みんなの議会

幕別町議会 平成17年第1回定例会 2005年3月9日

障害者対策について

2005年3月9日、幕別町議会の一般質問で、野原惠子議員が「障害者対策について」質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。

質問者
野原惠子 議員
答弁者
町長 岡田和夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 野原恵子

通告に従いまして、次のとおり質問いたします。障害者対策について。政府は2月10日、障害者が福祉サービスを利用する際、1割負担を求めることなどを盛り込んだ障害者自立支援給付法案を国会に提出しました。政府は5年前、自分でサービスを選択できて、しかも負担は所得水準に応じた応能負担の考えで行うことを明らかにして支援費制度を導入しました。しかし、政府は障害者が利用するサービス料が増えれば増えるほど、自己負担を高くしていく応益負担に切り替えようとしています。特に、福祉サービスを利用する障害者に1割負担を求めることです。今までの支援費制度のもとで、自己負担は所得に応じた負担になっているので、ホームヘルプサービスでいうと、住民税非課税の方までは無料となり、実際では95%の人は費用負担なしにサービスを利用することができました。これまで別に扱われていた精神障害者も枠組みの中に取り入れるとしています。さらに、精神障害者の通院、医療費の負担も、今まで所得にかかわらず5%であるのを、所得に応じて、1割から3割の負担とする内容になっています。収入や生活面でのハンディを持つ障害者にとって、医療費の負担は大変な重荷です。さらに、施設利用に食費、光熱費の負担も求め、障害の重い人ほど負担増となり、支援どころか重い負担と苦しみを課すものです。今、障害者の基本的な所得保障は全く前進していない状況です。生活保護水準を下回るような障害基礎年金などに物価スライドで逆にこの5年間で年金額が下がっています。障害者の雇用率も改善していません。所得補償が後退している中で、国は逆に大幅な負担増を障害者に押しつけようとしているのです。障害を持つ人も持たない人も、誰もが社会の中で生き生きと暮らしていくには、まだまだ改善が必要です。今回、枠組みの中に取り入れるとしています精神に障害を持つ人たちの自立支援のための施策は、幕別でも不十分です。したがって、次の点について伺います。①障害者自立支援給付法案の利用者負担を招く応益負担制度を実施しないことを国に求めていくこと。②障害者の雇用について。町としての雇用状況と町内事業所の雇用状況について伺います。③精神障害者の自立支援を行うこと。情報交換、交流事業、地域生活支援事業、小規模作業所運営事業など。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

野原議員のご質問にお答えいたします。障害者対策についてであります。1点目の応益負担制度についてでありますが、先の行政執行方針の中でも述べさせていただいたところでありますが、障害者の方々が利用する各種福祉サービスは平成 15 年4月からの「支援費制度」の導入に伴い、全国的にも利用が大きく伸びてきている状況にあります。国においては、一つには、利用者の急増とサービス費用の増大により、その対応が不可欠なこと。二つには、利用地域におけるサービス提供体制が異なること。三つには、障害の種別ごとに大きなサービスの格差があり、中でも精神障害者は支援費制度に盛り込まれていないこと。四つ目には、働く意欲のある障害者が必ずしも働けていない現状にあることなど、これらの課題の解決を図るために「障害者自立支援法」を制定しようとするものであります。この法律がめざす基本的な方向は、身近な市町村でサービスが利用できる体制づくりと効果的・効率的なサービスの利用促進、さらには公平な費用負担と配分の確保を図るものであり、利用者負担は、これまで所得に着目した「応能負担」から、サービス量と所得に着目した「応益負担」の要素を取り入れた仕組みとなっております。このことから、利用者は、原則、サービス量の1割を負担することとなりますが、低所得者に対しましては、月額負担上限額を無料あるいは低く抑えるなどの配慮が行われることとなっております。また、入所施設や通所施設における食費についても、誰しもが生活をしていく上での「実費」であるとして、原則、自己負担となりますが、低所得者に対しては経過措置を一部に設けるなどの配慮もされているところであります。「障害者自立支援法」は、年齢や障害の種別を超えて一元的な体制を整備し、これまでの保護を中心とする仕組みから自立支援へ転嫁しようとするもので、制度の持続を確保する観点からも利用者負担の見直しを行うことについては、十分な論議を踏まえ、多くの方々の理解のもとに施行されるべきものというふうに思っております。次に、障害者の雇用についてであります。町としての雇用状況、さらには町内事業所の雇用状況についてでありますが、厳しい雇用情勢が続く中にあって、障害のある人も障害のない人たちと同じように生活し、活動できる社会をつくり、「参加と平等」の理念を実現することは重要なことと認識いたしております。また、働く意欲と能力を持ちながら障害があるというだけで雇用されないとするならば、誠に残念なことであり、あってはならないことだろうというふうに思っております。ご質問の町の雇用状況につきましては、既に2名を雇用し、雇用率から導き出す雇用人数は達成しているところであります。また、町内事業所の雇用状況につきましては、詳細に把握したものはございませんが、十勝管内の障害者職業紹介状況によりますと、平成 17 年 1 月末で総体求職者数 1,601 名、就業者 869 名、雇用率で54.3%となっております。また、16 年度を見ますと、新規求職者 200 名、就職者 81 名、雇用率で 40.5%となっており、就労の場が確保されていない方が相当いるものと受け止めているところであります。次に、精神障害者の自立支援についてでありますが、これまで、精神障害者の方に対する支援は、管内においては十勝保健福祉事務所が主に心の健康相談、精神保健福祉に関する知識の普及啓発、社会復帰学級への支援、地域共同作業所の運営支援などを行い、町村は身近な相談窓口としての業務のほか、精神障害者福祉手帳の申請や通院医療費公費負担などの事務を担い、困難事例の発生によっては保健福祉事務所との連携・協力により対応してまいりました。「障害者自立支援法」は、障害者が就労を含めてその人らしく自立して地域で暮らし、地域社会に貢献できる仕組みづくりをすすめるものであり、本町といたしましても、北海道をはじめ、関係機関との連携・協力をさらに進め、対応していかなければならないものと考えているところであります。以上で、野原議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。

