みんなの議会

幕別町議会 平成23年第4回定例会 2011年12月7日

TPP交渉参加表明と基幹産業への影響などについて

2011年12月7日、幕別町議会の一般質問で、小島智恵議員が「TPP交渉参加表明と基幹産業への影響などについて」質問し、町長 岡田和夫、民生部長 菅好弘、福祉課長 横山義嗣が答弁しました。

質問者
小島智恵 議員
答弁者
町長 岡田和夫、民生部長 菅好弘、福祉課長 横山義嗣

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 小島智恵

通告に従いまして、質問をさせていただきます。TPP 交渉参加表明と基幹産業への影響などについて。11 月 11 日、野田総理はアジア太平洋経済協力会議、APEC 首脳会議で TPP について「交渉参加に向けて関係国との協議に入る」ことを、農家の不安を払拭する実効性のある具体的な農業政策を示さないまま表明した。この TPP 交渉への参加は、畑作や酪農、畜産を主軸とする十勝農業はもとより、本町の基幹産業である農業にも甚大な被害を与える可能性がある。既に、北海道庁は単年度で2兆 1,000 億円余りの影響があると試算している。また、十勝総合振興局はその影響額を 5,037 億円、農業産出額では 1,382 億円に及び、実に4万人の雇用が失われると試算している。特に畑作4品、乳製品、さらに BSE の輸入規制緩和などによっては畜産への影響もあり、本町農業にとっては壊滅的な打撃を受ける相当深刻な問題と考えるところです。私は子供のころ、1993 年、大冷害でタイ米を緊急輸入するなどして大騒動になったときの心細さや不安が脳裏から離れません。食べるものがあってこそ、私たちの営みも意味を持ってくるのだと思っています。そうした意味合いでは、十勝幕別の畑作や酪農・畜産は日本のトップクラスですから、応援の仕方を相当考えるべきだと思っております。つきましては、1、現時点で TPP 交渉参加表明をどのように受けとめているか、見解、所見を。2、幕別町の影響額はどれくらいになると試算しているか。また、今後どのような対応や支援策を考えているか。2点についてお伺いします。2点目の質問ですが、障害者と高齢者の雇用促進について。平成 18 年4月1日、障害者が健常者と同じように暮らせる社会を目指し、その究極の目的を「障害者の自立」に置いた「障害者自立支援法」が制定され、10 月から施行されました。一方、企業には一定割合の障害者を雇用する義務が課せられておりますが、目標達成にはほど遠いのが現状と言われている。しかも、障害者就労の現実は、時給 100 円にも満たないような授産所での仕事がほとんどとお聞きしている。自立できる働く場と収入の確保が急務と考えるところです。そうした中にあって、町は障害のある人の就労意欲を高め、企業側に障害者雇用への理解を深めてもらうべく、2009 年度から職場体験を実施し、今年度は八つの企業と団体に受け入れてもらっているとのこと。また、町自立支援協議会がアンケートを実施し、障害者雇用に 25%が前向きの回答を寄せているとの報道がありました。地道な取り組みの成果と評価されます。次に、日本は超高齢社会を迎えておりますが、本町も2万 7,254 人中、65 歳以上が 6,475 人を数え、平成 20 年の統計ですが、その高齢化率は 23.8%となっている。一方、医学の進歩や食生活の改善もあって、高齢者といえども就労意欲や体力もあるお年寄りが多く、生きがいとしての働く場を求める傾向が強まっているともお聞きする。障害者と高齢者の雇用の確保とその環境づくりが強く期待されているものと考えるところです。つきましては、1、障害者や高齢者の雇用促進に対する所見や施策について。2、雇用機会の拡大・確保の観点から、障害者や高齢者雇用に前向きな事業者に対し、特別な措置、減免措置や助成金、奨励金などがとれないものか。以上、2点についてお伺いします。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

