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小樽市議会 平成14年第2回定例会 2002年6月12日

(1)孤独死防止対策について/(2)伝統的手作り工芸の振興策について/(3)学校校舎などの施設整備の現状について

2002年6月12日、小樽市議会の一般質問で、斉藤陽一良議員が「孤独死防止対策について」「伝統的手作り工芸の振興策について」「学校校舎などの施設整備の現状について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 石田昌敏が答弁しました。

質問者
斉藤陽一良 議員
答弁者
市長 山田勝麿、教育長 石田昌敏

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 33番 斉藤陽一良

平成14年第2回定例会に当たり、一般質問を行います。まず、本市の孤独死防止対策についてお伺いをいたします。本市は、年々高齢化率が上昇し、高齢化対策は火急を要する状況になっています。中でも、いわゆる孤独死の問題は、高齢者と地域社会との触合いが少なくなってきている最近の時代風潮もあり、その原因の複雑さと平成 1 4年 第 2回 定 例会 本会 議 録ともに、解決に当たっても多面的な取組が必要となると思われます。平成12年国勢調査によりますと、本市の一般世帯数は6万 1,371世帯、そのうち単独世帯は29%、1万 7,794世帯、また、高齢単身世帯は11.5%、 7,067世帯となっており、社会の高齢化に伴って高齢の単身世帯は今後さらに増加するものと予想されます。また、本市の平成12年の死亡者総数は、 1,526人、そのうち65歳以上の死亡者は 1,222人、また、死亡場所別では、 1,526人のうち、自宅が 134人で 8.8%となっております。最初に、お伺いいたしますが、65歳以上の単身高齢者で、だれにもみとられることなく自宅で亡くなる事例は、現状、年間どのくらいあるのか、また、ここ数年の推移をお示しください。このような現状を踏まえて、本市の施策について伺います。小樽市総合計画「市民と歩む 21世紀プラン」第2次実施計画では、重点プログラムの「長寿はつらつプログラム」の中の高齢者のための生活環境の整備で、高齢者世話付き住宅生活援助員派遣事業が実施されており、生活指導、安否の確認などのサービスを行っております。生活援助員の現在の人数、派遣先数、稼働状況、対象世帯数、対象人数、利用者からの反響等をお示しください。また、今後、この事業は順次拡大すべきと考えますが、これからの計画についてもお示しください。また、同じく「長寿はつらつプログラム」の中の高齢者への介護サービスの拡充で、地域福祉ネットワークの推進として、高齢者などに対する声かけ等の実施が挙げられております。これについては、さらに、施策の大綱の「ふれあい 福祉・安心プラン」の地域福祉推進体制の整備にも地域福祉ネットワークの確立という項目があります。高齢単身世帯の孤独死防止に当たって、この声かけネットワークの確立は非常に重要であり、一日も早い本市全域での実施が求められています。これに関連しては、我が党の秋山京子議員の昨年第2回定例会の代表質問、第3回定例会の一般質問があり、それぞれご答弁をいただいております。その中で、徘回する痴呆性老人の早期発見を目指すSOSネットワーク、孤独死予防のための愛あいネットワーク、閉じこもり防止のための友愛訪問などの活動が紹介されており、また、蘭島地区での民生・児童委員、老人クラブ、町会配食ボランティア、新聞販売所、関係行政機関などが小地域ネットワークをつくり、給食サービスの提供を通じて見守りの必要な高齢者を支援している事例が示されています。小樽警察署に事務局が置かれ、本市全域で展開されている愛あいネットワークは、最近、従来の新聞販売店に加えて、乳酸菌飲料の宅配販売員の方々、約90人が協力をされているとのことで、さらなる充実を期待したいと思います。また、なかなか広がりを見せない小地域ネットワークづくりについては、課題として、地域の核となって活動を推進できる人材の養成と活動のきっかけづくりが重要ではないでしょうか。そのための一つの提案として、市が仕組みづくりや調整役を果たしながら、民生・児童委員、老人クラブ、町内会に加えて、多くのボランティアが気楽に参加し、協力し活動を進められる世代間の触合いの場を、小地域ごとに、年に数回、企画してみてはいかがでしょうか。ふれあいネット地域の集いなどど銘打って、四季折々の趣味や娯楽、運動での交流を通じて世代間の壁を取り払いながら、人材養成と活動のきっかけづくりを同時に進められる催しを、官民挙げて、知恵を絞って工夫すべきではないでしょうか。孤独死防止は、結局は世代間の触合いをいかに取戻すかという問題であると考えます。全市に小地域ネットワークを確立し、孤独死防止の体制を一刻も早く整えるべきと考えますが、ご見解を求めます。次に、文化芸術の振興策、特にガラス工芸をはじめとする本市の伝統的手づくり工芸の振興策についてお伺いいたします。ガラスは、小樽観光の目玉商品の一つでもあり、明治の開拓時代からランプや薬瓶が生活必需品として地元平成 1 4年 第 2回 定 例会 本会 議 録で手づくり生産されてきたことや、漁業用のガラス製浮き玉が明治30年代から小樽、函館、釧路などの吹きガラス工場で量産され、東北、北陸から下関に至る日本海側の各地に普及したことなどから、明治以降に西洋からその生産方式が本格的に導入されたガラスという新しい素材のイメージと、新天地北海道のイメージが結びついて、北海道の伝統工芸としての位置づけが与えられつつあるのではないでしょうか。