紋別市議会 平成23年第4回定例会 2011年12月12日
農業振興対策について
2011年12月12日、紋別市議会の一般質問で、石田哲夫議員が「農業振興対策について」質問し、市長 宮川良一、農政林務課長 野呂田厚司、企画調整課長兼定額給付金等給付事務対策室参事 尾形勝己が答弁しました。
- 質問者
- 石田哲夫 議員
- 答弁者
- 市長 宮川良一、農政林務課長 野呂田厚司、企画調整課長兼定額給付金等給付事務対策室参事 尾形勝己
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 石田哲夫
私は、未来の会の一員として、さきに通告しています事項について質問させていただきます。宮川市長におかれましては、2期目の折り返しを経て、公正公平を政治理念として掲げられ、もろもろの政策実現に向け精力的な市政の運営に奔走されていることに心から敬意をあらわします。あわせて、ご自身の健康に留意の上、山積している市政運営の重要なかじ取りについて引き続きご尽力賜りますようにお願いを申し上げます。初めに、本市の地場産業、とりわけ第1次産業の一翼を担う農業振興対策について質問をさせていただきます。最初に、農業担い手確保対策の樹立についてであります。私は、過去の一般質問の機会を通じ、本市農業の現状と課題について討論させていただきました。その中で、広域的な乳牛預託牧場の開設や組織的農業経営の育成など、宮川市長の地域における産業振興に対する思いに触れ、数々の施策実現を得たことに改めて感謝を申し上げる次第です。一方で、我が国の農業従事者における就労年齢の構成を見ると、熟年層による農業経営形態が大勢を占め、次世代の農業を継承すべき担い手が急速に減少している実態が浮き彫りとなっています。この傾向は、府県における農業構造と比べ、比較的専業化が進んでいるとされる本道並びに本市農業にあっても例外ではなく、関係機関を含めてこれらの人材確保が喫緊の課題であります。JAオホーツクはまなすの調査では、現行における農業経営体の年齢構成、担い手の有無、配偶者の確保等と現状の分析と中期的な農業就業予測のもとで今後10年程度を見据えた場合農業経営からの離脱者が急増する要因が明らかだとして強い危機感を抱いています。その背景となる実態を申し上げますと、全農業者のうち既に65歳を超えており、経営を継承すべき担い手が不在の農業者が7.4%、10年以内に65歳を迎え、同じく担い手不在の農業者が23.7%、経営者が50歳前後に達し、未婚などの理由で高齢に差しかかっている両親の手助けにより営農を維持していて、両親の就労支援が困難となった場合営農継続そのものが不安視される農業者が6.8%と、これらを合わせると実に38%の農業者が向こう10年間に離農あるいは経営の縮小を余儀なくされることが予測されるとしています。今日までの地域農業は、離農跡地を近隣農業者が取得し、あるいは就労対策などによって農地の有効利用と生産規模の拡大を図ってまいりましたが、このようなゴールなき規模拡大は今や家族経営の限界規模に達しており、これ以上に離農が進行した場合は農地の引き取り手がなく、耕作放棄地が増大する懸念があります。これらの危機的状況を勘案した場合、喫緊の優先課題はいかにして担い手となる就労者を確保するか、そのことに尽きてまいります。本市では、平成9年度に紋別市新規就農者誘致事業補助金交付要綱を定め、農業経営に意欲がある農外からの新規参入者を誘致する事業を展開し、現在までに5戸の受け入れを実現、うち4戸は地域でも中堅的な農業者として日々の営農活動を継続し、あわせて地域集落の一員として積極的な社会活動に参加するなど、当該事業の支援効果が顕著にあらわれたものと評価を得ております。そこで、第1点目の質問ですが、農林水産省は持続可能な力強い農業の実現に向けて新規就農総合支援事業を発表し、将来の我が国農業を支える人材の確保を目指すとしています。この支援内容を読むと、本市が定める要綱が意図とするポイントと大きな差異はありませんが、政策目標や補助額、人材育成、農業経営者教育の拡充がされております。このことから農場リース円滑化事業や農業担い手育成支援事業など、国以外の各機関が同じ目的で展開をしている事業との整合性を含め、この際ですから中途で改正をしたものの15年近く経過する本市の新規就農者誘致事業補助金交付要綱をより事業の展開に有効な施策を盛り込み、見直しすべきと考えますので、その見解をお示しください。質問の第2点目に、新規就農者を目指す希望者の農業研修期間中における居住施設についてであります。本件は昨年の第4回定例会で同様の質問をさせていただいた際に、農業研修センターの設置は農協や普及センターなど関係機関と連携し研究するとの前向きなご答弁を得ましたが、担い手対策の構築が本市農業の緊急的課題でありますことから、早急に検討すべきものと考えますので、ご見解をお聞かせください。次の質問ですが、新規就農対策では受け入れ側の確かな体制整備が重要であります。このことから、10年後をめどとして65歳に到達し、なおかつ担い手が不在である農業者を対象に農業生産基盤と農地の需給状況、畜舎施設の状況、農業機械の装備、農場の一括譲渡希望等々について総体的に調査を実施して、新規就農者へ一括譲渡を希望する農業者を登録しておき、技能者が一定の農業研修を終えた段階で計画的に、しかも円滑に経営開始ができるようにすべきと考えます。そのためには地域農業担い手センターの機能充実を図り、役割を分担しながら実務の遂行に当たるべきと考えますが、ご意見をお伺いいたします。次に、4点目の質問ですが、農業経営を継承すべき後継者の配偶者確保の問題であります。これも過去の一般質問で議論をさせていただきましたが、深刻かつ緊急を要する課題ですのでお許しを賜りたいと思います。本市では農業委員会を窓口として紋別市、JA、青年部、女性部の代表を構成員として後継者対策協議会を組織し、京都女性との交流会や地元女性との出会いに関する支援活動、さらにグリーンパートナーとして人材銀行推進員の活動など、一定の予算措置を図って推進しています。しかし、これらの対策は近隣町村でも同様の措置で対応を図り、推進しているようでありますので、JA区域の関係市町村が連携し、行政の垣根を越えた対応を必要と考えますが、ご見解をお示しください。