幕別町議会 平成20年第4回定例会 2008年12月10日
食物アレルギー対策について
2008年12月10日、幕別町議会の一般質問で、中野敏勝議員が「食物アレルギー対策について」質問し、町長 岡田和夫、教育長 金子隆司、民生部長 新屋敷清志が答弁しました。
- 質問者
- 中野敏勝 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、教育長 金子隆司、民生部長 新屋敷清志
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 中野敏勝
通告に従いまして、質問いたします。食物アレルギー対策について。報道などによりますと、アレルギー疾患で苦しむ人は3人に一人から次第に二人に一人に近づいているとのことです。学校保健統計調査によると、喘息の子どもは10年前に比ぺると、幼稚園から高校までで借増しています。さらに厚生労働省の統計では、アトピー性皮膚炎も、幼児は1歳半で10人に一人と10年で倍増し、3歳児でも1.7倍と広まっております。また、花粉症も小児で増加、より低年齢化している傾向にあるのです。アレルギー疾患には、アトピー性皮膚炎や喘息、食物アレルギー、花粉症などがあり、中で深刻な問題とされている「食物アレルギー」は、乳幼児を中心に増加の傾向にあります。アレルゲンとなる「卵、牛乳、乳製品、小麦粉、そば、落花生」などがあり、子どもや親にとって、本来栄養となるべき食物が逆に体に異常をきたし、楽しいはずの食事が異常に神経を過敏にさせ、大変な心の負担になっているのです。アレルギーの急性症状で死亡することもあるとのことです。その原因や治療法はまだ解明されていないようであり、ますます深刻化しているのです。国は「免疫アレルギー科学総合研修センター」を設立し、より効率的な研究が進められており、食物アレルギー疾患の克服が早期になされることが期待されています。今後の大きな課題は、アレルギーの病状が好転するまで長い期間がかかることと、検査、医療費がかさむことから、経済負担の軽減なども含め、幅広い対応が求められています。そこで、幕別町のアレルギー疾患の現状と今後の対応について、お伺いいたします。1、保育所、幼稚園、小中学校の子どもの実態と現状。そして、今後の取組みについて。2、アトピー相談窓口の設置について。3、関係職員の研修、養成の実態について、お伺いいたします。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
中野議員のご質問にお答えいたします。食物アレルギー対策についてであります。順序がずれますが、最初に私の方から、ご質問の2点目、アトピー相談窓口の設置についてお答えをさせていただきます。本町におきましては、乳幼児健診や保健福祉センター等で実施いたしております健康相談の場で、アトピー性皮膚炎等の相談を受けている状況であります。保健師によります健康相談におきましては、年に数件ではありますが、アトピーそのものについての相談や離乳食や発育等の相談に併せて、皮膚疾患についての相談も受けておりまして、必要に応じ、かかりつけ医への受診を勧めているところであります。また、乳幼児健診では、問診時にアトピー等の皮膚疾患を疑う相談があった場合には、医師の診断を受け、精密検査の必要があるとなれば指示が出されるというシステムとなっております。アトピー専門の相談窓口につきましては、専門職の配置やアフターケアシステムの構築が必要となりますが、道内的にも専門医が限られている現状を考えますと、本町規模の自治体におきましては、相談窓口の設置は難しいものと考えております。なお、厚生労働省の補助を受けまして、財団法人日本アレルギー協会が電話相談窓口を開設いたしておりますので、これらの周知やきめ細かな情報提供に一層意を用いるなど、現行の健康相談や乳幼児健診の中で、適切に対応をいたしてまいりたいというふうに考えております。以上で、中野議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
私からは、ご質問の1点目、保育所、幼稚園、小中学校のこどもの実態と現状、今後の取り組みについてと、3点目の関係職員等の研修、養成の実態についてお答えをいたします。ご質問の1点目、保育所、幼稚園、小中学校のこどもの実態と現状、今後の取り組みについてであります。はじめに、子どもたちの食物アレルギーの実態についてでありますが、一般的には特定の食物を摂取することによって、皮膚・呼吸器・消化器などに生じるアレルギー反応のことを食物アレルギーと定義しており、平成16年の文部科学省の調査では、食物アレルギーの有病率は全国の公立学校の小学生では2.8%、中学生が2.6%、高校生が1.9%であったと報告されております。