小島議員のご質問にお答えいたします。初めに、「TPP 交渉参加表明と基幹産業への影響などについて」であります。野田首相は 11 月 11 日、「TPP について交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と述べ、交渉に参加する方針を表明いたしました。国論が二分されている中にあって、また、民主党の経済連携協定プロジェクトチームの慎重判断を求める提言を振り切る形で、こうした結論に至ったことは、非常に残念な結果であると受けとめております。ご質問の1点目、「TPP 交渉参加表明に対する見解について」であります。TPP は、原則、関税撤廃の例外を認めていないため、もし仮に交渉が締結され、農畜産物の関税が撤廃された場合には、幕別町や北海道はもとより、日本全体の農業や経済に甚大な影響を及ぼすものであると認識いたしております。また、関税の問題だけではなく、輸入規制緩和による BSE やポストハーベストの問題など、食の安全・安心も脅かされるおそれがあるものと考えております。そうしたことから、昨年この問題が浮上してきて以来、一貫して反対の立場をとってまいりましたし、農協等関係機関と足並みをそろえ、あらゆる機会を通じて参加阻止に向けた働きかけを行ってきたところであります。そうした中で、今回の参加表明は、国民に十分な情報提供がなされず、議論が成熟していない段階での見切り発車的なものであり、極めて遺憾であると言わざるを得ないものと考えております。私といたしましては、参加反対の意思を貫きながら、TPP への交渉参加が農林漁業を初めとする地域経済や国民生活にいかなる影響を及ぼすか、今後の関係国との協議経過や政府の対応を注意深く見きわめてまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「幕別町の影響額と今後の対応や支援策について」であります。最初に、幕別町の影響額の試算についてでありますが、ご質問の要旨にあります北海道や十勝総合振興局の試算については、「農業生産額」「関連産業」「地域経済」に対する影響額のマクロ的な試算の合計であり、市町村の数字を積み上げたものではなく、詳細な積算根拠も不明なことから、本町の試算においては、「農業生産額」及び「関連産業」のみ試算となっていますことをご理解いただきたいと思います。初めに、農業生産額でありますが、基本的には北海道や十勝総合振興局の例により、影響の大きい小麦、てん菜、でん粉原料用バレイショ、酪農及び肉用牛の5品目について試算したものであり、積算内訳が不明なものについては、十勝における幕別町のシェアにより推計したところであります。推計結果では、影響額は5品目トータルで 107 億円に上り、この数値は幕別町全体の農業生産額の約2分の1に当たる大きなものとなっております。次に、関連産業についてでありますが、北海道や十勝総合振興局の試算における関連産業は、小麦については製粉工場、てん菜については製糖工場、でん粉原料用バレイショについてはでん粉工場、酪農については乳業工場、肉用牛については屠畜場といった直接的に関連する工場を想定しているものであり、本町においてはこれらの工場は存在していないため、直接的な影響はないものと考えております。また、地域経済については、先ほど申し上げましたとおり具体的な数字はお示しできませんが、関連産業がない分、製糖工場など関連産業を有する町に比べますと、影響する割合は尐なくなるとは思われますが、運送業や食品加工業、農業機械関連など、やはり地域経済に対する影響も相当大きなものになるものと考えております。次に、今後の対応ということでありますが、北海道では政府が交渉参加の方針を表明したことを受け、道内経済全体への影響の分析や政府への要望など、今後の対応を進めていくために対策本部を設置したところであり、また農業団体においても、農業者以外の方も含めた体制を構築し、関税制度を維持できるよう、引き続き強力に反対運動を展開することを表明しており、本町といたしましても、これら関係機関と歩調を合わせながら、粘り強く国に働きかけてまいりたいと考えております。また、支援策につきましては、交渉参加がいまだ不透明の現段階では明確には申し上げられませんが、もし仮に交渉に参加し、協定が締結された場合には、国や北海道の支援策を見きわめた上で、必要な支援策を農協等関係機関と一体となって検討してまいりたいと考えております。次に、「障害者と高齢者の雇用促進について」であります。ご質問の1点目、「障害者や高齢者の雇用促進に対する所見や施策について」でありますが、ご質問の要旨にもありますように、障害者の雇用につきましては、障害者の雇用促進等に関する法律によりまして、民間企業や国・地方公共団体においては、一定の障害者を雇用することが義務づけられております。