幕別町議会 平成24年第3回定例会 2012年9月13日
幕別町におけるいじめ問題の対策について
2012年9月13日、幕別町議会の一般質問で、谷口和弥議員が「幕別町におけるいじめ問題の対策について」質問し、教育長 金子隆司、学校教育課長 羽磨知成が答弁しました。
- 質問者
- 谷口和弥 議員
- 答弁者
- 教育長 金子隆司、学校教育課長 羽磨知成
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 谷口和弥
通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。幕別町におけるいじめ問題の対策について。滋賀県大津市立中学校の男子生徒の自殺事件を契機に、今、いじめ問題が改めて国民的問題となっています。いじめによって子供がみずから命を絶ってしまう事件が相次いで発生しています。本来、子供たちにとっては楽しいはずの学校で守られなければならない命が亡くなっていることに、多くの国民が胸を痛めています。子供たちが命をかけて投げかける重い課題を真剣に受けとめ、本気でこの問題に取り組み、子供が安心して生きられる学校、地域、家庭をつくっていかねばなりません。それに加えて、大津市の事件ではいじめを目撃している生徒が複数いるにもかかわらず、学校や教育委員会が当初「いじめは把握していなかった」「自殺といじめの因果関係は不明」と説明されたことに、これまでも同種の事件で同じような報道がされてきたこともあって、多くの教育現場に隠蔽的な体質があるのではと疑念の声が上がっています。事実を明らかにし、二度とこのような事件が起きないようにしなくてはなりません。幕別町においては、いじめの未然防止と早期発見、児童生徒の心身の健全な成長を図ることを目的として、平成7年に「幕別町いじめ問題等対策委員会」が設置されました。また、平成 22 年には「幕別町子どもの権利に関する条例」を施行し、「安心して生きる権利」を初め四つの権利を定め、その中で子供は「あらゆる虐待、暴力及び犯罪から守られる」ことを保障しています。町民憲章でもうたわれている「未来をつくる子どものしあわせな町」に向けてさまざまな取り組みがされているところです。よって、以下の点について伺います。①いじめの認知件数とその内容について伺います。②未然防止・早期発見のための対策と、いじめ認知後の対応について伺います。③教員が子供と向き合う時間を十分確保できるような環境づくりが必要と考えるが、教育現場はどのようになっているか、伺います。④学校評価や教員評価といった評価制度をやめるべきと考えるがどうか、伺います。⑤いじめ根絶に向けた地域社会づくりをどのように行っていくか、お伺いします。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
谷口議員のご質問にお答えいたします。「幕別町におけるいじめ問題の対策について」であります。ご質問にもありますように、昨年 10 月に滋賀県大津市において男子中学生がみずから命を絶った事件があり、「いじめ」が大きな社会問題となったところであります。このような悲惨な事故は、決してあってはならないことであり、とりわけ教育相談やアンケート等から、いじめに苦しんでいることが明らかな場合には、自殺に追い込まれる可能性があることを念頭に置き、児童生徒にしっかりと寄り添い、迅速かつ適切に対応することが強く求められているところであります。ご質問の1点目、「いじめの認知件数とその内容について」であります。本町の小中学校におけるいじめの認知件数は、平成 21 年度は2校3件、22 年度は5校 13 件、23年度が2校6件となっております。いじめの内容につきましては、さまざまなものがありますが、平成 23 年度分の6件で申し上げますと、「冷やかしやからかい、悪口や嫌なことを言われる」が4件、「仲間はずれ、集団による無視をされる」が1件、「ランドセルの中に石を入れられるなど、嫌なことや恥ずかしいことをされる」が1件という状況でありました。なお、現在ではこれら認知されたいじめのすべてが解消されております。次に、ご質問の2点目、「未然防止・早期発見のための対策といじめ認知後の対応について」であります。最初に、「未然防止・早期発見のための方策」についてでありますが、いじめは「どこの学校でも、どの子にでも起こり得る問題」であるという認識を全教職員が共有するともに、「いじめは人間として絶対に許されない」という意識を学校全体を通じて児童生徒一人一人に徹底していくことが大切であると考えております。