みんなの議会

中札内村議会 平成24年6月定例会 2012年6月14日

本村の対応について

2012年6月14日、中札内村議会の一般質問で、笠松直議員が「本村の対応について」質問し、村長 田村光義が答弁しました。

質問者
笠松直 議員
答弁者
村長 田村光義

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 4番 笠松直

広報「なかさつない」6月号に「エゾシカの生態を知ろう」との特集記事が出ていました。すでにビートの移植も終え、エゾシカによる苗の食害が心配される現状で時宜を得た広報内容だと思います。そもそもエゾシカは、旺盛な繁殖力と天敵であるエゾオオカミとのバランスの上に生息していたものが、明治以降、肉や、皮、角を取るための乱獲により、一時絶滅寸前となったものです。一方、天敵であるエゾオオカミは畜産保護のための積極的な絶滅政策がとられ、記録によれば1900年ころには絶滅したものと思われます。その後、明治、大正から昭和30年代までの長期に渡り、エゾシカの禁猟と保護政策がとられ、天敵も存在しない中で、現在では全道で65万頭余りが生息しているものと思われ、平成23年度の農林業への被害は59億円であったとの報告がなされています。道は、増えすぎたエゾシカを平成28年に38万頭に減少させる目標を立てましたが、例えば、平成23年度の捕獲目標15万7,000頭に対し、実際の捕獲数は11万頭に止まっています。これは銃に対するさまざまな規制が、狩猟による有害鳥獣駆除の妨げになっているのであって、社会の安全性の観点からある程度やむを得ない面を否定できず、エゾシカについても今後急激な減少は期待しにくい状況にあります。また、道は市街地に出没するエゾシカに対し、市町村などの地域での対応マニュアルを作成するまでになっています。こうした全道的な状況を踏まえ、本村の対応についてお尋ねします。1、天敵であるオオカミの再導入がささやかれていますが、この考えについての見解を伺います。2、エゾシカ対策は今後長期に渡るものと考えられますが、農家個々の対応では対処しきれず、全村的な対応が必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。3、全村的な対策が確立されるまでの間、シカを寄せつけない薬剤などへの助成は考えられないでしょうか。以上3点についてお伺いします。

答弁 村長 田村光義(村長は2017年6月まで)

エゾシカによる被害の現状と対策についてでありますが、1点目のオオカミの再導入については、北米やヨーロッパの一部の地域で、食物連鎖上位種を回復させることで、駆除対象動物の個体数抑制を図ろうとする取り組みが報告されているようです。日本でも同様の取り組みを進めようとする動きもあるようですが、具体的な情報も入ってきていないことから現段階では現実的な方法ではないと判断しております。2点目の全村的な対応については、これまでの対策が猟友会の会員の皆さまの協力で銃器による駆除を中心に実施してまいりました。しかし、猟友会の会員の皆さんもそれぞれ仕事を持っておられることなど、農家の皆さんの駆除要請に対して迅速な対応が困難であったことから、狩猟免許を取得し許可を受ければ、自ら駆除することができる「くくりわな」による捕獲の普及を推進することとしておりました。しかし、エゾシカの被害を防止するためには、ご指摘の通り全村的、広域的な個体数の減少が必要であり、9月末の駆除期間終了後、新たに村として駆除期間を設定し、猟友会に協力いただきながら、一斉捕獲にも取組んでみたいと考えております。3点目のシカを寄せ付けない薬剤購入への助成については、本村でも一部の農家で使用しているとお聞きしておりますので、その効果や持続性などについて検証するとともに、他市町村の状況なども調査の上で判断したいと考えております。

質問 4番 笠松直

1点目のエゾシカなのですけれども、これは自然保護に対する基本的なスタンスについてだったのですね。自然保護とか動物愛護とかいうのですけれども、基本的には我々人間のための、人間にとっての自然は何であるかということなのだと思うのですよ。だから、本当に自然に野放しにするのだったら、もう単純に弱肉強食、強いものが勝って弱いものが滅んでいく。そういう自然なのですね。でも、我々が望んでいるのはそうではなくて、今ある調和を保っていこうということだと思うのです。実際、昔から天敵を使ってという方法はあったけれども、僕が知る限り、うまくいった例というのはあまり見られないのですね。やっぱり人間が人間の持っているその力で自然をコントロールしていくということなのだろうと僕は思うのです。そういう考えについていかがでしょうか。

答弁 村長 田村光義(村長は2017年6月まで)