また、高齢者につきましては、高齢者等の雇用の安定等に関する法律によりまして、高年齢者の再就職の促進のために必要な職業紹介等を通じて、雇用の機会・就業の機会の確保等を図るとされております。しかしながら、長引く経済不況により、障害者や高齢者の就労状況は大変厳しい状況にあるものと考えております。本町では、平成 21 年度から障害者の就労意欲の向上とスキルアップのため職場体験事業を実施し、本年度で実人数 19 人、延べ 29 名の方が体験をされております。当初は役場内だけの体験でしたが、本年度は一般企業の協力のもと就業体験され、そのうち2名の方が本年9月と 11 月に常勤社員として採用されたとの報告を受けたところであります。職場体験された障害者の皆さんには、この3年間の就労体験により、働くことの大変さや楽しさも体験できたとの感想もいただいており、障害者本人が確実な就労意欲と自分がつきたい仕事の目標もできたと伺っているところであります。障害者の雇用促進につきましては、障害者自立支援協議会で実施した企業に対するアンケートの結果、障害者の職場体験や雇用に前向きな企業もありますことから、町といたしましても企業の皆さんに障害への理解を深めていただくとともに、新たに職場体験を受け入れていただく企業の拡大を図りながら、常勤雇用へとつながるよう、今後とも取り組みを進めてまいりたいと考えております。なお、重度の障害等により就業体験につながらず、就労支援事業所に通所する障害者の方には授産事業の拡大を図ることなどが必要と考えており、就労支援事業所とともに町内外の企業に協力要請をしてまいりたいと考えております。次に、高齢者の雇用促進についてでありますが、高齢者の皆さんには長年にわたり培った技術と経験があり、重要な労働力でありますことから、その技術と経験を一般企業で発揮していただけるよう、高齢者の雇用の促進など地域社会の意識の高揚に努めてまいりたいと考えております。また、社会福祉協議会で実施いたしております高齢者就労センター事業につきましても、受託事業の拡大を図っていただくことにより、高齢者の就業機会の増加につながるものと考えておりますので、今後とも必要な支援に努めてまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「障害者や高齢者雇用に前向きな事業者に対する特別な措置について」であります。障害者や高齢者の雇用に対する減免措置、助成金あるいは奨励金などの特別な措置のうち、国が実施しております主な制度といたしましては、試行雇用奨励金(トライアル雇用奨励金)があります。これは雇用対象者を、高齢者、若年者、季節労働者、母子家庭の母等としており、月額4万円を最大3カ月支給する制度であります。また、障害者雇用に関しましては、障害者雇用納付金制度に基づく助成金として、法定雇用率を下回る企業が納付する納付金を活用し、法定雇用率を上回る企業に対して1人当たり月額2万 7,000 円の調整金を助成する制度があります。そのほか、初めて障害者を雇用する中小企業に対し、1人目を雇用した場合に限り 100 万円を支給する障害者初回雇用奨励金(ファーストステップ奨励金)があります。しかしながら、これらの助成制度は法定雇用が義務づけられている従業員 56 人から 300 人までの中小企業を対象としていることや、短期間で一度限りの制度であることなど、町内企業のすべてが活用できるものとはなっておりません。町単独の特別な措置についてでありますが、一口に障害者と申しましても、障害の種別や程度もさまざまで、「身体障害」が視覚・聴覚・上肢・下肢・内部障害があり、等級も1級から6級まで、「知的障害」の等級はA・B判定、「精神障害」の等級は1級から3級までと多岐にわたっております。また、障害の程度が同一の区分に属する方であっても個人差がある上、受け入れ企業の業種、業務内容、現場環境などによっては障害のある方であっても、健常者を上回る能力を発揮する場合も想定されますことから、制度設計が極めて困難である上、必要財源の見込みも立たないことなどから、現実的には町単独制度の創設は難しいものと考えております。また、高齢者につきましても、雇用環境が極めて厳しい状況にあることは認識いたしておりますが、10 月の完全失業率が 4.5%、有効求人倍率が 0.67 倍と依然として厳しい状況で推移しておりますので、現状におきましては、扶養家族を有する働き盛りの失業者を中心とした雇用対策事業の実施を優先せざるを得ない状況にあります。したがいまして、今後におきましては、職場体験事業を実施していただいた企業や障害者を雇用いただいた企業、体験事業に前向きな回答をいただいた企業に対して、雇用意欲や希望する条件などについて聞き取りを行うとともに、十勝障害者就業・生活支援センターや社会福祉協議会など、関係機関と連携し、各種制度の周知を図りながら、高齢者、障害者の雇用の掘り起こしに努めてまいりたいと考えております。以上で、小島議員のご質問への答弁とさせていただきます。