このため学校では、これまで以上に教師自身が子供から相談を受けやすいような信頼関係づくりを図ることや、多くの教員で子供を見守ることなどを意識した教職員間の連携、教育相談体制の見直しや相談技術の向上、アンケートやネットパトロールの実施などに取り組んでいるところであります。また、教職員には不正義に対する毅然とした態度や子供たちの小さな変化を見逃さない感性・洞察力が必要であるとともに、相手を受け入れ、認め合える学級づくりや道徳や総合学習を活用するなどして、人間尊重や命の大切さを学ぶ学習を深める必要があります。さらに、保護者や地域との連携という面では、情報を共有し相互に協力できる体制の構築が必要であるとともに、子供たち自身に自浄力をつけるという観点からは、児童会・生徒会活動や学級会活動、部活動を通していじめを見過ごさない意識や実践力の育成など、「いじめ」を常に意識しながら取り組むことで、未然防止や早期発見につながるものと考えております。次に、「いじめ認知後の対応」についてでありますが、いじめが発生したときには、いじめられた子供、いじめた子供、双方の保護者と学校との連携を密にし、場合によっては、カウンセラーなどの専門家も活用しての相談に当たるほか、必要に応じ、当事者だけではなく、周囲の児童生徒や学級、学年、学校全体に対して指導を行っているところであります。教職員としては当然のことながら、いじめられた子供から目を離さず、不安感を払拭するなど、身体的・精神的な安全の確保を最優先にするとともに、校長を中心に組織的に対応することといたしております。いじめへの対応につきましては、一度の指導によって事象が完全に解消したと安心することなく、いじめ解消に向けて注意深く徹底した指導と見守りを継続することといたしております。次に、ご質問の3点目、「教員が子供と向き合う時間を十分確保できるような環境づくりについて」であります。複雑多様化する社会環境に加え、いじめ問題など教育に関する課題が山積している中、教員の多忙化が指摘されており、子供と向き合う時間の確保が求められているところであります。平成 20 年に道教委が調査したところによりますと、教員の勤務日における勤務時間7時間 45 分の業務内容のうち、授業を除く業務では、生徒指導が 10%を占め、時間にしますと約 45 分という状況になっております。この時間が子供と向き合う時間として適切かどうかは別として、多くの教員が、1日平均約2時間とされます時間外勤務や自宅への業務の持ち帰りが行われているのが現状ではないかと考えております。教員が子供と向き合う時間を確保できるような環境づくりにつきましては、昨日の斉藤議員のご質問への答弁と重複いたしますが、各学校においては、「業務が特定の教職員に集中しないための業務分掌や連携の工夫」「会議資料の事前配付や時間厳守による会議の効率化」「部活動の週1回程度の休養日の設定」などに取り組んでおり、一定の効果が上げられているところであります。また、教育委員会といたしましては、これまで「教職員1人1台のパソコンの配置と校内 LAN 整備」を初めとして、事務の効率化を図ってきたところであります。さらには、「学校事務補助員や特別支援教育支援員の配置」などの人的配置と「相談体制の充実」などにも取り組み、教職員の負担軽減に努めているところでもあります。次に、ご質問の4点目、「学校評価や教員評価といった評価制度をやめることについて」であります。今、各学校では、「いじめ問題」を初め「児童生徒が安全で安心して通うことができる学校づくり」や「基礎・基本の確実な習得」など、多くの課題に直面しております。その解決に当たっては、何といっても直接子供の指導を担っている学校職員の資質の向上が欠かせない要件であるとともに、みずから学校が運営状況を評価し、その情報を積極的に公表し、保護者や町民の理解と参画を得て改善を図って教育の質を保障していくことが求められております。学校評価につきましては、学校教育法第 42 条などに基づいてすべての学校において実施しているものであり、各学校が、みずからの教育活動その他の学校運営について、学校として組織的・継続的な改善を図ることや、評価結果の公表・説明により説明責任を果たすとともに、保護者、地域住民等から理解と参画を得て、学校・家庭・地域の連携協力による学校づくりを進めることが目的とされており、学校の設置者は、学校評価の結果に応じて学校に対する支援や条件整備等の改善措置を講じることにより一定水準の教育の質を保障し、その向上を図ることを目指しているものであります。