幕別町議会 令和4年第2回定例会 2022年6月20日
「平和非核宣言」の町として核廃絶の取組を
2022年6月20日、幕別町議会の一般質問で、野原惠子議員が質問し、町長 飯田晴義、教育長 菅野勇次、学校教育課長 西田健司が答弁しました。
- 質問者
- 野原惠子 議員
- 答弁者
- 町長 飯田晴義、教育長 菅野勇次、学校教育課長 西田健司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 野原惠子
発言通告をいたしましたが、その趣旨について質問をいたします。「平和非核宣言」の町として核廃絶の取組を。ロシアが2月 24 日に開始したウクライナ侵攻は、都市が破壊され多くの市民が犠牲になっています。さらに、プーチン大統領は「ロシアは世界で最も強力な核保有国の一つ」だとして、核使用を示唆したことは世界に衝撃を与え、「国家存亡の危機」と判断すれば、核兵器を使用すると表明しています。また、北朝鮮は、核を保有しミサイルの発射を繰り返し脅威を与え、アメリカ・日本はロシアの動きに乗じ核抑止力を強調しています。グテーレス国連事務総長が「核戦争が起こる見通しは、考えられないという時期もあったが、今では可能性があるものに戻ってしまった」と述べたように、多くの人々が危機感を募らせています。「核抑止力」が安全をもたらすという考えが誤ったものであったこと、そして核使用の脅威を根絶する方法は、全ての核兵器を廃絶することです。今、唯一の戦争被爆国の日本がやるべきことは、核兵器の非人道性を強く訴え、その使用を厳しくいさめることです。日本では、平和記念式典、原爆資料館、核廃絶の世界大会など被爆の実相を後世に伝える様々な取組が行われています。幕別町議会は 1985 年に平和非核宣言を決議し、町として原爆パネル展など行われています。核廃絶のさらなる取組が必要と考え、以下の点について伺います。1、2017 年「核兵器禁止条約」が国連で採択され、2022 年5月現在 61 か国が批准しておりますが、被爆国日本は批准していません。国に批准するよう求めていくこと。2、1982 年に世界平和連帯都市市長会議(現・平和首長会議)が設立され幕別町も加盟しています。核廃絶には世論が大きな力になります。町として核の脅威に抗議するなど力を発揮すべきではないか。3、「平和非核宣言」の町としてさらなる取組を。①平和記念式典への参加を。②コンサート、うたごえなどで平和の取組を。③公共施設に核廃絶の署名コーナーの設置を。④子どもたちによる平和なまち絵画展など平和教育の充実を。以上です。
答弁 町長 飯田晴義
野原議員のご質問にお答えいたします。「『平和非核宣言』の町として核廃絶の取組を」についてであります。世界の平和と安全を実現することは、人類共通の願いであり、平成 29 年7月7日、国連本部において、国連加盟国の6割を超える 122 か国の賛成により「核兵器禁止条約」が採択され、多くの国が核兵器のない世界の実現に向けて明確な決意を表明いたしました。本町におきましては、昭和 60 年 12 月 23 日に「世界唯一の被爆国として、広島、長崎の惨禍を二度と繰り返してはならず、非核三原則を完全に守り、美しい郷土の自然と豊かな文化を守り、平和な未来を子供たちに引き継ぐ」とした「平和非核宣言」が決議され、この精神の下、平和事業及び平和教育に取り組んでいるところであります。ご質問の1点目「『核兵器禁止条約』に批准するよう国に求めていくこと」と、ご質問の2点目「平和首長会議が設立され幕別町も加盟しているが、町として核の威嚇に抗議するなど力を発揮すべきではないか」については、関連がありますので、併せて答弁させていただきます。平和首長会議は、核兵器のない平和な世界の実現を目的として設立され、本年6月1日現在で、国内では本町を含め 1,737 市区町村が、世界では日本を含め 166 の国と地域から 8,174 都市が加盟しており、加盟都市相互の緊密な連携を通じて、核兵器廃絶の住民意識を国際的な規模で喚起させるとともに、国連や各国政府への要請活動や働きかけに取り組んでおり、これに加えて、核実験を実施した国に対しても抗議文を送付しております。国内の平和首長会議では、核兵器による悲劇を二度と繰り返してはならないとの信念の下、令和3年 11 月 18 日に、核兵器廃絶に向けた取組の推進を求める要請書を内閣総理大臣に提出し、核兵器禁止条約の締約国となるよう強く要請したところであります。この要請には、一刻も早い核兵器禁止条約の締約と恒久の平和を願う幕別町民の切なる思いが込められており、全国の 99.8%、1,737 市区町村からの強いメッセージを国政に届けたものであり、大きな力となっているものと認識しております。