みんなの議会

小樽市議会 平成17年第3回定例会 2005年10月3日

(1)財政問題について/(2)人口対策について/(3)教育問題について

2005年10月3日、小樽市議会の一般質問で、小前真智子議員が「財政問題について」「人口対策について」「教育問題について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。

質問者
小前真智子 議員
答弁者
市長 山田勝麿、教育長 菊譲

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 4番 小前真智子

今定例会は、8月 30 日に告示されました第 44 回衆議院総選挙の影響もあり、9月と 10 月にわたり開催される異例の運びとなりました。選挙結果は皆様御存じのとおり自民党の大勝で終わりましたが、北海道第4選挙区にあっては、本州方面の正確な情報などが不足がちだったこともありまして、その影響を受けることもなく、旧態依然とした結果に終わってしまいました。政権を奪取すると豪語していた政党は、市民の負託にこたえてくれるのでしょうか。いずれにしても、今後4年間、本市を含めた後志全体の国からの交付金減額や経済動向が心配されるところです。そのさなか開催されます平成 17 年第3回定例会に当たり、自由民主党を代表して、私にとって初めての代表質問をさせていただきます。まず、財政問題について何点かお尋ねします。本定例会には、平成 16 年度の各会計の決算会計議案 18 件が上程されております。中でも一般会計の決算は昭和 52 年度決算以来、実に 27 年ぶりの赤字となり、本市の危機的な財政状況が現実に数字であらわれました。山田市長は、この市政の一大事を何とか打開するために、自主的に給与の削減を行うなど、みずから職員の先頭に立ち財政再建に取り組んでおられます。私ども議会としても、この財政危機をともに乗り切るための一方策として、議員報酬や政務調査費、費用弁償の削減のほか、会派視察、委員会視察についても、その回数を半分にするなど、協力を全会一致で決定し、議員報酬については、このたびの第3回定例会では、5パーセントの削減を先議したところであります。私たちは、この多額の赤字を一日も早く解消できるよう、議会の立場で決算を審議し、真剣に議論を重ねていかなければなりません。まず最初に、平成 16 年度決算に関連して、財政状況についてお尋ねします。平成 16 年度の赤字額は約 11 億 8,000 万円となりました。この数字は、16 年度標準財政規模は約 313億 4,000 万円ですから、その 3.8 パーセントに当たります。市長は以前から 20 パーセントを超えると財政再建団体に転落するとおっしゃっていますが、このままで今年は大丈夫なのだろうかと心配になります。平成 17 年度の現在の赤字額は、今定例会の補正後で約 12 億 7,800 万円となっておりますが、この額は平成 17 年度の標準財政規模の何パーセントに当たるのか、お示しください。また、平成 17 年度は第2回定例会、第3回定例会と赤字を減らす努力をされておられますが、現在の予算上の赤字額 12 億 7,800 万円を今後どうされるお考えでしょうか。今年度の収支の見通しを市税の収納率や交付税の状況なども交えてわかりやすくお示しください。次に、平成 16 年度の経常収支比率は 102.4 パーセントと、ついに経常的収入で支出を賄えなくなってしまいました。家計に例えると、給料では1日3度の食事も満足にいただくことができない、そんな状態ではないでしょうか。公債費、扶助費は増加していますが、人件費は削減されていて、経常収支比率を押し上げる原因はどこにあるのか、平成 15 年度と比較で示してください。次に、公債費の負担の程度を示す起債制限比率は 15.1 パーセントと、起債償還のピークを迎え、平成15 年度より 0.5 ポイント悪化しております。起債償還のピークは 17 年度と伺っていますが、本年はアスベスト対策に3億円を超す新たな起債が生じました。これは想定外のことで、その影響が心配になります。アスベスト対策に国の助成制度は限られていると聞きますが、市長は国への要望をされるおつもりはないのか、お伺いいたします。次に、市政の最重要課題であります財政再建推進プランについてお尋ねします。第2回定例会において、我が党の井川議員の代表質問に対し、山田市長は、実施計画の策定に向け幅広く具体的な検討に着手するよう指示をされたと答弁いただいておりますし、現在、庁内各部のヒアリングも行っていて、今後も精力的に取り組んでいくとの意向を述べられました。そこで、実施計画策定に向けた作業はどのようになっておられるのか、検討状況をお聞かせください。次に、市の歳入の多くを占める地方交付税について伺います。今年度の地方交付税の交付状況が過日報道されておりました。本市の普通交付税の交付額は、臨時財政対策債と合わせて平成 17 年度予算 164 億 3,300 万円に対し、4億 2,600 万円も少ない 160 億 700 万円しかありません。この3月に示された財政再建推進プランの収支見込みでは、17 年度以降の地方交付税収入は 17 年度と同額と見込んでいるとの説明を受けています。であるなら、17 年度で既に4億円も歳入不足が発生しており、18 年度以降も歳入不足が継続するものと考えますが、今後の収支見込みに与える影響についてお教えいただきます。次に、歳入のもう一つの柱となる市税についてですが、本市がこれまで取り組んでこられた財政再建の取組について、理事者の方とお話をしていますと、現在の本市の財政状況は既に財政再建団体と同じようなもので、あとやっていないのは税率を上げることぐらいという趣旨のお話を伺うことがあります。そこでお尋ねいたします。平成 12 年の地方分権推進一括法の施行に伴い、地方自治体の課税自主権というものが確立し、法定外税として、普通税に加え目的税など地方みずからが必要とする財政需要に対し、新たな税を賦課することができるようになりました。