また、学校職員評価制度につきましては、学校職員の資質能力の向上及び学校の活性化を図るため、地方公務員法や地方教育行政の組織と運営に関する法律に基づき実施しているもので、その成果を児童生徒に還元することを目的としております。これら評価制度につきましては、今般求められている学校改善や教員の資質向上に役立つものと認識しているところであります。次に、質問の5点目、「いじめ根絶に向けた地域社会づくりについて」であります。いじめの問題は、学校だけで解決することは困難であり、家庭や地域社会、関係機関との連携が重要であると言われているところであります。このようなことから、本年8月の町広報紙において、幕別町の子供やその保護者、さらには地域や関係団体をイメージしながら、いじめ根絶への願いを込めて沖田委員長から「いじめ緊急メッセージ」を発信させていただきました。このメッセージでは、いじめが自分や自分の身の回りでも発生する可能性があることを知ってもらうとともに、地域みんなでいじめから子供たちを守っていこうとの思いを込めたところであります。現在、平成 13 年度から取り組んでおります「子ども 110 番の家」は、子供が不審者との遭遇や災害に遭うなどして、身の危険を感じた際に、駆け込み場所を提供するもので、町内 370 カ所の個人や商店・事業所のご協力をいただいているところでありますが、今後は、いじめの発見やいじめの情報提供なども視野に入れることで、新たな協力の呼びかけを計画しているところであります。また町内には、子ども会や尐年団を初めとして、健やかな子供の成長を願い、活動している数多くの団体がありますが、これら団体の活動が活発になることが、そこに参加する子供のリーダー性を育むとともに、仲間づくりや思いやりの心を育てることにもつながるものと認識しております。教育委員会としましても、今後も、これら団体への支援を図ることで、地域全体でいじめの根絶と健やかな子供の成長につなげてまいりたいと考えております。以上で、谷口議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
再質問 10番 谷口和弥
それでは、再質問をさせていただきたいというふうに思います。ご答弁いただきました中身については、おおむね理解のできる、そういうご答弁いただいたのかというふうに思っておりますけれども、何点かについては質問や、あるいは意見をさせていただきたいなというふうに思います。一つ目のいじめの認知件数、その内容について、それから2番にかかわる中身になってまいります。直近のデータのある平成 23 年は、小学校で4件、そして中学校で2件といういじめの認知件数ということでありました。小学校、中学校、別な資料では、1校ずつからこういう数字が上がっているということもちょっと見せていただいたところであります。本当に、このいじめの問題では、たくさんの対応策が国や道から風雲急を告げる形で出されているところでありますけれども、9月5日文科省が、「これまで以上に学校、教育委員会、国さらには学校や地域も含めた社会全体が一丸となって、いじめや学校安全等の問題に取り組んでいく」、そのための指針「いじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針」を策定したところであります。いじめは決して許されない、ご答弁にもありましたけれども、そのとおりで、兆候をいち早く把握して迅速に対応することが必要だということの中での指針であります。その中には、こういう文言も含まれています。「学校や教育委員会におけるいじめの兆候の把握や対応が不適切であったものも見られるところであり、また、国においても、いじめについての実態把握や対応について、学校や教育委員会の主体的な取り組みに期待して受け身であった」という反省が述べられているところであります。そして、さらに、これはおととい 10 日に公表した、文科省の問題行動調査においても、いじめの把握件数については地域差があるという指摘がされていたところであります。いじめの件数、そのように4件、2件ということでご報告いただいたわけでありますけれども、どのような手段でこの件数をカウントされているのか。それから、学校間によるこの認知の仕方の格差はないのかどうか、そのことをまずお伺いしたいというふうに思います。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
