新冠町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月15日
日本・千島海溝地震の被害想定について
2022年3月15日、新冠町議会の一般質問で、伹野裕之議員が「日本・千島海溝地震の被害想定について」質問し、町長 鳴海修司、教育長 奥村尚久が答弁しました。
- 質問者
- 伹野裕之 議員
- 答弁者
- 町長 鳴海修司、教育長 奥村尚久
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 伹野裕之
議長より発言の許可を開きましたので通告に従い、「日本・千島海溝地震の被害想定について」質問いたします。政府の中央防災会議は日高沖から三陸沖につながる日本海溝沿いと道東の千島海溝沿いをそれぞれ震源とする巨大地震の被害想定を昨年末に公表しています。いずれも、規模はマグニチュード9クラス、最大 30 メートル近い津波を前提とし、冬の深夜に発生し避難が難しい最悪のケースでは、千葉県以北の7道県で死者は最大約 19 万 9,000 人、道内で約 13 万 7,000 人にのぼるとされ、そのほとんどが津波による被害とされており、これは12東日本大震災の災害関連死を含めた死者・行方不明者数2万 2,000 人を大きく上回る衝撃的な想定です。今回の被害想定は東日本大震災を踏まえて人的被害を算出しています。一方、政府は徒歩で逃げ込める津波避難ビルや津波避難タワーをふやすなどの避難先の確保や早期避難を促す避難の迅速化、建物の耐震化などの対策を講じることで津波による死者数を約8割減らすことができると試算しています。ただ、道内では津波避難ビルと津波避難タワーの整備は十分には済んではいません。政府によると 2018 年8月時点で道内では避難ビルが 491 カ所、避難タワーは 19 カ所にとどまっているとのことです。道内は沿岸部の平地に主要都市が点在し、避難先となる高台まで距離が離れた地域が多いという特徴もあり、各自治体の避難施設の整備が急がれますが、財源難に直面している現状があります。幸いにも当町は、避難先となる高台も比較的近い距離にありますが、住民の早期避難を促す必要があります。早期避難を促すためには住民一人一人が、地震が来たらすぐ逃げるという意識を高めなければなりません。今回の想定を自分ごとととらえさせ、非難は自助・共助・公助、自分の命は自分で守るということを十分に認識させ、避難は自己責任でありということはいうまでもありません。今回の想定を受け防災減災対策の見直しを図り、さらなる避難訓練の実施と参加の呼びかけが必要かと思います。当地は、寒冷積雪地であることから道路の積雪や凍結で足が不自由な高齢者らは避難が難しくなり、早期避難にも影響を及ぼします。さらに津波から逃れても厳しい寒さで低体温症のリスクが高まります。避難所に防寒具や暖房器具などの備蓄がなされていますが、今回の想定を受けて十分に足りていると断言できるのでしょうか。被害意識の改善や避難所への防寒備品の整備も重要となります。ここで次の2点について伺います。1点目、今回の想定を受け防災減災対策を見直す変更はあるのでしょうか。また、早期避難に向けた対応策のお考えは。2点目、昨年9月の定例会で津波ハザードマップ作成の進捗状況を言及しましたが、8月 30 日に着手したとの答弁がありました。その後の経過報告と町民配布はいつになるのかの答弁を求めます。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
伹野 裕之 議員からご質問のございました「日本・千島海溝地震の被害想定について」お答えいたします。はじめに、毎年 10 月に当町が実施している防災避難訓練の内容と参加者の状況について申し上げます。参加対象は、本町・中央町・北星町・東町・節婦町・大狩部1、大狩部2地区の在住者とし、被害想定は午前8時頃浦河沖にてマグニチュード 9.0 の地震が発生し、8時5分太平洋沿岸に大津波警報が発令され、津波到達予想時刻は8時 45 分頃で、津波予想高さは 10 メートルとして、泊津高台をはじめ車両避難の朝日小学校など、全 13カ所を避難場所に実施しております。平成 14 年度以降の参加者人数を見てみますと、全体では平成 15 年度の 1,121 名、対象人数の 30%が最も多く、その後は年々減少し、東日13本大震災が起きた平成 23 年度では 770 名で、対象人数の 21%に止まり、昨年 10 月においては 544 名で、対象人数の 17%となっております。また、地区別で見ますと海岸に接する本町と節婦町の参加割合が高いものの、減少傾向は同様で昨年は本町が対象人数の23%、節婦町が 20%、その他中央町9%、北星町5%、東町5%、大狩部1,2地区 10%となっております。