5点目に、後継者の配偶者確保は何よりもパートナーとの出会いがスタートです。しかし、往時には地域の青年団活動など出会いの機会も豊富でしたが、最近では後継者とはいえ農業生産現場の貴重な戦力であり、時間的な制約もあって難しい環境となっているのが現状です。近年、婚活、街コンという言葉がはやっていますが、これも一般的な社会現象として昨今の若者の背景を映し出していると思われます。ぜひ本市でも従来の女性との交流会から一歩前進させる方向で後継者と女性の出会える機会を企画されてはいかがでしょうか。次に、家畜伝染病、防疫対策の充実について質問させていただきます。乳牛並びに肉牛における法定伝染病を含めて多様な疾病発生が増加しており、宮崎県において広範囲で発生した口蹄疫や平成13年に北海道中心に全国で猛威を振るったBSEなどが挙げられ、発生地域や当該牧場では甚大な被害を受け、廃業に追い込まれた事態も記憶に新しいところです。幸いにも本市においてはこれらの重大な伝染病の発生は認められなかったところですが、このほかではヨーネ病やサルモネラ感染症など伝染性の疾患が恒常的に発生し、多数の家畜が淘汰されるばかりでなく、酪農並びに畜産経営に及ぼす経済的な損失は少なくありません。これら伝染性疾患や一般疾病の対応として未然に防止することが肝要であることは言うに及びません。農業者サイドでは病原菌の外部侵入を防衛する観点から、経営敷地や畜舎の消毒、殺菌など、日常作業の基礎的な衛生管理を実践していますが、特に伝染性の高い疾病についてはワクチンの接種が有効とされています。現在、ワクチンの投与については法令で義務化されているわけではなく、自主的な対応とされていますが、既に家畜市場への上場や共進会出場牛、公共牧場利用家畜など不特定多数の家畜が集合する施設利用の開設者がワクチン接種を施設利用の条件としているほか、肉牛系にあっては子牛から多頭数の導入があることで食肉としての安全性と地域ブランド化を図り、疾病による経済損失を未然に防止することなどから、全頭のワクチン接種プログラムに基づいて接種している状況にあります。しかしながら、酪農分野では、さきに述べたように、家畜市場などの施設利用時以外での接種率が低い状況にあり、家畜の事故率低下による損耗防止対策が急がれていることから、JAでは平成24年度から5カ年を要して段階的なワクチンの接種向上対策を実施し、計画最終年にあって乳牛を飼養してる農業者全戸を網羅するとしています。このワクチン接種率の向上を推進する取り組みとして、対象農業者への普及啓蒙活動やワクチン代を含む接種費用の負担、そして多頭飼育であるがゆえの接種にかかわる事前準備と接種作業など、計画を達成するにはクリアすべき課題も少なくありません。そのためにワクチン購入に係る費用について、JAが3分の1を助成してその軽減対策により接種率の向上を図ろうとするものですが、この対応に紋別市として上乗せ支援ができないかお尋ねいたします。また、この事業を推進するには関係機関の協力も不可欠となってまいりますことから、家畜防疫推進協議会での検討の上対応すべきと考えますが、ご見解をお示しください。農業振興対策3点目は、酪農生産性向上対策であります。本市農業の基幹作目であります酪農では、中堅酪農家の離農や猛暑の影響により平成23年度の見込みでは生乳生産数量が指定団体から割り当てられた目標数量に対して連続して達成が困難な状況になっています。これらの要因を分析しますと、さきに述べた離農や猛暑を含めて最近の経営事情が大きく左右していることが見えてまいります。その一つは、疾病などで搾乳牛の淘汰を余儀なくされ、搾乳最盛期の戦力を失うこと。2つ目は、分娩時の事故を抑制することを目的として比較的胎児が小柄である黒毛和牛を交配するケースが増加していることなど、さまざまな要素が絡んでいます。この結果、全体的に生乳生産の戦力である搾乳牛が近年減少の一途をたどっているという極めて深刻な現象が生まれています。これに危機感を持っているJAでは、技術が確立されている生産子牛の性別が9割程度判明している精液の使用を進めて、雌牛の出生数を増加させる方針を打ち出しました。この方式は、高い確率で雌牛の生産が可能となるばかりか、改良された遺伝能力の向上に期待できるなどのメリットが見込まれますが、一方では通常の精液に比べ平均で1アンプル当たりの単価が高価であるなどのリスクもあります。しかしながら、後継牛の確保が生乳の安定生産に直結することから、向こう3カ年の計画で一定の支援策を講じて実施するとのことですので、本市としてもこれらの取り組みに支援できないかお尋ねいたします。次に、有害鳥獣による農業被害と駆除対策についてであります。有害鳥獣による被害と駆除に関する議論は、過去の定例会で複数の議員から質問が出されていますが、農業被害が年々増加している状況から改めて取り上げていただきたいと思います。本市では、被害防止対策協議会の組織化を図り、国費事業の支援も得て、箱わな、くくりわなを設置し、あわせて生息調査を進めてその実態把握に努めているとのことであります。一方の駆除対策では、主要販売作物でありますてん菜やカボチャなど、これらを作付している農業者が独自にシカの侵入を防止する柵を設置して、食害の防止に努めています。また、猟友会の支援を得て狩猟協力者による駆除も実施されているところであります。しかしながら、依然として有害鳥獣による農業被害ばかりか、シカなどが起因する交通事故により人的な被害の発生も散見され、深刻さが増すばかりであります。これらのことから1点目の質問として、販売作物や飼料用トウモロコシ、牧草などに及ぼす農業被害額について、概算で結構ですので過去3カ年の実態をお聞かせください。これに対して、捕獲された鳥獣別数量について22年度の実績をお示しください。次に、近年ハンターの高齢化が進展し、駆除にかかわる出動の要請にこたえることが困難視されることが危惧されています。また、農業者自身が狩猟免許を取得して自主的に駆除作業を実施しているケースも見られますが、農作業繁忙期と重なり、出動態勢が十分でないことも指摘されています。これらのことから、若年層における狩猟資格取得者の増員、育成も一つの振興施策であると考えるわけですが、これに関連して2点目に、本市で登録されている狩猟免許取得者人数と平成22年度に出動した実人数をお知らせください。