そこで、これまで歳入確保策として新たな税収の創設の検討についてどのような議論をされてきたのか、お聞かせください。また、その具体化の見通しもお示しください。この項の最後になりますが、今後示される財政再建推進プラン実施計画における具体的な取組のうち、歳出の削減策について伺います。これまで山田市長は、徹底した内部努力が必要だとの認識を常々示されておられます。現下の厳しい財政状況を受け、毎年予算編成作業において経費の圧縮に努めてこられました。このような状況の中、これ以上さらなる経費の圧縮など予算の削減が可能なのか、正直なところ疑問を抱かずにはいられません。このプランでは、退職者の不補充などにより人件費の抑制を図るとされておられますが、実施計画策定を控え、具体的にどのような歳出削減策をお考えなのか、お聞かせください。これまでも山田市長は、不退転の決意で財政再建に取り組まれると表明されておられます。私も市長と立場は異なりますが、市が行う財政再建の取組に微力ながら協力してまいりたいと考えております。今、なされている御苦労が実を結ぶことを期待して、次の項に移らせていただきます。次に、人口対策についてお尋ねします。人口問題は多くの分野にわたる奥の深いテーマですが、人口減少と少子高齢化について伺います。今年は5年に1度の国勢調査の年です。小樽市統計書によりますと、大正9年の第1回調査では2万1,276 世帯、10 万 8,113 人の人口が、17 回の平成 12 年では6万 1,471 世帯、15 万 687 人となっていますが、本年9月 27 日現在、住民基本台帳によりますと6万 7,917 世帯、14 万 3,538 人となって、人口減少が進むのは必至であります。この調査の年齢別人口は、平成2年、7年、12 年の推移では、3区分人口割合は年少人口が 15.5 パーセント、13.0 パーセント、11.5 パーセントと 10 年間で4ポイントの減少、生産年齢人口は 68.7 パーセント、67.6 パーセント、65.1 パーセントと 3.6 ポイントの減少。逆に老年人口は 15.8 パーセント、19.4 パーセント、23.4 パーセントと 7.6 ポイントも増加し、少子高齢化が顕著にあらわれています。このことからも日本全体ではこれから始まる人口減少、超少子高齢化社会が本市では既に始まっていることになります。先日、あるまちの市会議員の方が、「小樽は大変そうですが、何としても頑張ってほしいのです。それは我々のまちもいずれ小樽のような人口減少、少子高齢化に直面するので、小樽ではぜひ成功例を実践してほしいのです」と言われました。小樽市は、今後の日本の各都市が抱える問題を他都市に先駆けて今対処しなければならない。そして、それは将来の日本の他都市の姿になるというのですから、責任重大です。そこで伺います。一つ、本市の少子高齢化は、日本の中でどの程度先行していると認識されておられますか。また、日本の3区分人口割合は、本市の何年前に当たるのでしょうか。二つ目、これから迎える日本の人口減少社会において、どのような影響があらわれるとお考えでしょうか。三つ目、市長は小樽の人口対策に何を考えておられますでしょうか。次に、少子高齢化対策について伺います。本年3月に作成されました小樽子育てプランの内容は多岐にわたっています。これまでにも多くの事業が行われていると思いますが、今、小樽の財政状況は大変厳しい中で、これからの事業を本当に続けていけるのか心配になります。私は財源確保のために子育て支援税を小樽独自で新設するということを考えてみましたが、日本各地の新税も大変苦労していると聞きますし、税を負担する人と子育て世代が重複するなど問題が多く現実的ではありませんでした。そこで、歳出の削減で財源を見つけるために、例えば公立の保育所を民営化することで財源を生み出せないかと考えました。そこでお尋ねします。一つ、公立の保育所と民間保育所では、児童1人当たりの経費はどのようになりますか。一つ、公立の保育所の一つが年間にかかる経費と総収入の割合はどのようになりますか。一つ、1か所民営化することで、幾ら節約になりますか。一つ、公立保育所の民営化について市長はどのような見解を持たれ、どのように取り組んでいかれようとしているのか、御所見を伺います。また、北欧では家で子育てをしている家庭にも公平に在宅育児手当が支給されています。日本では何の支援策も用意されていないというのはおかしくはないでしょうか。家で子育てしている家庭にも間接的な支援策が用意されるべきだと考えますが、いかがでしょうか。もう一つ、現在、日本の合計特殊出生率は 1.29 ですが、平成 16 年度の小樽の出生率は幾らになるのでしょうか。2005 年の国民生活白書によりますと、多くの未婚者は結婚して子供は 2.5 人持ちたいと考えているのに、子供のいない既婚者の7割が、子育てによる経済的負担が大きいことを子供を持たない理由に挙げています。小樽でも子供をこれ以上減らさないために、出生率を上げる政策が必要になると考えます。我々市民も社会全体で子供を育てることを共通認識する必要があるのではないでしょうか。子供のいない人も、将来、年金など社会保障について若い世代に支えられることになるのですから、市民全体で小樽の子供を支えることの重要性を考える必要があります。そこで、公立保育所を民営化することによって削減された金額を、子育て支援金として資金援助することはできないでしょうか。できないなら、市としてどういう支援策があるのか、お示しください。次に、高齢化対策について伺います。老齢人口は今後ますます増えていくと思われますが、今後は老人の概念が変わってくるのではないでしょうか。これからいわゆる団塊の世代が退職して、10 年後には 65 歳以上の老齢人口の仲間入りをしてきます。これらの戦後世代の方々は、戦前、戦中生まれの世代の方々とはライフスタイルも考え方も違います。