本調査における幕別町の実態は、小学生が3.0%、中学生が3.8%と、全国平均をやや上回る結果となっておりますが、現在、各学校におきましては、新学期に家庭状況や通学路などの様子と合わせて、食べ物に対するアレルギーの有無や内容等に関する家庭状況調査票の提出をいただき、実態の把握を行なっているところであります。この調査票は、保護者の方からいただいた情報でありますので、必ずしも医師の診断に基づくものとは限りませんが、今年の調査票をもとに集計いたしますと、幼稚園では51人中3人で5.9%、小学校では1,705人中112人で6.6%、中学校では864人中30人で3.5%の子どもたちが、食物アレルギー症状を有しているものと推察いたしております。また、本年11月1日現在における認可保育所での実態は、アレルギー反応のある児童は443人中16人で3.6%、幕別地域のへき地保育所では57人中4人で7.0%、忠類地域のへき地保育所は該当者がいないと伺っております。食物アレルギー対応でまず必要なことは、食物アレルギーを持つ児童生徒個々の症状や程度等の情報を収集し、実態を把握することであります。保護者の申し出などから、症状誘発の原因となる食品を特定するなど、児童生徒の正確な情報の把握に努めるとともに、教職員全員の共通理解による校内での体制づくりを進め、修学旅行などの校外学習における食事についても十分配慮するなど、発症の未然防止に努めております。また、現状では、原因となる食物を摂取しないことが唯一の予防方法とされておりますことから、学校給食を提供しているへき地保育所、幼稚園、小中学校におきます対策といたしましては、給食センターが毎月発行する「給食だより」の献立表のほかに、対象者に対して、事前にアレルギー物質を含む食材の使用について通知し、保護者の方からの申し出により、日によっては弁当を持参していただくといった対応も行なっております。なお、学校給食におきましては、アレルギーの原因物質を取り分けることが可能な場合には、児童生徒が自らアレルギー食材を除去して食べないように努めておりますが、給食の際には、担任教師が家庭からの情報をもとに十分な見守りを行い、配慮しているところでもあります。また、認可保育所におきましては、町の栄養士が代替食品、調理方法等の献立表を別途作成し、保護者に確認したうえで別メニューによる給食、または代替食を提供しているところであります。今後の取組みについてでありますが、共同調理場方式を採用いたしております本町の学校給食センターにおきましては、児童生徒一人ひとりのアレルギー症状に対応した個別食を提供することは、現状の施設形態では困難でありますことから、今後とも、保護者、学校等、給食センターの三者の連携を図り、児童生徒のサポート体制を整備するとともに、発達段階に応じた食物アレルギーへの正しい理解と本人の自己管理能力の育成に努め、学校給食によるアレルギー症状の発症を予防するよう、最大限の努力に努めてまいりたいと考えております。なお、認可保育所におきましては、現在実施している別メニューによる給食、または代替食の提供を、今後も継続していくこととしております。ご質問の3点目、関係職員等の研修、養成の実態についてであります。十勝教育研修センターでは、毎年、各教科の研修講座以外に養護教諭や学校栄養職員を対象とした講座が開設されております。食物アレルギーの専門家を招いた、食に関する指導の講座においては、その実情と課題についての研修機会が設けられ、本町の養護教諭と学校栄養職員が参加し、知識の習得に努めております。また、十勝養護教員会においても、毎年の研究大会において食の指導に関する研究討議と実践交流が行なわれており、食物アレルギーへの理解と連携が深められているところでもあります。こうした中、本年6月には、文部科学省を通じて財団法人日本学校保健会が取りまとめた学校のアレルギー疾患に対する取組みガイドラインが示されました。この本ガイドラインを活用し、アレルギー疾患のある児童生徒への対応を適切に行なうとともに、まわりの児童生徒に対しても、食物アレルギーに対する理解と啓発に努めていただくよう、各学校長に対してお願いを申し上げたところであります。学校給食は、みんなで一緒に楽しく食べる体験を通して望ましい食習慣を身につけ、好ましい人間関係を育てることなどをねらいとしておりますので、今後とも、関係職員の共通理解と研修を深めることに加え、本ガイドラインが各学校において正しく理解され、効果的に活用されるよう、教育委員会としても、その周知と啓発に取組んでまいりたいと考えております。また、国においては、都道府県の保健師を対象とした、リウマチ・アレルギー相談員養成研修会を平成13年度から実施し、地域の相談体制の充実を図っているところでありますが、市町村の保健師や関係職員を対象とした相談員養成の研修会や講習会につきましては、実施されていないのが現状で、十分なアレルギー対策が講じられていないというのが実情であると伺っております。とりわけ、専門医が少ない地方におきましては、研修の場が少ないという現状でありますが、機会を見つけて積極的に研修に派遣いたしますとともに、保健師、栄養士、保育士、調理員、教諭など関係職員それぞれが持つ情報の共有を図り、共通認識のもと、アレルギー対策に取組んでまいりたいと考えているところであります。以上で、中野議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。