さらに、前段の狩猟要員の確保に関して、免許取得希望者が一定程度まとまるとした場合、地元で講習受講や試験を受けることができるよう許認可機関などとの調整ができないかお尋ねいたします。質問の3点目に、駆除した鳥獣の最終処理の問題ですが、シカなどの処理は最近のグルメ志向と相まって食用に供される例もあるとのことですが、依然として埋設が一般的だと思いますので、実態はどうなのかお知らせください。また、これらの最終処分方法について、本市のみならず広域的な問題整理が必要と思いますが、見解についてもお示しください。質問の4点目ですが、駆除協力者への支援対策についてであります。本市も含めて駆除の効果を期待して一定の支援対策を講じていますが、危険との隣り合わせや山間などでの重作業、捕獲した鳥獣の処理作業などを勘案した場合、その出動にかかわる肉体的、経済的負担を賄うには至っていないとの指摘もありますので、これらの再検討も求められています。この点についてご見解をお示しください。総合的な有害鳥獣対策についての質問ですが、近隣町村にあっても同様の悩みを抱え、その対応に苦慮していることは周知のとおりであります。有害鳥獣駆除対策は一行政単独で成就できるものではありません。大枠では北海道一円での駆除に対する考え方を徹底すべきものですが、せめて本市サイドでの考え方を申し述べれば隣接する町村と広域的な対策を検討することが肝要であります。このことから、遠軽町、湧別町、西紋別地域市町村がスクラムを組んでその抜本的な対策の構築が必要と考えますので、そのご見解をお示しください。次に、コムケ湖におけるラムサール条約について質問させていただきます。特に、水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約であるところのいわゆるラムサール条約への取り組みについて質問させていただきます。現在、コムケ湖及びその水域をラムサール条約登録候補地としてそれぞれ関係する団体や周辺地域でなりわいとする農漁業者への説明と関係省庁との調整作業を精力的に行っていることを伺いましたが、登録の最重要課題は地域内の合意形成だと理解をしているところであります。これを踏まえ質問の第1点目は、登録の要件となる合意形成の前提として、関係者並びに市民のラムサール条約に関する理解を深めることと考えますので、まず条約の概要と登録の範囲などどのように想定しているのかについてお知らせください。次に、ラムサール登録と観光振興についてですが、登録に際して観光客の当該区域への立ち入りなど、この登録が観光振興を含め本市にメリットとして期待できる事項は何が見込めるのかをお示しください。反面、不特定多数の区域内立ち入りが増加することにより、ごみの投棄や貴重な植物などの盗掘、不心得な事態も懸念されます。これらの対策も同時に措置すべきものと思いますが、対応策をお示しください。次に、現在のコムケ湖及び周辺区域を含めて鳥獣保護区や自然景観保護地区の指定を受けております。これが条約湿地となった場合、国の指定に変更されるとお聞きしましたが、これによって規制の範囲が強化拡充されたりすることがないのか、お知らせください。これらについて登録湿地周辺で経済活動を行っている農業者並びに関連事業者、湖面を活用している漁業者の中には、ラムサール条約に関して同様の不安視する向きが聞かれています。担当部局では条約登録に係る説明を行い、意見聴取の機会を設けています。まず、湖面をはじめとして周辺区域での農漁業をなりわいとしている戸数をお示しください。また、これまでの説明、意見聴取で示された内容について、賛否を含めどのような集約だったのかお知らせください。質問の5点目ですが、条約湿地となったとき当該湿地を保有する本市の姿勢として、永続的な保全対策や周辺の美化活動等取り組みなどの義務的な対応が望まれるとしていますが、具体的にはどのような対策が生じるのかお知らせください。さらに、6点目の質問として、これは少し先の話で恐縮ですが、条約湿地登録と同時に観光客などの立ち入りに際して、例えば遊歩道や休憩地等の整備、さらに環境を監視する要員の確保など、保護保全にかかわる予算措置も伴うかと思慮されますが、この点について考え方をお示しください。最後の質問になりますが、福祉灯油についてであります。平成19年度及び20年度にかけて石油製品価格の急激な高騰があり、本市では市民税非課税世帯で70歳以上の高齢者世帯や重度障害者世帯、ひとり親世帯への支援、いわゆる福祉灯油を措置した経過にあります。そして、最近の価格動向について灯油販売事業者に確認をしましたところ、灯油の需要期に入って断続的に価格が上昇し、本年10月時点で1リットル当たり80円後半だったものが、12月現在で90円台を超え、100円台に迫る勢いだとのことであります。さらに、今後年明けから3月にかけて予断を許さない状況にあるとのことです。したがって、福祉灯油の支援についてスピード感ある対応が求められますが、現状認識と今後の考え方についてお知らせください。これで私の質問は終わりますが、再質問は留保させていただきます。
答弁 市長 宮川良一(市長は2025年6月まで)
それでは、石田議員のご質問にお答えいたします。初めに、農業担い手確保対策の樹立についてであります。1点目の新規就農対策に係る実施要綱の見直しについてでありますが、平成9年に事業開始いたしました紋別市新規就農者誘致事業は、高齢化と後継者不足を背景とした農家戸数の減少に伴い、新規就農促進のため創設されたものであり、就農前の研修期間に月額10万円の奨励金の支給、就農後の農場リース料等への助成、さらには研修受け入れ農家への月額5万円の営農指導費の支給を行うというものであります。一方、国が来年度から実施を予定している新規就農総合支援事業は、基幹的農業従事者の高齢化が進展している状況から、青年新規就農者を倍増し、将来の日本農業を支える人材の確保をしようとするものであり、就農前の研修期間最長2年間、年額150万円の支給、就農後の所得状況により最長5年間年額150万円の支給、また農業法人への雇用就職を促進するための研修経費として最長2年間月額10万円を法人に支払うというものであります。