また、本年2月 25 日には、全国町村会など地方六団体の連名によるロシア連邦のウクライナ侵攻に対する抗議声明を出しておりますが、本町単独でも、5月 30 日にロシア大統領に対し、核兵器で世界の諸国を威嚇する一連の行為は決して許されるものではなく、ウクライナへの一刻も早い攻撃の中止を求める旨の抗議文を送付しているところであります。核兵器の廃絶に向けては、様々な活動が行われておりますが、町といたしましては、平和首長会議の一員として、加盟都市との連携を密に行動を共にすることが最も効果的で大きな力になるものと考えておりますことから、引き続き平和首長会議として行動していくことを基本としつつ、適宜、町単独での抗議・要請・啓発などの活動に取り組んでまいります。ご質問の3点目「『平和非核宣言』の町としてさらなる取組を」についてでありますが、本町におきましては、平和非核宣言の看板を町内4か所に設置しているほか、平和への願いを込めた千羽鶴を被爆地である広島市及び長崎市に贈る運動を町民に呼びかけ、昨年も 2,000 羽以上の折り鶴が集まり、終戦記念日に合わせて、広島の「原爆の子の像」と長崎市の「原爆資料館」にささげていただいております。また、毎年8月には、幕別地区、札内地区及び忠類地区の3地区を順番に、原爆パネル展を開催し、核兵器使用の悲惨な実態を風化させることなく、核兵器の廃絶と平和の大切さについて考えていただく機会として実施しているところであります。さらなる取組をということでありますが、1つ目の「平和記念式典への参加を」につきましては、これまでも、原水爆禁止平和行進活動や原水爆禁止世界大会に参加する民間の方々との懇談・激励や活動に対する支援を実施しておりますが、町として広島市や長崎市で開催される平和記念式典への参加については、現在のところ考えておりません。2つ目の「コンサート、うたごえなどで平和の取組を」につきましては、町として開催したことはありませんが、これまで、町民芸術劇場の主催事業として、戦争によって大切にしていたものが失われていく様子を描いた映画の上映や、戦争によって未来を奪われた若者たちの物語である演劇の上演を通じて、戦争の歴史に触れ、平和の尊さについて考えていただく機会を設けております。このことから、町といたしましては、平和の取組としてコンサートやうたごえに限定し実施することは考えておりませんが、世界恒久平和の実現を趣旨として開催される管内のイベントなどの情報を広く町民の皆さんに提供してまいります。3つ目の「公共施設に核廃絶の署名コーナーの設置を」につきましては、平和首長会議の加盟都市として、本年度から同会議が取りまとめております署名活動に参加することとし、8月1日から1か月間の予定で、役場本庁舎、札内コミュニティプラザ及び忠類総合支所の各施設内において、署名コーナーを設けることとしております。4つ目の「子どもたちによる平和なまち絵画展など平和教育の充実を」についてであります。小中学校における平和に関する教育については、学習指導要領に基づき、児童生徒の発達段階に応じて行われており、小学校の第6学年の社会では、我が国が日中戦争や第二次世界大戦などを経て、戦後の民主的な国家として出発し、平和な世界の実現のために国際連合の一員として重要な役割を果たしていることなどについて学習しております。また、中学校では、社会の歴史的分野で、世界大戦が人類全体に惨禍を及ぼしたことを理解させ、国際協調と国際平和の実現に努めることが大切であること、社会の公民的分野では、日本国憲法の平和主義について理解を深め、我が国の安全と防衛及び国際貢献について考えさせ、核兵器などの脅威にも触れ、戦争を防止し、世界平和を確立するための意識と協力の態度を育成するよう指導を行っております。ご質問の子どもたちによる平和なまち絵画展については、学校における限られた学習時間の中で実施することは難しいと考えておりますが、今後も引き続き、戦争の残した教訓や平和の大切さについて理解が深められるよう、平和教育の充実に努めてまいります。以上で、野原議員のご質問への答弁とさせていただきます。
質問 10番 野原惠子
明日からオーストラリアでこの会議が開かれることになっていますけど、日本政府は、この核兵器禁止条約の初めての締約国会議に、核兵器を保有する国が参加していない、こういうような事情でオブザーバーへの立場でも出席しない、このようにして態度表明しております。このことに関しましては、被爆者やそのような団体からは、日本政府は本当に核兵器がいかに非人道的か分かっていれば、このような決断に至らなかったのではないか、オブザーバーでもいいから参加してほしい、このように訴えてきたけれども、残念ですという、そういう表明もしております。私は、政府が本当に核兵器を廃絶してほしい、このように思っているのか疑問に思っております。そして被爆国として、積極的に被爆の実相を世界に発信していくべき、このように考えております。