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小樽市議会 平成15年第2回定例会 2003年6月26日

(1)地方財政改革への本市の対応について/(2)行政と市民の在り方について/(3)市職員の意識改革について/(4)現業部門の民間委託について

2003年6月26日、小樽市議会の一般質問で、成田晃司議員が「地方財政改革への本市の対応について」「行政と市民の在り方について」「市職員の意識改革について」「現業部門の民間委託について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。

質問者
成田晃司 議員
答弁者
市長 山田勝麿

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 10番 成田晃司

平成15年第2回定例会に当たり、一般質問をいたします。今定例会は、さきの統一地方選挙を戦い抜いてこられ、見事当選なさいました各議員並びに市長に心から敬意を表しますとともに、今後4年間の市政運営と公約実現に向けて、よりいっそうのご健闘を期待するところでもございます。なお、質問も11人目となれば、質問内容に重複するものもございますが、観点の違いもございますので、通告どおり質問させていただきます。最初に、地方財政改革へ本市はどう対応していくかということであります。地方分権を推進するには、国と地方の役割分担を明確にした上で、地方の税財政を確保し、財政基盤を確立することが必要であることは言うまでもありません。国と地方は、どちらも巨額の財源不足と借入金残高を抱えており、平成15年度予算を見ても、国は30兆円の赤字国債で歳入不足を補い、地方の財源不足は通常ベースで13兆円。借入金の残高は、国、地方の合計で700兆円に達しようとしております。政府の構造改革で、国と地方の税財政の在り方について、国庫補助負担金、交付税、税源移譲を含む税配分の在り方を三位一体で検討することとしておりますが、立場を異にする財務省、総務省の間で意見の食い違いが見られたのも、国と地方とも厳しい財政状況にあるからであります。国から地方への税源移譲についても、大都市と地方の小規模自治体では、一様に歓迎というわけにはいかないのであります。税源移譲による地方の財政基盤の強化は、経済力のある大都市にとっては、自主財源の増大により自主的な財政運営を可能にし、同時にみずからの負担で施策を選択するため、行政の効率化や歳出削減が図られると歓迎されていますが、潜在的な税源の乏しい小規模自治体においては、税源の移譲により交付税や補助金が削減された場合、これにかわる財源を生み出すことは容易ではなく、財政上の大きな負担になるものであります。つまり、税源移譲のみで地方財政の問題は解決するわけではなく、分権型社会にふさわしい地方の税財源の在り方を、国と地方の役割分担と整合性をもって進めることが必要であり、団体規模に応じた事務や責任の配分と税財源のバランスを図らなければなりません。合併などによる地方の行財政基盤の充実を議論されるべき問題であります。いずれにしても、国と地方の危機的な財政状況の改善を図るためには、国と地方の歩みを一つにして、徹底した事務の効率化を図り、経費の削減をなし遂げるとともに、税源移譲を含めた国と地方の税源配分の見直しなど、総括的かつ根本的な地方財政改革を実施する必要があると思いますが、市長のご所見と、本市としての対応についてどう考えているか、お伺いします。次に、行政と市民の在り方についてお伺いします。本市の財政は危機的な状態でありますが、このことに平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録つきましては、新聞紙上や広報誌ばかりでなく、今春の選挙戦を通じて、改めて多くの市民の知るところとなりました。昨年の第2回定例会において、議員定数が36から32人に減員となりましたが、それでも多くの市民からは、もっと減らすべきではないか、28人ぐらいでもじゅうぶんではないかと、たいへん厳しい意見が寄せられております。このようなときだからこそ、市民の立場に立ち、市民の代弁者として責任ある立場で努力を重ねなければならないと思っておるところでもあります。また、一方では少子高齢化が急速に進展する中で、少子化対策の具体的実施に向けて、子育て支援事業の体制整備が急務とされている現状であり、また、高齢化も進む中で、高齢者対策事業には健康づくりや生きがいづくりなど、数多くの整備事業が展開されてきました。本市におきましては、高齢化率が25.35パーセントにも達し、これからもますます高齢化社会が進行していくものと思われます。本市のこのように財政の厳しい状況の中で、高齢者に対し、施設によっては使用料が無料のところもあります。バスの利用も無料でありますが、このことに関しては、利用者の中からも行きすぎのサービスではないかとの声も聞こえております。また、冬期間の雪の問題に関しても、市民が協力し合って除排雪をしたり、融雪機をもって排雪をしたり、市民一人一人の市行政に対する協力度が上がってきていると感じます。