市の制度とも類似する点がありますが、制度内容を吟味し、有効に活用することにより就農を希望する方の経済負担がより軽減され、経営が不安定な就農後の所得確保が図られることなどから、農業経営に挑戦する新規参入者の増加に期待しているところであります。本市事業につきましては、国の制度の詳細や北海道の制度も精査し、これらを十分活用することにより紋別市農業の実情を踏まえた、より効果的な制度となるよう検討してまいります。2点目の農業研修者等の居住施設の確保についてでありますが、多様な担い手の育成、確保のための拠点的施設の設置につきましては、農業法人等の従業員宿舎や酪農ヘルパーの居住施設の確保も課題としてあることから、現在空いている教員住宅の活用や市の空き施設の有効活用等について農協と協議を進めておりますことでご理解願います。3点目の新規就農者受け入れに関する体制整備と地域農業担い手センターの機能拡充につきましては、新規就農者が円滑に農業施設等の譲渡を受け、営農につくためには、受け入れる側の農業者が有する畜舎等施設の状態のほか、居住するための家屋の有無等も重要な要因となってまいります。議員ご指摘のように、譲渡する農業者の登録や、また新規就農希望者を常に把握し、ストックしておくシステムの構築は、円滑に新規就農者を受け入れるためには必要であり、地域農業担い手センターを組織する農協、農業委員会、市及び農業改良普及センターが一体となり情報の共有化を図るとともに、生産者組織等とも連携を図り、地域農業関係者全体が新規就農者を支えていくための体制づくりを進めてまいります。4点目、5点目の農業後継者の配偶者確保対策とその対策における市町村連携についてでありますが、関連がありますのでまとめてお答えさせていただきます。紋別市農業後継者対策協議会では、本年度から道内の結婚相談所として実績のある北海道マリッジカウンセリングセンターが札幌で年間に5回開催するお見合いパーティーへの参加経費を助成の対象としたところであり、1日または2日の比較的短期での参加が可能なため、積極的な参加を呼びかけております。また、農協青年部が年1回開催する地元女性との交流会の開催経費の一部についても助成しているところであり、この交流会は独身部員たちがみずから実行委員となって参画し、女性の募集、準備から運営まで行う手づくり交流会で、青年が女性を必ずリードしなければならない場面をつくるなど、工夫を凝らしたものであります。この会をきっかけに実行委員の青年が成婚に至った実績があり、青年自身が企画することで参加率もよく、また女性に対する気配りなどの意識が高まり、実行委員の経験を通して後継者自身の資質の向上も期待できることから、この交流会を基本に内容や回数を含めて拡充を図れるよう今後も支援してまいります。また、この交流会はオホーツクはまなす農協の青年たちが行政の枠を超えて実施していることから、今後もこのような共同取り組みを推進していけるよう、滝上町及び西興部村と農協を交えて協議してまいります。次に、家畜伝染病等防疫対策の充実についてでありますが、家畜の疾病、伝染病発生の防止は本年4月に改正された家畜伝染病予防法により生産者みずからが日ごろの消毒等の衛生対策を適切に実施することが明記されたところですが、一度伝染病が発生した場合は地域農業にとって甚大な損害とその防疫に多大な労力と費用を要するため、日ごろより家畜伝染病の蔓延を防止するために家畜防疫推進協議会が主体となり活動しているところであります。ご質問の生産に直接影響を及ぼす疾病等を予防するためにはワクチンの接種が有効でありますが、紋別市における接種率は18%、3,600頭の接種にとどまっている状況にあります。接種率の向上には生産者がその必要性を認識していただくことが必要であると考えますので、当面は予防の主体となる生産現場への啓発普及活動を推進し、ワクチン購入への支援につきましてはその後の接種率や疾病発生状況の推移を見ながら、家畜防疫推進協議会で議論をしてまいります。次に、酪農生産性向上対策についてでありますが、第5次紋別市総合計画における生乳生産量の目標は6万7,000トンに設定しておりますが、離農による搾乳農家の減少やへい死や淘汰される後継牛不足が影響し、目標生産量の達成に向けてはより一層の生産体制の強化が急務となっております。市では、これまで収益性と生産性の高い農業基盤の確立に向け草地整備事業等の基盤整備を推進してまいりましたが、ご質問の農協が考えている雌雄判別精液の活用による後継牛の生産対策は、雌牛の生まれる割合が9割とも言われ、更新牛を整え、生乳生産を安定させるためには有効な手段であると考えます。しかし、議員ご指摘の価格のほか、受胎率低下のリスクもあることから、生産体制の整備に向け農協との協議を進めております。次に、有害鳥獣による農業被害と駆除対策についてでありますが、1点目の過去3年間の農業被害の状況は、デントコーン、牧草、ビート等総額で平成20年度は2,612万5,000円、平成21年度は2,479万円、平成22年度は調査方法の変更もあり、単純に比較はできませんが、8,564万円の被害額となっております。これに対する平成22年度に捕獲した有害鳥獣は、カラスが幼鳥も含め347羽、エゾシカは狩猟期も含め約1,300頭、うち駆除頭数294頭となっております。また、ヒグマは狩猟期も含め8頭となっております。2点目のご質問についてでありますが、現在の紋別市の狩猟免許取得者数は45名で、平成22年度に出動した実人数は24名となっております。また、狩猟免許取得希望者がある程度まとまることで講習会や試験を紋別市で行うことの調整は可能であります。3点目の有害鳥獣駆除による最終処理につきましては、原則埋設処理をしております。また、エゾシカの広域的な最終処理についての考え方でありますが、北海道の鳥獣保護事業計画によりますと、エゾシカを資源として位置づけ、捕獲個体の有効活用を図るとしており、現在全道各地においてエゾシカ料理教室を開催するとともに、毎月第4火曜日をシカの日とするなど、食用としての活用を進めております。エゾシカ被害は災害とまで言われている現状から、北海道全体の問題であり、その最終処分について指針が示されるよう求めているところであります。4点目の駆除協力者への支援対策でありますが、市は有害鳥獣駆除対策費として本年度予算で305万円を計上しております。