また、1978年に開館した北海道立近代美術館が、近・現代のガラス工芸を収集の一つの柱に据えていることからもわかるように、同じころから世界的な流れとして注目されるようになったスタジオ・グラス・ムーブメントは、工場での大量生産が当然と思われていたガラスを、小型の窯を開発することによって個人工房での手づくりを可能にし、ガラスのみならず、工芸美術全体に工芸制作における個と組織という新しい問題を提起した先端的な工芸運動として、今もなお活発な展開を見せています。ちょうどこのころ、世界のスタジオ・グラスの流れと呼応して活動を始めていた日本の草分けとも言うべきガラス作家たちが、本市の古い浮き玉工場の跡を買取って活発な制作を始めました。これが、また話題となって、全国から若いガラス作家たちが続々と本市に集まることとなり、工房の数も増え、独立する作家もあって、本市は全国でも有数のガラス工芸の中心地の一つとなっています。また、平成2年から3回にわたって行われた小樽国際ガラスフェスティバルは、中世から19世紀に及ぶガラス工芸の代表作を紹介するとともに、地元作家をはじめ、世界の現代作家の作品展示と招待作家が市内の工房で公開制作を行うなど、画期的な催しとなりました。しかし、その後10年を経過した現状を見ると、観光施設や個人工房は活発に活動を続けているものの、市立美術館に常設のガラス関係の展示はなく、市内で専門分野の展覧会も行われず、地元作家が作品を発表することすらままならない状態で、行政の対応が十分とは言えない状況となっています。ガラス工芸以外では、染物、織物、和服洗い染め、手描き家紋、洋服仕立て、和服仕立て、和菓子などの伝統技能を受け継ぐ小樽職人の会が中心となって、平成11年第1回の全国職人学会が本市で開催され、北海道職人義塾大学校が設立されるなど、いわゆる美術や工芸といった枠にとらわれることなく精力的に技能の伝承、普及に取り組まれています。また、市内には、陶芸や木工などの工房もあり、活発な制作活動の様子が報道されることも多いようであります。お伺いをいたしますが、本市の手づくりガラスの工房数、さらに、制作従事者数をお示しください。また、小樽職人の会の現在の会員数と、活動状況、陶芸その他の工房数とその制作従事者数をお示しください。伝統的手づくり工芸の振興にとってまず必要なことは、市内で地元作家が作品を発表できる場をつくることだと考えます。最近の市展における工芸作品などの出品数をお示しください。総合的な展覧会、専門分野別の展覧会、作品、製品を広く展示販売できる博覧会や見本市のような場など、多様な機会が用意される必要があります。そのためには、文化芸術振興という面だけではなく、地場産業振興の観点からの協力も欠かせないと思われますが、ご所見を求めます。次に、市外の展覧会等に地元作家が出品する場合、工芸作品は特に輸送費用がかさむため、これが出品者の大きな負担になっています。これを軽減するため、出品費用の一部を助成するような制度を設けることを検討してみてはいかがでしょうか。さらに、この項の最後に、市外から作家、あるいは職人を目指して転入してくる志ある人たちに対して、指定の工房などに所属する場合は住宅費の一部を支援するなどの仕組みを整えることは、文化芸術振興、地場産平成 1 4年 第 2回 定 例会 本会 議 録業振興を通して人口減対策にもつながるものと考えます。ぜひ前向きな検討を求めます。次に、本市小中学校の校舎などの施設整備の現状についてお伺いいたします。本市の小中学校校舎は、老朽化したものが多く、雨漏りが日常化して壁に沿って雨漏りがするため掲示物などを壁に張ることができない、また、冬期間は廊下が暖房されていない、トイレが古く汚いなどの苦情が多く出されています。文部科学省では、現在、環境負荷の少ない学校施設の整備、学校ビオトープの推進などエコスクールの整備を進めていますが、本市の状況は、残念ながら、はるかそれ以前の問題が多いと言わざるを得ません。まず、校舎の建築年数別の学校数をお示しください。そのうち、建築年数的に注意を要すると見られる学校数は何校ありますか。また、校舎の耐用年数について、市教委としてはどのような考え方をお持ちなのか。現在の校舎で、耐用年数を超えたと判断されるものはないのか、ご所見を求めます。現在、市教委に寄せられている学校施設に関する要望としてはどのようなものがあるか、お示しください。さらに、可能な限りは応急修理を進めるとして、老朽化の程度によっては応急的な修理が有効にできないという場合もあり、計画的な建替えが必要な時期に来ていると考えますが、学校校舎の建替計画について、どのようなお考えをお持ちなのか、ご所見をお示しください。学校の校舎などの施設整備は、言うまでもなく市が責任を持って行うべき教育条件整備の根幹をなすものであり、財政難を理由にいつまでも問題を先送りしているわけにはいかないと考えます。大所高所からのご判断をお示しください。以上、再質問はいたしませんので、明快なる答弁をお願いし、質問を終わります (拍手)。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