再質問 5番 小島智恵

再質問をさせていただきます。ご答弁にありましたように、町の影響額は 107 億円ということで試算をされて、数値としては大きなもの、地域経済の影響も相当大きいということで、町のほうも認識されていると思います。今後の町の姿勢としては参加の反対を貫く、また、国や道の支援策を待っている、経緯を見守っている、そういった状況ではなかろうかと私は認識いたしました。しかしながら、107 億円という大きな数字が出ましたけれども、本当に危機的状況が起こるのではないかということで、本当にこれだけの対応でよろしいのかというふうに疑問に思っております。答弁の中で、TPP は原則例外品目なしの関税撤廃ということで、交渉によっては例外品目を認めてくれる可能性もありますけれども、もちろん認めてくれない可能性も高いということで、そうなりましたら、今まで関税で守られてきた農業が国際競争力、競争原理の中に入っていく形になりますので、そうしましたら、国からの支援は遠のいていくのではないかという、そういう危機感も抱いている状況であります。それで、いざその農業が、幕別の、本町の農業が競争の世界に入った場合、もうお手上げですというふうになっては困るわけであります。我が町の農業が生き残っていくためにどうしたらよいのか、反対運動をされるのはまあよろしいのですけれども、究極の事態が起きたときにどうするのか、今後の予測を踏まえまして、町独自で何か対策、考えていらっしゃらないのか、そういった視野も考えていないのかというところをお答えいただきたいのですけれども。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

先ほども申し上げましたように、まずは、今は TPP の交渉に参加しないように、さらに反対運動に努めて、強めていこうという姿勢であります。おっしゃられるように、参加して、いざそういう交渉が成立して、日本の国の農業が壊滅するような状況になる、これは我が町だけでは当然対応できるような問題では、これはないのだろうと。日本の国を挙げて、どういった対応策をとるのかを考えていかなければならない問題だと思いますので、今、私自身が町ではこんなことを考えているということだけにはちょっとならないのかなと。だから当然のことながら、私どもだけが支援策をつくるわけではありませんし、農業者の皆さん方、いろんな声をお聞きした中で、どういったことが農業者の皆さんにとって一番いい支援策になるのか、あるいは国はどんな支援策をとるのか、道はどんな支援策をとるのか、そうした全体的な中でやはり農業を守っていくということにつながっていくのだろうというふうに思いますので、今の段階で町として何をやるかと、どんな支援策があるかということには、ちょっとまだお答えはできるような状況ではないのかなというふうに思います。

再質問 5番 小島智恵

ちょっと視点を変えますけれども、前回の一般質問で幕別ブランドについて取り上げさせていただきました。そのときは、とりとめのない話をさせていただいたのですけれども、TPP締結が現実となったときに、競争の中でやはり勝つためには何が必要かというふうに考えた場合に、一つの対策ですけれども、付加価値、ブランド力、そういったものも大事になってくるのではなかろうかと思うところであります。例えば、十勝管内では、中札内では瞬間冷凍をした枝豆を国内のみならず、販路を拡大して中国に輸出をされていると、それで成功されておりますし、川西の長芋も台湾やアメリカに輸出して成功されていると。そういった海外と対抗しても勝てるケースがあるということで、そのブランド力の強化という視点で、農業と町が一体となって取り組む必要性というものも一つの策として考えられるのではなかろうかと思うのですけれども、前回の質問の際には、まだ TPP 参加表明されていない時期だったのですけれども、今回表明を受けまして、いま一度そのブランド力についてお答えいただきたいなと思います。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