また、ご答弁の中では、国内の平和首長会議が総理大臣に締約国になるよう強く要請してきたこと、また全国町村会などが、ロシアのウクライナ侵攻に対する抗議文、そして幕別町独自に抗議文を送付しているとご答弁されております。今、多くの町民が、このようなウクライナの問題など報道され、非難をしている、こういう状況でもあります。そして胸を痛め、怒りを大きくしております。町長が、十勝圏首長の中で最初に抗議文を送付したことは、歓迎されると思っております。私も、全く町長の抗議文、同感をしているところであります。それで再質問の1つといたしましては、幕別町議会では、3月議会で、ロシアによるウクライナ侵略と核兵器の威嚇を強く非難する決議を上げております。十勝の全議会でも、同様の決議を上げております。それで十勝の町村会も、この首長会議に参加しております。町村会に呼びかけて、全町村会でも幕別町と同じように抗議文を上げていく、このような対応も必要かと考えておりまして、町長から働きかけていく、このような考えを持っているかどうかお答えをいただきたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
町村会というより、それより大きな規模での地方六団体で、その一員として全国町村会が入っておりまして行動を起こしておりますので、私はより大きな力として、それは政府のほうに届いているというふうに思っているところであります。
質問 10番 野原惠子
そのことは本当に大事だと思います。それは大きな力だと思いますけれども、十勝全体では帯広市もしております。町村会では幕別町が初めてなのですけれども、一人ひとりの主張の対応としてそういう働きかけもしていくことが、町村の町民に対する核兵器廃絶の思い、平和の思いが強く伝わるのではないかと私は思うのですよね。ですから、個々の市町村にもそういう訴え、幕別町がこういう対応しました、それで帯広市もしていますよ、こういうふうな対応をしていくことが、広く町民に、村民に伝わることではないかと思いまして、強く要請することはできないにしても、態度表明をするということは大事だと思いますので、そういう対応をしていくことも大事ではないかと思いまして、再度お聞きいたします。
答弁 町長 飯田晴義
それぞれの町にそれぞれの進め方というのがありますので、私が抗議文を送りましたということは当然言っても何も差し支えはないわけでありますけれども、それを各町村において、同じような行動を取るべきではないかとか、お願いしますとか、そういったことはちょっと行き過ぎだと思いますので、我が町の態度としては、こうしましたということは、何ら差し支えないと思っています。
質問 10番 野原惠子
そういう態度表明というのも、大事な後押しになるのではないかというふうに思います。そしてもう一つなのですけれども、今、北朝鮮のミサイル発射ですとか、アメリカなどが核実験などもしております。そういうところにも抗議文を提出していくことが、核廃絶の力になると思いますが、今後の対応として、そういう対応も必要かと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
これ、どこまでの範囲において、どう行動するかというのはなかなか難しいわけでありまして、そうなってくると、例えば核保有している 11 か国に対してもどうするのか、なかなか際限がなくなっていくわけでありまして、私は今タイムリーな、本当にこの戦後もう 80 年になろうとしているこの時代に、ああいったロシアの本当に非人道的なことが起きるのだと、これはやっぱり誰が見ても許されることではないというふうに思っております。その気持ちとして、私は抗議文を出したということでありますので、そこはそれぞれの時機に応じてといいますか、それを踏まえた中で態度を表明していく、外に向かって発信をしていくということで考えていきたいというふうに思います。
質問 10番 野原惠子
それは私もそのとおりだと思いますけれども、今の町民の声といたしまして、北朝鮮のミサイル発射というのは非常に町民が脅威を感じております。様々な考えがあると思うのですけれども、町民の関心のこと、関心のある、そういうような脅威に対しまして町として抗議文を出す。身近な問題といたしましては、アメリカの同盟国として日本はそれに準ずる対応をしているのですけれども、アメリカの核実験とか、そういうところにも国民の関心も多くなってくる。そういうところにおきましては、やはり町としても今後の対応として、世界全体にということではなくて、日本に関わるようなそういう脅威に対して、抗議文というのが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
