中頓別町議会 平成21年第2回定例会 2009年6月1日
諮問機関のあり方について
2009年6月1日、中頓別町議会の一般質問で、柳澤雅宏議員が「諮問機関のあり方について」質問し、町長 野邑智雄、まちづくり推進課長 小林生吉が答弁しました。
- 質問者
- 柳澤雅宏 議員
- 答弁者
- 町長 野邑智雄、まちづくり推進課長 小林生吉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 柳澤雅宏
まず、諮問機関のあり方についてお伺いしたいと思います。当町では、環境基本条例や自治基本条例など町の重要な条例の策定に当たり、住民による諮問機関を設置することが多くなっているというふうに思います。住民感覚や目線を立法に生かすことは大切ではありますが、専門的知識を持つ学識経験者の少ない本町において、条例策定を丸ごと諮問機関にゆだねるのは無理があるというふうに考えます。諮問機関の乱立は執行機関の拡張につながることから、一定の歯どめが必要と思いますが、町長の見解をお伺いしたいと思います。
答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)
柳澤議員さんの諮問機関のあり方についてお答えをいたします。平成12年4月に地方分権一括法が施行され、自己決定や自己責任の強化、機関委任の廃止、規制緩和等によって自治体政策の決定方法が大きく変化し、情報の共有や住民参加により地域づくりに住民が参加する仕組みが一般的になってきました。このようなことから、本町も住民参加による地域づくりを目指し、主要な施策については各種審議会を設置し、諮問をしてまいりました。しかしながら、質問にあったように専門的知識を持つ学識経験者の確保が難しい面もありますので、住民のまちづくりへの参加権利を侵害しない範囲内で考えてまいりたいと、このように考えております。
質問 6番 柳澤雅宏
ただいま答弁がありましたけれども、自己決定、そういう時代に入って、住民参加の仕組みをつくって地域づくりに生かすと、それで参加権利を侵害しないように考えていきたいということでありますが、私も住民の意見を聞く、最初申し上げたとおりに住民参加をさせる、住民とともにまちづくりを考える、そのことは大変すばらしいことですし、小規模自治体になればなるほどそういうものの必要性というのは当然重要視されるのかなというふうに思います。ただ、住民の意見を聞くときに、どういう意見の聞き方をするかというのが私は大変難しいものがあるなというふうに思います。聞く側が住民にどういう青写真を示して意見を聞くかということで、その住民の答える反応あるいは答申というのは物すごく変わるのだろうというふうに私は思います。それで、あくまでも、これは言い出したら切りがないので、例えば1点、今回の前文にも何とか盛り込もうと思ったのですが、委員の全員の合意は得られなかったわけですけれども、二、三日前にも新聞にその関係の報道がされておりましたけれども、アイヌ民族に関する考え方です。国では、平成9年6月にアイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律を策定した。国で法律をつくったのです。それで、昨年6月、国会でアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議が採択された。国連、国際的な社会においてもアイヌ民族は先住民族だよと、そういう決議がされている。当議会においても、19年12月にアイヌ民族に関する総合的施策確立のために国に審議機関を設置する意見書、これは議会で全会一致で意見書を出している。これほどアイヌ民族が先住民だということが取り上げられているのに、中頓別という町で、皆さんご承知のとおり確かにアイヌの人と接することはないですけれども、地域、地形、山、それぞれアイヌ語がずっと生かされて、その言葉を私たちは何の不思議もなく平然と使っています。そうすると、それはもうアイヌ文化を継承して、その中で生きてきているということだと私は思うのです。それで、言うまでもなく、アイヌの人たちというのは大変自然をとうとび、自然を神としてあがめて、そして過剰な狩りはしない。それから、乱獲、自然を壊すようなことはしない。そして、自分たちがとったものは、自然の恵みとして絶対無駄なものは一切出さない。それから、自分たちだけではなくて、この地球上に生きている生物が食べるもの、鳥が食べるもの、それもその生物のために残しておく。これは、自然の摂理をずっとアイヌの人は守ってきたからだというふうに私は思います。それで、今回環境基本条例等についていろいろ議論もしてきてはいますけれども、それは懇話会の方々もそうだと思います。ただ、アイヌの人たちの生き方を見れば、持続可能な環境型地域社会だとか、生物多様性の保全だとか、それから自然環境の保全なんていうことをあえて議論しなくても、アイヌの先住民たちが生きてきた、その姿を見れば、それは議論するまでもないだろうと。要は、アイヌの人たちそのものが環境基本条例をそのまましょって生活していたような人たちではないのかなというふうに思うのです。そうすれば、懇話会の中でこういう議論が果たしてされたのかなと。