小樽市議会 平成13年第4回定例会 2001年12月10日
(1)平成14年度予算編成方針と行財政改革/(2)雇用・失業対策について/(3)小樽の「まちづくり」について/(4)学校教育の現状と課題/(5)文化芸術政策について
2001年12月10日、小樽市議会の一般質問で、斉藤陽一良議員が「平成14年度予算編成方針と行財政改革」「雇用・失業対策について」「小樽の「まちづくり」について」「学校教育の現状と課題」「文化芸術政策について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 石田昌敏が答弁しました。
- 質問者
- 斉藤陽一良 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 石田昌敏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 33番 斉藤陽一良
平成13年第4回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。まず、平成14年度の予算編成方針に関連してお伺いいたします。去る10月29日、小坂助役名で平成14年度予算編成方針が小樽市役所全庁に対して通達をされました。その中で、本市財政の現状認識として、12年度決算は、一般会計では黒字となったものの、実質単年度収支では赤字であり、今年度に入っては、市税収入が納税義務者の減少や景気低迷の影響から前年を大きく下回り、普通交付税も当初見込みを大きく下回るなど、13年度決算では大幅な収支不足が見込まれ、今後、地方交付税の見直しの影響や基金の残高を考慮すると、平成14年度予算は、従来どおりの手法では、事実上、編成困難な状況となっているとの危機的とも言える認識が示されています。この1年の日本経済は、これまで景気の牽引役を務めてきたIT関連分野の急激な減速傾向を引き金として、景気後退と産業空洞化による資本の逃避、その結果として、毎回の調査ごとに過去最悪を塗りかえる構造的な失業と物価下落という今まで経験したことのない悪循環に陥る瀬戸際に立たされております。これに対して、行財政改革、特殊法人改革を標榜する小泉内閣は、一方で不良債権処理を早期に進め経済の構造改革に取り組みながら、他方で雇用創出の緊急対策や都市再生を目指す補正予算を組むなど、懸命に景気浮揚策を打ち出しつつあります。本市では、小樽商工信組の破たん、マイカル破たんに連鎖したマイカル小樽を運営する小樽ベイシティ開発の民事再生法申請など、再生を目指して大転換を図りつつある日本経済の大波が容赦なく本市にも押し寄せているというのが現実であります。雇用の場の確保や、地元企業の経営安定化支援策などとともに、税収減や交付税見直しに対処するための財政上の大胆な対応策を早急に打ち出す必要に迫られていると考えるものであります。その意味で、財政健全化に向けて、今回の予算編成方針の必要性については、これを是とするものであります。その上で、個々の論点について、何点かお伺いをいたします。まず1点目は、平成13年度の財政見通しについてでありますが、一般会計当初予算における歳入の23.1%を占める市税収入は、 168億 8,350万円、前年比 1.7%の伸びが見込まれていますけれども、この見込みが相当大幅な下方修正を迫られているものと考えます。現時点で見込まれる税収減の規模と、その主な原因をお示しください。さらに、その結果として現れる13年度決算における収支不足額の見通しについてもお示しください。2点目として、予算編成方針では、基本的な事項として、21世紀プランの実施計画に盛られていない事業は計上できないとされていますが、経済情勢、雇用情勢などの急変にかんがみ、必要性、緊急性が高く、相当の効果が見込まれる事業については、21世紀プランとは別個に、単独の事業として計上しなければならない、むしろ積極的に計上することが望ましい場面も出てくるのではないかと考えますが、見解を求めます。3点目に、歳入に関する事項で、地方税、特に市町村税に係る制度改正の方向性について、現在、市としてどのように把握されているか、お示しください。4点目として、同じく歳入に関する事項で、使用料、手数料については、受益者負担の原則に基づき適正化に努めるとされていますが、一概に応益主義のみで料金が決められるわけではないと考えますけれども、利用者の負担能力も考慮に入れて、具体的にどのような使用料、手数料について改善の可能性があると考えておられるのか、お示しください。この項の最後、5点目として、歳出に関する事項の人件費についてお伺いいたします。まず、義務的経費の大宗を占める人件費そのものの圧縮、適正化については、具体的にどのようにお考えか、お示しください。