これは先ほども申し上げたように、どういう場面で、どういう行動を起こしていくかというのは、それぞれ状況に応じて判断をしていきたいというふうに思っております。それで北朝鮮の話で言うと、国交がない中で果たしてそのことが有効なことなのか、これはちょっと私、外交をやっているわけではありませんので分かりませんけれども、そこも効果ということも十分考えねばならない。単に町民がこう思っているからやりましたということにはならないわけで、全体トータルで考えて、どういった態度を取ることが効果があること、町としてふさわしいことかということも含めて考えてまいりたいというふうに思います。
質問 10番 野原惠子
ほかの自治体のことはどうなのかと思いますけれども、帯広市としてはそういうところにも抗議文を出しているということで、今後の参考にしていただきまして、この町としてどこまでそういうことができるのかというのは、それぞれの考えはあると思うのですけれども、他町村のことも参考にするということも大事かなと思いますけれども、今後の対応として、町としてどう対応するかというのは、私たちはこういう要請をしますけれども、考え方は市長の考えというか、そういうことになりますので、今後の参考にしていただければと思います。それで今、この核の脅威に対しまして、このようなロシアに対する抗議文を出していただきました。これがやはり町民の皆さんにしっかり伝わっていくということも大事かと思いまして、このようなことも町民に周知していく手だてを取っていく必要があるのではないかと思いまして、その点についても伺いたいと思います。広く周知していく手だてということで。
答弁 町長 飯田晴義
今回の抗議文を、こうやって出しましたということは、あえて町民の皆さんにお知らせするまでもないのかなと思っております。これは皆さんがあの悲惨な状況を見て、本当に今の時代考えられないというふうに思って、それを代弁した形で私は抗議文を送ったということでありますから、気持ちは一致しているのかなと、あえて言わなくても、そのような思いをしております。
質問 10番 野原惠子
私は、町村の首長としていち早くこういう態度を、対応をしたということは、私自身としては大変うれしく思いますし、町民にも広く知らせていく必要があるのではないかと。そのことがやはり核兵器を廃絶していく、ロシアに対する抗議を広げていく世論づくりになるというふうに私は思っているのですね。ですから、こういうことに対して違う考えの方も中にはいらっしゃると思うのですけれども、町がこういう非核都市宣言の町として、こういう対応しましたということをきちんと知らせていくということは、私は大事かなというふうに思っていますので、町民の一人として広く知らせていっていただきたい、こういうふうに思っておりますが、いかがですか。
答弁 町長 飯田晴義
あえてこうやりましたってことを、今これから知らせるまでもないかなとは私は思っています。これは本当に町民の皆さんも、日本国民の皆さんが思っていることを、今この事態がとんでもないことだということが分かっているわけですね。それを町民を代弁して私は今回送ったわけで、それを私はこうやって送りましたということは、あえて言うのは何かちょっとなじまないかなと思っています。
質問 10番 野原惠子
私はなじむかなと思うのですが、そこは考え方の違いでして、私の気持ちといたしましては、町民に広めて、核廃絶のために町はこういう努力をしています、ロシアに対していち早くこういう抗議をしていますということを、知らせていくことも大事かなというふうに、私自身が思っておりますので、そのように伝えておきたい、町長に対応していただきたいと思います。それで次に、さらなる取組をということでしたけれども、この記念式典への参加ということでは、例えば、大樹町は平和式典に町民派遣事業というのがありまして、そこに広島市または長崎市に、中学生以上1名参加をさせるという事業が実施されております。そこには町としては考えていないということでしたけれども、こういう事業を取り組んでいる町村もあるということで、なぜこういう事業を取り組むかということになりますと、やはりその被爆の実相ですとか、そういうことを実際に被爆した土地に行って、地域に行って、実感して帰ってくる。それと同時に、そのことが積み重なっていくと町民世論にもなると思います。そういう意味で、取組も必要ではないかと私は思います。それともう一つの事業として、これは日本の非核宣言自治体協議会で取り組んでいる事業といたしまして、そこに募集をして、当選すれば行けるという事業なのですけれども、旅費とか宿泊費が協議会で負担する事業ですので、こういう事業に取り組んでいくことも可能ではないかと思いまして、その点はいかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