その内訳は、ヒグマ、キツネ、エゾシカ、カラスの駆除出動手当として115万円、捕獲奨励金等として190万円となっております。年々捕獲頭数が増加しており、実態としてはご指摘のとおり十分とは言えない状況にあり、予算計上に当たり毎年度見直しを図っているところであります。今後残滓等の処分時に運搬費及び処理費が必要となることも考えられますので、柔軟に対応してまいりたいと考えております。最後に、近隣町村との広域的な対策の検討についてでありますが、本年市は鳥獣被害防止対策協議会を設立し、市独自の鳥獣被害防止計画を策定しておりますが、各自治体も同様に地域の被害状況や駆除実施体制等を考慮した計画により、有害鳥獣駆除を行っているところであります。地域を超えて移動する鳥獣への対応は、広域的な取り組みが必要であり、より効率的な有害鳥獣駆除対策のため、周辺町村との情報の共有化を進めてまいります。次に、コムケ湖におけるラムサール条約についてであります。1点目の条約の概要と登録の範囲についてでありますが、この条約は1971年にイランのラムサールにおいて、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約として採択され、我が国は1980年に締約国として加入し、最初の条約湿地を釧路湿原として登録したところであります。現在、締約国数およそ160カ国、登録湿地数は1,900カ所に及んでおり、国内では釧路湿原をはじめ濤沸湖、阿寒湖、霧多布湿原、厚岸湖など37カ所が指定されております。この条約により各締約国は特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地並びにそこに生息する動植物の保全を促進するため管理計画を作成し、モニタリングや利活用と保全の措置を実施していくこととしております。登録の要件としては、国際的に絶滅のおそれのある種または消滅の危機に瀕している生物群集を支える上で重要な湿地など9つの国際基準のいずれかを満たしていることとされ、コムケ湖においてはオオハクチョウの個体数並びに絶滅危惧種であるヘラシギの個体数によって潜在候補地として選定されたところであります。また、湿地の管理計画は国内法により担保するものとし、日本においては鳥獣保護法による国指定鳥獣保護区の特別保護地区や自然公園法による国立公園、国定公園の特別地域に指定して、法令に基づいた保護、管理を行うこととなります。コムケ湖の場合は現在北海道指定の鳥獣保護区となっており、ラムサール登録湿地とするためには国指定への切り替えに加え、新たに特別保護地区を設ける必要があります。鳥獣保護区は北海道の指定範囲と変わらないと考えられますが、新たに設定される特別保護地区はオオハクチョウなど保護すべき水鳥の生息に重要な区域であり、陸地部分を除くコムケ湖の湖面一帯が想定されております。ラムサール条約の理念は、環境保全とともにいわゆるワイズユースであります。すなわち、多様な生物が暮らす生態系としての機能を保持し、農林水産業の活動に代表されるように、湿地から得られる恵みを暮らしに生かしながら私たちがより豊かになるように湿地を活用していこうとするものであります。こうした理念を地域全体が共有し、かけがえのない自然環境として、また新たな付加価値を有する経済活動の場としてコムケ湖を未来に引き継いでいくことが望ましいと考えております。2点目のラムサール登録と観光振興についてでありますが、登録による本市へのメリットとしては、国の内外から注目され、紋別市の認知度のアップにつながることや、浜頓別町のクッチャロ湖や網走市の濤沸湖、さらには知床世界遺産とのタイアップによる広域的観光のバリエーションの広がりや交流人口の拡大、さらにはコムケ湖産の農水産物をラムサールブランドとして付加価値をつけることによる製品の販路拡大の可能性も期待できます。デメリットにつきましては、ごみの放置など、議員ご指摘のとおりの問題が懸念されますが、逆に国際的な環境資源があることにより市民の環境保全意識が高まり、さらなる環境美化運動の推進も期待できると考えております。3点目のコムケ湖周辺における規制の強化などについてでありますが、鳥獣保護区の範囲及び規制内容は国の指定となったとしても変わらないとされており、例えばサイロ、畜舎などの農業施設の建設や市道、橋梁の改修、工事用仮設小屋の設置などは従来どおり規制は生じないとされております。ただし、新たに設定される特別保護地区には1ヘクタールを超える水面の埋め立てや一定規模以上の開発行為に該当する木竹の伐採、工作物の設置について事前に許可を得なければならないとされており、例えば海岸線侵食に伴う護岸設置工事はこれに該当するものと考えられます。なお、特別保護地区内であっても通常行われている漁業活動に規制は生じず、また規定面積以下のしゅんせつなどの漁場整備は事前の許可申請が不要とされております。4点目の区域内の漁業者及び農業者戸数、条約の説明などについてでありますが、コムケ湖周辺において生産活動されている漁業者数は2戸、農業者数は12戸となっており、現段階で説明をほぼ完了しております。ラムサール条約湿地への登録に当たっては、国際基準を満たすだけではなく、関係住民等からの賛同を得ることが最も重要な要件とされており、生産者の声を直接お聞きするため担当者が訪問し、ラムサール条約の概要や新たに設定される特別保護地区及び特に生産活動に影響を及ぼしそうな規制の有無などの説明をさせていただき、心配事、期待することなどをお伺いいたしました。限られた時間でありましたので条約登録活動に対する判断を決めかねる方も多く、現段階ではどちらとも言えないという方が7件、一定の条件はあるが賛成とされる方が3件、反対であるとされた方が2件となっております。主なご意見としては、国に申請先が変わることによって有害鳥獣の駆除に時間がかかるのではないか、生産活動に対しての視線が厳しくなるのではないか、鳥インフルエンザの危険性が増加しないのか、観光客増加に伴う懸念と期待などが挙げられます。市といたしましては、引き続き環境省及び北海道の協力を得ながら条約への理解が深まるよう説明を重ねてまいりたいと考えております。5点目の条約による義務的な対策についてでありますが、ラムサール条約では湿地の保全やワイズユースのために人々の交流や情報の交換、教育普及啓発活動を進めることとされております。