新冠町議会 平成30年第3回定例会 2018年9月19日
タイムラインについて
2018年9月19日、新冠町議会の一般質問で、伹野裕之議員が「タイムラインについて」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。
- 質問者
- 伹野裕之 議員
- 答弁者
- 町長 鳴海修司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 伹野裕之
11番伹野裕之です。議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いタイムラインについて、質問いたします。今回の行政報告の中で、去る9月4日から5日にかけて、北海道の日本海側を通過した台風21号が気象庁からの情報により、日高管内に暴風警報が発令される可能性が高いとの見通しから、早い段階から警戒にあたっていたとのことです。当町の豪雨・暴風雨に対する防災対応は、昼夜を問わず迅速かつ適正に行われており、対応する町職員に対する町民の畏敬の念すら感じさせるものであり、完璧と思われる災害予防対策が取られているものと推察します。町職員に対して敬意を表するところです。7月上旬に広範囲で大規模な土砂崩れや浸水災害などを引き起14こした東日本豪雨は、1府14県で高齢者を中心に226名の死者を出しました。この過去に例のない11府県に大雨特別警戒警報が発令された記録的豪雨がもたらした被害を受け、様々な課題が浮き彫りにされました。地域防災計画、ハザードマップ、タイムライン、市町村が発令する避難情報など防災体制は万全・盤石との防災対策であったはずのものが、脆くも自然の脅威の前に弱点が露呈されたのです。この場では、行政や企業、住民などが行う備えを予測される災害の数日前から時系列で網羅する防災行動計画、タイムラインが注目されていることから、タイムラインに絞って質問いたします。先進地のアメリカでは、2014年ニュージャージー州に上陸したハリケーンを浸水など約300億ドル、日本円で3兆円の被害を出しましたが、タイムラインに基づいた住民避難を進めた結果、死者はゼロとなっております。このことを受け、日本でも各自治体でタイムラインが策定されるようになりました。国土交通省は2014年から国管理河川流域で導入を始め、道内82市町村を含む730市町村で自治体が適切な時期に避難勧告や指示を出すことを目的に特化したタイムラインが策定されています。さらに、バス会社、町内会などの機関を加え、交通機関の通行止めや住民避難の手順などを網羅した多機関連携型タイムラインの策定も相次いでおり、4月現在道内4地域を含む全国19地域で策定が進んでいます。道内4地域のうち、2箇所が日高管内の沙流川平取地区水害タイムラインと沙流川日高町富川地区水害タイムラインです。また、国土交通省によりますと、2015年の関東東北豪雨の際、氾濫危険水位を超えた河川沿いで避難勧告や指示を出した市町村は、タイムラインを策定したところで72%だったのに対し、未策定のところでは33%に留まっているとの報告です。結論として、国土交通省はタイムラインがあれば首長が判断に迷うことなく、被害の最小限化に有効としています。西日本豪雨では、想定を超える雨量に見舞われ、タイムラインが上手く機能しなかった例も見られたとのことで、連携機関による検証をしながらの運用の改善が必要と指摘もしています。これらのことを踏まえて、当町においても地域の特異性を十分に理解・把握した上で、関係機関との連携をしたタイムラインの策定が必要かと思われます。今回の西日本豪雨で、多数の犠牲者が出たのは気象情報の提供や避難指示などが適切なタイミングで行われず、住民側も警戒の呼び掛けを十分に受け止められなかったことが要因と考えられています。これもタイムラインが策定され、それに基づいた避難指示が明記されていれば、犠牲者数を大幅に減らすことができたかもしれません。避難指示を出したけれども、結局何もなかったということは実際よくあります。予想が外れ、何も起こらなかったと批判されるかもしれないと考え、自治体は避難指示に慎重になりがちです。今回何も起こらないのではないかという安易な想定で、市町村が避難指示を出すのが遅れてしまうことは、どこの市町村でも起こり得る可能性があります。タイムラインが策定されていれば、迷うことなく市町村が発令する避難準備、高齢者等避難開始、避難勧告、避難指示と順を追って的確に発令することができるのです。現状、当町ではタイムラインを策定済みなのかどうか、町長のタイムラインに対する所見をお伺いします。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