市長は、2期目に当たっての公約で「市民と行政の知恵と汗が結集したはつらつ小樽の創造」をキャッチフレーズとし、市民と行政の役割と協働をまちづくりの基本目標とされました。市財政が大変なときだからこそ、市民の意識改革も重要なことではないかと思います。行政に対しておんぶにだっこではなく、できることは自分たちで極力行うという姿勢が必要であり、そのことにより行政も最小限のサービスの提供で済むのではないかと思うのであります。補完性の原理という視点もありますが、ここで改めて市長の言われる「協働」の意味するところ、市民の役割についてのお考えを、市民にわかりやすくお聞かせください。次に、市職員の意識改革についてお伺いします。国が分権型社会を推進する中で、地方自治の新たな展開を求められ、地方自治体においては、分権型社会に対応する合併問題をはじめ、新しい行政システムの構築が求められております。これは、これまでの行政の在り方や組織・機構などの抜本的な改革なしではなし遂げられるものではなく、特に行政の担い手である職員の意識改革が最大の課題になると考えられます。職員の資質の向上は言うまでもなく、職員の自主・自立、そして自己責任に基づく業務遂行能力や、市民に目を向け、実態に即した施策立案能力の向上も必要であります。こうした職員の意識改革を行い、職員が積極的に行財政改革に取り組むことで、市民の信頼も得られ、新しい行財政システムの構築が初めてできるものと思いますが、市長のご所見をお示しください。また、本市においては正職員2,120名、嘱託臨時職員合わせて約3,000人の職員がおります。当然市民全体の奉仕者であることを認識し、それを自覚されているものと思いますが、現在、民間においては、リストラや転職がいつ行われるかわからないような厳しい不安定な状況の中で就労しております。一方、公務員は、多くの市民の目から見れば、法律違反や倫理規定などに逸脱しなければ、雇用は確保され、安定しており、保護されているものと思われております。また、一般的に公務員の携わる業務は社会的に貢献が高く、仕事のスケールも大きく、給与や勤務地なども安定していると言われ、現在、公務員を志望するものがたいへん多くなっていると思われます。しかし、地方分権社会を迎え、現に公務員にある者にとっても、また、これからの公務員を希望する若者にとっても、地方自治体間競争が激化し、これまでの安定した環境が維持されることは難しく、市民全体の奉仕者として市民のために汗をかき、努力しなければ、市民から見放される時代が来ると思います。平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録そこでお伺いしますが、従前より職員研修などを行ってきていると聞きますが、その効果を市長はどうとらえているのか。また、民間企業での職員研修、現業部門の研修などが考えられますが、より有効な方法が考えられないのかお聞かせください。次に、市職員の市外在住の問題についてでありますが、人口減少に直面している本市にとって、まず市職員が率先して市内に在住すべきと思いますが、聞くところによりますと、札幌市に在住している職員が相当いると伺っております。これは必ずしも本人の意思ではなく、家族や財産上の問題もあるものと思いますが、市長は市職員である以上、職員の市内の移住について協力を働きかけることが必要ではないかと思いますが、ご見解をお聞かせください。次に、現業部門の民間委託についてお伺いいたします。地方自治における行政の役割を見直す際に基本となるのは、行財政の簡素効率化であり、行政のスリム化であると思います。地方自治を取り巻く社会経済情勢は、大きくかつ急速なスピードで変化しており、経済の再生、少子高齢化の進展、環境問題の深刻化などの課題が山積しております。一方、バブル崩壊後の長引く平成不況は、地方財政にも深刻な影響を及ぼしており、このままでは財政再建団体に転落しかねないほどひっ迫の度合いを増しております。再建団体への転落を避けるためには、見直しが困難と思われるものにまで踏み込んで、徹底した行財政改革を進め、大胆かつ改革効果の高い見直しを行い、財政の健全化を図る必要があると考えます。この点から市長にお伺いしますが、本市において現業部門、例えばごみ収集業務、公園維持業務、学校給食共同調理場、土木事業所などの部門について、民間でできるものは民間でという考えを徹底し、思い切った民間委託を進める必要があると思いますが、市長のお考えをお示しください。また、北海道においては、完全失業者が23万人、完全失業率が8.1パーセントと、前年同期と比べ0.9ポイント上昇し、厳しさが増している状況であります。今後、急速に民間企業の雇用状況が好転することは期待できないと思われますので、本市の現業部門の受皿を広げ、新たに民間事業やNPO法人を立ち上げ、促進することが、雇用対策の意味からも有効ではないかと思いますが、市長のご見解をお聞かせ願いまして、私の質問を終わらせていただきます。再質問はいたしませんので、よりよい答弁をお願い申し上げます (拍手)。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