いじめの認知件数につきましては、平成 19 年度に、本人が物理的・精神的な打撃を受けたと思われるものについては該当すると。ただ、それに加えていじめであるのか、けんかであるのかみたいなところが、実は判然としない部分があります。これらについては、教職員や学校全体で協議をし、まさにいじめに相当すると思われるものについて報告がなされ、私どもも報告しているところであります。
再質問 10番 谷口和弥
もう尐し具体的に教えていただきたいと思います。アンケート調査、年2回やる、それですとか「子どもサポーター」相談の窓口などもある、そういった中ではいろんな認知の仕方があるのだと思うのですけれども、どういった形での、教育委員会が4件、2件というふうに認知しているのか、そのことについてもう尐しはっきりと教えていただきたいというふうに思います。
答弁 学校教育課長 羽磨知成(学校教育課長は2012年12月まで)
いじめの認知の状況でございますが、今、議員おっしゃられましたように、主にアンケート調査、年2回実施しております。この調査に基づきまして、子供からのアンケートでいじめが出てきたと、それに対して今度担任なり、また学年担当等で本人からの聞き取り、また周りの友達からも聞き取り、それがいじめに当たるかどうかという判定をいたしまして、いじめと認知したものがこの2校6件ということでございます。また、アンケート以外でも保護者からの訴え、また子供からの担任に対する訴え、これらについても今申し上げたような手段で判定しているということでございます。
再質問 10番 谷口和弥
先ほど、教育長のご答弁にありましたように、平成 17 年の滝川市での小学校6年生の女子のいじめによる自殺の問題で、これもまた大きな社会問題となって、いじめの定義が変わったということであります。これまでは「自分よりも弱いものに対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」というような定義がされていたものが、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」というふうに変わったわけであります。ですから、新しい定義は幾つか注釈もつきまして、より具体的になったわけであります。相手との、いじめる側、いじめられた側の相対的な強弱にかかわらず、攻撃的という言葉の内容も、直接手を出すといった暴力行為以外にも範囲を広げて、それからまた攻撃が継続的でなくても、いっときのものであっても、そしてその度合いが深刻でなくても、深刻か、そうでないかに関係なく、いじめられた側が精神的な苦痛を感じたものということで変更になったところであります。この数字について、いじめの件数について、どこにでもあるということ、そして非常にその概念も、とはいってもまだ曖昧で、まだ隠れて見えづらいものがあるのではないかと思うのですけれども、教育委員会、教育長の見解はその辺についてはどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
今ご指摘もありましたけれども、全部を把握しているかどうかについては、私どもも全くないということは言い切れるものではないと思います。きのうときょうの状況が変わるということも含めてですね。そういう意味では、年度方式で一定の集計の中では、数字は申し上げられますが、そのことが全部を把握し、そして的確なものであるのかについては、それ以外にもあるであろうという前提に立った思いで私どもはおります。
再質問 10番 谷口和弥
わかりました。潜在している、私も今回のこの質問をさせていただくに当たっては、実際、教育の現場に立っている方との懇談もさせていただきましたけれども、例えば中学校2件という数字がある。しかしながら、実際この 10 倍ぐらいは潜在してあるだろうと、そういう言葉も、繰り返しになりますけれども、現場の先生から聞いている。だから、どんなことがこれからあるかわからないということの中では、今、教育長が言われた、そういうまだまだあるぞと、そういう構えがやはり求められてくるのではないかなと、そのように思います。3番目、教員が子供と向き合う時間を十分に確保できるような環境づくりが必要ということの中で、状況をお尋ねしました。