具体的対策としては、漁業、農業、さらに観光業などの産業と経済を育てること、清掃や植林、希少動植物の保全、外来生物の駆除、シカの食害防止、ボランティアの育成などが考えられますが、これらの取り組みを継続していくためには多様な利害関係団体の事業展開内容や趣旨、実施時期等、互いに情報や経験を共有し、意見の調整を図りながら連携協力する協議会組織の設置や市民参画のワークショップなどによってコムケ湖の保全と利活用の計画を策定し、方向性と目標を定めることが必要であると考えております。6点目の湿地の保護保全に係る予算措置についてでありますが、国指定鳥獣保護区は環境省が鳥獣保護区管理員を設置しなければなりません。また、前段申し上げた予想される対応策の実施には財政措置も必要でありますが、環境学習や保全活動の拠点となる施設は環境省が整備し、協議会組織の運営やボランティアの育成、対策のメニューは地域が整備していくことになると考えております。次に、福祉灯油の再構築についてであります。福祉灯油の現状と今後の考え方についてでありますが、近年石油製品価格は下がらず、不安定な価格の変動が続いております。これにつきましては、中国やインドなどの新興国の経済発展とともに原油の需要も拡大していることや原油の現物・先物商品の買い占めなど、投機的資金の流入により原油価格が安定しないものと言われております。市内の石油価格につきましては、12月5日現在平均で91円80銭となっております。今後の考え方につきましては、前回の福祉灯油を実施した経緯を踏まえ、例年より20円から30円の値上がりが継続する場合には石油価格の変動を注視しながら総合的に判断してまいりたいと考えております。以上で答弁を終わらせていただきます。
質問 9番 石田哲夫
大変どうもありがとうございます。いわゆる業界用語がこれからの質問の中で多々出てまいりますんで、非常にお聞きづらい点もあろうかと思いますが、ご容赦いただきたいと思います。再質問の第1点目に、いわゆる担い手対策についてご質問させていただきます。先ほど私のほうから10年後の農業者戸数、これが現行と比べておおむね38%の農業者が離農あるいは縮小に追い込まれるだろうという、これは農協の調査に当たっての数字であります。農協は、ご存じのとおり、滝上町、そして西興部村ということで広域的な組織立てになっておりますので、先ほどの38%っていう数字は農協全体の数字ということでご理解をいただきたいと思います。私のこういうことで地域を見てみますと、紋別市をとらえてみますと、農業者の戸数の減少というのはこの数字よりもさらに深刻になってるんでないのかっていう客観的な視点がございます。これについて市では現状どのようにとらえて分析されているのか、その点をまず第1点目にお聞きしたいと思います。
答弁 農政林務課長 野呂田厚司(農政林務課長は2013年9月まで)
それでは、ご質問にお答えいたします。紋別市地区におけます農業者戸数の減少につきましては、平成17年に161戸ありました農家さんが現在の調査では137戸程度に減少しているという現状があります。議員のご質問のJAオホーツクはまなす農協の数値ベースで紋別市分として算出いたしますと、既に65歳を超え経営を継承すべき担い手が不在の農業者は5.1%、10年以内に65歳を迎え担い手の不在となる農業者は25.4%、経営者が50歳前後に達し未婚等の理由で将来両親の営農支援が困難となる継続が不安視されている農業者というのが6.8%となります。これらを合わせると37.3%となりまして、JAはまなす農協管内の38%とほぼ同じような数字になりますが、旧JA紋別地区だけをちょっと見ますれば、全体で44%近くになるということで、他の地区よりは高い数字となっている現状であります。市としてどういうふうなとらえをしているかということなんですが、議員ご指摘と同様なんですけども、地域で働く農業者の皆さんがいて初めて地域農業の発展があるんだろうというふうに考えますし、向こう10年間で多くの担い手が不足するということは大変危機的な感じを感じております。先ほど市長のほうから答弁もありましたように、国や北海道の制度も活用して新規就農者の拡大に向けた制度の拡充ですとか、また関係者が一丸となって担い手の育成確保に向けて取り組んでいかなければならないというふうに考えております。
質問 9番 石田哲夫
どうもありがとうございました。次に、いわゆるワクチン接種の問題等につきましては、ご答弁の中で今後農協との協議によって進めていくというご答弁をいただきました。さらに、ワクチンの接種にかかわる啓蒙普及活動と申しますか、そういう対応についても来年度から着手されるというご答弁をいただきました。それで次に、酪農の生産振興対策についてご質問させていただきます。いわゆる乳牛の雌雄判別精液、つまり雌を生産する、約90%以上の確率で生産をするっていういわゆる先端技術が開発されまして、全道の酪農家の間ではその利活用について少しずつ拡大してきてる状況にあります。さらに、生産体制の整備のために農協との協議も進めていらっしゃると、そういうご答弁もいただきました。まず1つ目は、その具体的な内容についてお知らせいただきたいということと、これは宮川市長にじかにお尋ねさせていただきますが、改めて本件に対するこの振興にかかわるお考えについてひとつお聞かせをいただきたいと思います。
答弁 農政林務課長 野呂田厚司(農政林務課長は2013年9月まで)
