは難しい状況にありますが、今後とも歩行者の安全確保を重点に、小樽の玄関口としてふさわしい駅前広場となるよう、関係者などに引き続き協議を行ってまいりたいと考えております。次に、冬期間の荒天による通行止めとなる札樽自動車道での都市間バスの運行でありますが、朝里-銭函間での昨年度における10月から3月までの通行止めは7回と少なかったものの、大雪に見舞われた一昨年は実に38回の通行止めがあり、札樽間における道路交通の動脈の一つがストップしたことで、通勤や通学など市民生活に大きな影響が出たものと認識しております。この高速道路の通行止めは北海道公安委員会が道路管理者である東日本高速道路株式会社と協議して決定されますが、この判断に当たっては、交通事故の発生の危険性が非常に高い区間として人命にかかわることだけに、慎重に決定されているものと承知しています。市といたしましても、市民の安全が最優先されるべきものと考えますが、通行止めになった場合の都市間バスの運行について、北海道警察や東日本高速道路株式会社など、関係機関に御意見を伺ってまいりたいと考えております。(「議長、16番」と呼ぶ者あり)

質問 16番 林下孤芳

再答弁は要りませんが、経済活性化策については市内の企業にとって待ったなしの状況だという声が非常に多くあります。できるだけ早く対策をとってほしいということでありますので、その点をぜひ御理解いただきたいと思っています。高速道路の関係につきましては、なかなか地方公共団体として取り組みづらい課題であるかもしれません。しかし逆に言えば、このような大きな試みは、地方公共団体が動かなければできないと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

出典:小樽市議会 平成19年第3回定例会 2007年9月14日 議事録 PDF(101ページ) 間違いを知らせる