これからの社会はその両方に対応する施策が必要になるのではないでしょうか。高齢者先進都市小樽として、この問題への取組を伺います。本年度の予算には、高齢者保健福祉計画の策定が計上されています。介護保険法、老人保健法の改正や障害者自立支援法の動向によって、制度が大きく変わることが予想される中で御苦労されていると思います。策定作業の進みぐあいはいかがでしょうか、お尋ねします。次に、教育委員会にお尋ねします。まず、教育委員会は、平成 16 年 11 月 12 日に、18 年4月実施を目指すとして学校適正配置計画案を提出されました。その後、この計画案について、教育委員会定例会 10 回、同臨時会 13 回のほか、学校適正配置等調査特別委員会6回の各委員会が開催され、慎重審議されてまいりました。一方、該当校での説明会も 45 回開催され、多くの市民の方との議論に時間を費やしましたことは、よく承知いたしております。にもかかわらず、関係者の汗と努力が実を結ばず、突然の同計画案の4校白紙撤回、取下げの報告を受けたことは、私にとってまさに青天のへきれきであるとともに、深い疑問を抱かずにはいられません。幸いにして4校のうち、堺小学校がこのたびの第3回定例会で議案第 36 号小樽市立学校設置条例の一部を改正する条例案として新たに提出され、可決される見通しから、同問題の議論は一定の成果が上がったものと私は理解をしております。しかしながら、残された課題として、教育行政を執行する専門職の教育委員会が、その立案の段階から確固たる理念を堅持するとともに、子供の将来を左右する施策の執行に当たり、その責任を担うことから、勇気と情熱を持って基本軸がぶれることなくまい進することが大命題であることは言うまでもありません。今回の適正配置は、今日の学校教育における最重要課題である子供が集団から学ぶ教育の重要性と、その実現にあったのではないでしょうか。急激な少子化の進行の中で、人とのかかわりが未熟であることからくるいじめ、不登校、職につく意欲のないニートの増大など、人が人として生きていくために対人との適切なかかわり力を育てていくことは、教育の果たす最大の役割であり、使命であると考えます。今回、見送られた対象校の子供たちは、今後どうなっていくのでしょうか。改めて本市の教育問題となってくるであろうごく少人数の学校における、人と人とのかかわりの希薄さという大きな負の要素をどう解消されていかれるのでしょうか、とても気になります。全国的に教育改革がスムーズに実現される中で、本市の学校教育の現状は極めて後進的と言わざるを得ません。今回の教育委員会の基本軸のぶれは、多くの市民の不信を呼び、市政をつかさどる市長にも寄せられております。したがって、案とはいえ、一度提案した施策は最後まで貫徹する強固な意志を兼ね備えていただきたいと考えます。そこで、教育長にお伺いします。今回、適正配置計画案を突然取り下げた理由とその真意及び今後の方策についてお聞かせください。次に、教育問題と関連がありますので、市長へお聞きいたします。この原稿を書き終えた途端に、小樽市商店街振興組合連合会加盟 14 団体は理事会を開催して、市立小樽病院を築港地区に移転するとした本市の検討方針に反対することを決議したと聞いております。今後、同地区への移転反対運動が他団体を含めて一層活発になってきた場合、どのように反対団体の理解を得て、新病院の建設推進に向け進まれるのか。また量徳小学校閉校後の跡地活用は完全にあきらめて、築港地区での土地確保と新病院建設に向け、市長の気持ちは固まったのかを含めて、忌たんのない御所見をお聞かせいただきたいと思います。次に、性教育の教育課程における位置づけについて伺います。今日の若者の実態を見ますと、殺人など凶悪犯の増加あるいは職業につかないニート 64 万人などに象徴されるように、若者の行動は大きな社会問題化していることは御承知のとおりです。とりわけ、私が特に注目して深刻に思うことは、10 代の若者の性道徳の大きな乱れの中で起きる妊娠中絶や性感染症の爆発的な増加の現象です。ここに驚くべきデータを示し、極めてせっぱ詰まった深刻さから、一刻も早い学校での教育活動の一環として、早期に取組を願うものであります。まず、10 代の妊娠中絶ですが、平成 16 年度の小樽市の中絶件数は 70 件にも及んでおります。その内訳は、15 歳未満は1件ですが、15 歳では3件、16 歳が8件で、17 歳が 14 件、18 歳が 26 件で、19 歳が18 件でした。この結果から、中学生に妊娠中絶の実例があることと高校生の中絶件数がかなりの数に上ることが明らかになりました。先般、小樽市医師会主催のフォーラムで熊本医師は北海道が日本一の性感染症地域であるとともに、10 代の妊娠中絶も突出している。札幌は 1,000 人当たり全国平均が 11.77 に対して 24 にも上ること、中学3年生の5人に1人が性体験があり、専門家でさえこの問題の大きさに気づいていないと話されました。また、当日参加されましたUHBのレポーターの方は、札幌で街頭インタビューをしたら、中学2年生での性体験者が一番多かったこと、それもごくごく普通の目立たないおとなしい女の子に多かったことに驚かされたと話された後、3人のHIV感染者の若者に出会ったことに触れて、その中の1人が「自分には前途がない分、多くの人に感染させてやる」とも言ったというのです。加えて、私がひどいと感じるのは、10 代女子の性交相手の 59.5 パーセント、約6割が社会人なのです。この日本人としての恥ずべきモラルの低下こそが改善すべき最重要課題であるとも思えます。このレポーターの締めの言葉も、「子供を取り巻く大人が直ちにできることから手を打つ行動に移さなければ、日々子供が取り込まれていく。大人の真剣な姿勢こそが今最も求められている緊急課題です」と熱を込めて語られました。10 代の妊娠に関する問題点は、7割が中絶されていることからも罪悪感のなさ、性の裏に潜む危険や性感染症への無知、性交渉と妊娠との関係を知らずに妊娠しているなど、性に対する教育がまるでなされていない現状があるということに気づかされます。