この 10 年、20 年で、大きく学校を取り巻く環境が変わったぞと、教育現場の方から言われた言葉であります。子供同士の関係が希薄、帰宅後も学校の中でも、塾や尐年団、そういった中で忙しくて、子供同士接する時間が尐なくなってきている。そして、先生はどうか。学力向上のためのさまざまなことを求められる。例えば、朝学習、それから宿題、子供の提出物の丸つけの作業、これだけでもう精いっぱいなのだと。例えば、給食の時間、子供と一緒に、例えば各班を回りながら給食を楽しむ、語りながらしゃべるなんてことは考えられないと。自分だけ先に食事を済ませてしまって、そして丸つけの作業に入るのだと、そんなことも訴える方もいたところであります。仕事量が多くて、教育現場で補えなくなっている、そんな現状が浮かんできます。子供との接触、会話が尐なくて、子供からのサインを教室の中でつかめない、そんな状況が生まれているのだと。こういったことの実態、教育委員会のほうでは把握されているのか、そういった努力をされているかどうなのか、そのことを確認させていただきたいというふうに思います。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
確かに、ご案内のとおり、学力向上等が求められて、先生方に対する時間の余裕というものが非常に尐なくなってきているというふうには、私どもも感じます。そうした中で、子供を見ておる時間が非常に尐ないということも、私どもは一般論としてお聞きをいたしておりますし、現状、先生方のお話を聞きましても、そのようなことは常日ごろから言われているところであります。確かに、サインがつかめないのだと、これ時間だけで語れるものではありません。先生方の資質、能力によりますけれども、その個人差がという部分は否めない事実ではないかというふうに思いますので、そういった道にたけている先生方が、いわゆる新任職員、初任者も含めていろんな校内研修などにおいて伝達をし、洞察力を深めるような研修をもやっているところであります。いずれにしても、朝の学習、あるいは丸つけなど、本当に現場は大変であるという認識は持っております。
再質問 10番 谷口和弥
そういう現実ですので、解決のための手だてを、やはり検討していっていただかねばならないのではないかなというふうに思います。やはり教職員の体制のことが重要になってくるのだというふうに思います。いじめの問題の対応のために、尐人数学級の推進や特別な指導を行う学校への支援など、教員が子供一人一人と正面から向き合える、そういう体制を整備する、そのことがやはり私は教育委員会の一つの大きな仕事なのだというふうに思っています。4番目、学校評価、教員評価についてでありますけれども、まあ、これ、先ほどのご答弁は法に基づいてどちらも行われているのだということでありました。それはそのとおりで、ちょっと私も質問が言葉足りなかったかなと思っているのですけれども、これもそうは言いながら大きな問題点があるのではないかなというふうに感じているところであります。学校教員評価制度であります。年度の初めに目標を設定して、年度の終わりに評価がされる。道教委は5月にこの年度目標を設定して、2月1日をめどに評価をするというようなめども出されているところでありますけれども、この制度の目的が、学校職員の皆さんの努力や、成果を評価することによって、資質の向上と学校の活性化を図り、その成果を児童生徒に還元することとされているわけであります。この目的が本当に果たせる内容かなというふうに思っています。というのは、結局、学校教員評価、一人一人の教員がどうかということで評価を、ランクづけをされるわけでありますけれども、児童生徒に対して先生が1対1で一人で、一人の先生が対応しているわけではないと。教員同士の連携の中で教育現場は成り立っているということ。個人個人に対して、5ランクですね、自己責任等のある A から E までのランクの D、E は仕方がないにしろ、こういう評価制度があるということは、私は問題だと思っているのですけれども、まあそれは置いておいて、A から C の、まあ普通に学校の現場で教壇に立って頑張っている先生方を、相対的な評価でランク分けをするわけであります。その目標の設定の際に、それから評価の際に、学校長との簡単な懇談はあるけれども、自分がそのどのランクに評価されたかということを知るには、道教委に対して開示を求めなければだめだと、そんなやり方なのですね。