それは参加応募をして一緒になって学んでくるということは、決して否定することではなくていいのでしょうけれども、ただそれぞれおかれている町村の状況というものがあって、やはり被爆者が多いだとか、戦争経験者が多いという、そういう土地柄であれば、当然にそういう機運の盛り上がりというのがありますし、そのことがまちづくりの中で大きな部分を占めても、これはごく至極当然な流れということになるのですが、これ、我が 126 年の幕別町の歴史を見たときに、なかなかそこまで機運が盛り上がっていない。ここに例えば、税金をかけていくということの理解がどれだけ得られるかということもありますので、そこはどういう事業に対して必要か、あるいは必要ではないか、というか薄いかということを、一件一件吟味しながら、そこは税の投入がふさわしいかどうかについては検討したいというふうに思います。
質問 10番 野原惠子
今 70 年以上たちまして、被爆の実相ですとか、核兵器の悲惨さですとか、なかなか伝えていく、体験された方がだんだん亡くなられております。そういう意味では、若い世代にその実相などを伝えていくという取組、それがこういう取組の大きな目的でもあるし、なくしていく事業にもなると思うのですよね。だから、被爆者がこの地域に少ないですとか、戦争の悲惨さをされた方が少ないですとか、そういう方はどこのところでも少なくなってきていると思うのです。被爆された方の二世とか三世の方たちは、いまだに被爆の恐怖という、いつ自分たちがどのような状況になるか分からないという、そういう実態を抱えているとは思いますけれども、多くの自治体では伝えていく人たちが少なくなってきていると思います。そのためのこういういろんな事業が実施されていると思うのです。そういう意味では、幕別町でも核兵器の悲惨さ、被爆の悲惨さを伝えていく、そのことを伝えていくことによって核兵器の廃絶につながると思うのです。ですから、こういう事業に取り組んでいくということも、必要ではないかというふうに思います。今、限られた税収の中でとおっしゃいましたけれども、この非核宣言自治体協議会、こういうところに応募することは、幕別町の持ち出しにはならないのではないか。こういうことも検討していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
全く私は否定しているわけではないのですが、町として力の入れ具合として、どこにどういうふうな力を入れていくという中の今回の事業については、応募はできますけれども、そこに職員が行くとなると、そこに人件費がかかるわけですから、そのことも含めて理解が得られるかというふうに考えなければなりません。極端な例を申し上げますと、今回のオーストリアのウィーンで第1回の締約国会議が開かれます。広島市の松井市長は、被爆者を代表して思いを伝えてくると、演説もやるようでありますけれども、こういう広島市の市長は、行くことについては、もう誰も不思議に思わなくて、本当にむしろ日本の代表だと、頑張ってくださいと、そういう気持ちに私もなるわけでありますけれども、これは我が町が今言った会議に応募して行くことが、やり過ぎとは言いません、やり過ぎとは言いませんけれども、それが果たして全体のまちづくり事務事業を見た中で、やるかやらないかというのは、ちょっと行き過ぎとは言いませんけれども、手を挙げる状況にはないのかなというふうに思います。
質問 10番 野原惠子
今、ロシアのウクライナ侵攻に対して、核兵器使用も辞さない、こういう指導者が、国のトップが出てきたということは信じられません。そういうことが現実に起きるということでは、世界どこででも核兵器に対するきちっとした廃絶の表明というのは、非常に大事だというふうに私は思うのですよね。今までだったら考えられないことが、現実に起きている。そういうことでは、どこの町でも、大きなところでも、小さなところでも、核兵器に対する認識をきちっと伝えていくことが大事だと、それが核兵器の廃絶につながると思うのです。ですから、今、改めてこういう事業に、町がしっかりと対応していくということが、非核宣言をした町として私は必要だと思うのですよね。ですから、そういう意味でも取組というのは、今までとは違うのではないかという思いで私は提案しているところです。いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