その上でお伺いをいたしますが、14年度予算編成方針では、時間外勤務の削減、嘱託職員、臨時職員のポジションも正職員で対応できないか検討するなどとされております。それと同時に、昨年策定された平成13年度から平成17年度の財政健全化計画では、当面、平成13年度から平成15年度までの3年間で60名以上の正規職員の削減を図るものとされております。この二つの事柄は、単純に比較すると、ある意味で矛盾するように見えます。なぜならば、職員1人当たりの仕事量を一定として全体の事務量を同じとすれば、時間外を削減して、しかも、嘱託職員、臨時職員の仕事も正職員で対応するとすれば、正規職員の数はむしろ増員せざるを得ない結果になるおそれさえあります。この矛盾を乗り越えるためには、全体の事務量を減らすか、職員1人当たりの仕事量を増加させるか、そのいずれか、又は両方を行うしかないのであります。これは、論理的必然であると同時に、すべての本市職員にある種の覚悟を要求しているように思われます。すべての事務を見直して、無駄を省くことはもちろん、職員1人ひとりが2人分、3人分の仕事を臨機応変に、しかも、行政事務に要求される正確性や信頼性、継続性を損なうことなく遂行し得るシステムや、職場環境を整えるためには、どのような仕組み、手順、また、意識変革が必要なのか、相当多面的な取組が必要と考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。次に、雇用失業対策についてお伺いをいたします。小樽職安管内のこの10月の月間有効求人倍率が13カ月ぶりに前年割れ、前年同月を0.02ポイント下回り、 0.4倍となったとの報道がありました。また、来春卒業予定の新規高卒者の職業紹介状況は、10月末現在で、求職者数 346人に対して、求人数 111人、求人倍率は0.32倍と過去10年間が最も低く、就職内定率も12.7%と昨年同期より 6.3ポイントダウンしたとの報道もあります。このような厳しい雇用情勢の中、特に新規学卒者に対する就職支援について、市はどのような対策を考えておられるのか、去る11月27日に行われた新規高卒者就職促進会の反響なども含めてお示しください。また、緊急地域雇用特別交付金関係では、本定例会に点字図書館蔵書目録データ整理事業費及び博物館デジタルアーカイブス作成事業費の補正の専決処分が報告されていますが、この2事業による雇用創出効果はどの程度か、新規雇用の延べ人数と実人員をお示しください。さらに、我が党をはじめ与党3党の緊急雇用対策を受けて国がまとめた 3,500億円の新たな緊急地域雇用創出特別交付金は、都道府県に基金として交付され、社会人を補助教員として学校へ派遣するなどの地域ニーズに合った事業展開が期待されており、平成16年までの3年間で52万人分の雇用創出効果が見込まれております。本市では、この交付金の対象事業として、どのような事業を検討しているのか、お示しください。例えば、観光振興のため、シルバー人材センターやNPO等を活用した観光ガイドなどの地域奉仕事業、また、高齢者の失業や再雇用、再就職等の実態調査事業などは検討できないのか、お伺いをいたします。この項の最後に、緊急雇用創出特別奨励金の見直し、延長について伺います。この制度は、地域ブロックごとの完全失業率が 5.4%を超えた場合に発動されるもので、道内の事業主が45歳以上60歳未満の非自発的離職者又は公共職業訓練等の受講者をハローワークの紹介で雇い入れたとき、1人当たり30万円の緊急雇用創出特別奨励金が支給されるもので、今回の見直しにより、民営の職業紹介所の紹介により雇い入れた場合にも適用されます。制度の周知をさらに進める必要があると考えますが、具体的にお示しください。次に、小樽のまちづくりについてお伺いいたします。昨今、従来の行政上の都市計画の既成概念にかわって、まちづくりのコンセプトの重要性が、行政はもちろん、市民の間にも強く認識されるようになっております。本市では、都市計画マスタープランを策定中と聞いておりますが、まちづくりの基本的な理念として、まず、まちづくりは人間性の豊かさの発現であり、フローとしてではなく、ストックとして歴史的に残された過去の資産を単に受け継ぐのではなく、価値を増加させて次世代へ引き渡すものと言えると思います。そこには、まちも、人も、ともにはぐくむという姿勢を保つ寛容さと、結果のみを性急に求めるのではなく、目標に対して漸進的・段階的な計画をもって評価していくことが重要であります。21世紀初頭のこの時期に、小樽のまちづくりを中長期的視野で総合的に検討する必要があると考えますが、市長のご見解を求めます。まちは、年代によって変化し、これまで積み重ねてきたストックが逆に発展の手かせ、足かせになることもあります。多くの都市でまさに今日的問題となっているのが、まちなかの空洞化であります。