さらに、女性には性被害から身を守ることを教えることも、この時代には不可欠ではないでしょうか。昨年、小樽では高校生による薬物乱用が大きな問題となりました。子供の問題行動の入り口は、たばこであるという指摘もあります。そこで、教育長は薬物乱用防止を含めた教育委員会の取り組む姿勢を示してください。厚生省エイズ動向調査によりますと、日本では平成 17 年8月現在、エイズ感染者が 3,500 人、HIV感染者は 7,000 人で、先進国の中でも際だった数字になっています。とりわけ 20 代から 30 代のHIV感染者が 72 パーセントを占めて、若い世代での感染が急増しているとのこと。それが平成 22 年には5万人の感染者数になるという推計もされています。北海道にも現在 54 名のエイズ患者と 60 名のHIV感染者数が報告されています。以上の深刻な現状を踏まえ、未来の国を支える若者の心と体をむしばむ性の乱れを早急に防ぐためには、学校教育における教育課程に正しく位置づけ、小学校の体育、中学校の保健体育での指導と道徳の時間などで適切な指導が行われる必要があると思います。そこで伺います。小中学校の性に関する指導の実態を示してください。ほとんど行われていないとの保護者からの声もあります。また、指導に当たっては専門の方が具体的に子供に語りかけることが有効であると言われているだけに、保健所の医師、助産師が全小中学校に出向いて授業をする体制を早急に立てる必要があると考えます。このような実態を踏まえ、教育長のお考えをお尋ねいたします。若者がだめになるとその国は滅びると言われます。我が国は少子化の中、少ない若者が体を粗末にしては日本の国そのものが滅んでしまいます。19 歳の 13 人に1人が性感染症にかかっている日本のこの恥ずかしい世界一を正すためにも、また、知らず知らずに母体をだめにしている若い女性の現状を、今、日本の大人すべてが重大にとらえて立て直すための方策を早急にとる必要があります。その有効な手段として、全市小中学校における性に関する指導の実態を調査し、早急に手を打つ報告をお願いいたします。最後に、通知表について伺います。本年7月現在、小学校の通知表「あゆみ」における通信欄に何も記載されていない学校が高島小学校と朝里小学校の2校に存在することが判明しました。御承知のとおり、通知表は子供たちの学習や生活の記録をまとめて、保護者に伝え、さらなる成長を促すなど、学校教育の極めて重要な役割を果たすものです。この大切な通知表の通信欄をいまだに教職員の反対で記入されていない学校が本市に存在することは、全道的に見ても全く特異であると言わなくてはなりません。このことは私が量徳小学校のPTAにかかわり、市P連の声で記入がなされたのは 30 年前であることを思い起こしますとき、あまりに異常な状況下にあると言わざるを得ません。さらに、調べてみますと、昨年の2学期のみの記入が手宮西小学校にあり、3学期のみの記入が長橋小学校と北手宮小学校にあることもわかりました。今年3月現在では、28 校中5校が不完全だったことになります。全市の児童数は 6,365 人です。5校の児童数は 1,776 人ですから、約 28 パーセントが不利益をこうむっていたことになり、驚かざるを得ません。このうち3校は、今年7月に改善されたとのことですが、高島小学校と朝里小学校の子供の数は 1,167 人ですから、いまだ全児童数の 18 パーセントが与えられるべき公教育の権利が与えられていないことになります。そこで、質問いたします。この通信欄の意義は何でしょうか。教育委員会はこの欄の活用をどう指導しているのでしょうか。6月の予算特別委員会で私がこの二つの学校の記入しない理由は何でしょうかと尋ねたのに対し、教育委員会の答えはこうでした。「高島小学校は、ふだんから十分に子供の様子を保護者に伝えている。コミュニケーションが大切であり、言葉を残すことは誤解を招くなど弊害があること」これが書かない理由だそうです。朝里小学校は、「子供の様子などについて保護者に直接話すことが大切であること。書くことにより後に残り、誤解を招くことが懸念されること」が書かない理由だと答えられました。これが子供を担任している小樽の教師の言葉です。残念としか言いようがありません。予算特別委員会で私が二つの学校には書かないよう統制している先生がおられるようなので、教育委員会はこの先生を呼んで指導できないのでしょうかという質問に対して、校長が教員への指導を重ねることが通知表の内容充実に寄与するとの考えから、教育委員会が直接その先生に指導することはなじまないという答弁でした。確かに、教育環境の整った中では、それは正しい考え方ではありますが、でもそれで 30 年たっても改善されず、受けられるはずの公教育の権利を与えられずにいる 1,167 人の子供はどうなるのでしょうか。朝里小学校も高島小学校も小樽市教育委員会の直轄の管轄下にあるのではないでしょうか。しかも、学校の決定権は校長にあります。教育活動を話し合う職員会議は、教育委員会の管理規則に職員会議は校長が主宰すると明示されています。それなのに、職員会議で教職員が校長に反対して書かないというのでは、学校が全く正常に機能しているとは言えない状況があるということです。このことはまさに校長の職務命令に違反していることに当たるのではないでしょうか。そこで、教育長にお尋ねします。集団で校長に反対して、教育活動を放棄している教職員を呼んで指導できないというのでは、教育委員会の姿勢が問われています。この件は、教育効果の面から教育を受ける側の児童の立場に立って指導することはできないのでしょうか、お答え願います。改善すべき課題はまだあります。一つ、学年・学級経営案が作成されていない学校があると聞いています。学校も担任も計画を持って指導に当たることが教師の務めであると考えますが、学年・学級経営案が作成されていない学校は何校ありますか。