今回のロシアによるウクライナ侵攻、本当に信じられないような事態になっているわけでありまして、今、野原議員がおっしゃったように、本当に信じられないことが今現実に起こっている。そのことは全く私も同じ気持ちでありますし、NATO に入って核の傘の下にということは、庇護の下にということが、本当に核の傘の下というのはあるのかどうなのかということすら、私は非常に疑わしくなっているわけで、この機会に国の中で一度原点に戻って、核に対する考え方というのを考える時期なのかなと。そのことは私はもう全く異論がないわけで、ただ、そのことと町が動くことというのは、果たして一致するのかなと。もう少し国全体の大きな、例えば国会の中でしっかりとまずは議論しなければならないこと、それが十分に議論がされていなくて、今回はオブザーバーですら参加しないという結論になったわけでありますので、それは何か、本来は国がやるべきことだと思うのですよ、私はね。そういう中で、もう少し国に対して、平和首長会議でも総理大臣に対して文書を上げていますけれども、しっかりと議論をして、考え方を整理して、そういう時期だと思いますので、整理し直す。そういうことをやってほしいなというふうに思っています。
質問 10番 野原惠子
このような派遣事業に取り組んだらどうかというところから、大きな問題に発展していました。確かに、国がやるべきこと、世界でやるべきことだというふうに思います。核を持っていれば核を抑えつけられる、核抑止力、核抑止ということは、もう通用しないということが今回の事態で明らかになったと思うのです。核をなくすには、やはりどこの国も核を持たない、このことが核兵器をなくす一番の大きな力だということが、今回改めて明らかになったと思います。そのことと町で取り組むところというのは、分けて考えて通じるところはあるのですけれども、町民世論を喚起していく、それで町民に広く核兵器の悲惨さを知らせていく、そういう意味での取組としてどうかということです。ですから、今言いました大樹町で取り組んでいる町民派遣事業と、それから今2つ目に提案いたしました自治体協議会でのこういう事業、これは小学生以上1名と保護者1名、この小学生と保護者1名に対しては協議会での予算です。応募して当たるかどうか分かりませんけれども、こういう事業も有効に活用すべきではないかという提案なのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
先ほどから申し上げているとおり、駄目だといっているわけではなくて、いろんな事務事業がある中で、そのことに取り組むかどうかという判断の中で、今のところは取り組む状況にないと。状況にないというのもちょっとおかしな言い方かもしれないけれども、選択肢としては考えていないといったところでありまして、今後それは様々な事務事業の中で、町が時代の流れもありますから、そういう中でどういったことに取り組んでいくかということについては、今はそうですが、将来とも取り組まないといっているわけではなくて、そこは時代時代によって変わっていくかというふうに思います
質問 10番 野原惠子
今後の検討を期待いたします。あとはコンサート、うたごえなどという提案なのですよね。それと、こういうことはやはり、いろんな町民劇場なんかで取り組んでいることを応援しているということでしたけれども、町独自で取り組むという、それは取り組む過程の中で、やはり町民が参加して、こういうコンサートですとか、うたごえですとか、そういういろんな取組、平和の取組、取り組む過程の中で町民がそういうところの認識を深めていく、そこが私大事だと思う。もちろん、そこに集まってもらって、参加してもらって、聞いていただく、それも大事なのですけれども、取り組む過程も大事なのですよね。ですから、そういう取組もしていくべきではないかというふうに私は思っております。その点はいかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
それはもう全く否定する何物もありません。ただその選択肢として、町がやるかどうかというそこの段階だと、そこの判断だというふうに思います。これだけではなくて、原爆パネル展もやっているし、看板も設置していますし、千羽鶴も町民に協力いただいて贈ったりもして、様々やっていると思うのですよ。ですから、次にこのうたごえだとか、これに取り組むということが選択肢として考えられるかどうかという、そういう判断ということになると思いますので、どこまでこの世界平和、恒久平和、あるいは原水爆の恐ろしさというものの周知活動について、どこまで取り組んでいくかということについては、現状ではうたごえコンサートは選択肢に入っていないということを申し上げたいと思います。
質問 10番 野原惠子