まちなかにいると、拡張もままならず、周囲との利害調整も難しいため、やむを得ず郊外に移転するということもあります。あるいは、後継者問題から、その代限りとなることも珍しいことではありません。本市において、空洞化の現状はどうなっているのか、また、それは歴史的に見て小樽プロパーのどのような要因から起こっているのか、具体的にお示しください。他都市の例にも見られますが、これを食いとめるためには、単に郊外の開発行為を規制する、あるいは自粛を求めるといったことは、対症療法であり、根本的な解決にはなり得ず、より原因に直接迫る根本療法が必要と言われております。しかし、この根本療法の遂行には、再開発の場合と同様に、多大な費用と時間を要する上に、複雑な利害の調整が不可欠となります。また、小樽の場合のように、古くからの町並みが残っているところでは、車社会の時代性と合致しない場合が多く、アクセス導線の問題、駐車場や冬期間の除排雪の問題など、多くの課題を含んでおり、あわせて高齢化も大きな問題の一つになっています。そこで、中長期のまちづくりの考え方として、行政がまず最初に取り組まなければならないことは、このような諸問題についてさまざまな角度から検討や思索が十分できるだけの詳細なデータを収集し、整理しながらデータベース化すること、さらに、この現状について、まちの診断をし 「まちのカルテ」を作成することであ、ります。また、これらの情報を基に、まちづくり計画の試案づくりと市民との間のコンセンサスを取りまとめ、まちの意義と役割、将来像などを議論しながら、住民と一体となってまちの再生を目指す中長期のまちづくりを計画としてつくり上げていくことを提案いたします。市長のご見解を求めます。さらに、これらを担当する専門チームは、従来の部課の枠を超えて設置してはどうかと考えますが、ご所見をお聞かせください。他都市の例では、地元の要望にこたえ、まちづくり講座が開設されており、そこでは、自分たちで基礎データを収集したり、町並み模型をつくったり、さまざまに考えられたまちの未来像をコンピューターでシミュレーションしたりと、いろいろな体験から自分たちのまちという認識が形成されていくように配慮がなされているようであります。本市においても、一般の市民だけでなく、総合的な学習の選択メニューとして、子供たちの自由な発想の下で小樽のまちづくりを考えてもらうことも大切な視点であり、既成概念にとらわれた大人の発想とは一味違うユニークなものが期待できるのではないかと思いますが、教育長のご見解を求めます。この項の最後に、このような試みを進めるためには、地域住民と行政、学識経験者などでまちづくりの必要性と役割についてコンセンサスが共有される議論の場づくりも重要になると考えますが、市長の率直なご意見をお聞かせください。次に、本市の学校教育の現状と課題、特に生活指導又は生徒指導についてお伺いいたします。今日の教育が直面する課題、地域と学校、児童・生徒と親、家族、あるいは大人社会との関係を考えるとき、生活指導又は生徒指導は避けて通ることのできない問題であると考えます。小樽市学校教育推進の基本方針は、心身ともに健康で、未来を担うにふさわしい人間性豊かな児童・生徒の育成に努めるとして、特に生徒指導については、人や自然との触合いを深め、思いやりの心を培う生徒指導をという目標を掲げています。そのため、児童・生徒1人ひとりの理解に努め、基本的な生活習慣を身につけさせるとともに、多様な集団活動や自然体験学習などを通して優しさと思いやりの心を培うなど、相互に人格を尊重し、協力し合う態度を養う。また、家庭、地域社会や関係機関・団体との連携による環境づくりを進めることが重要であると解説されています。さらに、具体的推進内容においては、推進の視点として、心の触合いと小学校、中学校の連携を大切にした生徒指導を掲げ、共通の指導観に基づき、効果的に機能する生徒指導体制の確立と研修の強化など、7項目を挙げています。「生活指導」又は「生徒指導」という用語は、まことに多義的に使われておりますが、基本的生活習慣の形成、すなわちしつけ型の指導をも含み、代表的な学説として、教師が子供たちと密接な人間関係を結び、豊かな人間理解に基づく集団を築き上げ、1人ひとりの生き方をより価値の高いものに引き上げていく教師の仕事という、いわゆる仲間づくり理論、宮坂理論などがあります。しかし、一面、この理論は、人間関係論的で、心情的な問題解決にとどまる弱点を持つのではないかという批判があります。本市の基本方針でも、児童・生徒1人ひとりの理解に努め、優しさと思いやりの心を培うという点で、それが心情的な理解にとどまり、子供の認識や現実の行動となって人格形成に結びつくプロセスが示されていない。集団の中での励ましや鍛えをどのように指導の中で構造化し、規律や秩序を子供の中で内発的なものとしていかに内面化していくかが問われるべきであると考えます。