このことにつきましては、昨年 11 月レ・コード館を会場に北星町・東町・夕日ヶ丘、レ・コードの森の各自治会を対象に開催いたしました町政懇談会において、避難訓練の参加状況について問題提起がございましたので、今申し上げた状況を説明するとともに、「一人でも多くの町民が参加されるよう、避難に対する意識の醸成が必要であると認識していますが、有効な対応策を見出せていないのが現状である」旨を回答したところでございます。また、この訓練で、町職員は初動マニュアルに基づき、グループ1として町長をはじめ、課長職及び対策本部付けの職員は徒歩で泊津高台まで避難し、その後高台へ移動して来る公用車で泊津生活館に移動し災害対策本部を設置しております。グループ2は、北星町及び東町に居住の職員が役場庁舎に登庁の上、無線などの防災資機材とマイクロバスを除く公用車全台を左岸道路を経由して、災害対策本部となる泊津生活館に退避させ、その後泊津高台に移動し町長ほか、職員を乗車させ災害対策本部に移動しております。また、一部の職員はこども園のワゴン車で「あいあい荘」入居者のうち、歩行が困難な方を乗車させ朝日小学校まで避難させるほか、徒歩による避難を援助します。これは行動の確認のみで実際に入居者の乗車移動等はしておりません。グループ3は、本町・中央町に居住の職員及び市街地に居住する老人ホームの職員は、老人ホームへ移動して入居者を診療所の2階へ避難させ、職員も同じ場所で避難します。これも行動の確認のみで実際に入居者の移動はしておりません。グループ4は、本町及び中央町に居住の一部職員が社会福祉協議会のワゴン車を移動させ、「ゆーあい天馬」で避難の援助及びワゴン車に乗車させ、朝日小学校まで避難させます。これも行動の確認のみで実際に入居者の移動はしておりません。グループ5は、高江・古岸などの新冠沢に居住する職員が朝日小学校に移動し、車両による避難者の受入れ及び災害対策本部との連絡調整にあたっております。このように、町民の皆さんの避難行動とは別に、町職員は一人でも多くの命を守るべく訓練しておりますことをご理解いただきたいと存じます。なお、冬期の避難所対策として備蓄しているものは、発電機5台、ジェットヒーター4台、反射式石油ストーブ 50 台、毛布 300 枚、断熱シート20 メートル4本、断熱用敷物1帖サイズ 280 枚、灯油タンク6本、ガソリン携行缶5缶、プライベートテント 160 台、簡易ベッド 200 台、段ボールベッド 55 台などとなっております。ご質問1点目についてですが、本年6月以降に北海道が公表予定としている市町村ごとの津波被害想定及び津波の到達時間がこれまでの「45 分」から「おおむね 20 分から 30分」に短くなることを踏まえて、地域防災計画の改定を行うこととなります。また、最大津波高は新冠川河口で 9.3 メートルであったものが、今回 90 センチマイナスの 8.4 メータ14ー、節婦漁港で 9.5 メーターであったものが、今回 80 センチプラスの 10.3 メートルとなったことから、津波の到達時間と津波高を踏まえ、防災避難訓練についても検証するとともに、各自治会で作成する地域避難計画の策定、または改定を協力しながら進める必要があるものと考えておりますし、そういった中で足腰が弱い高齢者など、避難に支援が必要な方については地域住民の力、すなわち共助の力が必要となりますが、自身や家族の避難もある中で、果たして何ができるのか現実と向き合いながら考えなければならない、非常に難しい問題であると認識しているところでございます。現在、津波ハザードマップを作成しているところでございますが、あわせて「防災学習ノート」も作成中で、完成後は津波ハザードマップとセットで全世帯に配布することとしており、備蓄食料や持出品など町民の皆さんが各自でできることを確認、そして準備をしていただくなど、防災意識の向上と自助の力を高める手引きとして役立てていただきたいと考えております。さらに、住民の防災力向上を目的としてNHKが提案する「実感、ハザードマップ」、これは町内の公共施設などを背景に津波が浸水した映像を加工し、浸水イメージが見てとれるポスターでありまして、他市町村に先駆け当町において作成し、津波浸水区域内にある公共施設等 12カ所に掲示するほか、さまざまな会合や場面で利活用し、早期避難や意識の醸成と向上を図りたいと考えております。いずれにしましても、まずは自分の命は自分で守る「自助」の意識と力を高めることが、犠牲者を少しでも少なくする基本であると考えますし、そのためには議員もご指摘のとおり防災・避難行動に対する意識が何より重要であると認識しておりますので、その意識の醸成と向上に向けて今後も繰り返し、またことあるごとに啓発をしてまいりますが、ぜひ議員各位からも地域の皆さんにお声かけなどしていただき、地域住民をリードしていただければと考えますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。ご質問2点目についてですが、新たな津波ハザードマップは現在印刷中であり、3月末日までに納品されることとなっております。新年度に入りまして沿岸地域の新冠市街地及び節婦町、大狩部の各自治会と日程等を調製させていただきまして、津波ハザードマップ及び防災学習ノートの説明と地域及び個人避難計画や防災全般についての意見交換、「実感、ハザードマップ」の紹介などを予定しており、これらを終えたのちに町民配布する予定となっておりますので、ご理解いただきたいと存じます。