私も、若いときに民間企業にいる中では、人事考課ということの中で、年2回の賞与の前に評価を受け、それがまた賞与や昇級にもいろいろと同じ職場の中にいても差がつけられるような、そんな経験はありますけれども、結局、夏の賞与、冬の賞与で、このランクによって先生方も差をつけられるわけですけれども、この評価の時期、例えば、校長先生が新たに赴任されてきたとしたならば、4月に着任されるわけです。そして、その賞与の前ですから、6月ぐらいには評価がされることになるのでしょうか。でも、それではその先生とのつき合いの期間が、一緒に学校の中で活動する、そういう期間が短い、冬も2月に実際に評価をするわけですから、結局、中途半端なそういう評価であって、そして自分がどの評価になったということが、結局、賞与が下がったと、では前よりも低い評価だったのだなということで、自分の評価をそういった形でうかがい知る、そんなものになっているのだ、そのように聞いたところであります。そうであれば、当然、教職員の中でも足並みが乱れる、足並みが乱れるというか、お互いの感情的な問題でうまくいくものもうまくいかない部分が出てきたり、職場をうまくまとめるには余りにも十分ではなくて、そして、先ほども言いました目的にも達せられるような、そんな仕組みでもないのではないかなというふうに思うのですけれども、その辺の評価はいかがでしょうか。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
確かに、この評価制度そのものに問題があるのではないかという声はお聞きいたしますが、私はそうは思いません。なぜかと言いますと、今までは学校目標、教育目標というものがあります。それに沿って、いわゆる学校として組織的に、継続的にその目標に向かって進むと、このことは私どもの願いでありますし、町民に対する責任であります。そういった観点からいいますと、何を目標にし、評価をするのか、これは先生方個々が意識をしながら取り進めていかなければならないものであります。したがって、先生方には、いわゆる年度当初にその目標をつくっていただいて、そこには校長先生と、もしくは教頭先生と、コミュニケーションがあるわけです。目標に対するいろんな指導もあります。等々のことを含めて考えますと、何もしないよりはしたほうが有効であるという、私はそういうふうに思います。ただ、前任校からの引き継ぎ等について、多尐問題があるのではないかというご指摘でありますけれども、これらについては、評価は3年程度の部分を前任校から引き継ぐということになっていますので、異動になったからといって、教育目標を定めることができたのであればいいですが、そうでない場合については、前任校の物の考え方も含めて、トータルベースで校長裁量権のもとで判断をするということになっていると理解しております。あとランクづけによって、職員間の統率とか、あるいはその人間関係含めて、崩れるのではないかと、当初そういう心配もありましたが、そういう実態はありません。むしろそのことによってお互いに意欲を持ち、資質の向上につなげていると、私はそのように思っております。以上です。
再質問 10番 谷口和弥
その教員評価の中の資質の向上をどうやってしていくかということの中で、その現場現場の長と、それから実際教壇に立つ教員が目標を設定し、それを確かめ合って向上していくと、その点については私は問題は感じていないのです。ただ、そのことによって起きる、今お話ししました、発生することが教育現場にとってよくないのではないかということをやっぱり懸念せざるを得ないのですよね。教育長は、今、この賞与に差がつく件、かえって団結が深まるというふうに言ったけれども、私が実際に現場の中で何人かの先生方と懇談する中では、例えば、いろいろとクラスによっても、大変なクラスとそうではないクラスがあったりもする。大変なクラスのほうに回らなければいいな、そんなようなことなども横並びの中ではあってということがあるわけであります。そのことをお伝えして、この教員評価、学校評価のあり方について、教育長にもまた研究していただきたいなというふうに思いますし、いじめの、これは幕別町のケースではなくて、全国的に紹介されるケースの中で、隠蔽的な体質ということで私は質問させていただきましたけれども、この学校評価や教員評価がこのことにやっぱり関係があるのだということを、文科省も認めているわけであります。