生活指導と生徒指導の意味内容の微妙な違いや概念規定とあわせて、多様な集団活動や自然体験学習などが優しさや思いやりの心を培うそのプロセス自体を集団活動のダイナミズムに即して示すべきではないかと考えますが、ご見解を求めます。次に、問題行動について伺います。いじめ、不登校、暴力、器物損壊、授業妨害、飲酒、喫煙、薬物乱用、凶器使用、威嚇などのいわゆる問題行動は、本市の小中学校においてどのような実態にあるのか、その原因は何か、また、学校はどのような対応をとっているのか、最近数年間の経過についてお示しください。特に、原因については、往々にしてその子供の気質や心理的葛藤に求められがちですが、その子供が置かれている集団的・社会的諸関係の改善を視野に入れた対応が望まれると考えますが、ご見解を求めます。本市の多くの中学校では、中学校経営要項において、その経営指導上の要点、実践事項の中で、生徒指導について、生徒理解と機能的な指導体制、連絡、報告、相談、問題行動の早期発見と適切な指導援助などを掲げておりますが、個々の問題行動が発生した時点で保護者との連携は十分されているのか、具体的にどのような対応をとられているのか、お示しください。また、それがどのように問題解決につながっているのかについてもお示しください。また、問題行動が他の生徒の学習や正常な学校生活を著しく妨げるような場合、自宅学習を指導したり、登校を停止したりすることについてはどのようにお考えか、ご見解を求めます。この項の最後に、本市の小中学校における児童会、生徒会の活動についてお伺いいたします。とかく、形式化して議会主義的な手続の指導や一部の限られた生徒の活動に矮小化されがちな生徒会活動を、全校集会を基本に、生徒の実質的な要求に結びつけて、生徒1人ひとりに自主的・主体的なかかわりと達成感を持たせることが重要であると考えますが、現状と今後の課題についてご見解をお示しください。次に、関連する問題として、薬物乱用対策についてお伺いいたします。我が党は、青少年の薬物乱用防止問題に関して、何回か定例会、委員会で取り上げてまいりましたが、今日まで、これといった結果が見えておりません。去る9月、余市町の高等学校で起きた大麻問題に背筋の凍る思いをしたのは私だけではないと思います。本市からの通学生も多い隣接地域の学校で起きたこの問題から、目をそらすことなく、対岸の火事どころではなく、我が身の問題として真剣に考えるべきときではないかと考え、再度質問をしたいと思います。事件の起きた余市町では、去る11月20日、余市町と余市町教育委員会主催の「青少年を薬物から守る町民集会」が開催され、参加者全員によって青少年を薬物乱用から守る強い決意を表わした決議文が採択されました。集会では、高校2校、中学校3校のそれぞれ代表者から、教育現場における苦悩とその取組の状況が報告されました。その中に、考えさせられることの多い報告がありましたので、一部を報告いたします。高校の代表から本校に大麻が持ち込まれているとの情報が入ってきた。調べてみると、中学校時代の同期の子供から入ってきたことがわかった。教育現場を預かる者として、学校全体、生徒全員に対して、生徒のプライバシーの問題や、さまざまなことを警察など関係機関と話し合い、報告をもらい、連携をとる中で、警察からは別の事件にかかわっていることも知らされ、報道関係からは相当以前から既に調査していたことも知り、学校が一番知らなかったことに愕然とした。さらに、教職員と話し合い、まず、たばこのアンケートを行い、その結果、小中学校での喫煙が非常に多いという事実がわかった。早い生徒で小学校3年生から、次は6年生からで、高校生は当然のように吸っている。この事実からも、喫煙の習慣という流れの中で、軽い気持ちから自然に薬物につながっていくという背景を感じる。アンケートの結論として、たばこから薬物へという流れが実態として浮かび上がり、たばこと薬物とは表裏一体の関係にあるということを知るべきである。今回の大麻の問題は、それ以前の喫煙という問題が要因の一つとなっていると訴えておられました。現在、この高校では、生徒の全家庭に薬物乱用に関するプリントを配布し、生徒、保護者、教職員の3者で真剣に薬物乱用防止に取り組んでいるそうであります。お伺いいたしますが、この報告にある、このたびの大麻の問題の背景として喫煙の問題が大きな要因になっているという考え方についてどのように思われますか、教育長のご所見をお聞かせください。次に、中学校の対応についてですが、現在、余市町では、3中学校で全校集会を開き、高校で起きた大麻事件について知らせ、生徒と保護者に対してそれぞれに薬物防止教室を開き、ビデオやキャラバンカーを活用し、薬物乱用の恐ろしさを訴え、さらに薬物乱用防止のパンフを全家庭に配付し、家庭でも親から子供へ薬物乱用の恐ろしさを話してもらうようお願いをしているということであります。