二つ目、新年度学級担任の発表は校長がしても、人事委員長が分掌を発表している学校があります。その学校では、人事委員長が大変な権限を持っていて、校長はお飾りに過ぎないという実態があります。改善すべきと思います。見解をお聞かせください。三つ目、小学校でクラブ活動が総合的な時間の中に組み込まれている学校があります。早急に手を打つべきだと思いますが、いかがでしょうか。そのほかにも、時間割に位置づけられている道徳教育の実施や国旗・国歌の指導が十分なされていない学校もあります。このように教育課程の編成と実施、人事への介入など小樽市が抱える改善すべき教育問題は山積しております。教育長は、学齢期の子を持つ親が小樽に居住しない理由の多くが教育問題にあることに気づかれておられますか。親には子供が教育を受ける権利のほかに、先生に指導を徹底するよう働きかける権利もありますし、学力を定着・向上させるために要求する権利もあります。地方分権一括法の制定によって、地方の教育行政の責任と権限が拡大しています。首長と教育委員会、教育委員会と学校、学校における校長と教職員の関係など、地方の裁量に任せられる部分が増えてまいりました。私たちは、小樽の未来を担う子供たちの教育について、真の学力を身につけ、その成長を側面より応援するためにも当然の権利を正しく行使し、そのためには親は教育権という厳しい視点で臨んでいただきたいし、小樽市民にも納税者という立場から発言力を強め、教育の正常化をと願っております。教育長に再度お尋ねいたします。教育委員会は管理責任を強固に果たすとともに、各学校の校長が特色ある学校経営を遺憾なく発揮できるよう権限を強化してください。さらにその保障と改善を強くサポートしてください。それが小樽の教育向上につながると思いますが、いかがでしょうか。以上、再質問はいたしませんので、明快な御答弁を期待して質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

小前議員の御質問にお答えいたします。初めに、財政問題について何点かお尋ねがありました。まず、平成 17 年度の標準財政規模に対する赤字額の割合でありますけれども、標準財政規模は地方公共団体の一般財源の標準的な大きさを示す指標であります。御指摘のとおり、実質収支の不足額が 20パーセント以上になりますと、財政再建団体に転落することになりますが、平成 17 年度本市の標準財政規模は約 310 億 9,500 万円ですので、現在の予算上の赤字額約 12 億 7,800 万円は 4.1 パーセントとなっております。次に、今年度の収支見通しでありますけれども、まだ年度の半ばを経過した段階でありまして、冬期間の除雪費など不確定な要素もあり、見通しを立てるのが難しいものがありますけれども、市税の収納率はおおむね昨年並みで推移しているものの、景気低迷などから個人市民税の調定額が予算に比べて減少していることなどから、予算額の確保は厳しいものがあると考えております。また、普通交付税が7月に算定がなされましたが、臨時財政対策債を含めて予算に対し4億 2,600 万円の減額となっており、一般財源収入の大宗を占める市税と交付税が大きく落ち込む厳しい状況となる見込みであります。このため、今後の予算執行に当たりましては、経費削減に全庁を挙げて取り組むことはもちろんでありますが、企業会計の収支状況なども見据えた繰出金の精査など不用額の把握に努めて、収支改善に取り組んでまいりたいと思っております。次に、平成 16 年度の経常収支比率を押し上げている原因でありますが、歳入の面では市税が約4億1,200 万円減収となり 1.2 ポイント、普通交付税は約4億 1,200 万円減収となり 1.2 ポイント、臨時財政対策債は9億 2,300 万円の減収で 2.7 ポイント、合わせて約 17 億 4,700 万円減収となり 5.1 ポイント悪化をし、税源移譲による地方譲与税などの改善要素があったものの、経常一般財源収入合計では約 13億 6,200 万円の減収となり4ポイントの悪化要因となりました。一方、経常経費充当一般財源、いわゆる歳出の面では、財政健全化の効果などで、人件費、扶助費、公債費及び物件費で約9億 3,000 万円減少し 2.7 ポイント改善したものの、維持補修費、補助費等及び繰出金で約 12 億 7,600 万円増加したため、3.7 ポイントの悪化となり、経常経費充当一般財源合計が約3億 4,600 万円増加し1ポイントの悪化要因となりました。結果として、平成 15 年度に比べて5ポイント悪化をし、平成 16 年度の経常収支比率は 102.4 パーセントとなったものであります。次に、アスベストの対策でありますけれども、子供や市民の健康にかかわる問題でありまして、議会の御理解をいただきながら改善措置を進めているところであります。財政措置についての国への要望につきましては、小樽市から北海道市長会として国に対して緊急要望を行うよう、去る7月 29 日、文書で申入れを行いました。北海道市長会では、8月 30 日開催の助役会を経て、9月2日、被害者への救済措置や除去等の改善措置に対する財政支援などを求める緊急要望を内閣官房や総務省など、7関係省庁に行ったところであります。また、全国市長会においても、8月 30 日、総務・環境両省への要請活動を実施しております。次に、財政再建推進プランの実施計画策定に向けた検討状況でありますが、去る6月 13 日に財政再建推進本部会議を開催し、財政再建推進プランの柱立てに沿って具体的な検討を開始するよう指示したところであり、これまで各部において現在実施しているすべての事務事業について、その必要性や見直すべき点の有無、また臨時職員や嘱託員の配置を含め、当該業務に携わる職員数についても業務量から判断して適正かどうかなど徹底した見直しを行ってきたところであります。