先ほど、お話ししました9月5日の「いじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針」、この中でいろいろとこれからの教育問題の来年度以降に向けた概算要求のことなども出てくるわけでありますけれども、その中でこういう文言がある。「いじめの問題を隠さず、適切な実態把握や対応が促されるよう、いじめの問題への対応に関する学校評価や教員評価の実施における留意事項を提示する」これは 10 月にされるということの文言でありました。ですから、そういった意味においても、私は全面的にこの学校評価や教員評価をよしとするわけにいかないなという考えのもとで質問をさせていただいております。そのことが自分の評価にかかわる、学校の評価にかかわる、だから余り表に出ないようにしようというのが、今までの流れにあっての文科省の文言だなというふうに理解しているからであります。これは、今の私の指摘については、教育長の所見をお伺いしたいと思うのですけれども、いかがですか。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
いろんな見方、考え方があるなというふうには私も思います。ですが、前段申し上げましたとおり、この評価そのものが、いじめ、そして個人の評価と直接的にかかわるものではありません。いわゆる個人の与えられた条件がみんな違いますから、中学校なんかは特にそうですが、そういう与えられた条件にいじめに対する評価だとか処理の能力とか、そういった小さな評価ではありませんで、もっと大局的に、教育目標にかかわるような、そんなような大きな視点に立っていることを、私どもは理解しているつもりです。したがって、今ご指摘のことについては、そのように思われている先生がいるとするならば、私どもからきちんとした指導をするべきだなというふうにも思いました。以上です。(そうだの声あり)
再質問 10番 谷口和弥
教育長の見解はわかりましたけれども、このいじめの問題について、この教員評価、学校評価、この二つのことが、その事件の実際何があったかということをちゃんと調査するに当たっては障害になっているものになっている、私はそのように考えて、繰り返しそのことを教育長に訴えて、私の考えとしてはですよ、この制度を道教委に対して問題点を指摘する、あるいはやめるべきである、そのことを訴えていただきたいものというふうに思っているということをお話しして終わりたいと思います。5番目、いじめ根絶に向けた地域社会づくりでありますけれども、この幕別町のいじめ問題等対策委員会で取り組んでいるいじめ撲滅の標語、大変私は評価しているものであります。この委員会が出しております「かわら版」読ませていただいて、そしてそこには優秀賞として 30 ぐらいの各学年数人ずつの中学校3年生から下は小学校1年生まで読みましたけれども、本当に心が温まる、きっとほとんどの生徒が参加する中で、ごく一部の選ばれた作品が出ているのだというふうに推察いたしますけれども、この取り組みをこれからも大いに続けていただきたいし、それから広報まくべつ8月号に教育委員長や、それから相談のサポーターの先生方の顔写真も出ておりましたけれども、とても爽やかで、何でも相談、気軽にしてくださいよと、そんなことが湧いてくるようなそんな報告であったなというふうに思って、それもまた評価をさせていただいたところであります。やっぱり質問で終わりますが、これからも、さらなるいじめ撲滅の地域に対する発信をしていただきたいと思っておりますけれども、この風雲急を告げるいじめ問題ではさらにどんな施策を考えていらっしゃるのかお伺いして、終わりにしようと思います。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
いじめは絶対にあってはならないことであります。本人の将来にいろんな心の傷を残す、場合によっては自殺にまで至らしめる、そういうことがあります。あってはなりません。そういう意味では、私どもは微力ではありますけれども、相談体制の拡充、ソーシャルワーカーなどの設置も認めていただきました。そういった相談体制を確立させていくと。それと、何と言っても、見とり時間を確保するためには、35 人学級、尐人数学級を初め、いろいろな観点での生徒指導も含めて、そういった先生方の配置、これが一番重要であるというふうに根底から思っております。これらについては、引き続き教委連などを通して、要請を続けていきたい、実現するように努力したいというふうに思っているところであります。以上です。