再質問 11番 中野敏勝
答弁の順に再質問をさせていただきます。相談窓口、専門の相談窓口ということではなくて、保健センター等に窓口を設けてはどうかというようなことで質問をしているわけですけども、非常に専門医が、この地方には少ないというようなこともあるわけですけれども、このアレルギー疾患の悩みや困ったとき、あるいはお医者さんに通っていても、受診していながら病状が好転しないという場合があるようです。どこの病院、どのように行ったらいいかというようなことで、非常に悩むこともあるわけですけれども、こんなときに、この保健センターあたりに電話をすることによって、速やかにこういうところをこう行けばいいというような、そういう軽易な窓口。これがあればいいというふうに感ずるわけです。この点、いかがでございましょうか。さらに、実態等今後の取組みなのですけれども、これについても、さまざまな検診を行っているのですけれども、このアレルギー疾患の検診項目というか、そういうものはあるのでしょうかね、この中には。なければそれを組み入れて、そしてやることも必要でないかというふうに感ずるわけです。喘息とかアトピー性皮膚炎とか、これに対応するために、こういう項目もあってもいいのでないかというふうに思います。それと、この答弁の中にありましたけれども、この食べれない食物というか、そういうのがある場合には、保護者の方から申し出により、日によっては弁当を持参しているというのがあるのですけど、弁当持参している子どもたちというのはどのぐらいいらっしゃるのでしょうか。また、弁当持ってきたときには給食費は当然とっていないと思うのですけれども、この点もちょっとお伺いしたいというふうに思います。3点目なのですけれども、関係職員の研修ですね。この研修についても、実施されていないのが現状だと。なかなか難しいことだと思うのですけれども。
答弁 民生部長 新屋敷清志(民生部長は2009年9月まで)
はじめに、相談窓口の件でございますけれども、本町においての窓口ということでございますので、現在は保健福祉センター、それから、札内福祉センター、それから、ふれあい福寿の方で窓口を設置しておりますので。その中で、窓口については開いておりますので、そちらの方でご相談いただければと思います。また、20年度中に、今、相談受けているのは、この中で健康相談を含めますと、297件ほどあるのですけども、そのうちアトピーに限った相談としましては、3件ほど相談を受けております。今後もこの場所で、引き続き受けていくようにしたいと思います。窓口についての、場所がわからないということでございます方もいらっしゃると思いますので、今後、広報を通じて、窓口がこういうところにありますということも普及していきたいと思っています。それと、本町の乳幼児健診等で、どのような診察とかしているということだと思いますけども、3カ月、7カ月、1歳半、3歳といった中で、問診を受けて、計測、それから診察、そして、保健師による、今は小児科医によることですけども、その後、個別に相談を、保健師だとか栄養士が受けている状況にありますけども、そんな中で、すでにアトピーということで診断されている乳幼児が、今言った3歳7カ月、1歳半、3歳の中では、29人ほどいらっしゃいます。また、すでに食物アレルギーということで診断されている方も12人ほどいらっしゃいまして、このような乳幼児がいらっしゃいますので、今後とも相談体制に努めてまいりたいということで考えているところです。
再質問 11番 中野敏勝
それでは、質問しなおします。今の部分につきましては、よく理解できました。ありがとうございます。それでは、実態調査の部分ですけれども、定期健診ですね。項目を加えてやることが必要でないかというふうに、先ほど質問したのです。それと、どれぐらいの生徒がいて、その給食、弁当持ってきている、持参してくる生徒どのぐらいいて、給食費はどうなっているのだというようなことなのです。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
ご質問のありました弁当持参の件でありますけれども、日によって違いますけれども、平均いたしますと、2件から3件程度ございます。なお、給食費につきましては、欠食扱いといたしております。