成田議員のご質問にお答えいたします。まず最初に、地方財政改革に対する所見と本市の対応でありますが、地方財政改革の実施に当たっては、単に国の歳出削減のために、国の補助負担金や交付税の削減が先行することなく、財源保障と財源調整の機能が安定的に確保された上で、国と地方の役割分担や地方間格差に配慮し、バランスのとれた税源配分がなされることが必要であると考えております。また、本市の対応についてでありますが、地方財政改革の中で、自治体の行財政改革への要請は今後ますます増してくるものと思われますので、事務の効率化による経費の削減はもちろんのこと、組織・機構の在り方、行政サービスの在り方、受益と負担の適正化などについて検討し、財政状況の変化に対応できるよう、財政健全化の取組を強力に進めていかなければならないものと考えております。平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録次に、市民と行政の協働についてでありますが、これまで右肩上がりの経済に支えられ、幅広く公共サービスを提供してきた自治体は、厳しい財政状況に直面し、また、画一的な行政システムでは、多様化する市民ニーズや地域の課題に的確に対応することは難しくなってきております。このような中で、私は心の豊かさを尊重し、社会に貢献することや自己を豊かにすることに意欲を持つ市民の皆さんの力がたいへん重要なものと認識しており、共通する一つの目的に向かって協力して働くこと、いわゆる行政と市民の協働が、これからのまちづくりには欠かせないものと考えております。本市は、運河論争を契機とした市民相互あるいは市民と行政との対話の歴史があり、その精神が今も市民の皆さんの中に脈々と受け継がれております。市民の皆さんのまちづくりに対する意欲から、イベントであります「雪あかりの路」が生まれ、最近では、地域の方々が先頭に立って盛り上げている手宮公園の夜桜ライトアップというイベントも好評を博しており、これらは市民の郷土に対する誇りと情熱の結集、さらには行政のバックアップがもたらした成果であると思っております。次に、職員の意識改革でありますけれども、国家公務員の制度改革に合わせて分権社会に対応した地方公務員の在り方が問われており、地域間競争に負けない政策立案能力を持った職員の育成が大事な問題となっております。国から示された「地方公務員制度改革の取組状況について」の中では、年功序列的、横並び的な人事管理から能力・業績を重視した人事制度への改革、それに加えて地方自治を担う多様な人材の確保、そして育成のため所要の措置をとることとしています。今後、たいへん厳しい財政状況が予想されており、職員一人一人が、その責任において積極的に行財政改革に取り組まなければならないと考えておりますので、新しい公務員制度の趣旨を踏まえ、職員の意識改革につきましては機会あるごとに啓発してまいりたいと思っております。次に、職員の研修でありますけれども、これからの地方公務員は身分保障に安住することなく、その持てる能力を最大限発揮し、地域の独自課題に市民と協働して取り組む姿勢が必要であると考えております。職員の研修についてでありますが、これまで新規採用職員の研修をはじめ、職員の経験年数に対応して行う共通的研修や、管理者・監督者を対象とする研修を実施するとともに、公務員としての専門的知識を高めるため、市外の研修機関で開催される各種研修に参加させてきており、職員の資質向上では一定の成果が上がったものと認識しております。しかしながら、地方分権の進展や経済環境の大きな変化、また、IT化が著しく進む中で、従来の公務員像では対応できない時代を迎えておりますので、これまでの事務・技術という枠を越えた新しい公務員像をつくることを目的にして、今年度につきましては、特に職員の意識改革をテーマに取り組みたいと考えております。また、民間企業への派遣や現業職場を体験することも大切なことと思いますので、受入先のことも含め、今後検討してまいりたいと思っております。次に、職員の市外在住でありますけれども、市外在住の職員が一人でも多く小樽市内に住んでほしいとも思っており、職員個々にそれぞれの事情があろうかと思いますが、改めて市内の居住について働きかけてまいりたいと考えております。次に、現業部門の民間委託でありますが、財政健全化の観点からは、現業部門に限らずすべての部門について、民間委託や嘱託化などの方法も含め、費用対効果をじゅうぶんに考慮して、見直しについて検討しております。本年度におきましては、懸案でありました引き船業務の民間委託及び総合体育館管理業務の全面委託を実施いたしました。今後におきましても、サービスを低下させることなく、経費を削減できるものについては積極的に委託を進めたいと考えております。また、雇用対策の観点からも、委託先としての受皿を平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録広げることが新たな雇用創出につながることになると思いますので、計画的に民間委託等を進めてまいりたいと考えております。以上です。

出典:小樽市議会 平成15年第2回定例会 2003年6月26日 議事録 PDF(127ページ) 間違いを知らせる