大変難しいというか大きな問題というか、どうしても、いわゆる自然界とこういうふうに人間が住む世界はどこかで接しているとすれば、この問題は必ず起きますし、そのことをどうコントロールしていくかというのは、動物側ではなくて人間だというふうに私も思います。本村考えても、ただいまはシカの話ですけども、クマ、あるいは、最近ではアライグマもいますしキツネもいるということで、その適正な数にどうやっていくかというのは、経済活動とのバランスで非常に人間ににとっては大きな問題であろうというふうに思います。そのことが自然界の中で解決がして、いわゆる摩擦が起きないのであれば一番理想なのですけども、両方を見ながらやはり人間の側がコントロールすることでしかこの問題は解決しないのではないかなというふうに私的には思いを持ちながら、実際に被害が起きているということで、現状対応しているのが考え方でございます。

質問 4番 笠松直

次、2点目になりますけれども、これは全道的な問題で、23年、北海道は15万7,000頭捕獲したい。中札内でも目標があって150頭なのですね。桁がまったく違うし、やっぱり全道的に増えていると。やっぱりそこを何とかしてもらわないと。中札内村でどうしようこうしようと言ったって、それはもう多分とるに足りない問題だと思います。なんだけれども、しかしやっぱり中札内の農家がこのままでいいのかということで、ここでは村に限って議論したいと思うのですが、やっぱり答弁にありましたように、現状ではくくりわなでもって個々に農家が対応してもらうということ以上にはないようですね。銃器といっても鉄砲というのは厳重な管理がなされています。例えば、車の中から撃ってはいけない。道路から撃ってはいけない。夜間は撃ってはいけないという厳重に管理をされています。これは当たり前のことで、我々人間を守るためには仕方がないのですね。そういうことからすると、くくりわなを持ってもらって、各農家が自分の畑に獣道を見つけて仕掛けてもらうということが、現状では仕方がないのかなと思うのですね。これもいろいろ話を聞きますと、人間とシカの知恵比べみたいなところがあって、この方法だけでやっぱり急激にシカが減るともちょっと考えづらいと。それで、全村的な対応をということなのですけど、何人かのハンターの方とか農家の方の話を聞きましたら、その中に、例えば、西札内の奥からピョウタンにかけて、あそこ決して禁猟区ではないのでしょうけれども、実際に人間が入っていけない、道路止まっていますから。動物側からすれば実質禁猟区になっていて、あそこがどうも中札内の近辺での繁殖地になっているのではないかと、想像なのですよ。もしそうであれば、1年に1回とか2回とか時期を決めて、その日だけはハンターにだけ道路を開放して、つまり、一般の人は通行止めにして、そして猟をやってもらうとかいうような方法なんかはどうかと。何かあそこ、シマフクロウが生息していて、環境省が絡んでいるか何かしているのですかね。いずれにしても、そういう大規模なことをやるとすれば、本村だけではちょっとやりづらいと思うのですね。道の方も、振興局にエゾシカ被害防止対策指導チームとかというのができていて、道の話では、何かここを通して市町村にアドバイスをしているのだというのですが、例えば、こういうところにアドバイスを求めるにしても、これは窓口は当然村になりますから、村が取組んでもらわないと話は進まないということで、やはり、いま一歩、単に個々農家にくくりわなに期待するのではなくて、村もできることがあるのではないかと。あまり経費をかけずに知恵を絞って、汗を流してもらえばできることはあるのではないかということで、こんな例も出してみたのですけども、今、多分村の方も承知していると思うのですね。いかがでしょうかね。こんなところで1年に1回か2回に限って猟をやってみるなんていうのはいかがでしょうか。

答弁 村長 田村光義(村長は2017年6月まで)

お話の全道的な問題だとかについては、ご意見の通りでして、増えすぎた、問題が後手にまわっているということで、全道的にも全部承知しているわけではありませんけども、国のいわゆる管轄のところ、あるいは、自衛隊の協力。そういった今までに考えられなかった対策も道としては打ったり、あるいは、お話のように銃の取扱いの中での制限を少し突破して、餌付けをして撃つだとか、あるいは通行止めにして撃つだとか、随分そういった意味では全道的な取組みではいろいろやられているということも情報としてありますし、今、指導チームの話もありましたけども、そういったチームも絡んで当然やられているのだろうなというふうに、今推測をしています。その上に立って、村の対策について、もう少し拡大できないかというような、こういう具体的なご意見もありました。スタンスとして前から申し上げているのは、村としてやれることをとりあえずやって、まずは直近で出さないことには全道も減りませんので。ましてや被害は側にいるシカが被害が出るということですから、そういったことで拡大をしてきておりました。ちょっと回答の中で具体的に言っていなかったものですから、今のような情報、後半の、一斉に西札内地区の話もありましたし、冬期間の猟友会の皆さんと意見交換の中では、そこまで、スノーモービル持って行けないだとか、当然捕れたときの後の搬出のことだとか、いろいろ具体的に、ただそこにいるというだけでは駆除できないというこういう問題も提起されておりましてので、今回取組みたいというのはそういうことももう少し猟友会の皆さん協力が得られるとすれば、そこまで村の方で除雪を、例えば、ピョウタンの滝側からあの辺一体にかなり集中しているという情報も、今のお話のとおりありますから一度やってみるだとか、あるいは、退牧後の牧場に相当現れているということで、その辺の規制含めて、撃てるかどうかも含めて、今、担当では検討したり、総合振興局とも情報交換したり、今しておりますので、そんな中から、村としてやれることは、今年度も途中ででもやっていきたいと。ただし、このことは今までも随分協力いただいておりますけども、猟友会の皆さん、了解得てやることなものですから、その辺の話はさせていただいておりますので、了解が得れればそういうことには積極的に取組んでいきたいと、こういうふうに考えております。