このように、徹底した余市町教育委員会の取組をどのようにお考えになりますか。また、小樽市の小中高校生に対して薬物の実態調査をすべきと考えますが、いかがでしょうか。さらに、これを契機に、各機関と連携し専門部署をつくるべきと考えますが、いかがですか。いずれにしても、このたびの問題を対岸の火事ととらえるのではなく、未来を担う大切な青少年を守るための教訓と受け止め、薬物乱用防止への取組を強めるべきと考えますが、教育長のご所見をお伺いいたします。次に、本市の文化芸術政策についてお伺いいたします。自民、公明、保守の与党3党と民主党などが提出した文化芸術振興基本法が、11月30日、参議院本会議で全会一致で可決され成立しました。この法律は、今年2月、我が党が独自案をまとめ、6月に保守党と共同提出した法案を基にまとめられたもので、国は文化芸術団体が個人や民間から寄附を受けやすくする税の優遇措置などの施策を講ずるよう努めること、また、芸術家育成、高齢者や青少年、心や体に障害を持つ人の文化活動の充実など幅広い推進策を盛り込んでいます。経済環境の厳しい今だからこそ、心の豊かさや優れた文化的環境、芸術作品による精神的充足感が求められるのではないでしょうか。本市の文化芸術振興については、21世紀プランのはぐくみ 文化・創造プランに芸術文化活動の推進、施設の整備、文化財などの保護・活用が盛り込まれています。13年度予算で見ると、社会教育関係で、芸術文化ふれあい事業費 320万円、文化祭実行委員会負担金54万円、文化団体協議会補助金などの各種補助金、図書館、博物館、青少年科学技術館、文学館、美術館、生涯学習プラザその他の施設費、埋蔵文化財調査費など、総務部関係で国際交流関係費 870万円、市民部関係の市民会館、市民センター、コミュニティセンター、勤労青少年ホーム、勤労女性センターなどの施設費、青少年女性活動費の中の婦人大学講座実行委員会補助金、建築都市部関係で都市景観形成推進事業費 612万円など、多くの部署にまたがり、多岐にわたっております。まず、本市の芸術文化関係の事業予算の総額について、最近数年間の推移をお示しください。さらに、今後、14年度予算編成方針、財政健全化計画との関連で、芸術文化関係予算の推移の見通しと基本的な考え方をお示しください。北海道では、北海道文化振興条例を平成6年に制定しております。道内他都市でも、苫小牧市では文化芸術振興条例制定の動きがあり、また、釧路市では文化芸術都市宣言採択の動きがあるほか、助成を希望する文化芸術団体・個人と寄附の意思を持つ法人等をコーディネートする釧路市民メセナ委員会設立が検討されているとのことであります。広範多岐にわたる芸術文化振興施策を総合的かつ長期的に発展させるため、本市でも芸術文化振興条例の制定を検討すべきと考えますが、教育長のご見解を求めます。再質問はいたしませんので、明快なご答弁を求めます (拍手)。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
斉藤陽一良議員のご質問にお答えいたします。平成14年度の予算編成と行財政改革について、何点かお尋ねがございました。まず最初に、平成13年度の市税収入の決算見込みと収支不足についてでありますが、市税収入につきましては、個人市民税は納税義務者や所得の減少により、また、法人市民税は企業収益の悪化などにより、それぞれ大幅に減少し、平成13年度予算に比べまして、市税全体で約6億円の減収となる見込みであります。次に、今年度の決算見込みについてでありますが、4定補正現在で約18億円の収支不足が見込まれることから、減債基金等を取り崩して充当することとしております。決算見込みの金額はまだお示しできる段階ではございませんが、収支不足はさらに増加するものと予想されます。次に、21世紀プランの実施計画に盛り込まれていない事業の予算計上についてでありますが、21世紀プランの実施計画は、厳しい財政状況の中で、基本計画で示された主要施策の進め方や年度ごとの予算規模などを示したもので、短中期的な行政運営の指針となるものです。また、昨年作成しました財政健全化計画も、実施計画を基に試算しておりますことから、14年度予算につきましては、原則として実施計画に沿って計上するよう指示したものであります。しかしながら、社会情勢の変化などにより、新たに発生する事業などにつきましては、その重要性や緊急性を判断しながら実施してまいりたいと考えております。次に、市町村税に係る制度改正の今後の方向性についてでありますが、現在、政府税制調査会などで見直し作業が進められており、法人税の連結納税制度の導入、事業承継に係る相続税の見直しなどについては協議がなされていることは承知しております。