幕別町議会 平成25年第4回定例会 2013年12月11日
保育士の確保対策について
2013年12月11日、幕別町議会の一般質問で、東口隆弘議員が「保育士の確保対策について」質問し、町長 岡田和夫、こども課長 山岸伸雄、民生部長 川瀬俊彦が答弁しました。
- 質問者
- 東口隆弘 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、こども課長 山岸伸雄、民生部長 川瀬俊彦
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 東口隆弘
通告に従いまして、保育士の確保対策について質問させていただきます。現在、子供や子育てをめぐる環境が厳しく、核家族化や地域のつながりの希薄化、さらに共稼ぎ世帯の増加などにより、子育てに不安を覚える家庭も尐なくない。また、保育所に子供を預けたいと考えていても、希望する保育所が満員であることなどから、仕事と子育てを両立できずに、子供が欲しいという希望をかなえられない人も多い現状である。これらの課題に対処し、国や地域を挙げて、子供や家庭を支援する新しい支え合いの仕組みを構築することが求められている。国では、平成 24 年8月に「子ども・子育て関連3法」を成立させ、地域における幼児教育、保育、子育て支援の質・量の充実を図り、地域の実情に応じて子育て支援が総合的に推進できる体制を整備するとし、特に緊急的に取り組むべき課題として、都市部を中心とする「待機児童問題」を解消するため、平成 29 年度までに約 40 万人分の保育の受け皿を確保するとしている。しかし、この実現のためには、保育を支える保育士の確保が必要であるが、平成 29 年度末で全国で約7万 4,000 人不足すると見込まれている。本町においては、現在も保育士を募集しても集まらず、保育士の確保に苦労されており、臨時保育士においては、短期で離職される方も尐なくないと聞いておるところでございます。保育士が、将来の展望を持って働き続けられるよう処遇の改善を図り、保育士を確保し、育成していくことが保育の維持・向上につながるために必要と考えるものである。そこで、以下の点についてお伺いをいたします。①過去の保育士採用における募集状況について。②正職員保育士と臨時保育士の割合と待遇の格差について。③臨時保育士の離職率と経験年数について。④保育士を育成していくための研修の実施状況について。⑤保育士確保に向けた今後の取り組みについてであります。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
東口議員のご質問にお答えいたします。「保育士の確保対策について」であります。平成 25 年4月1日現在の全国における保育所の入所定員数は、前年同時期に比べ4万 9,000 人の増加が図られておりますが、待機児童数は、前年同時期に比べ約 2,000 人減尐したものの2万 2,741 人で、そのうち3歳未満児が1万 8,656 人と全体の約8割を占め、この傾向はここ数年変わらない状況であります。本町におきましては、毎年4月1日現在においては待機児童はありませんが、ここ数年、年度途中において3歳未満児の入所待機が生じており、これらの解消に苦慮しているところであります。このことは、保育室の面積が年齢ごとに定まっていることや、3歳未満の保育需要の増加による保育士の確保の困難さが要因であり、いかに保育士を安定的に確保するかが課題であると認識いたしているところであります。ご質問の1点目、「過去の保育士採用における募集状況について」であります。町内の常設保育所では、所長1人、ゼロ歳・1歳児担任保育士1人、2歳児から5歳児の各年齢別の担任保育士各1人の計6人につきましては、正職員を配置することを基本としておりますが、この考え方は、民間に運営を委託しております札内青葉保育所と民設民営の札内南保育園ともに同様であります。正職員の新規採用につきましては、毎年度、採用予定者数を上回る応募があり、必要とする保育士を各年度とも確保できております。臨時保育士につきましては、各年度の入所児童数に合わせ、年齢ごとに法律で定められている配置基準に従い正職員を補助する形で配置いたしておりますが、平成 23 年度は、募集 34 人に対し 29 人の応募、平成 24 年度も同じ 34 人の募集に対し 29 人という状況でありました。本年度につきましては、募集 34 人に対し、34 人の応募があり予定数を確保できたところであります。なお、臨時保育士の不足に対しましては、時間単位での勤務の代替保育士を活用することにより保育に支障が出ないよう対処いたしております。ご質問の2点目、「正職員保育士と臨時保育士の割合と待遇の格差について」であります。札内南保育園で引き継ぎ保育を行っている正職員保育士6人を除き、町の直営の常設保育所における割合につきましては、本年 12 月1日現在で正職員保育士が 19 人で 45%、臨時保育士が 23 人で 55%となっております。次に、待遇についてでありますが、勤務時間と勤務態様に関しては差が生じてはおりません。