8月には各部から提出された取組項目について総務部長、財政部長によるヒアリングを行い、課題の整理を行うとともに、現在は財政再建推進本部小委員会において、定員管理計画や業務委託のあり方など重要課題のヒアリングを行っており、引き続き精力的に取りまとめ作業を進めてまいりたいと考えております。次に、地方交付税の減少が今後の収支見込みに与える影響でありますけれども、本年3月に策定した財政再建推進プランでは、地方交付税収入については今後の動向が不明であることから、平成 17 年度予算計上額と同額を計上しておりましたので、予算額に対し4億円以上も収入が落ち込むことは本市の財政状況を考えますと非常に大きな影響があります。平成 18 年度以降の見通しにつきましては、骨太 2005では累次の基本方針に基づき、国の歳出の見直しと歩調を合わせて地方歳出を見直し、抑制するなどの改革を行うとされており、地方交付税に依存せざるを得ない本市にとっては大変厳しい状況が予想されますが、所得税から個人住民税への税源移譲や国庫補助負担金改革など、まだ今後の動向が不明な事項も多いことから、それらの状況を踏まえ、対応をしてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、市政の最重要課題である財政再建のため、早急に財政再建推進プラン実施計画を取りまとめるとともに、今進められている三位一体改革の確実な実現により、都市税財源の充実が図られるよう市長会など関係機関に対しあらゆる機会を通じ要請してまいりたいと考えております。次に、新たな税の創設等でありますけれども、平成 12 年4月に地方分権一括法が施行され、地方自治体の課税自主権に自治体の裁量がより反映されやすい仕組みへと改正されたことから、多くの自治体で新たな税目の創設が検討されてまいりました。本市におきましても、歳入確保策の一環として生活環境の整備を目的とした法定外税の研究を行ってまいりましたが、新税を研究する中で課税客体、課税標準、税率、課税の公平性などの面で多くの課題があり、新たな税の創設には至っていないのが現状であります。次に、財政再建推進プランにおける歳出削減への取組でありますけれども、これまでも毎年の予算編成においてシーリングや枠設定などの手法を導入し、経費の圧縮に努めておりますが、行政を運営する中でいまだ見直すべき点は多いと考えており、これまでの慣例にとらわれることなく徹底した検証と内部努力が必要であるとの観点から、改めて検討を指示したところであります。具体的な歳出削減策でありますけれども、組織・機構の改革や退職者の原則不補充による職員数の削減、手当の見直しなどによる人件費総額の抑制、さらには民間でできることは民間にという観点から業務の民間委託、施設の民間移譲や公の施設への指定管理者制度の導入をより一層推進するとともに、現状の委託業務における仕様内容の再点検や物品等の発注方法の見直しなど、常にコストを意識し、改善のための努力を重ねてまいりたいと考えております。次に、本市の少子高齢化の状況でありますけれども、本年5月1日現在の総務省の人口推計月報では、日本の総人口は約1億 2,602 万人であり、年少人口の割合は 13.86 パーセント、生産年齢人口では 66.12パーセント、老年人口では 20.02 パーセントとなっております。この割合を本市の過去の人口3区分で比較しますと、年少人口では本市の 12 年前である平成5年7月に、生産年齢人口では6年前の平成 11年5月に、老年人口では9年前の平成8年8月に該当いたします。したがって、本市の少子高齢化の状況は、全国に比べましておおむね 10 年ほど先行しているものと考えております。次に、人口減少が与える影響でありますけれども、全体的には労働力不足と労働生産性の停滞、年金など社会保障では給付額の減と現役世代の負担増が懸念されます。消費需要では若年層向けの医療、住宅など消費額が減少する一方、観光などシルバー市場に新たな需要の喚起が予想されますが、総体的にはマイナスの影響が大きいものと考えております。本市におきましては、人口減に伴い、市税等の歳入が減少し、歳出では高齢者の増による医療や介護保険等にかかわる支出が増大しております。いずれにいたしましても、人口減少は社会経済全般にわたりさまざまな影響を及ぼすものと考えております。次に、人口対策でありますけれども、自然動態では昨年の出生数が 815 人と過去5年の平均 955 人と比べ 140 人の大幅な減となり、また本年も1月から8月までの出生数が 473 人と前年同期と比べ 47 人の減となっております。また、社会動態では、転出者数が転入者数を上回る状態が続き、昨年は 908 人の減となり、過去 10 年間の平均 875 人と比べ減少幅が拡大しております。このような現状から少子化対策や雇用・定住対策などを進めておりますが、残念ながら人口減少に歯止めがかからない状況であります。先日、道内 14 自治体と連携し、北海道移住促進協議会を立ち上げ、定住促進の取組を進めておりますが、今後、総合的な人口対策を講じる必要があり、庁内での検討を進めてまいりたいと考えております。次に、少子化対策に関連して保育所の運営についての御質問でありますが、児童1人当たりの経費につきましては、平成 16 年度の保育所運営経費の実績から単純に計算しますと、公立保育所は月額 10 万7,000 円、民間保育所は月額8万 7,000 円となっています。また、公立保育所1か所当たりの年間経費と収入の割合についてでありますけれども、年間経費は1か所約1億 1,000 万円で収入の割合につきましては、約 13 パーセントが保護者からの保育費での負担金で、残る 87 パーセントについては国からの地方交付税及び市の一般財源となっております。なお、公立保育所の民営化による財政効果でありますが、例えば 80 人定員の場合で、保育児の年齢構成にもよりますが、歳出ベースで年間おおむね 2,900 万円の経費節減が見込まれます。