斉藤陽一良議員のご質問にお答えいたします。初めに、孤独死防止対策について何点かお尋ねがありました。最初に、孤独死者数でありますが、平成13年は34名の高齢者が亡くなっております。また、ここ3年間の推移を見ますと、平成10年29名、平成11年42名、平成12年36名となっており、ちなみに、平成14年5月末では25名の高齢者が亡くなっております。次に、生活援助員の人数、派遣先などについてでありますが、業務は社会福祉法人小樽北勉会に委託して実施しております。生活援助員は、交代勤務の3名で、常時1名が常駐しており、派遣先数は市営新光E住宅シルバーハウジングで1か所であります。稼働時間は、9時から17時までの毎日勤務で、毎日安否確認を行うほか、一時的な家事援助や生活指導、相談、緊急時の対応等を行っております。対象世帯・人数は30戸、37名で、近くに常時援助員がいるので安心で心強いとの利用者の声があると聞いております。なお、夜間の生活援助員不在の場合は、北勉会の望海荘が緊急時の対応を行っております。今後の計画についてでありますが、平成14年度から介護予防生活支援事業の一つのメニューとして、高齢者が安心して生活を営むことができるよう支援する高齢者住宅等安心確保事業が新たに組み入れられましたけれども、この制度の内容がまだ明確になっておりませんので、はっきりした段階で、この制度の活用の可否や事平成 1 4年 第 2回 定 例会 本会 議 録業効果、財政負担等を勘案しながら対応してまいりたいと考えております。次に、小地域ネットワークの確立と孤独死防止対策でありますけれども、小地域ネットワークは、高齢者の安否確認の有効な手段であると認識しておりますが、現状は、勤労世代の時間的余裕の問題や、町会役員の高齢化等の事情によりネットワーク化が進んでいないのが実情であります。市といたしましては、蘭島地区のような地区ごとの連携がさらに広がるよう、社会福祉協議会や民生・児童委員、老人クラブなどの関係機関、団体と連携を図りながら、情報交換をする中で、ご提言のありました人材養成や、活動のきっかけづくり、触合いの場づくりなどについて話し合ってまいりたいと考えております。次に、伝統的手づくり工芸の振興策について、何点かお尋ねがありました。まず、本市の手づくりガラスなどの工房数と製作従事者数についてですが、市内には個人で工房を開いているところもあり、正確に把握することはできませんけれども、手づくりガラスの工房数はおおむね9社9工房、製作従事者は42名となっており、陶芸、木工関係はおおむね9社9工房、製作従事者は13名となっております。次に、小樽職人の会の会員数と、活動状況でありますが、会員数は85名、活動状況につきましては、職人わざの実演、製作体験の工房や作品展示をする職人展の開催をはじめ、北海道職人義塾大学校の運営協力などを通じ、職人わざの継承や伝承のための活動を展開しております。なお、本年9月に第1回北海道・東北職人展、11月には第4回全国職人学会INなはが開催されますが、小樽職人の会が実行委員会の事務局を担当することになっております。市といたしましても、関係機関・団体への協力要請や、PR活動について積極的に協力をしてまいりたいと考えております。次に、工芸作品などの発表機会の確保についてでありますが、本市では平成8年から平成12年まで、小樽職人の会や小樽染紋塾との共催による職人展を開催し、職人による製作実演、製作体験や作品展示を実践してきたところであります。また、平成11年には、小樽職人の会が中心となり、第1回全国職人学会を本市で開催しましたが、全国の職人が一堂に会し、職人同士の連携を深めるとともに、作品の展示を行い、職人わざの周知と技術向上のための意見交換を行ったところであります。今後とも、市といたしましては、地場産業振興の観点から、新たな製品づくりや後継者育成のためさまざまな機会を設け、できる限りの支援をしてまいりたいと考えております。次に、市外から工芸作家や職人志望者が転入する場合の支援でありますが、市外から工芸作家や職人志望者が移住し市内で活動することは、本市における職人の底辺拡大と技術向上の面から大変好ましいことでありますので、直接的な財政支援は難しいとしても、土地、住居、工房などのあっせんや市内の職人情報の提供など、各種相談に応じる体制について検討し、進出しやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。以上です。( 議長」と呼ぶ者あり)「