答弁 民生部長 新屋敷清志(民生部長は2009年9月まで)
先ほどの、検診の中でアトピーを特に加えることというご質問だと思うのですけれども、先ほど申し上げましたけども、アトピーについては、問診の中で小児科医がお聞きしますので、その中で伺えると思いますし、また、個別の相談の中で、保健師だとか栄養士が来ていると思いますので、特にアトピーに限った項目を設けなくても、ご相談には乗れるということで考えております。
再質問 11番 中野敏勝
関係職員の研修という部分ですけれども、研修等なかなかできない現状にあるわけですけれども、このアレルギー疾患というか、こういうものに対しての、理解を深めていくために、まわりにも深めていくためには、どういうようなことをやっていらっしゃるのかということなのです。例えば、保健の教育というか、そういうところに指導項目を設けながら、あるいは、PTA会活動などを利用しながら、要するに、食物アレルギーなどを持つ子どもや親、この悩みを共有できるような部分というか、こういう教育というのはもたれているのかどうか、お伺いします。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
どういう場でもって共通認識を持ちながら、児童生徒含めてでありますが、基本的には、食育の観点から、学校給食を行っている時間帯。各教室に先生が入っております。先生は、子どもたちの状況を周知しておりますので、それらの中で、周りの子どもたちも、そういった状況を確認できるといいますか、そういう状況が実際にございます。あと、なお、父兄の中で、どういうふうに周知、啓蒙していくのかということについては、特段のものはありません。ありませんが、それぞれの症状によりまので、個別にかかわる指導というようなこともありましょうし、あるいは、保護者の方から子どもに十分教育をする。そういう連携が主なものとなっております。
再質問 11番 中野敏勝
アレルギー疾患問題というのは非常に難しい課題でもあるわけですけども、どこの自治体でも悩んでいるようでございます。医療機関も、アレルギーやアトピーの専門医が非常に少ないということもあると思うのですけれども、大変難しいのが実態ではないかと思います。アレルギー疾患も早期発見・早期治療というようなことがとても大切なことだというふうに言われております。そのために、住民に最も身近な自治体で取組むのが必要だと。この町にはないと思いますけれども、喘息でいじめがあって、受けて不登校になっている子どももいるというようなことも言われているわけです。また、食物アレルギーを理由に、入園を拒む公立の保育所などもあとを絶たないというふうなことを言われているわけです。町としてできるところから取組んでいくことが、住民へのサービスでもあり、最も重要なことだと考えております。各検診があるわけですけれども、そのときにそれらを把握して、その上で相談に乗ったり、あるいは、症状に応じたアドバイスをしたりできる体勢づくりが最も必要なことではないかというふうに感じておるわけです。さらに、給食においても、牛乳を飲めない子どもたちがいるようですけれども、これに対してはどのような対応をされているか、お伺いしたいと思います。
答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)
先般の議員協議会でもご報告を申し上げましたが、学校給食運営委員会の議論の中で、値上げと同時に付帯意見が付されております。その付帯意見の中に、やれるものからアレルギー対策に取組むべきだということがありまして、特に、現況においては、牛乳にかかわってはやれるのではないかと。検討していくださいという付帯意見が付いております。そんなことから、次年度以降実施すべく、今、これからの新年度予算に向けて、協議・検討してまいりたいというふうに考えております。
再質問 11番 中野敏勝
すでに実施されている自治体もあるわけですけども、牛乳飲めない子どもたちには、ほうじ茶というか、お茶を提供しているところもあったり。あるいは、別給食をつくって、アレルギー対策をしているところもあるのですけれども。別給食というのは非常に難しい取組みだと思うのですよ。なかなか食材が混じったりしないように、別につくる関係もあって、非常に難しいこともあるのですけども、こういうようなことを実施しているところもあるわけです。いずれにいたしましても、この最後の部分ですけれども、広報まくべつに健康づくりホットラインというのがあるのですけれども、これには全く、このアレルギー対策とかそういうのは出てきたことはないのですけれども、こういうのも活用していただきたいなというふうに希望いたします。また、これで終わるわけですけれども、食物アレルギー対策については、今後、本当に町として積極的に取組んでいただきたいというふうに思いまして、質問を終わります。