伹野裕之議員ご質問の、タイムラインについてお答えいたします。議員ご指摘のタイムラインとは、災害の発生を前提に防災関係機関が連携して災害時に発生する状況を予め予想し、いつ、誰が、何をするのかに着目し、取るべき行動とその実施主体を時系列で整理し、それぞれの機関が共有した防災計画のことであり、特に自治体が避難勧告等を発令するタイミングや情報伝達の方法等を整理した行動計画であります。近年、全国的な豪雨災害により、タイムラインの存在がクローズアップされている所でありますが、現在、道内の殆どの自治体では、このタイムラインが運用されていないことから、北海道が中心となり、策定に向けた取組みが進められているところであります。当町におきましては、タイムラインは策定しておりませんが、水害時における避難勧告等の判断・伝達マニュアルに基づき、適宜判断しているところであり、特に大雨災害時には、インターネットにより新和厚別水位局、朝日姉去水位局、豊田水位雨量局の3箇所を監視するほか、職員による目視観測地点を設け、水位の変化を監視しながら河川管理者である北海道が定めた氾濫注意、避難判断、氾濫危険のそれぞれの水位基準に基づき避難勧告、避難指示等の判断を行っているところでありますが、当町の場合、特に新冠川においては、北電ダムの放流によって水位が変わることやこれまでの経験から単純に判断できない状況もあることから、慎重な対応が求められているところであります。現在、北海道による新冠川・厚別川洪水浸水想定区域図策定業務及び新冠川水位予測システム検討業務が、それぞれ今年度中に完了する見込みとなっているほか、洪水時に特化した低コストの危機管理型水位計の設置についても協議されているところでありますので、その成果品等を基に関係機関と協議しながら、タイムラインの作成に取り組む予定としておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
再質問 11番 伹野裕之
ただいまの町長の答弁から、道との連携を図った上でタイムラインの策定に進みたいという答弁がありましたけれども、これはやっぱり早急にですね、防災会議を開いた中で地区防災計画の中にタイムラインを明確に策定するよう求めたいと思います。また、茨城県常総市では、関東東北豪雨で鬼怒川下流域の堤防が決壊し、多くの住民が逃げ遅れた反省を踏まえ、全国で初めて自治体としてタイムラインを作成し、推進しております。ここでは、小学校や地域で作成会を開くなど、全市民への普及を目指しております。当町も同様に、防災・減災を啓蒙する上でも、全町民への普及を目指すべきではないでしょうか。防災はまちづくりの最重要課題と考えます。万全で盤石な防災体制はありません。タイムラインの策定、導入を急いだ中で可能な限り地域の防災意識と防災力の向上を目指すことで、住みよい暮らしよい安心・安全なまちづくりが実現できると思いますが、どうでしょうか。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
再質問について、お答えいたします。タイムラインの策定には、ご承知のように河川管理者である北海道が重要となってまいりますし、個々の調査済まな16ければ町としても一緒に取り進めていくことができません。その辺をご理解いただきたいなというふうに思います。ただ、タイムラインを制定しても、これは何回も見直さなければならないですし、その都度変更もしていかなければならないというふうに思っております。そういった中で、何よりも重要なことは武藤議員のご質問にもお答えしましたが、まず逃げるということが一番大事だと思っておりますので、まずはそこのところを町民の皆さんに広く周知していきたいというふうに考えてございます。また、北海道に対しましては、そのものを急いでやっていただくよう要求はいたしますが、当町に31年度予算というものをしていただいたということは、相当早いというふうに思ってございます。まず、タイムラインを作った河川は、一級河川、国の所管する河川がほとんであるということでご理解いただきたいというふうに思います。以上です。