お答えいたします。酪農生産性向上対策についてなんですが、JAとの協議現在行っておりますが、雌雄判別精液というものを活用して生産体制整備ということで、これは酪農家にとっても安定的な後継牛の確保ということで、今現在大きな命題となっているということで、受精卵レベル等の産み分けの技術っていうのはあったんですけども、これは大変コスト高になるというような部分がございます。今考えてるような雌雄判別精液、精子レベルでの技術を用いるということは、多少コストもかかりますが、酪農家にとっては有効な手段になるんだろうなということでお話をしているところであります。平成23年度の生産乳量というのが前年に比較して98%となる見通しでありまして、その要因といたしましては、議員ご指摘のとおり、昨年の猛暑の影響ですとか酪農家の離農、または経営形態の転換、またはへい死や自主淘汰というような関係で雌牛の頭数が後継牛が不足しているという状況にありまして、牛舎の中にあきができている部分を何とか今後3年間程度かけて満杯にしたいというのがJAさんまたは私どもの望みであろうというふうに今現在話し合っているところであります。雌雄判別精液利用のメリットといたしましては、生産力の向上はもちろんでありますけども、雌牛の出生を増やすことで難産の抑制が図られるというメリットがありますし、またちょっとデメリットとしては、精液自体が分離処理をしているという部分があって、その精子数等数が少なかったり耐力も活力も弱いというような場合があって、受胎率の低下が懸念されていまして、その場合受精回数を増やさなきゃならないということで、これもちょっとコストがかかるという部分がデメリットとなっているところであります。これは生産者の負担増の軽減を図るために、農協や市がどのような対策対応をとれるのかということで今現在農協さんとは協議をしているところであります。以上であります。
答弁 市長 宮川良一(市長は2025年6月まで)
政策といたしまして答弁させていただきました生乳生産量の目標が6万7,000トンということでありますけれども、これにかなり届いてないという、そういう現状もあります。そうした中で、農業政策としてやはり生産量あるいは生産額が伸びていくということが私どもの政策の中で一番重要なことでございますし、またそのためによつ葉乳業を含めた処理能力を高めていただくような支援をしてきてるところでございます。そうした中で、先ほど来ご質問ありますワクチンの問題ですとか、あるいは雌雄判別精液の活用につきましては、農協のほうからも再三この支援につきましてご要請をいただいてございます。そうした中で、ワクチンのほうは、先ほど申し上げましたように、まだまだ十数%ということで、まずその認識を持っていただくということが重要だということで、啓発活動ということでさせていただきたいというふうに思いますけれども、この雌雄判別精液の活用に対する支援につきましては、ぜひとも私も興味ありますので、前向きにその支援をしていけるような検討をさせていただきたいというふうに思っております。
質問 9番 石田哲夫
どうも本当に前向きなご答弁いただきました。ありがとうございます。それでは、農業関係の3点目の再質問になりますが、これもまた非常に深刻な問題として有害鳥獣駆除対策がございます。先ほど私のほうの質問に対する農業被害額のご答弁がございました。この中で、平成20年、21年度に比べて22年度における被害額が約8,500万円あるんだということをお知らせいただきました。これまでの被害額から比べて、調査方法の変更があったということも注釈として加えられておりましたが、いずれにしても驚異的な増加になってるんでないかというふうに思います。これは一つの要因としては被害面積が大幅に拡大したものなのかどうか、このあたりの理由をひとつお聞かせいただきたいと思います。
答弁 農政林務課長 野呂田厚司(農政林務課長は2013年9月まで)
お答えいたします。有害鳥獣による被害面積の件でありますが、平成21年度の被害面積は59ヘクタールでございます。そして、平成22年度の被害面積は262ヘクタールとなっております。約4倍の面積になっております。被害額についても同様の4倍程度の被害額になっているかと思います。この被害面積の算定に当たりましては、農協と駆除を依頼しております猟友会の方々によって協議、算定をしてきたところでありますけども、従来は前年の被害地との対比によって増減というような形での算定ということでお聞きしております。もちろん近年のシカやクマ等の増による被害地の拡大というのは多々あるところでありますけれども、平成22年度からは直接農家さんのほうに聞き取り調査を行ったり、従来算定をしてないような、例えば牧草等飼料作物については生産はあるんだけども新芽のときに食べられて成長が悪いというようなことも最近になっていろいろな情報等によってわかってきた部分もありますので、これらの部分が被害面積の中に繰り入れられているんだろうなと、その部分で被害面積が増加しているものと考えているところであります。以上です。
質問 9番 石田哲夫
片方では有害鳥獣の話をして、次は自然の方の、聞き方によっては少し矛盾をするような質問をさせていただきますんで恐縮ですけども、よろしくお願いしたいと思います。ラムサール条約について何点か質問をさせていただきたいと思います。ラムサール条約にかかわる登録湿地としてのかかわりですが、これはいつ提案をして、その成立をいつごろにめどとしてお考えになっているのか、その点についてひとつお答えいただきたいと思います。
答弁 企画調整課長兼定額給付金等給付事務対策室参事 尾形勝己
お答えいたします。ラムサール登録条約に関する提案あるいは成立の時期というようなお話でございますけれども、環境省に今年の6月相談をさせていただくということで釧路のほうにお伺いさせていただいたんですが、その当時提示されましたスケジュールで申し上げますと、10月末ぐらいには鳥獣保護区のエリアですとか、あるいは特別保護地区のエリアプランというのを協議できるような段階になってなければいけないというようなことでございまして、通常でいきますと国の指定の鳥獣保護区あるいは特別保護地区の設定が終わってから大体1年間ぐらいはラムサール登録に係る事務手続きなどで時間が要するというふうに聞いてございます。このたびのラムサールの関係でいきますと、来年2012年にルーマニアのほうでCOP11ですか、12でしたか、その国際会議の中で通常でいきますと条約の湿地等が各国から提案されるというところでございますので、基本的には来年5月までがリミットとされてございまして、ちょっとその物理的な処理時間等からいきますと次回のルーマニアの会議に間に合うということは大変厳しいけれども、できる準備については順次作業がありますのでそれを進めていってくださいというようなことでございました。以上です。
再質問 9番 石田哲夫