質問 4番 笠松直

どっちにしても村の中だけでできる方法というのは限られると思いますね。いろいろと知恵を絞ってみてください。それでは、3点目なのですけれども、もともと全道的に増えすぎているのが原因ですし、これを早急に減らすのもどうも現実的ではないと。だとするならば、一方ではやっぱり農家の被害が今後も続くのですね。これは考えようだけれども、一種の人災だと。すでに昭和30年代にもう増えすぎているぞという警鐘が鳴らされているのに、だまってそれを見て、その結果、農家が、例えば、中札内に限っても、昭和20年でも4,400万円、21年度でも4,800万円と。表に出てきただけでもこういう被害があって、これに対して、例えば、23年度かな、くくりわなの補助、21万円か22万円かな。それぐらいの補助ではなくて、もう一歩進んだ、基本的にこれは人災だという観点に立ったその支援策を講じられないかと。たまたまここで臭いをつけてというのは、そういうものを使ってある程度成功してきたという人の話を聞いたものですから、こういう例を出してみましたけれども、皆さん、かかしをつくったり、あるいは網を張ってみたり工夫をしていますね。それに、野放図にお金を出し続けることはもちろんできません。できませんけれども、何か支援策を講じられないかということでこういうお尋ねをしております。よろしくお願いします。

答弁 村長 田村光義(村長は2017年6月まで)

全体的な支援というご質問かというふうに思います。先ほども答弁ちょっと触れましたけど、使っておられる方の情報も担当は押さえて、聞きますと、当然そういうものは少しずつ効き目が落ちていきますので、どんなことなのかなというのと、先ほど随分知恵がという話ありましたけど、まいたところはいいのですけど、一斉にやらないとまた違う畑に行くだとか、いろいろ薬剤の関係はそんなことなども話題となっているようです。全体的なお金を決めて、この範囲内でということは先ほど言ったように、やれることはやりたいというふうに思っているものですから、今、具体的に、他の町村ではネットを全部山側に張るだとか、いろいろやっておられる。それはそれで効果の出る評価があればいいですけど、投資も相当、例えば仮にうちで言うと、川を伝って、多分移動されているとすれば、では、二本の、向こう側もありますので、川に全部張ることが現実的な本当にいいことなのかということも、評価はしていませんけど、どうも考えると、そのことも、では、誰が管理してどうなのだということ含めて非常に大きな問題なので、ちょっとそこにはいかないかなと。今言われているシカの対策ではそんなことの整理をしています。ただ、先ほど言いましたように、新たな取組みで効果があるとすれば、継続して減らすこともやぶさかではありませんし、違った形でお金の問題でなくて、方法としてあれば、それも村にあえばやっていきたいと、こういうふうに思っていますので、積極的な支援という言い方されて、農業者の方を見ているかなというふうに思いますけど、捕ることがやっぱり一番いいかなというふうに私は考えているものですから、そこには積極的にやっていきたいなと。被害に対してどうこうということは、これは非常に判定も含めて難しい問題等々があると思いますので、そちらの方に重点を置いて、今しばらく情報収集なり、いい方法を猟友会の皆さんの意見いただきながらやってみたいと、こういうふうに思っています。

質問 4番 笠松直

最後に、やっぱり一筋縄ではいかないのですね。例えば、くくりわなにしても、さっき言ったように、動物と人間の知恵比べのなところもありますし。中札内には、例えば、鳥獣被害対策協議会というようなものもあります。そういうところで、村の中の経験と知恵、そういうものを出し合うような場もこれから考える必要があるのではないかと思います。そういうようなことも検討していただくことをお願いして質問を終わります。

出典:中札内村議会 平成24年6月定例会 2012年6月14日 議事録 PDF(7ページ) 間違いを知らせる