しかしながら、今後の制度改正が市町村税にどのような影響を及ぼすかについては、まだ具体的にその内容が決定されていないことから、現時点で申し上げることはできませんが、全国市長会などを通じ、ゴルフ場利用税、特別土地保有税、事業所税などの存続確保について要請活動を行っておりますので、今後の国の動向を注視してまいりたいと思います。次に、使用料、手数料の改定についてのお尋ねでありますが、現在、予算編成に際しましては事務事業全般の見直しを行っており、使用料、手数料につきましても見直しに取り組んでおります。現在、予算編成の作業中ですので、個々具体的にお答えすることはできませんが、今までの改定の状況や他都市との比較なども行いながら、慎重に判断してまいりたいと考えております。次に、人件費について何点かお尋ねがありました。まず、人件費の圧縮、適正化についてでありますが、本市では、平成9年度から実施している新行政改革の実施計画において職員数の削減や組織、事務事業の見直しを行っており、加えて、人事院勧告に基づき、3年連続の手当削減により、平成10年度以降、人件費は対前年比マイナスで推移しており、着実にその効果を上げております。さらに、新行政改革第2次改訂の実施計画に基づき、平成13年度から3年間で60名以上の職員を削減するとともに、特別職給料や管理職手当の一部カットを引き続き実施するほか、特殊勤務手当や各種手当の見直しを図り、今後とも人件費の縮減に努めてまいりたいと考えております。次に、平成14年度予算編成方針と行財政運営に対する取組についてでありますが、まず、予算編成方針における時間外手当の削減や嘱託、臨時職員の業務については、組織や事務事業の見直しにより、現行の正職員で対応できないかどうか再検討するよう指示したものであり、事務処理方法の改善や業務委託などを着実に行うことにより職員削減を図ることは可能と考えております。また、現下の厳しい行財政状況を職員1人ひとりが認識し、多様化する市民ニーズにも的確に対応するためには、職員の能力向上と意識改革が大変重要なことと考えており、職員に対しては、前例にとらわれることなく、新たな発想で常に問題意識を持って業務に当たるよう、職員研修などいろいろな機会をとらえて指示しているところであります。次に、雇用失業対策について幾つかお尋ねがありました。まず、新規学卒者に対する支援対策についてでありますが、厳しい雇用情勢の中で、就職後3年以内には約半数が退職するなどのミスマッチを解消するため、働くことや求める仕事を知ってもらうための「しごと説明会」や「出前セミナー 、仕事を実体験する「インタ」ーンシップ事業」などを行ってきました。さらに、去る11月27日には、小樽職安や道、商工会議所等と共催で、新規高卒者就職促進会を開催いたしました。参加企業は、管内13社、管外6社の19社で、市内外から65名の生徒の参加があり、当日6名の内定がありました。企業側からは、参加してよかった、あるいは採用条件に見合う人材がいた、今後も参加したいなどの賛成意見が多く、成果があったものと考えております。しかし、一方では、生徒の参加が少ない、あるいは、就職に対する意欲・意識が余り感じられない生徒が見られたなどの厳しい意見が出ていたのも事実であります。今後は、さらによりよい支援事業となるよう、関係各機関と協議し、実りのあるものとしてまいりたいと考えております。次に、11月16日に専決処分をいたしました緊急地域雇用特別交付金事業の二つの事業についてでありますが、点字図書館蔵書目録データ整理事業につきましては、全国の点字図書館を結ぶインターネットシステムを構築するためのデータ入力作業で、新規雇用の実人員は4人、 100日間の雇用予定となっております。また、博物館デジタルアーカイブス作成事業は、博物館の貴重な写真等を映像情報としてCD化する事業で、雇用数は4名、そのうち新規雇用の実人員は3人で、 100日間の雇用を予定しております。次に、緊急地域雇用創出特別交付金の対象事業についてでありますが、この事業は、厳しい雇用情勢が続く中で、国において改革先行プログラムに基づき、より雇用創出効果の高い新たな事業として 3,500億円の補正予算が決定されたものであります。事業の詳細につきましては、12月20日に北海道から説明を受ける予定となっておりますが、現在、雇用創出効果の高い事業の検討と洗い出しを行っており、ご提言の事業につきましては参考とさせていただき、より効果のある事業になるよう十分検討してまいりたいと考えております。次に、緊急雇用創出特別奨励金についてでありますが、この奨励金は、これまで非自発的離職者をハローワークの紹介で雇い入れたときだけに雇用主に交付しておりましたが、さらに民間職業紹介所の紹介による雇い入れも支給対象とし、平成16年度まで実施期間が延長されることとなりました。