そうすると、もう少し条例をつくるに当たって大事にしなければならないというもののポイントというのはまた変わったのだろうなというふうに思うのです。町民の方々、具体的に名前は出しませんけれども、役場職員はプロだと、だから役場職員の言うことは間違いないのだと、それを前提にそういう懇話会や検討会に臨んでいるのです。そうすると、担当する方がどういう青写真を持って、どういう意見を聞こうとするのか。だから、条例等について、条文までではなくて理念、目的、そこで大事にするものは一体何か、そこら辺を整理するのが諮問する限界かなと。だから、諮問の仕方は私はたくさんあると。こういう問題を深く懇話会で議論されたのか、まずその点を例えばの例としてお伺いしたいというふうに思います。それから、2点目は、言うまでもないのですが、諮問機関が答申されても、それをもとに町側が案をつくるわけでしょう。そうすると、必ずしも答申どおりに案ができ上がるとは限らない。また、町側がそれをもとに案をつくって議会に出しても、議会がその案どおりに決するということに限らないと。そういうことをまず諮問するときに諮問の委員さんに十分理解してもらわないと、正直言って今回の環境基本条例に関しては議員もかなり諮問機関には気使いました。ただ、諮問機関に気を使うとというか、余り諮問機関の、いいものはいいでいいのです。ただ、そうすると議会は要らないのでないかと、諮問機関に全部ゆだねて諮問機関につくってもらえばと、あるいは諮問機関から出されたものをそのまんま案にするのなら、役場職員要らないのでないのという話に私はなると思う。だから、諮問されることは結構です。ただ、答申を受けて、それを案としてどうつくり上げるか、これは職員の仕事だと思います。だから、答申どおりになるとは限らない。その案が議会で絶対通るという保証はないでしょう。だから、そういうことはあり得るのだよということをまず答申するときには諮問委員の方々に大前提として理解してもらいたいと、そのことについてまず見解をお伺いしたいというふうに思います。それから、3点目は、これらの諮問が地方自治法上の附属機関というふうにとらえてよろしいのか。その点をお聞きしたい。それに絡めて、地方自治法第138条の4第3項、ここに、普通地方公共団体は、法律または条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として自治紛争処理委員、審査、諮問または調査のための機関を置くことができるとあります。附属機関だとするならば、諮問機関を設置するときの条例が私は必要になるのでないかというふうに思いますが、条例が整備されているのかどうか。以上4点について再度お伺いします。
答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)
環境基本条例の諮問過程の中でアイヌの先住民族等の関係について議論されたのかどうなのかということについては、担当課長のほうで後ほどお答えをさせていただきたいと思います。答申を受けて、私どもはその答申を尊重するという基本的な考え方を持って今まで仕事をやってきたわけでありますけれども、その答申の方法論にもいろんな答申の仕方があるだろうと、こう思います。そういう意味では、答申どおり条例が制定をされているのか、または答申をもとに条例を担当者が制定をしているのか、その辺についてはこうだああだということを申し上げられませんけれども、答申については尊重して、それを生かして議会に提案をすると、こういうようなのが一般的やり方でなかろうかなと、このように思います。そういう意味では、100%尊重するのか、50%尊重するのか、80%尊重するのか、それぞれの考え方によるだろうと思いますけれども、しかしながら諮問をしたということについては一つのお願いをしているわけでありますから、それを少なくとも尊重して、それを生かして地域づくりに反映をしていくと、これが一般論でなかろうかなと思います。それから、諮問機関が附属機関かどうなのかと、こういう指摘でありますけれども、私は諮問機関が附属機関というとらえ方をするのかどうなのかということについては、ここでなるよと、そういう見解は私は持っておりません。法律的にいえば附属機関だとか行政委員会だとかいろいろありますけれども、条例を持って諮問機関を設置しているわけでありませんから、附属機関という認識は持っていない。しかしながら、いろんな問題を諮問しているわけですから、先ほど言ったようにできるだけ尊重すると、こういうようなことが一般論でなかろうかなと、このように思います。1番目の問題については、担当課長のほうから答えます。
答弁 まちづくり推進課長 小林生吉(まちづくり推進課長は2012年3月まで)
まず、アイヌ民族の文化の継承的な部分について懇話会の中で議論されたかということについては、そういう趣旨での議論はされておりませんし、私どものほうからもそういう情報提供ということは行っておりません。ただ、ちょっと余計なことかもしれませんけれども、確かに職員が審議過程において果たす役割というもものも大変大きいところありますけれども、住民の皆さんに、職員は今事業に関していうとかかわりといってもせいぜい1人か2人の見識しかできない。それを補っていただくという趣旨で住民の皆さんにいろんな意見を出していただいて議論していただいているということでありますので、そういう面では決して職員の動きが審議のすべてに大きな影響があるというふうにはとらえられないのではないかというふうに思います。