お話ありましたように、枝豆ですとか長芋だとか、そういったブランドを持って海外に太刀打ちできるような農業を進めていくと、大変大事なことだろうというふうに思っております。幕別でももちろん、長芋も同じように台湾へ輸出している部分もあるのだろうというふうに思いますし、また、今 TPP でやっぱり一番大きな問題は、てん菜ですとか小麦ですとか、いわゆる畑作4品を中心にしたものが大きな影響を及ぼすということが言われております。そういった中で、小麦の場合だとか、そういったものがブランドというのはちょっと私もよくわかりませんけれども、いわゆるやはりこれからそのブランドはブランドとして大事にしなければならないですけれども、私どもやはり農業を守っていくという中では、あくまでも TPP には反対をしていくのだと、そういう姿勢は曲げてはいけないだろうというふうに思いますし、これからもそのつもりで皆さんとともに歩調を合わせながら頑張っていきたいなと、そういう思いでおります。ブランドはブランドのことでもちろん大事なことだと思いますので、そのこともまたあわせながら進めていくことが大事だというふうには思っております。

再質問 5番 小島智恵

わかりました。TPP 問題は農業の崩壊、また地域経済、社会も崩壊するということで、今後とも危機感を強めていただきたいなと思っております。そして TPP について最後に申し上げたいことは、農家の皆さんや農業関連会社に勤めていらっしゃる方、町内にたくさんいらっしゃると思うのですけれども、今後の先行きが不安でつらい思いをされていらっしゃると思いますので、その不安を尐しでも取り除いてあげなければなりませんし、今後の農業について希望を持っていただけますよう、町からの励まし、支援というものを今後も尐しばかり考えていただきたいと強く願っております。次の質問に移りますが、障害者の雇用促進ということで、職場体験という事業をされておりますけれども、この事業につきましては、本当に高く評価しております。障害者本人が就労意欲を高められ、仕事の目標もでき、自信を持たれている、そして現場のお話も聞きましたところ、事業者側からも障害者と聞くと、あれもこれもできないだろうと思っていたけれども、実際こういう職場体験を経験することによって、障害者だと思っていたけれども、こんなこともできるのだということで、大変理解が深まったということで、双方ともに理解が深まり、とてもプラスになった事業であったと、お互いの距離感も縮まったという現場の喜びの声も多く聞かれ、高く評価したいと思います。職場体験につきましては今後も継続して力を入れて取り組んでいただきたいと思っております。また、障害者の雇用について先ほど申し上げましたアンケート調査、町内の事業所を対象にしたアンケート調査ですけれども、機会があれば雇用したいという事業所が 25%も前向きに考えていただけるということで、数字として多くあらわれていると感じました。これもまた、そういった職場体験等の取り組みによって、こういった前向きな事業者がふえていったのではないかと高く評価しております。それで、こういったデータを踏まえまして、さらにこういった前向きな事業者を何とか後押しできないかと、障害者をもっと雇用していただけるように考えていただけないかと、そういう環境づくりも今後必要になってくるのではないかということで、2点目の特別な措置がとれないものかというふうな考えに至ったわけです。それで、障害者の雇用につきましては、一定の率で雇用することが義務づけられておりますけれども、実態としては障害者の雇用、尐ないと思いますし、国の制度、ご答弁いただきましたように、いろいろ設けられておりますが、なかなか定着していないということで、その定着に向けて町独自で何かご努力されているのか。経済不況では仕方がないという意識ではなくて、町として支援体制を組めないものか、その点についてお尋ねしたいと思います。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

