中頓別町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月9日
なぜ雪崩の事故は起きてしまったのかについて
2020年3月9日、中頓別町議会の一般質問で、宮崎泰宗議員が「なぜ雪崩の事故は起きてしまったのかについて」質問し、町長 小林生吉、産業課参事 永田剛が答弁しました。
- 質問者
- 宮崎泰宗 議員
- 答弁者
- 町長 小林生吉、産業課参事 永田剛
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 宮崎泰宗
それでは、2問目のなぜ雪崩の事故は起きてしまったのかについて質問します。2月1日の午前11時40分頃、敏音知岳南側斜面で発生した雪崩がイギリス人男性の命を奪った出来事もまた世界中に広がり、連日各方面で報道されておりました。よいニュースではなく暗い話題で町が有名になってしまうことを町民は非常に悲しく感じていると思われますが、この2日前の1月30日には占冠村のトマムスキー場でも同様の事故が起きており、大雪で雪崩注意報が連日発表されていた中頓別町でも同じようなことが起こる可能性は十分に想定できたはずです。入山届も出ていたようですが、そのような状況にもかかわらず入山を抑止していなかった責任についてはいかがお考えでしょうか。本件の経緯についてもご説明いただきたいと思います。また、なぜ冬の入山先として近年敏音知岳が選ばれるようになってきたのか。南側の斜面では毎年のように雪崩が起きていると聞いておりますが、町の情報が発信されているSNS等でも危険なバックカントリーを助長するような内容が見受けられます。現在入山は中止されているとのことでありますが、二次災害や風評被害につながる可能性もあることから、その後の状況についても伺います。
答弁 町長 小林生吉
雪崩事故に関するご質問にお答えをしたいと思います。冬山登山についてですが、原則的には入山者自身の自己責任であり、必要な装備の準備や気象状況、降雪状況などの情報収集、技術などを判断した上で入山するものと考えております。国有林への入山は、届出をすれば可能であり、警察においても登山計画の提出を努力義務としていますが、禁止の措置はできないのが現状です。本件の経過としましては、札幌のガイドによるバックカントリースキーのツアーで、ガイド1名と参加者2名が敏音知岳に入山し、南斜面を滑走し、発生した雪崩に巻き込まれたものであります。町としては、バックカントリースキーを積極的に奨励しているわけではありませんが、万一に備えて関係者による連絡会を置いて協議を行ってきた経緯があります。今後における入山の取扱いにつきましては、死亡事故の発生について重く受け止め、今年4月末まで登山道を閉鎖したほか、関係機関と対応を協議していく予定であります。
質問 4番 宮崎泰宗
今回の私の一般質問でいうと、1点目の先ほど新型肺炎ウイルスについては町長から行政報告もあったのですが、本件については行政報告されていないのではないかなというふうに思います。これは、消防であるとか産業課であるとか、行政として対応された部分はあると思いますので、また中頓別町の名前が日本中なり世界中を駆けめぐった瞬間でもあるので、決して小さいことではないと思うのですが、まずこの点についても伺いたいと思います。それと、ご答弁については、前段の部分でなかなか入山を禁止するなどの措置はできないというのが現状であると。これについても分かるのですけれども、極端な話、自己責任なら助ける必要はないのではないかというふうにもなるし、でもそうもいかないではないですか。消防や警察が出動したり、特にこのときは大雪だったので、消火栓の確保なんかに消防は終われていたと思うのです。例えばこういうときに別で火事があったりとか、事故が起きてしまったらというのが最初の質問でも言っている間接的な二次災害につながってしまうというふうに思うので、だからこそこういうことは要らない事故というのは防いでいかなければいけないというふうに考える必要があると思います。そこで、ご答弁の後段にあるように、登山道の閉鎖等という形は取れるということです。これが新聞報道などでもあった入山の中止ということに当たるのかなと思うのですけれども、それでは事故当日の2月1日、中頓別町では最初に質問させていただいたような状況にある中でそのような対応は取れなかったのか。そうなっていなかったから事故後に入山を中止したということだと思うので、この時点で危険な状況になっているから登山道は閉鎖しますということにしていたら結果はどうなっていたと思われるでしょうか、この点についても伺いたいと思います。また、入山届もなく、確認もできないところから登山者なりスキーヤーが入っているとしたら、また状況は違うと思うのですけれども、根本的に敏音知岳での入山のシステム、流れはどのようになっているのでしょうか。夏とか冬とか、もしかしたら季節によってもちょっと違いがあるかもしれないのですけれども、入山届自体は基本的に道の駅に出すわけですよね。だとしたら、これは状況に合わせて、登山道の閉鎖もそうでしょうし、最低でも入山届を出していかれるような方々には今は危険な状態だから入山をしないでほしいとか、特に南側の斜面では雪崩が起きるから行かないでほしいと言うことはできるのではないかなというふうに思うのですけれども、そのような対応を取ることはできなかったのか、これについても伺いたいと思います。それで、実際その後登山道を閉鎖されたわけですけれども、これによって入山の抑止というようなことには現状つながっているのか。