次に、公立保育所の民営化に対する取組でありますけれども、利用者が引き続き安心して利用できるようなよりよい保育環境づくりを目指すものでなければなりませんので、課題を整理しながら積極的に取り組んでまいりたいと考えております。次に、家で子育てしている家庭への支援策でありますけれども、国の制度としましては乳幼児を含む小学校3年生までの児童を対象に、国、道、市が財源を負担し児童手当を支給しているところであり、現在さらに支給年齢の拡大を検討しているやに聞いております。しかしながら、北欧の在宅育児手当金に当たる制度はまだ日本では検討に至っておりませんし、このような制度は社会保障全体の中で考えるべきものであり、一自治体でできるものではないものと思っております。次に、合計特殊出生率についてでありますけれども、小樽市は平成 16 年度は 0.98 であります。次に、公立保育所の民営化による財源を基に子育て支援金をとの御提言でございますけれども、児童手当の年齢対象が平成 16 年度から拡大され、新たに年間約 3,000 万円の負担増となったほか、保育所の運営経費につきましても、三位一体改革により国庫補助金等が一部一般財源化されるなど、経費が増大しております。したがいまして、支援金を支給することは困難と考えております。また、資金援助にかわる支援策でありますけれども、主に家で子育てをしている母子を対象に子育て不安などの解消や育児相談等に対応するため、地域子育て支援センターを設置したのをはじめ、今年度は朝里地区で「つどいの広場事業」を開始し、この 10 月からは銭函地区で地域のボランティアの方々の御協力を得ながら、新たな子育て支援事業を開始するところであります。次に、高齢者保健福祉計画の策定作業の進ちょく状況でありますけれども、本年の2月に第1回目、7月に第2回目、9月に第3回目の計画等策定委員会を開催し、現行計画と実績、介護保険制度改革の中で新たに必要となった日常生活圏域の設定や地域包括支援センターの設置、アンケートの実施と調査結果等について計画等策定委員会の皆さんに議論をいただいているところであります。今後は国の動向を見極め、関係情報を入手しながら、サービス料の見込みや計画に盛り込むための地域支援事業及び関連事業について議論をいただき、年度内に計画を策定することとしております。最後に、教育問題に関連しまして新病院の建設地についての御質問でありますが、建設候補地としては面積や交通アクセスなどの要件から、量徳小学校敷地を含めた現在地と築港地区の2か所を候補地として挙げておりました。御承知のとおり、小学校適正配置計画につきましては、PTAなど関係者の理解が十分に得られず、量徳小学校を含めた現在地での建設は断念せざるを得ないという結果になりました。病院の建設は施設の老朽化、二つの病院を抱えていることからの非効率性など早急に解決していかなければならない課題でありますので、築港地区での建設に向けて精力的に検討を進めているところであります。また、反対運動が活発になった場合ということでありますが、こういう経緯を十分説明しながら理解を求めてまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

小前議員の御質問にお答えいたします。初めに、小学校適正配置実施計画(案)を取り下げた理由と今後の方策についてでありますが、このたびの実施計画(案)につきましては、昨年 11 月以来、40 数回の地域説明会や学校適正配置等調査特別委員会での御審議を含め、多岐にわたる御意見をいただきました。適正配置の目的やねらいについては、議員御指摘の部分と重なるものも多く、それらも含めてその都度強く説明してまいりました。しかしながら、対象校4校のうち、堺小学校以外の3校につきましては、残念ながら変更案も含め、保護者や地域の方々の理解を得ることはできませんでした。また、平成 11 年に適正配置実施方針を策定した当時と比べ、社会情勢や教育を取り巻く環境が著しく変化していることなども勘案しながら、総合的に判断した結果、これまでの案をベースにした計画策定を見送ることとしたものでございます。今後、教育委員会といたしましては、想定以上の急速な少子化の現状を踏まえ、小中学校の全市的な学校配置の見直しを進めるべく、他都市の取組を研究し、早期に学識経験者や市民の声を聞きながら計画づくりに着手してまいります。その際、学校施設の耐震化整備や大規模改造事業などと並行して検討していくことになりますし、一方、中央教育審議会で議論されている少人数教育の動向なども十分に見極めながら、大きな論議の中で進めていくことになるものと考えております。次に、学校での性に関する指導の必要性についてでありますが、現在、我が国の社会環境や生活様式の急激な変化の中で、若年層の人工妊娠中絶や性感染症の増加など、憂慮すべき問題が生じております。こうした問題に対して、家庭での教育をはじめ、学校においてはこれまでも体育や保健体育の時間において指導してきましたが、今後は教員一人一人がそれぞれの判断で進めるのではなく、学校全体で現状を踏まえた指導のあり方について共通理解を図りながら、教育活動全体で取り組んでいかなければならないものと受け止めております。次に、喫煙や薬物乱用防止にかかわる取組についてでありますが、自他の生命を尊重し、みずからたくましい心と体を培うなど、児童・生徒の健やかな体の育成を小樽市学校教育推進に当たっての重点の一つと掲げておりまして、教科での学習はもとより、道徳や特別活動において喫煙や薬物乱用防止のための教育に取り組んでおります。さらに、その内容を充実するための指導資料も作成し、活用を一層促すとともに、一方では学校薬剤師会の協力を得て、講演会を開催するなどしながら、各学校を指導しているところでございます。とりわけ中学校においては、保健所などの関係機関との協力の下、薬物乱用防止教室を自主的に開催する取組が着実に広がりを見せておりまして、今後は小学校において喫煙防止等にかかわる指導やPTAの啓発の取組を充実させていくことが大切であると考えております。