町長の考えは承知いたしましたけれども、このコンサートとか、うたごえとは、文化活動の1つでありまして、そういうところでも私は本当に有効だなという考えとして提案いたしました。今後、検討していただければと思います。あと、署名コーナーも取り組んでいくということでしたけれども、これ大変有効だなというふうに思っております。1つ提案なのですけれども、今、署名というのは、5人とか 10 人とか連記になっておりますよね。個人情報の関係ということで、一人ひとりの名前を書いて箱に入れるとか、そういう工夫も必要かなというふうに思います。こういう意思表示をするのは、ずっと公共施設3か所でやる場合、そこにずっと置かれていますよね、5名とか10 名とか書いて、署名用紙というのは。そうではなくて、一人ひとりが署名して箱に入れるとか、そういう工夫も今の時代必要なのかなというふうに思いまして、提案としてそういう考えはどうかということをお聞きしたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
確かに 10 名連記するような形になっていれば、私が署名したのを見られたくないな。見れないのなら署名するけれども、見られるのだったら署名しないという人も中にはいるかもしれませんので、その辺は十分そういった気持ちを酌んだ署名の形にしたいというふうに思います。
質問 10番 野原惠子
ぜひ検討していただきたいと思います。あと、子どもたちの教育の現場での取組なのですけれども、今、答弁の中で学校教育の中でいろいろな手だてを講じている、このように答えていただきました。小学校の6年生の社会科ですとか、中学校では社会の歴史分野、こういうところで取り組んでいるというお答えでした。それで、授業の中でそういうことを取り組んでいるので特別な時間は取ることはできない、こういうお答えだったと思います。私はその教育の中で、平和教育ですとか、いろんな平和教育の中で行っていることが、子どもたちにどれだけきちんとそのことが伝わっているのかどうか、そういうことも必要ではないかというふうに考えます。それで、教育の中で行われたそのことを、子どもたちが、どのように受け止められているのか、そういうことをきちんと明確にしていくという、そういう点でも、絵画展ですとか、作文ですとか、詩だとか、学校の授業の中で、こういうことを表現することで、子どもたちがより一層平和に対する思い、被爆に対する悲惨さをどのように実感しているか、そういうことをきちっと明らかにするためにも、さらにこういう取組が必要ではないかと思いますが、その点はいかがでしょう。
答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)
今お話ありました、子どもたちに対する平和教育の関係でございます。答弁でもお答えしましたように、発達段階に応じて、学習指導要領に基づいて、指導をしているところですけれども、野原議員言われますように、どこまで定着しているか、伝わっているのかということを測る尺度というのが、この平和ということに関してはなかなか難しいかなと思います。ただ、教科の中で、当然、先生方、子どもたちの評価というのはしますので、どれだけ定着しているかというのは、そういった評価の中でやっていっているというふうに思っておりますので、どれだけ子どもたちに伝わっているかというのは、そういう評価の中である程度は判断できるかなというふうに思っています。
質問 10番 野原惠子
先生たちが授業の中で、そういうことをきちんと評価していくというお答えだったのですけれども、実際に子どもたちが、それがどのように表現するかというのも教育の一環だと思うのですよね。だからそういう意味で、こういう絵画ですとか、詩とか、作文とか、そういうところで表現していくということは、情操教育にもつながりまして、そういう中で、自分、学校の教育の中で習ったことを、自分の中で消化して表現していくということが非常に大事だと思うのですよ。そういう意味でも、点数をつけるものではないですから、それぞれがどのように感じたかということを表現するということで、それがずっとこれから生きていく上で、大きな力になると思うのですよね。そういう意味での、こういう取組も必要ではないかということだったのですけれども、実際にそういう限られた時間の中で工夫して、そういうこともできないのだろうかという提案なのですが、いかがでしょうか。
答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)
子どもたちが学習の中で学んだことを生かして、自分でまたそのことについて表現をしていくと、そういったことについては、今の学習の形態自体が、主体的、対話的で深い学びという形の学習指導要領の改訂に伴いまして、そういうアクティブラーニングの学びになっております。ですので、学んだことを例えば発表する、最後の時間で発表する時間だとか、そういった時間を必ず設けたりしていますので、そういった意味では、子どもたちにしっかり伝わっている。そしてそれに基づいて、子どもたちが自分で感じたことを表現するだとかということも行なわれているところであります。またそれ以外にも、国語とかですと、教科書の中に戦争に関する題材があって、それについての感想文を書いたりですとか、そういったこともありますので、十分、今の学校教育の中では、子どもたちがそういった活動するような仕組みになってございます。