質問 6番 柳澤雅宏
諮問機関にどう対応していくかというのは、私がさっきも言ったけれども、大変難しいのかなというふうに思います。アイヌ民族に関しては、私は何とか入れたかったけれども入れることはできなかったので、残念だなという思いがちょっとあって申し上げたのですけれども、これはあくまで例で、アイヌを入れなかったからいい悪いということでは私はないと思う。ただ、先ほども言ったようにどう情報を提供するか、あるいは諮問機関にどこまでやってもらうかというのはある程度担当者のほうで先ほど言う青写真を持って接しないと、答申された方々も一生懸命、おおよそ夜集まっているのでしょうから、仕事が終わってから。短い時間の中で何回も出ていって議論をしてというのは大変な作業だと思います、担当されている方々は。であるからこそ、余計どういうものを目指すのだというものはきちっと持って、その上で意見を聞くということにしないと、諮問された諮問機関も困るのではないかと。もう一度言いますけれども、最終的に町長が言う何十%尊重するかはともかく、必ずしもそのとおりにはならない可能性があるよということは、まず諮問機関の方々に諮問される前に十分理解された上で検討してもらうようにしないと、議会の対応というのも非常に戸惑いを持つし、やりづらいものが出てくる。それは先ほど申し上げたとおりなので、これはお願いにしておきたいと思います。それから、附属機関等は考えていないということなのですけれども、そうすると町長の私的機関なのかなと。報酬が払われて、支給されていますよね。それで、当町の場合は設置要綱に基づいて設置されて、ここに報酬の対応の仕方が議会の議員等の報酬及び費用弁償ということで、これは町と議会が設けたので、各委員等の報酬及び費用弁償、この条例を使っているのだろうと思いますけれども、これを適用して、多分23、24、その他の審議会、委員会の委員、これが日当として支払われているのだと思います。ただ、私もいろいろ調べたのですけれども、日当をこういう形でこれに基づいて払うということは非常勤職員の身分ということになるのでないかと。そうすると、非常勤職員を置くに当たって、条例がなくてどうしてここから日当が支給されるのだというところに私はちょっと疑問を持つ。これは、附属機関でなくて町長の私的諮問機関なら、それは町長がポケットマネーで払えばいいだけの話で、ここから支給されるということは附属機関として非常勤職員という取り扱いをしているのだろう。ならば設置条例というのは先ほど申し上げた地方自治法138条に基づいて私は必要なのではないかというふうにお聞きしたつもりで、その点の報酬を支払う根拠はどこに置いて払っているのだということについて最後お聞きしたいと思います。
答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)
お答えをいたします。私は、一般論的に諮問機関は全部報酬を払っているかどうかと、こういうような質問に対してお答えをしたのであって、環境基本条例の策定をする懇話会だけの問題として答弁をしたわけでありませんので、附属機関としてそれぞれいろんな諮問機関つくって今まできたわけでありますけれども、それによっては費用弁償しか払っていない諮問機関というのですか、そういうのもあります、はっきり申し上げて。ですから、一般論として諮問機関が地方自治法138条に基づく附属機関、全部がそういう認識を持ってやったわけではなく、それぞれ懇話会または諮問機関等々によってとらえ方が変わっている部分があると、そういうようなことをお話を申し上げて、一般論で話しました。私も全部を承知しているわけでありませんけれども、この面についてはもう少し勉強させていただいた中でお答えをしたいなと、このように思いますので、ちょっと時間をいただきたいと思います。
答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)
地方自治法の138条の4、十分内容を精査をさせていただきました。そういう意味では、法律に基づいたり、または条例で諮問機関等を置くことができるということでありますから、諮問機関を置く場合については条例を制定をして諮問機関を設置をすると、これが正しいスタイル、やり方だと改めて認識をさせていただきました。そういう意味で、今お話があったような部分について改めるものは今後改めていかなければならないだろうと、こういうようなことで、担当者と私どもの若干の行き違いもあって条例を制定しないで諮問機関を置いたという部分もありますので、謝罪をしながら、今後二度とこういうことがないように改めて地方自治法等の精査をして今後の対応をしていきたいと、このように思います。
質問 6番 柳澤雅宏
それでは、そのことがひいては執行機関の拡張の抑制、歯どめにも議会としても役割が担えるのかなというふうに思いますので、今後の対応についてよろしくお願いしたいというふうに思います。