幕別町議会 平成23年第3回定例会 2011年9月13日
有害鳥獣被害対策について
2011年9月13日、幕別町議会の一般質問で、岡本眞利子議員が「有害鳥獣被害対策について」質問し、町長 岡田和夫、経済部長 飯田晴義が答弁しました。
- 質問者
- 岡本眞利子 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、経済部長 飯田晴義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 岡本眞理子
通告に基づきまして、有害鳥獣被害対策について質問をいたします。近年、地球温暖化の影響か、鳥獣による農作物を食い荒らされる被害が多発しております。農林水産省の調査によると、農作物の道内の被害は 51 億円です。その中でも、シカに至っては、全国の 40%の地域に生息しており、北海道ではエゾシカの生息数はおよそ 52 万頭です。本町においては、農作物の被害の 90%がシカによるもので、約 7,000 万円の被害があると報告されております。そこで、シカの駆除に関してでありますが、駆除請求に基づき猟友会が出動しても、銃声で追い払うのみで、捕獲に至らないケースが多いとのことであります。その理由は、捕獲後の搬出で農作物を傷めるおそれがあることや、捕獲請求のない農地への出入り等で地権者とのトラブルの懸念が多いことかと思われます。また、猟友会に関しましても、本町では 50 名の会員が登録されておりますが、高齢化、担い手不足の中で、猟友会が効果的な駆除ができるような体制を確保する必要があるのではないかと考えます。そこで、次の点についてお伺いいたします。1点目、捕獲器の一つであるくくりわなについて、その設置状況と個数、また年間捕獲数についてお伺いいたします。2点目、猟友会、ハンターに対する報酬等を見直す必要があるのではないか、また農家との意見交換会を実施しているのかどうかについてお伺いいたします。そして3点目、シカの侵入対策についてでありますが、においによる方法と爆音機による方法、それから電気を利用して行われる自衛策が農家では行われていると申します。最大の利点は、免許が要らない、資格を要らないということですが、爆音機についてはシカが音になれてしまうことや、においによる方法は効果期間が短いことなど、いろいろ苦労されております。このように、個人ではなかなか難しい侵入対策ではありますが、地域に対しての対忚策、助成など、効果が上がるような取り組みを幕別町では検討しているのかをお伺いいたします。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
岡本議員のご質問にお答えいたします。「有害鳥獣被害対策について」であります。近年、野生鳥獣による農林業被害は増加している傾向にあり、中でもシカの被害が圧倒的に多く、北海道内のシカの生息数は 64 万頭、農林業被害は約 51 億円に上ると言われております。本町においても同様で、目撃情報が増加している傾向にあり、平成 22 年度に実施いたしましたアンケート調査によりますと、野生鳥獣による農業被害の推計額につきましては総額 7,000 万円で、そのうちの9割弱の 6,100 万円がシカによる被害となっております。ご質問の1点目、「くくりわなの設置状況と個数、年間捕獲数について」であります。本町におけるシカ対策といたしましては、従来から猟友会幕別部会の協力や町の有害鳥獣駆除作業員によります銃による駆除を実施してきたところでありますが、昨年度からは、国の鳥獣被害防止総合対策事業を活用し、くくりわなによる捕獲を開始するとともに有害鳥獣駆除作業員によります巡回パトロールを実施するなど、対策の強化に努めているところであります。また、シカの被害は、町内一円、広範囲にわたりますことから、生産者の方々も含め、地域一帯となって取り組む必要性があり、本年度からはわな免許を取得した生産者の方々へのわなの貸し出しを実施し、くくりわなのより効率的な運用を図っているところであります。くくりわなの設置状況についてでありますが、現在、ゆとりみらい 21 推進協議会では、くくりわなを 100 基保有いたしておりますが、先ほど申し上げましたように、そのうち 90 基を 18 人の生産者に貸し付けており、それぞれの圃場周辺に設置しております。残りの 10 基につきましては、駆除の依頼に基づき、町の職員や駆除作業員が出没現場に設置をしているところであります。また、年間の捕獲数については、昨年度は、国の補助交付決定のおくれもあり、9月から 11 月までの3カ月間の設置で4頭の捕獲。本年度は現在までに 10 頭の捕獲実績となっております。くくりわなについては、本年度も国の補助事業採択を受け、増強を図る予定であり、生産者の方々のわな免許取得とあわせ、その取り組みを強化・拡大してまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「猟友会ハンターに対する報酬等の見直しと農家との意見交換会の実施について」であります。猟友会あるいはハンターに対する補助金、報奨金といたしましては、ゆとりみらい 21 推進協議会が有害鳥獣対策に係る協力補助金として、猟友会幕別部会に約 10 万円を交付しているところであり、また町がハンターに対してシカの駆除1頭当たり 5,000 円の報奨金を交付しております。見直しとのお話でありますが、猟友会の補助につきましては、昨年、その増額について協議をさせていただいた経緯がありますが、猟友会の会計上、現在の補助金額で収支の均衡が図られていることから、増額の必要はないという回答をいただいているところであり、当面は現在の金額を維持する考えでおります。また、報奨金につきましては、管内の状況を見てみますと、低いところで 2,000 円から高いところで1万円までと幅があり、本町の 5,000 円は平均的な金額であると思われますが、シカ対策については、現在、広域連携も含めて全道的に検討が進められているところであり、そういった動向を見きわめながら、全体的な鳥獣被害対策の中で見直しを検討してまいりたいと考えております。