新規に採用した正職員には、「職員の給与に関する条例」により、月額給料 14 万 9,800 円に加え、通勤手当、期末勤勉手当、寒冷地手当等を支給いたしております。臨時保育士には、「町立保育所及び幕別町立へき地保育所に勤務する臨時職員等の任用、賃金、勤務条件に関する要綱」により、日額賃金と通勤手当を支給しており、経験年数のない新任の臨時保育士が1カ月に 20 日間勤務した場合の賃金月額は、14 万 5,200 円であります。保育を安定的に実施する上で人材の確保は重要であり、平成 25 年度に臨時保育士の待遇改善の一環として、平均4%の賃金改定を図ったところであり、今後とも他の自治体の賃金動向や他の臨時職員との賃金バランス等を勘案の上、必要に応じて臨時保育士の待遇の改善を図ってまいりたいと考えております。ご質問の3点目、「臨時保育士の離職率と経験年数について」であります。初めに、離職率でありますが、平成 23 年度は 29 人の臨時保育士中3人が、24 年度においても3人の離職があり、離職率はともに約 10%でありました。平成 25 年度は、34 人の臨時保育士中 11 人の離職であり、離職率は約 32%となりますが、これは民営の札内南保育園に採用されたことに伴う離職であり、実質的には離職はありませんでした。次に、経験年数でありますが、平成 25 年度に任用した 34 人の内訳は、10 年以上にわたり保育士として働いている者が 12 人、5年から 10 年の者が 10 人、5年から3年の者が6人、3年未満の者が6人となっております。ご質問の4点目、「保育士を育成していくための研修の実施状況について」であります。保育士の研修につきましては、正職員は2年に1度専門的な研修に参加できるよう、毎年度計画的に実施いたしており、平成 24 年度は、北海道が実施しております新任保育士研修、専門研修、障がい児保育研修等に実人員で 13 人参加したところであります。研修に参加できなかった職員と臨時保育士に対しましては、研修に参加した職員が講師となり、職場内で研修報告を行うことにより、研修内容を保育所全体で共有して研修効果の拡大に努めております。また、内部研修の充実を図るため、各保育所において選任した研修委員が中心的な役割を担って、正職員、臨時保育士、へき地保育所臨時保育士を対象に、保育士研修会を年間3回から4回実施いたしておりますが、今後とも保育士全体のスキルアップを図るため、計画的に研修を実施してまいりたいと考えております。ご質問の5点目、「保育士確保に向けた今後の取り組みについて」であります。保育を安定的に実施するためには、何よりも保育士の確保が最も重要であると認識いたしております。平成 23 年度に国において認可保育所に勤務する保育士を対象に実施したアンケート調査によりますと、その調査の中で、給与について「かなり安い」「やや安い」と回答した方が 52.2%であり、その理由として「職務の大変さ、責任に比して安い」と答えた方が 76.7%でありました。また、労働条件についての質問に対し、「勤務時間」「勤務日数」に不都合があると答えている方が 34.6%であり、また保育士として長く勤務する上での悩みについての質問で、「子育て等家庭との両立が難しい」と答えている方が 48.4%に上ることから、結婚後、特に子育て世代の保育士の労働時間等の改善を行うことが、保育士の確保と潜在保育士の発掘策として必要であると考えております。このことから、町といたしましては、給与等待遇面の改善に加え、労働環境面の改善について、現在、検討を行っているところであります。さらに、ことし8月に道央圏の保育士養成学校に出向き、保育士の確保について要請を行ってきたところでありますが、今後とも保育士養成学校等との連携を深め、安定的な保育士の確保に努めてまいりたいと考えているところであります。以上で、東口議員のご質問への答弁とさせていただきます。
質問 3番 東口隆弘
正職保育士の募集に対しては、募集を上回る方が応募されている。それから、臨時保育士の募集に関しては、なかなか募集人員等を集めることが難しいという現状を踏まえた上で、この2番の待遇の格差について質問をさせていただきたいと思います。臨職の月額支給額、お示しをいただいております。また、正職の方の月額の給料・給与もお示しをいただいておりますが、正職保育士と臨時保育士の年間の給与差、給料差というのをお知らせいただきたいと思います。
答弁 こども課長 山岸伸雄(こども課長は2014年3月まで)
正職員と臨時職員の年間給与の差でございますが、正職員につきましては、月額賃金と賞与というものがございますので、それらを合わせまして、1年目の保育士ということで計算してみますと、約 233 万円ほどが年間の給料という形になります。次に、臨時職員でございますが、臨時職員につきましても、先ほど1年目ということで町長のほうからご答弁ございました数字で申し上げますと、1年目の職員が 11 カ月働いたといたしますと、約174 万 2,000 円ということになりますので、正職員と臨時職員の差というのが、約 58 万円ほどということで、ほぼ賞与分が結果として給与差となってきているというふうに考えます。以上です。
質問 3番 東口隆弘