質問 10番 野原惠子
学校の中で、そういう取組をされているということでしたら、そういうことを町民にこういう取組しましたよとかと、町内会にこういうお知らせの中で、学校のどういう取組をやっているかとかという通信が来ますよね。そういう中にでも、こういう取組をしました、こういう詩がありましたよ、こういう絵画がありましたよという、そういうことも知らせて、実際にそういう詩とか、絵ですとか、そういう取組がされるという状況ができるということであれば、学校の教育の中で、そういうことを町民に知らせていくということも、大事かなというふうに思うのですけれども、実際に表現する場があるということであれば、その表現されたことを地域に知らせていくということが必要ではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)
なかなか、学校だより、各公区にお配りをして、こういった活動をしていますよ、子どもたちがこういうことをやっていますよというようなことは、ある程度はお知らせをしているところなのですけれども、細かい授業の中身ですとか、こういう発表があっただとか、そこまで書くスペースがないというか、なかなかそこまで細かい部分を地域の皆さんにお知らせするような紙面までは、なかなか用意できないかなというのが現実のところであります。
質問 10番 野原惠子
なかなか難しいという状況という報告でしたが、幕別町では、子どもの権利条例に基づきまして絵画展や何かしていますよね、子どもの絵とか、そういうもの。そういう形で、年に1回でも、学校現場で取り組んだ平和の取組、詩でも絵画でも作文でもいいのですけれども、そういう平和教育でこういうことを取り組みましたよということで、そういうものを展示するということも1つの方法かなと思うのですが、実際に子ども権利条例に基づいてやっているわけですから、学校での取組も、実際にそういうことも表現していくことができるのではないかと思うのですが、そういう点はいかがでしょうか。
答弁 学校教育課長 西田健司(学校教育課長は2023年12月まで)
絵画展のお話、子どもの権利条例の関係、私も前回携わったということでなのですけれども、あれは学校のほうで行ったということではなくて、あくまでも学校を通じて周知させていただいていたということで、むしろ休みの期間等で、保護者の方と一緒に考えていただきながら、絵画を描いていただくだとかという取組だったかなというふうに、学校を通じて皆さまのほうには周知させていただいたというところはあったと思うのですけれども、そのような取組、学校の授業の中ではなくて、学校としてそういった募集をかけるということは、可能なのかもしれませんけれども、ただ学校教育として、今そのような形で取り組むということは考えていないものでございます。
質問 10番 野原惠子
学校教育の中でということでは、ちょっと難しいというご答弁でしたけれども、では学校を通じて家庭の中でもそういうことができるということであれば、1つでも2つでもそういう取組をしていくことが可能ではないかと思いますが、ぜひ家庭との連携の中で取り組んでいくことが、1つの家庭と児童生徒と一緒になって取り組むということが有効だと思いますので、ぜひそういうことを検討していくことが可能かどうかお聞きしたいと思います。
答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)
ご質問の絵画展の関係につきましては、平和首長会議の取組の中で、そういった事業があるということは承知はしております。ですので、先ほど課長から答弁申し上げましたように、学校を通じて募集をかけるということは、これは可能だというふうに思いますので、今、野原議員おっしゃられるように、家庭の中でそういう子どもと一緒になって、そういう平和についての会話をするだとか、そういったことは非常に有意義なことだというふうには考えておりますので、絵画展等を含めて何らかできないかということは、町長部局のほうとも協議をさせていただきたいというふうに思います。
質問 10番 野原惠子
今、町長部局とというふうに教育長おっしゃったので、ぜひ町長部局とも連携をして取り組んでいっていただきたいと思います。町長いかがですか。
答弁 町長 飯田晴義
毎年、恒久平和、核廃絶のことをテーマにすることは難しいとは思います。ただ、今年の場合、まさにタイムリーな時期にも当たっておりますので、どういう形でできるかということも含めて、やれるのであれば前向きに検討をしなければならないなというふうに思います。
質問 10番 野原惠子
ぜひ検討していただきたいと思って、そのことを再度確認して終わりにしたいと思います。以上です。終わります。