次に、農家との意見交換会の関係でありますが、有害鳥獣に関しての農家との意見交換会は実施いたしておりませんが、被害状況の把握のために実施いたしましたアンケート調査の中で、情報収集、要望調査も行っており、また、くくりわなの説明会、研修会、さらには JA の地区懇談会の中で情報やご意見などもお聞きしているところであり、それらを踏まえながら鳥獣被害対策を講じているところであります。今後におきましても、あらゆる機会を通じて情報収集に努め、ゆとりみらい 21 推進協議会など、関係機関はもとより、農家の皆さんも含めまして、地域一丸となって対策に取り組んでまいりたいと考えております。ご質問の3点目、「シカの侵入対策について」であります。シカの侵入防止対策といたしましては、ご質問の要旨にありますとおり、忌避剤や爆音機、ライトなどを利用してシカを寄せつけない方法、あるいは圃場の周囲に電気さくを敷設してシカを侵入させない方法などがありますが、生産者の皆さんも大変なご苦労があるものと認識いたしております。そうしたことから、町といたしましても、それら有害鳥獣対策に係る経費をゆとりみらい総合資金貸付金の対象としたところでありますが、いずれも効果が短期的であったり、シカがなれてしまって効果が薄れてしまう、あるいは範囲が限定的であるなど課題があるのが現状であります。また、森林から圃場への侵入を広範囲にわたって防ぐことを目的とした侵入防護さく、いわゆるシカさくの設置も考えられますが、事業費が莫大になることや、その負担のあり方、維持費の問題、また、結果的にシカさくの中で繁殖が進み、かえって個体数の増加を招くことになり、根本的な解消にはならないことなど、これについても課題が多いものと考えております。以上のようなことから、喫緊の対策といたしましては、侵入防止よりも個体数の削減を目的とした駆除であろうと思っておりますので、銃による駆除に加え、先ほど申し上げましたくくりわなのような駆除を強化してまいりたいと考えております。また、シカ対策については広域にわたるため、市町村レベルでの対策には限界があることや、シカの生息地となっている国有林や道有林において大規模な駆除を行い、個体数を削減することが必要でありますことから、町村会などを通じて、国や道によるさらなる対策を働きかけてまいりたいと考えております。以上で、岡本議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 6番 岡本眞理子
今の答弁の中でなのですけれども、個体の数を減らすことに意義があるということで言われたのですけれども、幕別町では平成 21 年度に鳥獣被害防止計画というのが出されているのですけれども、こちらは平成 22 年から 24 年の計画ということであります。その中で、くくりわなの数量が十分ではないということなのですけれども、その中では、計画の中では十分ではないということが書かれているのですけれども、現在のこの捕獲数は、くくりわなの数は 90 基をつけているということなのですけれども、10 頭しか捕獲されていないということなのですけれども、この 90 基で十分な数だと、町長はお考えでしょうか。
答弁 経済部長 飯田晴義(経済部長は2013年3月まで)
鳥獣の捕獲計画、これはたしか 22 年から 24 年ということで、この中では、毎年 95 頭を駆除していくという計画になっております。ただ、実績としまして、既に去年から上回っておりまして、昨年で言いますと 213 頭。これは銃もくくりわなも含めての話でございます。213 頭ということで、倍以上の捕獲はしておりまして、また、ことしについても前年並み、200 頭程度は銃とくくりわなと含めて捕獲ができるというふうに考えておりますので、目標から見ると十分達成している。ただ、やはり全体的にふえてきておりますので、さらにさらに力を入れて駆除に努めていきたいということであります。それと、わなについては、ことし、さらに 70 基程度購入をいたしまして、もっと行き渡るように、あるいは要請があったときに、さっとスピーディーに仕掛けができるようにというふうな考え方でおります。
質問 6番 岡本眞理子
続きまして、農家との意見交換会のことなのですけれども、今、町では意見交換会はされていないということで、被害状況の把握のためにアンケートを実施しているということですけれども、アンケートだけでは農家の人の生の声は聞くことはできないかと思います。また、今、農家の方の声を聞きますと、畑の病気があるところにシカが入り、そしてそれをシカがどこでも行きますので、他の畑に入ってしまい病気が発生してしまうというような悩みがあるということを、農家の方は言っておられたのですけれども、その農家の方の自衛策としてネットを張っておりますけれども、そのネットを張るのにもお金が大分かかりますので、町としてもその補助金等の支援が必要ではないかと思われますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
農家の方の声を聞くこと、当然、必要なことだと思いますし、私もたしか小麦の収穫を見て回ったときに現地を見せてもらいまして、実際、さくをしているところを見せてもらいましたし、お話も聞かせてもらいました。そういったことで、農家の皆さんもお忙しいですから、改めて生の声を聞くのに集まっていただくということはなかなか難しいのかもしれませんけれども、いろんな機会を通じながらお聞かせをいただいておりますし、また、それなりに要望なり現実を踏まえた中で対忚を考えていきたいというふうに思います。ネットですとか、さくの助成については、これは道費、国費、いろんな助成制度もあるようでありまして、町独自のものというのは今のところはないわけですけれども、これらも今言ったように、かなり大規模なさくをつくるということになると、大変かかるのだろうというふうに思いますけれども、これらも今もちろんいろんな方々とこれからまた相談をさせていただきたいと思いますけれども、決して助成しないとかという意味ではなくて、どういう方法が一番いいのかということなどについては、研究をさせていただきたいというふうには思います。
質問 6番 岡本眞理子
では、最後になるのですけれども、この捕獲についてもやっぱりハンターに頼るだけではなく、専門家集団の育成がもう不可欠だと思います。それで、現在では、酪農学園では養成コースなども設立されておりますので、町としても若い担い手が育成できるように後押ししていくべきだと思います。以上で、質問を終わります。