賞与等の差が 60 万円近くあるというお話でございますが、臨時保育士の割合が55%、これは総保育士の皆さんの過半数を超えるという状況は、正職、それから臨時の保育士の方の立場というのは、違いはきっとないのであろうと思いますが、そのことについて、給料の差と立場の差というところをご説明いただきたいと思いますが。
答弁 こども課長 山岸伸雄(こども課長は2014年3月まで)
) 基本的には正職員、臨時職員、保育の面というだけで限りますと、さほど差がないということになりますが、正職員につきましては、保育を行う上での年間の保育計画を作成したり、月間、週の保育計画を作成し、それに基づいて保育を行っていくという面、その計画面の違い。また、学齢期に上がる4歳、5歳の時期になりますと、学校につなげるための要領の作成だとか、いろんな面で保育以外の事務的な面がございます。そういう面が給与差というふうに考えていただければ大変ありがたいと思います。
質問 3番 東口隆弘
事務的な違いというふうに理解をさせていただいてよいかと思いますが、全ての職員の方を正職で賄うという考えは持つことはできませんか。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
先ほど答弁させていただいたように、中身については、臨時職員についても、もちろん正職員についても、同じ保育をやるということには変わらないわけであります。ただ、全てを正職員で賄うということになりますと、当然のことながら大きな人件費につながるわけでありますし、それともう一つは、保育所の場合は、多分に流動的な子供の配置がなされます。最近は、子供が減っているのに、なぜ保育所が減らないのかというような疑問があるのですけれども、これはご存じのとおり、未満児がどんどんふえてきますから、子供の数と保育士とは一致しないわけでありますから、そうしたことで、そのときの保育所の入所状況、特に最近もう一つ多い原因は、障がいを持った子供さんが入所されることによって、その場合は、ほとんどマンツーマンといっては、ちょっと酷かもしれませんけれども、かなりの部分、そこへ保育士の仕事の部分が出てくると、そういったこともあって、厳しい中ではありますけれども、何とか臨時職員での対応をしているというのが現状であります。そういったことで、例えば先ほど言いました 45 対 55 も、今、言いました6人の南保育所にいる正職員を除いておりますから、これは来年、民設民営になって、6人が全部常設へ戻ってくれば、その分が若干解消されるのかなと思いますけれども、もちろん今でいいとは思っておりませんし、これからもどんどん臨時をふやせば対応できるのだというようにはもちろん我々も思ってはおりませんけれども、ある程度の臨時職員は、これからも必要であろうというふうに思っております。
質問 3番 東口隆弘
子供の数がどんどん減っていく、それとの関係によって正職と臨時保育士のバランスというのは理解することはできるかなというふうに思います。次に、3番目の経験年数についてでございます。5年から 10 年以上働いている方が半数以上いらっしゃると。そもそも臨時職員の雇用期間というのは1年であり、毎年、任用・再任用をされるものと思いますが、実態はいかがでしょうか。
答弁 こども課長 山岸伸雄(こども課長は2014年3月まで)
基本的には、臨時職員でございますので、雇用契約上は6カ月ごとに更新という形になります。しかしながら、先ほど町長のほうからご答弁ございましたように、保育のニーズ、また障がい対応等において、今、大変多くの職員が必要という状況でございますことから、特に保育士という専門性に鑑みまして、今お話ありました 10 年以上の保育士が多く、また雇用しているというのが実態でございます。
質問 3番 東口隆弘
再任用をどんどんどんどん重ねていきますと、それだけ長く臨時の保育士として働いていれば、経験、知識を重ね、即戦力といいますか、かなり重要な立場の職員になるというふうに思います。臨時保育士が望めば、正職員への採用という道は開かれているのか、お伺いをします。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
保育士の採用については、当然のことながら広報等、一般公募して採用を決めるわけですから、その時点で応募要件に合えば、臨時保育士として現に働いている方でも受験することはもちろん構わないわけでありますけれども、ある程度の年齢ですとか条件がありますし、特にうちの場合、他町村と違う例、例えばさっきの臨時保育士が応募が尐ないといった中の一つに、うちは保育士の資格と幼稚園教諭の資格、両方を兼ね備えた者が応募をしていただく、募集をしているというようなことであります。これは、短期大学へ行った場合に、幼稚園の資格がなくて保育士だけの資格、あるいは逆の場合もあるものですから、そういったことも含めながら、募集要件はありますけれども、臨時職員でもそういう要件に合えば、当然のことながら受験は可能であります。
質問 3番 東口隆弘