また、逆に今回のことが、このニュースなりが本当なら町に来られるほかの方々の足止めになるような風評被害にはつながっていないか。逆にこういうこともあると思うのですけれども、話題になったことでちょっとクレージーな方々がそういう行為に及ぶ、そういう方が逆に来るというような風評被害にはつながっていないか、この点もその後どういう状況なのか再度伺いたいと思います。また、ご答弁の中段部分ですけれども、今回の経緯等についてですけれども、バックカントリースキーのツアーだったということで、これはビューローのほうでも、冬であるとか、冬に限らず、四季によって、今はどうか分からないですけれども、以前最初のころは4万円とか5万円というような高額なツアーを、実際打ち出したかどうか分からないのですけれども、そういうお話があったので、例えばそういうものと今回のものというのは何も関係はないのか。わざわざこんな遠くまで来なければいけない山がスキーのリスキーなアクティビティーの対象になっているというのが疎い者からすると非常に不思議なので、札幌のガイドとされる方のこれは本当に個人事業的なものだったのか、中頓別町とは全く関係のない旅行会社のツアーだったのか、こういった点についても再度伺いたいと思います。
答弁 産業課参事 永田剛(産業課参事は2022年6月まで)
宮崎議員にお答えいたします。まず、閉鎖の措置が取れたのではないかというところでございますけれども、最初の答弁にございますとおり、基本的には自己責任ということで入山をしていただくような形にはなっております。それで、閉鎖をした措置についてですけれども、やはり死亡事故が起きたということを重く受け止めるということと、非常に大きな中頓別町の敏音知岳でまさかこういうことが実際に起きてしまったということを重く受け止めたということと、1日の日に対応に当たった消防ですとか警察ですとか森林管理署、町もそうですけれども、それぞれの対応状況もいろいろ今後検討しなければならないような状況もあるということで、そういうことを踏まえて登山道閉鎖ということにしました。登山道につきましては、森林管理署のほうから登山道部分を町が借り受けておりまして、そういうことで町のほうでは閉鎖ということで、その部分を閉鎖ということでしまして、ホームページも情報発信をしたところでございます。それで、閉鎖によってその抑止ができたのかというところでございますけれども、一部は議員おっしゃったように、そのニュースを見て、問合せは何件かやはり受けておりまして、役場のほうにも来ておりますし、消防のほうにも来ておりますし、結構個性的な方が多くて、自分は大丈夫だというような方が結構多くて、どうして町がそういう閉鎖をするのだというようなお問合せを何件かいただいてはおりますが、そういうお問合せに関しては一応説明をしまして、自粛を呼びかけているということで説明をさせていただいております。ツアーの件でございますけれども、ビューローのほうでやっているツアーではなくて、今回はプロの札幌在住のガイドさんによるツアーということで、少し具体的に申しますと、最初から中頓別町に、敏音知に来る予定ではなかったということで、あの周辺はちょっと天気が荒れておりまして、予定のところに行けなかったということで、それでたまたまいい山があるということで中頓別町に入ったということで聞いております。それと、入山に関するあらかじめ登山道を閉鎖しておけばよかったのではないかという話でございますけれども、敏音知の、今ビューローのほうで登山道自体は管理をしておりますけれども、山のガイドという者は置いているわけではございませんので、山の状況というのはなかなか判断ができないということで、そういうことも含めまして自己責任でやっていただいているという状況でございます。登山のシステムということでございますけれども、基本普通は森林管理署のほうに入山届を出すということで、国有林ですので、そういう入山の仕方になるのですけれども、敏音知の登山に関しましては、道の駅に設置しております入林届を出すことによってそれの代わりになるものということで取扱いをしております。
答弁 町長 小林生吉
冒頭のほうでございました入山の際における自己責任ということでありますけれども、基本的にバックカントリースキー、ほとんどのところは、ニセコとか一部を除いてほとんどのところは管理をしていない状況の中でスキーヤーの人たちが自分たちの判断でそこに入ってお滑りになっているという、今回の件もその範囲に入ります。基本的には、そのエリアが安全であるかどうかということに関する情報提供ということはされていない中で、自分たちが全てその状況の判断も含めてするということにおいて自己責任だというふうに捉えているということでありますけれども、議員おっしゃったように、では遭難したときも何も対応しなくていいのかということになると、そこはまた消防とかの対応としてはやはりそういうわけにはいかず、遭難があれば対応するというのが基本になるかなというふうに思います。この点については、外国なんかではちょっと違う対応もあるというふうに思いますけれども、夏山の登山においても基本は同じかなというふうに思います。ある程度の情報提供をするということにおいても、町が一定の管理をして、そこでの滑走を奨励しているかのように取られかねないところもあって、どういう情報なら、情報提供するにしても、その範囲とか責任の範疇ということもしっかり見極めた上でやっていかなければならないのかなというふうに思います。そういう意味も含めて、そういったことの今後の取扱いを含めて一旦閉鎖、登山道閉鎖という形を取らせてもらって、来年に向かって何ができるかというところは今の段階で明確でありませんけれども、その準備に当たるということであります。永田参事が言ったように、町が何で閉鎖する権限があるのだというような大変厳しいご意見も頂戴をしていて、ある意味確かにおっしゃるとおりでありまして、登山道から入らないで違うところから入って滑っている実態もあると。これについては、先ほども言いましたように止められないというのが実態なので、町が全ての入山を止めているというようなことにはなっていないし、それは現状できないという中で、今後に向かっての対応を考えるということになろうかと思います。一応補足です。