障害者の雇用は大変厳しいものがある、道内でも 40%ぐらいの雇用率だというふうに伺っております。そしてまた、法定雇用率を守っていない企業が道内で 53%もあるという現実であります。そういったことからすると、我々行政の役目の一つには、まずはその法定雇用を守っていただけるような考え方を持ってほしい、いわゆる意識の改善をしてほしい、障害者の皆さんに理解をしてほしい、そんな思いを強くしているところですし、また障害者を雇わないという中には、いろんな施設面の不備をいう会社が多いということも言われております。いわゆる車いすの方が使えるようなトイレがなかったり、働く場がなかったりということを言われるわけですけれども、障害者の側からすると、まずは臨時でもパートでも使ってみてもらって、それから判断してもらってもいいのだから、まず窓口を開けてほしい、間口を開けてほしいという要望が強いというようなことも言われております。いずれも、お互いの理解がなければ進まない問題だというふうに思っておりますし、私どもも町としてできるものがあれば、当然、費用に対して支援することはやぶさかではないわけですけれども、先ほども言いましたように、なかなか障害者の程度、あるいは障害者のいろんな方々がいらっしゃるというようなことで、難しい面も実はあるということで、決して障害者の方、あるいは雇用していただける方の協力をしないなんて言うつもりはもちろんありませんし、これからも十分お話を伺って、また、いろんな施策があれば、それらを内部でも検討させていただきながら、障害者の雇用に当たっていきたいというふうに思いますし、お話ありました職場体験なども、役場のみならず他の企業にも声をかけながら、さらに広めていくよう努力してまいりたいというふうに思います。

再質問 5番 小島智恵

わかりました。いろいろやっぱり障害者につきましては、障害の程度等によっていろいろ難しい問題もあるということなのですけれども、ちょっと具体的な話になるのですけれども、その障害者を雇用していただいた事業所に対して、例えばですけれども、固定資産税の減免措置、そういったものは可能なのか、それをお聞きしたいのですけれども。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

それは可能かどうかと言われますと、これはそれなりの法的な整備はしなくてはこれはならないと思いますけれども、全くだめだということではないですと思っております。もちろん、国なんかもそうした税の面での優遇措置というようなものもあるのだろうというふうに思いますし、町としてもそういうことも可能であろうと思います。もちろん、条例の整備とかということは必要になってくるということは思いますけれども。

再質問 5番 小島智恵

そうしましたら、尐し前向きに考えてはいただけますでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

前向きに考えさせていただきたいというふうに思います。

再質問 5番 小島智恵

あと現場の話になりますけれども、町内ではひまわりの家さん、施設ありますけれども、一生懸命施設では一般就労に向けて訓練に励んでいらっしゃるとお聞きしております。ただ、工賃のほうが月 5,000 円程度で多くても月に1万円、これは施設外の就労できる場合ですけれども、多くて1万円ということで、障害者年金とあわせても一人でアパートを借りて自立した生活を送るというのは、まず経済的には厳しいというのが現状であるという声をお聞きしました。施設としては、今後もっとその工賃を上げるために努力したいとはおっしゃっていましたけれども、なかなか仕事自体があったりなかったり、むらがあったり、安定的な収益が見込めなかったり、いろいろと困難な面もあるようなのですけれども、そうした中でも、十勝管内では音更の更葉園では納豆を生産したり、清水町の旭山学園では安全なえさを鶏に与えて、安全な鶏卵を生産されたり、またニジマスの養殖を行って加工したりとか、いろいろと収益を上げているとお聞きしております。ただ、町内のそういう施設では、なかなか報酬が伴わないということで、なかなか働いても喜びにつながらない、また一生懸命頑張っているのに、これだけしか収益が得られないということで、就労意欲の低下、そういったことにもつながりかねないと思うのですけれども、そうした施設に対しての町の取り組み、何かありましたら、今、現時点でお考えがありましたら、お答えいただきたいと思います。

答弁 民生部長 菅好弘(民生部長は2013年3月まで)

今、ひまわりの家のお話が出ましたけれども、ただ今、社会福祉法人化に向けて今、自分たちで一生懸命取り組むようにしているところであります。その過程の中で、いろいろと意見交換をしているわけなのですけれども、やはり今、指摘されましたところについて危機感を非常に持っているというようなことで、新たな取り組みとしては社会福祉法人ができ上がった後、農業に取り組みたいというような話もお聞かせいただいております。そのような形で、今後一つの方向性が出てきたときには、町としてもできる範囲の中で支援をしていきたいなというような考え方で、今、相談を受けているというところでございます。それから、先ほど野原議員のほうに答弁させていただきましたように、ごみ袋の袋詰めだとか、そのようないろんな仕事を確保できるように、また、そういったところも支援をしていきたいというふうに思っております。