わかりました。それでは、2点目の再質問でありますけども、先ほど利害関係者っていう表現が適正かどうか別にいたしまして、いわゆるラムサール条約登録湿地となった場合、その周辺あるいはコムケ湖で漁業やあるいはその周辺で農業を営んでいる、なりわいとして生活を行っている方々が、先ほどのご答弁を聞いていますと十数戸いらっしゃるということであります。その方たちとの説明は大方、説明あるいは意見聴取というのはあらかた終わっているんだっていうご答弁をお聞きいたしました。このいわゆる個別の経営体のほかにそれぞれの団体がかかわってる部分も相当されるかと思いますが、その各関係団体との対応についてはどのようになっているのか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
答弁 企画調整課長兼定額給付金等給付事務対策室参事 尾形勝己
お答えいたします。関係団体等のご説明等でございますが、今年6月から8月にかけて利害が極めて直接的、あるいは間接的なり影響が大きいであろうと想定される団体さんに説明を順次させていただいたところでございます。具体的に団体名等申し上げますと、漁協さん、農協さん、それから森林組合、商工会議所、観光協会、それから農研機構の北海道農業研究センター、それから育成牧場さん、猟友会、それから小向と沼の上地区の連合町内会、あと地先のコンチネンタルオートモーティブさんですとか、環境保護の3団体などに対して説明をさせていただきました。当時前回までの説明の中でもいろいろご質問をいただいて、それに対して環境省のほうに問いかけをいたしまして、その答えをお持ちして2度ほど説明をさせていただいたところですが、まだやはりじゃあ具体的にどのような支障が出るのかどうかということについては、やはりその場になってみないとわからない問題もあるというようなご指摘もいただきまして、さらにいろんなケースについて環境省とも協議を重ねながらご説明を続けてまいりたいと考えてございます。以上です。
再質問 9番 石田哲夫
まだ意見の聴取が団体については完全、全部が集約されてないということで理解をさせていただきます。がしかし、この登録湿地となる場合の最重要課題は、先ほどのご質問でさせていただいたように、地域の合意形成が成り立つかどうかっていうのが一つの大きな要件だっていうことでありますから、今後ともひとつこのラムサール条約にかかわる理解っていいますか、そういったものにひとつご努力をいただきたいというふうに考えております。3点目ですけども、自然景観保護地区ということで現在道の指定っていうんですか、そういったものがこの地域に網がかぶさってるという言い方が適正かどうかわかりませんけど、そういうようなイメージになってるということであります。このラムサール条約との絡みで申し上げますと、これが国の指定に変わるんだっていうことが先ほどのご答弁の中にありました。ここのあたりの関連っていうものはどういうことなのか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
答弁 企画調整課長兼定額給付金等給付事務対策室参事 尾形勝己
議員がおっしゃられましたように、自然景観保護地区につきましては現在北海道の管轄となってございます。そこで、このたび国の指定の鳥獣保護区あるいは特別保護地区を設定した場合にこれらの景観保護地区については何らかの影響があるかということで道のほうに照会をさせていただきましたが、ラムサール条約湿地となっても地区の景観上の登録の内容については変更が生じないということでございます。以上です。
再質問 9番 石田哲夫
わかりました。それでは、大変宮川市長には再三にわたって恐縮なんですけども、実は今年6月18日にコムケフォーラムということでたしか文化会館のほうでこのラムサール条約を話題としたフォーラムが開催されました。これに私も出席をさせていただいて、先ほど来いろいろ懸念材料として周辺で農業あるいは漁業を営んでる方々の不安があるんでないのかということを質問させていただいた経過がございます。そのときパネラーとしてご出席をされていた宮川市長のほうから、いわゆる自然保護と地域産業の共栄共存、これは地域の両輪であり宝なんでこれが大切だということをおっしゃられました。この際ですから今日の議会を通じて市民の皆さんにラムサール条約についてこの理解を深めていただくためにもひとつ宮川市長のこれに対する思いなどをいただければよろしいかというふうに思いますんで、よろしくお願いしたいと思います。
答弁 市長 宮川良一(市長は2025年6月まで)
自然あるいは自然保護、自然環境の保全と産業の共生っていうのは、特に当市は1次産業をはじめとした部分が基幹産業として成り立っているまちでありますので、非常に重要だというふうに思っております。今市の重要政策として行っております林業、林産業の再生の中でSGECを進めておりますけれども、これの思想もやはり自然環境の保全と産業の共生という、そういういわば今世界的な潮流だというふうに思いますけれども、それなくしてはやはりこれからの産業も発展させていくという部分でも自然を大切にしながら発展をさせていくということが重要だというふうに私は思っております。そういう部分でこのラムサール条約というのは、ご答弁でもいたしましたように、ワイズユースの思想の中で、いわばこの湿地を利用した産業活動を活発にさせていくという、そういう理念もありますので、そういう部分につきましては私どもの今進めている理念とある面では一致をしているんではないかなというふうに非常に思っております。しかしながら、先ほど来お話をしておりますように、地域の方々やあるいは利害関係者の皆さんのご理解をいただけなければなかなか進めることができないわけでありますので、私としてはそういう地域の理念をしっかり皆さんと共有をして協議をしながら進めていければなというふうに思ってございます。そういうことでご理解願いたいと思います。
再質問 9番 石田哲夫
大変どうもありがとうございました。最後の質問でありました福祉灯油の関係でございますが、ご答弁でもこういった価格動向、市況をつぶさに取り込んで、そういった事態については素早い対応をさせていただくというご答弁いただきましたので、そういったことでひとつそれらの対応についてもご期待をさせていただきたいと思います。これをもって私の再質問は終わらせていただきます。