質問 4番 宮崎泰宗
永田参事と町長のほうから、風評被害というか、問合せの関係であるとか、町からの情報提供の関係をお答えいただきました。その辺で再度伺いたいのですけれども、先ほどの私が後段で言ったほうの風評被害の関係で人が来なくなるのと、逆に意図しない形で例えば人が来てしまったとか、大変個性的な問合せとかユニークな問合せが幾つかあったということですけれども、別な意味での風評被害ということについて、事故から10日後の2月12日にオーストラリアの方など4名の外国人の方々が敏音知に宿泊をして、事故が起きた南側斜面を滑って、お亡くなりになられた方が事故に遭った場所であるとか、発見された場所の写真を撮られていたようなのです。これは、例えば亡くなった方の関係者とか調査の方とかでないとしたら、まさに風評被害の一つというふうに思うのですけれども、これについてはどのように把握されておられるでしょうか。最低限ビューローのほうでは、宿泊されていると思うので、どんなような目的で来られているのかぐらいは分かるのではないかなと思うのですけれども、この点どのように町のほうで把握をされているか伺いたいと思います。また、町長のほうから先ほどお答えいただきましたけれども、危険とか安全の情報なんかをどういうふうに提供したらというのは今後の課題かと思うのですけれども、今1点目で伺ったことからも、敏音知岳南側斜面における冬山スキーの入山というのは、恐らく明らかに増えていると見るべきだと思うのです。これは、正直何の情報もなくここにたどり着くわけはないと思うのです。雑誌などで紹介されたからというような見方もあるようなのですけれども、どうも二千十五、六年あたりから町の関連のSNSなんかで南側斜面と思われるところを滑走したのを紹介するような内容があるのではないかということで、最初のご答弁で積極的に奨励しているわけではないということですけれども、もしそういう危険な情報があるのだとしたら、これはしっかり精査をして見直しをかけるべきだと思うのですけれども、この点についても再度伺いたいと思います。
答弁 産業課参事 永田剛(産業課参事は2022年6月まで)
2月12日にオーストラリアから、11日ですか、お客さんが来られたということですけれども、ビューローのほうからは聞いてはおりませんが、別な形で付近の酪農家さんから、外国人の方が入山しているようだという話は別口では聞いております。事故の後すぐ登山道を閉鎖したことに伴いまして、道の駅の玄関の24時間スペースのところに入林届の用紙ですとかいろいろ設置をしていたのですけれども、それも撤去しまして、閉鎖のお知らせをさせていただいていいますので、そこを経由しないで別な形で入山をされたのかなというふうにはちょっと思います。入山の人数に関しては、少し減ってはきているのですけれども、入山の記録といいますか、人数のカウントだけはもともとしておりまして、大体10年ぐらい前から少しずつ冬に登山をしてスキーをされている方がいるというのが少しずつ増えてきたということで、それで町のほうでもそういう状況を踏まえまして、平成28年に連絡会を立ち上げまして、それで関係者に状況の認知をしてもらおうと思いまして、入山の実態を説明しました。それで、記録上の数字でいきますと平成28年に215名です。そこから、29年は158名、30年度は109名という形で少し人数が減ってきているようなのですけれども、実数としてはこれよりも多いと。1名しか記載をされていないケースですとか、全く記載をしない方もいらっしゃいますので、年間でいくと200人から300人ぐらいの入山はあるだろうというふうには見ておりまして、それで実態を関係機関に把握をしてもらいまして、それで少しずつ検討していただくという機会を設けてきた矢先のことでございました。もう一点、町のSNSの関係なのですけれども、今回の質問を受けまして私のほうでも調べられる限りは調べてみたのですけれども、町のほうで情報発信しているというのはちょっと見つけられなかったものですから、もしかするとあそこで滑られた方がされているケースはあるかもしれませんが、ちょっと確認はできておりません。
質問 4番 宮崎泰宗
再度参事のほうからお答えいただいて、どんなものがそれに当たるのかというのは、もしまた後でもお話しできたらいいかなと思うのですけれども、再質問の1点目の外国人の方々の関係、ビューローのほうからは聞いていないということですけれども、宿泊されているのだとしたら、ビューローのほうでは4名の外国人の方々が来ているということは分かるわけですから、何で来ているのだろうなというのは聞かなくても想像できる部分があると思うのです。だから、何ができるか分からないけれども、そういうことも含めて今後の対策なり、敏音知岳にスキーで登られる方々への対応というのはしっかりと考えていく必要があるのではないかなと思います。時間になりましたので、私の質問については以上とさせていただきます。