再質問 5番 小島智恵

いろんな支援を考えていらっしゃるということで、ご理解いたしました。もう一つ、職場体験についてお尋ねしますが、体験のときに、障害者の方にボランティアでそばについて見守ったり助言したりしてくださっている方がいらっしゃるとお聞きしたのですけれども、やはり慣れていない作業とか、障害者の方が行うと不安なところやわからないことがいろいろあると思うのですけれども、そういう手助けするような方がいらっしゃってもよいとは思うのですけれども、ただ、今ボランティアで働いているということで、そういった障害者について支援していただける方に対しての町の支援、それについて何かお考えでしたら、お答えいただきたいのですけれども。

答弁 福祉課長 横山義嗣(福祉課長は2012年3月まで)

ボランティアの件なのですが、ボランティアの方につきましても、本年度想定いたしまして、賃金といいますか、謝礼を用意しておりました。ただ、お願いしたボランティア連盟の方につきましては、あくまでもボランティアでやらせていただくということで、謝礼のほうは支払っていないという状況になっています。

再質問 5番 小島智恵

わかりました。それでは高齢者の雇用についてちょっと話が移りますが、高齢者の雇用促進につきましては、地域社会の意識の高揚に努めてまいりたいと考えていらっしゃるとご答弁をいただきました。具体的なこの内容についてお伺いしたいのですけれども。

答弁 民生部長 菅好弘(民生部長は2013年3月まで)

答弁の中にもありましたように、雇用ということになれば、やはり働く世代、若い世代だとかそういったところが中心になってきて、高齢者についてはなかなかそういう部分が広がっていかないというようなことを答弁させていただいたわけなのですけれども、雇用者の雇用促進に向けましては、今、新たな検討もう入っているようでございますけれども、そういったことも含めまして、町の広報だとか、そのようなものを利用いたしまして意識の啓発というか、そのようなことに取り組みをしていきたいというふうに考えております。

再質問 5番 小島智恵

わかりました。あと答弁の中で、必要財源の見込みが立たないということで、現実的には町単独制度の創設は難しいと考えているとのことでしたけれども、ただ、収入の尐ない障害者や高齢者が地元で働いて収入がもしふえた場合、やはり必ず消費行動につながっていき、経済の活性化、町の活性化へと広がっていくものだと思いますので、その特別な措置とかいろいろ難しい面もありますけれども、長い目で見ると、そういうふうにプラスに転じていくというふうに思うのですけれども、そういう消費経済からの観点からは、どう思われているのかお答えいただきたいのです。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

先ほど申し上げましたのは、障害者の方もいろんな種類の障害があったり、いろんな方がいて、なかなかそういった人たちを雇用するための支援策、例えば助成金なんかを企業に払うことは難しい、あるいは先ほど言いましたように、中小企業の人数が 56 人から 300 人、そういった限られた事業所の中でどの程度のことが図られるかわかりませんけれども、財源を自前で見つけなくてはならないというようなことで、大変厳しいものがあるのではないかと、もちろんおっしゃられるように賃金が上がったり、必要な物が得ることによって、地域経済に回るものはたくさんあるのだろうというふうに思いますので、そのことを決して否定するものではありませんけれども、なかなか制度として設立するには難しい問題がかなりあるのかなと、そういう思いでお答えをさせていただきました。

再質問 5番 小島智恵

いろいろと難しい問題を抱えていると思いますけれども、最後に町長様を始め、理事者の皆様方にはご丁寧にご答弁いただきまして、本当にありがとうございました。質問を終わらせていただきます。

出典:幕別町議会 平成23年第4回定例会 2011年12月7日 議事録 PDF(52ページ) 間違いを知らせる