次に、性に関する指導の実態についてでありますが、各学校においては学習指導要領にのっとり、児童・生徒の発達段階に沿って性に関する基礎的・基本的事項について体育や保健体育の時間に指導しております。さらに学校によっては、総合的な学習の時間などにおいて命の大切さなどについて学んでおります。今後は指導内容の充実をいかに図っていくか、実践を通してそれぞれの学校で研修を深めていくことになります。また、今年度は約 170 名の方々に参加していただき、性教育に関する教育講演会を開催し、保護者の理解と協力を得るよう努めてまいりましたが、さらに今以上に保健所など関係機関との連携による授業が展開されるよう指導してまいります。次に、通信欄の意義などについてでございますが、通知表は御承知のように、子供の学習や行動について担任と保護者が互いに理解し合い協力の下、よりよい成長を促していくことを大きなねらいとしております。特に法令などの定めはなく、形式、内容とも各学校が創意工夫して発行しております。通信欄については、記号や数値で表すことができにくい子供の成長の様子を文章により伝え、次の学期での学習などに取り組む意欲や励みを与え、保護者はもとより子供みずからも高まっていこうとする態度を促すなど、教育上意義のあるものと受け止めております。これまでも議会において通知表につきましては貴重な御意見をいただいたところでありますが、教育委員会といたしましては、先生方に通知表改善に向けた基本的な考え方について理解していただくための研究資料の発行や各学校個別に検討すべき事項を示すなど、指導に努めてまいりました。なお、御指摘のありました小学校につきましては、各校長がさらなる指導を継続した結果、高島小学校では子供のよさなどについて通信欄などを活用して家庭に知らせていくことになり、ほかの学校においても記載回数を増やしたりするなど、改善が図られてきております。次に、教職員の指導についてでありますが、学校教育法第 28 条第3項において、「校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する」と規定されており、教育課程の編成はもとより校務分掌の決定など校務にかかわる権限が校長に付与されておりますことから、前回でもお話しさせていただきましたが、教育委員会が直接に教職員を指導することはなじまないものと考えております。教育委員会としましては、校長と連携を密にしながら、その都度各学校で行っている教育活動の課題に対して指導をお願いしているところでありますが、今後も市民の負託にこたえる学校教育の充実に向けて努めてまいります。次に、学年・学級経営案の作成状況についてでありますが、学年・学級経営案は年度初め、校長の学校経営の方針などを踏まえ、各担任が学年や学級を経営していくに当たっての基本的な考え方を具体的に表現したものです。経営案は1年間を見通した一貫性のある指導を実現するため、担任の適切な実態把握に基づきまして、基本的な生活習慣や各教科、道徳特別活動などの指導計画、教室環境や家庭との連携などを示したものでありまして、保護者に担任として理解と協力を得ていく上で重要なものであると考えております。今年度、校長が学年・学級経営案を求めていない学校を含めますと、8小学校で作成されていない状況にあります。次に、学級担任や校務分掌の決定についてでありますが、校務分掌は学校管理規則により校長が所属職員に分担させることができるとなっております。このことから校長は自分のイメージする教育目標の実現に向け、教職員の経験や特性、さらには年齢や男女の構成を考慮しながら、みずからの責任で総合的に判断して学級担任を決めることになっております。今後も規則に基づき、校長の主体性の下、校内の人事が適切に行われるよう指導してまいります。次に、クラブ活動の実施状況についてでありますが、平成 14 年度に新学習指導要領が全面実施することに伴い、クラブ活動は各小学校において適切な授業時数を配当し実施することになりました。このことを受け、各小学校では年間おおむね 10 時間から 15 時間をめどに学期ごと、月ごとにクラブ活動の時間を設けております。総合的な学習の時間は、学習指導要領によって標準授業時数が示されており、この時間に教科や特別活動などに充てることは不適切な運用であると考えます。教育課程の編成主体は学校にありますので、校長を中心に改善を進めていくよう、当該校を強く指導してまいります。次に、児童・生徒をお持ちの若い方々の小樽での居住と教育とのかかわりについてでありますが、私は、常日ごろ小樽の子供たちは良好な教育環境の下でよりよい教育を受けさせたいと願っており、そのことが保護者をはじめ、市民の皆さんの学校への信頼を高めていくことにつながるものと考えております。近年、本市においては、学習指導要領に基づく適切な教育課程の編成実施はもとより、教育問題に対して種々改善が図られてきております。これからも市民の教育に対する期待やニーズにこたえるべく、地域に根差し、開かれた学校を創造していくことが魅力ある学校づくりに寄与するものであるという考え方に立ちまして、教育活動を進めていただき、若い方々が小樽に居住するよう努力してまいりたいと思います。最後に、校長の権限と市教委のかかわりについてでありますが、校長の職務は先ほどから何度も申しておりますように、学校教育法第 28 条第3項で校務をつかさどり所属職員を監督するものと規定されており、教育公務員特例法や地方公務員法など法令で定められた中で、教職員の服務監督などについて権限と責任を果たしていくことになります。教育委員会としては、これまでも校長と一体となって各学校の教育課題を把握し、その解決や改善に向けサポートしてまいりましたが、今後もあらゆる機会を通して校長先生方の悩みに対応した学校運営について援助してまいります。

出典:小樽市議会 平成17年第3回定例会 2005年10月3日 議事録 PDF(28ページ) 間違いを知らせる