保育所、幼稚園の違いというのもよくわかっておりますが、10 年以上、専門的に保育のお仕事をされている方には、経験の浅い方よりも、もちろんの話ですが、知識・経験があるわけで、望む、望まないということもあろうかと思いますが、ぜひとも正職員への道も寛容に開いていただきたいというふうに思うところでございます。次に、保育士の皆さんの研修の実態状況についてお伺いをいたします。実態として、正職員と同様の勤務をしている臨時保育士の皆さんにも、正職員と同じ外部研修を受けていただくというような考えはございますか。
答弁 こども課長 山岸伸雄(こども課長は2014年3月まで)
正職員と同じような外部研修というお話でございますが、先ほど町長のほうから答弁いたしましたとおり、基本的には正職員に対して研修を行い、その研修効果を職場内でいろいろと報告等について実施いただくということとして考えておりますので、今のところ外部研修という面においては考えていないところでございます。
質問 3番 東口隆弘
私が、なぜそのようなことを言ったかといいますと、給料面で約 60 万円近い差が、先ほども答弁をいただいたところでですが、後ほど質問させていただきますが、臨時の保育士であっても、保育の現場では正職の保育士の方と子供を相手にしての責任が全く変わらないということであります。ですので、正職員の方が研修に行かれて、その内容をみんなで聞くというような研修になるということですが、ぜひとも臨時の方も同等に研修を、自分の思いも質問できるような立場をやはりつくってあげていただきたいなと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 民生部長 川瀬俊彦(民生部長は2015年3月まで)
臨時保育士の方につきましては、町全体の中で、接遇研修とかそういう機会は設けておりますので、そちらの面での外部研修というのは受ける機会はつくっているところであります。それで、専門的な研修につきましては、これは先ほどの答弁にもありましたように、職場内研修ということで、各保育所から研修委員が何人か募っておりまして、その者がどういう研修をやっていったらいいのか、年間三、四回ですけれども、いろんな研修を企画しまして、職場内での研修ということには参加してもらっています。ですから、そういう中におきまして、臨時保育士も重要な役割を保育所で担っているわけですから、スキルアップに努めていきたいと、そういうふうには思っております。
質問 3番 東口隆弘
いろいろとお金の絡む話でございますので、強くは申し上げられませんが、ぜひとも前向きに正職と臨職の方々の立場をならしていただくような方法を考えていただきたいというふうに思っております。それから、最後5番目の質問でございます。保育士確保に向けた今後の取り組みについてということで、答弁書の中にもございましたが、国の調査では、給与について半数以上の方が不満を持っているようであります。また、休暇が尐ない、それからとりにくいという理由も半数近くを占めているようであります。保育士の待遇改善をしなければならないと考えているところでありますが、新卒または若い保育士さん方に聞きますと、奨学金を利用して学校へ通っていらっしゃる方が多いようでございます。臨時保育士、お聞きをすると日給制ということで、日給では風邪を引いてどうしても休まなければならないとなると、すぐ給料に反映をしてくるのかなというふうに考えるところであります。そういうふうになると、奨学金の返済もなかなか計画を立てることが立てづらいということで、臨時保育士さんの給料を日給ではなくて月給制にするというお考えはございませんか。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
実は、これは課題の一つであります。先ほどの根本からいきますと、保育士を募集しても集まらない要因の一つがそういったところにもあるのかなというふうに思っております。ただ、先ほど言いましたように、あくまでも今の状況は、臨時職員6カ月任用というようなことでありますので、この辺を変えていかなければ、いきなり6カ月間だけ月給にして、それで終わりだというようなことにもならない問題もあります。さらに、今、来年から今度はへき地保育所あたりも通年になってくると、ここでもまた同じような問題が出てくるのであろうというふうに思っております。私も他町村の事例等も考慮しながら、考えながら検討をしながら、この問題については取り組んでいかなければならない問題だなというふうに思っておりますので、しばし時間をいただければというふうには思います。
質問 3番 東口隆弘
ぜひともご検討をいただきたいというふうに思っております。私の質問書の最初のほうに書かせていただいたわけですけれども、幕別町に住んで、職を帯広やら音更やらに持っていらっしゃる方も、本町に在住をし、社会での喜び、それから地域での喜び、家庭での喜びを感じられる子育て環境の充実を図ることが大切であろうと。そのためにも、保育所の皆さんには子育ての一助を担っていただくという強い信念を持って、お仕事に頑張っていただきたいと。また、それをサポートする町としても、保育所の皆さんの仕事の環境改善、待遇の改善ということを十分お考えをいただきたいというふうに思います。以上で、私の質問を終わらせていただきます。