制度の周知につきましては、実施主体のハローワークと協力して、パンフレット等を市の各施設に置いたり、商工会議所の会報に掲載するなどのほか、機会あるごとに市内各企業へ周知してまいりたいと考えております。次に、まちづくりについて何点かご質問がございました。まず、まちづくりにおける中長期的計画でありますが、近年、社会経済情勢は大きく変化し、本市を巡る環境もさまざまな変化を見せており、小樽市総合計画21世紀プランに基づき、都市計画の分野においても、ご指摘のとおり、総合的・長期的展望に立ったまちづくりの方針が必要なことから、現在、都市計画マスタープランを策定中であります。この都市計画マスタープランの策定に当たりましては、21世紀プランに掲げている将来都市像の目標に向かって、都市計画に係る基本的な考え方やまちの姿を示しながら作成したいと考えております。次に、空洞化の現状とその要因でありますが、中心市街地の置かれている環境は大変厳しく、世帯数は増加傾向にあるものの、人口の減少や高齢化が進展しており、また、消費者ニーズの多様化から、商業を取り巻く環境は変化しており、商店や事業所数は減少傾向にあります。この要因としては、全国的な傾向でもありますが、郊外地への居住地の移転や、モータリゼーションの進展、商業の広域化などが考えられ、本市においても同様の傾向となっております。次に、中長期のまちづくりについての行政の取組についてでありますが、まちづくりに当たっては、情報データの収集・分析など、資料の活用を図り、他都市の実態や社会環境の変化、本市の現状課題などを的確に把握するとともに、住民の意見を広く聴取するなど、市民と一体となったまちづくりを進めていくことが肝要と考え、このような視点から都市計画マスタープランの策定を進めているところであります。次に、都市計画マスタープランの策定体制につきましては、総合的・体系的な施策を展開することが必要であり、関係部局による意見調整を図るため、課長職による庁内調整会議や係長職による作業部会を開催するなど、横断的な取組を進めております。次に、市民参加の場づくりの問題でありますが、これはまちづくりにおいて最も重要なことと考えており、都市計画マスタープランの策定に当たっても、地域住民や市民団体の代表の方々、学識経験者などからなる策定委員会の開催のほか、幅広い年齢層によるアンケート調査や、地域の代表者の方々による地域懇談会の開催、さらには「広報おたる」の活用など、住民の理解と参加が得られるよう努めているところであります。次に、薬物に関する専門部署の設置の問題でありますが、生徒の生活指導にかかわる問題については、高等学校校外生活指導連盟や中学校生活指導委員会の中に、市や市教委、警察署も出席して協議を行っております。先日も、余市町の高校における大麻吸引事件について情報交換を行い、未然防止について話し合ったところであります。また、児童・生徒の健全育成を目的に、小中高校の生活指導担当者で構成する小樽市学校生活指導協議会が設置されておりますので、今後、この協議会においても薬物の未然防止につながる取組の協力をお願いしてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、青少年問題に係る所管は、市民部青少年女性室が担当でありますので、引き続き、この室を中心に関係機関と連携を図ってまいりたいと考えております。次に、芸術文化関係予算の最近数年間の推移と今後の見通しについてでありますが、社会教育関係事業費や美術館、博物館など施設費の主なものでは、平成10年度5億 1,700万円、11年度5億 1,000万円、12年度5億6,500万円、13年度予算では5億 7,800万円となっております。また、14年度予算や財政健全化との関連で、今後の見通しについてでありますが、芸術文化関連事業の果たす役割は大きいものと考えておりますので、基本的には21世紀プランの実施計画に沿った形で全体の財政状況を見ながら予算措置を行っていきたいと考えております。以上です。( 議長」と呼ぶ者あり)「
答弁 教育長 石田昌敏(教育長は2004年9月まで)
斉藤陽一良議員のご質問にお答えします。まず、まちづくりについてですが、市内の小学校では、地域や学校の特色に応じた教育活動を展開しております。とりわけ、小樽を訪ねた印象などを観光客へアンケートし、町並みシンポジウムで未来の小樽の姿について提言するなど、ふるさとを見つめ直し、地域人材を活用するなど、すべての学校ではありませんが、総合的な学習の時間の中で取り組んでおります。今後も、総合的な学習の時間のねらいを踏まえながら、さらに多くの学校において、地域の特色を生かした体験的な学習や、問題解決的な学習が展開されるよう指導に努めてまいります。次に、生徒指導、生活指導についてですが、学校教育においては、生徒指導と生活指導は一般的には同じ意義であり、学習指導要領では生徒指導が代表用語となっております。