答弁 教育長 石田昌敏(教育長は2004年9月まで)

斉藤陽一良議員のご質問にお答えいたします。初めに、最近の市展における工芸作品などの出品数についてでありますが、昨年は、陶器などの工芸品が30点で、油絵が48点、水彩画が63点、日本画が13点、その他、版画、パステル画、素描画など、合計しますと 164点の作品が出品されております。次に、工芸作品の発表をする場の確保についてでありますが、工芸は、造形美術の世界では生活に密着した平成 1 4年 第 2回 定 例会 本会 議 録実用的なものから、高級な美術工芸品まで多様であります。美術工芸では、市展やその他の展覧会等で発表の場がありますが、それ以外の小樽の伝統的工芸品については、発表、展示、販売の場が確保されることは、市の文化芸術振興の上からも望ましいことと考えております。次に、市外における展覧会等に地元の工芸作家が出品する場合の出品費用の一部助成制度の創設についてでありますが、現在、市外の展覧会等へ出品する作品がどれくらいあり、また費用はどうなっているのか承知しておりませんので、まず、そういった調査をしてまいりたいと考えております。次に、学校の建築年数ですが、小学校では10年未満が2校、10年以上20年未満が11校、20年以上30年未満が13校、30年以上が2校であり、中学校では10年未満が2校、10年以上20年未満が7校、20年以上30年未満が4校、30年以上が1校となっております。また、建築年数の30年以上の校舎は、小中合わせて3校であります。鉄筋コンクリート造に関しての耐用年数については、学校改築における耐力度測定方法によると47年としております。このようなことから、市教委といたしましても、耐用年数範囲内と認識しております。次に、施設に関する要望についてですが、その内容については、屋内、屋外問わず多くのものが寄せられており、ご指摘の雨漏りやトイレに関する修理の要望もございます。平成13年度について見ますと、雨漏りについては小中合わせて21校、トイレについては25校から寄せられており、そのうち雨漏りは12校、トイレは15校で修理、改修を実施しております。次に、建替えの計画についてですが、小樽市においては、おおむね校舎建築後30年をめどに大規模改造事業に取り組んでいる状況にあります。施設の整備についてでありますが、学校の改築については、施設の状況を十分に把握し、学校運営に支障が生じないよう、学校と連携を図りながら施設管理に努めてまいりたいと考えております。以上であります。

出典:小樽市議会 平成14年第2回定例会 2002年6月12日 議事録 PDF(122ページ) 間違いを知らせる