再質問 5番 伹野裕之
再質問させていただきます。前段に町長から昨年の津波避難訓練の数値が示されました。全体で対象者の 17%、私それびっくりしました。もう半分以下だったということが驚きです。それで、役職員の避難に対する介助の部分で避難行動の確認だけで済ましているというその実態も改めて知りました。やはり実際に行動を伴った避難訓練を行わなければ身につかないものと考えます。それで、今回の想定を受けていち早くえりも町は浦河警察署と合同で真冬の深夜太平洋三15陸沖を震源とするマグニチュード9の日本海溝型と特大地震が発生し、最大 20 メートル以上の大津波警報を発表したことを想定した津波大津波訓練を今月3月2日午後5時5分に行っております。このように、いち早く対応した自治体もあります。悠長なことは言ってられませんので、毎年 10 月に行っておりますけども、真冬を想定した形あるいは夜や深夜を想定した形での新たな避難訓練の必要を感じると思うので、その部分の対応も十分に図ってもらいたいと思います。それと、早期避難におきましては昨年9月の定例会で私も質問しましたけども、努力義務とされている個別避難計画が必要と考えます。町の方では要支援者名簿を作成されていると思いますので、情報が外に漏れない協定を結び各自治会などと協議して進めるべきはないかと思います。このことにより、職員の負担も減らすこともできると思いますし、地域住民の結束がなされ、そしてご近所さんの障がい者、または高齢者のいち早い避難にもつながると考えますので、できれば個別避難計画をきちっと立ててもらいたいと思います。それと、今回の想定ではやはり認定こども園、小中学校の教育の現場においても改めて防災減災対策の見直しが必要かと察します。その部分について教育長の所見も伺いたいと思います。以上、3点目お願いいたします。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
伹野議員の再質問にお答えいたします。身体的弱者の避難につきましては、大変難しい面がございます。やはり私たちも実施じたいというのはやまやまなんですけども、何かそれによって障害的なもの生じるおそれも十分ありますので、その辺を慎重にしなければならないという一面もございます。ことが起きたときにはそれをある程度割り切った中で行動しなければないということは、当然生じてくると思いますが、そういった中で安全性も考えながら今後も訓練を続けてまいりたいなというふうに考えてございます。また、ご指摘のあったようにそこにつながるもう少し高度と言いますか、もう少し改善の余地があるのであればそれもまた取り入れてみたいなというふうに考えてございます。それと、冬期につきましては私たちも感じているとこもございますので、今後状況見ながらそういう機会がつくれるのであればそういう状況を考えて計画の中にとり入れてみたいというふうにも思ってございます。それともう1つ、障がい的な個別の計画ということもあります。これは非常に前にも言いましたけど難しい面がございます。やはり知られたくないという個人保護の観点もございますので、議員がご指摘のようにそこが漏れないようにということもありますが、やはりそれを言っていたのではこの進展はないというふうに考えてございますので、一面各自治会の皆さんとも協力をいただきながら、やはりできる限りオープンのした形の中でそのときに対応できるような方法が一番よいと私は考えておりますので、時間はかかるかもしれませんけど、そういう方向で自治会とも協議しながら進めたいというふうに考えてございます。以上です。16
答弁 教育長 奥村尚久(教育長は2025年3月まで)
伹野議員のご質問にお答えいたします。子ども園それから小中学校の大津波等の対策についてですけれども、基本とすることは20 分以内に泊津の高台の方に避難するという、基本の部分は高台に逃げるということには変わりはありません。ただし、安全対策の見直しは絶えず行っていかなければならない理由に考えているところです。例えば、冬の防寒の部分もそうですし、国道を渡ること、あるいは津波てんでんこのように子ども達だけで避難できるのか。あるいは移動できない子どもの対応についてではどうなのか。または、保護者の引き渡しだとか放課後に起きた場合どうなるかと、いろんな部分の安全対策の見直しが必要かなというふうに考えているところです。また、新たなハザードマップできた時点でまた踏まえて基本的には高台に 20分以内に逃げるということを想定して今訓練をしていますけれども、いろんな場合もまた想定して安全に避難できるということの見直しをハザードマップができた時点で考えていきたいなと思います。
再々質問 5番 伹野裕之
ありません。