本市の生徒指導は、児童・生徒1人ひとりのよさを尊重し、認め、励まし、相互に協力しながら活動することを通して、児童・生徒の自立性をはぐくみ、社会性を高めることを目指しており 「平成13年度小樽市学校教、育推進のために」の基本方針には 「みずからを律し、行動できる力を育てる指導の充実」として示していると、おりであります。なお、その指導の具体的な方法については、児童・生徒の実態を踏まえ、各学校において効果的な方法を創意工夫していくことが大切であると考えております。次に、中学校の最近の問題行動についてですが、平成10、11、12の3年間の経過を見ますと、いじめ、不登校は減少傾向にあり、暴力行為、器物損壊、喫煙については増加傾向にあります。特に喫煙については、平成10年度42件、11年度43件、12年度には 108件と急増しており、心配しております。このことは、家庭での黙認に大きな要因があると考えており、家庭との連携を強める中で喫煙防止の徹底を図ってまいります。授業妨害、飲酒、薬物乱用、凶器使用、威嚇については特出すべき事故はありません。小学校においても、いじめ、不登校は減少傾向にあり、その他の問題行動については心配されることはありません。これらの問題行動の原因についてでありますが、近年、家庭の教育力の低下、学ぶことに対する目的意識の喪失などにより、内なる規範意識が希薄化し、衝動をコントロールできず、短絡的な行動をとることなどがその原因となっていると考えており、その対応としては、児童・生徒にみずからの行為の責任をしっかりと認識させ、自律的な判断力を培う基本的な指導姿勢が必要と考えております。次に、個々の問題行動が発生した時点での保護者との連携についてですが、問題発生後、事実の把握に努め、関係保護者に連絡、その問題の解決に努めているところです。その際、管理職と担任で家庭訪問を行うなどして、事故の経過等について説明し、保護者にも協力を願い、問題の解決に取り組んでおります。ご承知のとおり、問題行動の解決や再発防止につきましては、子供と教師、保護者と学校の信頼関係が非常に重要であり、今後も保護者との連携を密にするよう指導してまいりたいと考えています。次に、登校を停止することについてですが、学校において正常な学習生活が著しく妨げられるような場合は、学校教育法第26条により、出席停止の措置をとることができるとされております。出席停止の措置はできる限り短い期間にするなど、措置の内容について的確な指導が必要とされておりますが、現時点においては、教育委員会で出席停止を検討、指導すべき事例の報告はありません。次に、児童会、生徒会活動についてですが、児童会、生徒会活動は、学校生活の充実と改善向上を図るために協力して諸問題を解決することなど、自発的、自治的な活動を特質としております。本年度の中学校生徒会交流会での活動を紹介しますと、本年が国際ボランティア年であることに着目し、障害のある人などの介護の体験や、高齢者の疑似体験を取り入れておりますし、幾つかの中学校では、校区内の清掃活動などのボランティア活動にも積極的に取り組んでおります。これらの体験は、自分の力でやり遂げた喜びや、充実感を味わうことができ、大切な活動であると考えております。次に、大麻の背景としての喫煙が大きく要因になっているということについてですが、喫煙が危険な薬物使用に結びつくことが多いと言われておりますけれども、先ほどもお答えいたしましたとおり、喫煙の倍増ということについて憂慮しており、家庭、学校の連携を深め、指導の徹底に努めるとともに、喫煙防止教育の推進に努めてまいりたいと考えております。次に、余市町の取組と小樽市の小中高生の実態調査についてですが、本市においても、このような問題が起きないよう取組を強めていく必要があると考えております。なお、薬物の実態調査については、アンケート等による実態把握は難しいと考えておりますので、この件にかかわり、各学校において担任が今後も注意深く児童・生徒を見ていくことなどを、校長会を通じ指導しております。この問題は、学校でのみの取組で防止するのは難しく、青少年センター、保健所、警察、そして市内の学校生活指導協議会など、関係機関の協力が必要であり、余市町の取組などを参考にし、今後の具体的な対策の検討を深めていきたいと考えております。最後に、芸術文化振興条例の検討についてですが、文化芸術の振興は、潤いのある市民生活の実現のため大切なものと認識しております。ご提案の芸術文化振興条例の制定に当たっては、市民の意見の酌み上げや、文化団体連絡協議会など関係団体の意見の聞取り、現在検討中と言われる他都市における取組の動向など、検討すべき課題も多くありますので、今後、関係部局と連携を図りながら検討してまいりたいと考えております。以上でございます。