質問 3番 野原恵子

今の町長の答弁の中で、この障害者の新しく、今、国会に出されている障害者の自立支援給付法案ですが、その中身としては、その障害者の方々が、公平に、また自立支援をするためにこの法案が、今、出されているというお答えでした。ですけれども、この実態、法案の中身の一部分ですけれども、医療費や何か、それから施設利用や何かをみましても、今、障害のある方々の所得といいますのは、障害者基礎年金、それが主なものです。それが月平均7万6,300円という、これは平均なのですけれども、これよりも低い方もおります。その中で、このホームヘルプですとか、それから通所施設、入所施設何かを利用しますと、ホームヘルプサービスですと、今、平均1,000円なのですが、これが通りますと、4,000円になる。それから、通所の場合には、今1,000円のが1万9,000円、そのぐらいかかるということです。それから施設利用しますと、18歳未満が約3万円になるということ。それから、大人の方が施設利用をすると、6万1,000円になるという、こういうふうに試算されているのですね。これだけの負担がかかるのに、この法案が自立できるようなそういう中身ではないのですよね。名前は自立支援法になっていますけれども、実際にいろいろな施設や何かを利用する場合には、とても自立できるような、そういう負担ではないのです。ですから、この幕別町でもそういう障害がある方がおります。そういう人たちの立場に立ちますと、自立ということにはならないわけですから、そういう弱者の立場に立てば、こういう法案は通さないでほしい、見直してほしいということをしっかりと町の責任者である町長から国に意見を上げていくことが必要ではないかというふうに思います。それから、障害者の雇用の問題なのですが、町としては、達成率は達成しているといっておりました。また、町内の場合には、十勝全体の達成率を、今、おっしゃったのですけれども、幕別町での雇用状況は掴んでいないということになりますよね。数字としては出ていないわけですから。ですから、本当に困難な障害のある方たちが、どういう職場でも働けるような、受け入れてもらえるような、そういう指導が町側としては必要ではないかと思うのです。今、非常に雇用の状況は厳しいとは思うのですけれども、さまざまな手立てをとって、雇用者、障害のある方々が働ける、そういう環境整備も町の事業所に対して指導していくということが必要ではないかと思います。それと、精神障害者の自立支援ということでは、今、精神障害者の場合には町で手帳を発行することになっていますので、どういう方々がいるかとか、それから人数なども町ではしっかり把握していると思うのです。そういう方たちは、まだまだ家庭の中でいるわけで、そういう精神障害のある方々が話し合いをし、そして心を解放して、そして少しでもそれを乗り越えて社会に出て行きたいという、そういうことを推し進めていくには、情報交換をしたりですとか、それから自分を励ますですとか、家族たちと一緒になりまして、情報交換・交流を支援していく。そういう手立てが必要だというふうに思います。今、十勝管内でもそういう施設をもっているところがありまして、情報交換ですとか交流事業としては、帯広・音更・広尾・池田・本別でされております。そして、共同作業所は帯広・池田・広尾・新得・清水・音更でされているのですよね。ですから、雇用の拡大ということをつなげていくためにも、この共同作業所というのは非常に大きな役割を果たしますし、情報交換とか交流事業とかというのも、やはりそういう人たちを励ましていくということで、手立てをとっていくことは必要だと思うのです。というのは、この精神障害者の施策というのは、まだまだ非常に遅れている部分であると思うのです。そういう点ではまずできるところから町としてそういう施策をとっていくことが必要だと思うわけですが、その点についてお伺いいたします。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

1点目の自立支援法を、町が法案を成立させないように申し入れをすれと、意見を述べろということでありますけども、こうした法律をひとつの町の町村長が何と言いますか、それぞれが行動するということでなくて、本当に町村会とかいろんな、六者団体も含めて、そういったところがこういう法律が反対だということで動くときに、我々は当然参画していくかもしれませんけども、一つの町村だけが動くということには、私はちょっとなりづらいのかなというのは、私は正直思っております。当然、先ほども言いましたように、国政の場で十分審議がされ、論議がされて、最終的に法律が決まっていくわけでありますから、私どもが、一首長がその法律に対して、法案を通してはだめだとか、法案に反対だとか、その意見を申し述べる場というのは、もっと違うところにあるのでなかろうかなというふうには、実は思ってはおります。先ほど言いましたように、当然のことながら、低所得者に対する配慮ですとか、いろんな今までの経過があって、法案が提出され、そして国政の場で論議をされて決まっていくのか、だめになってくるかは別として、論議されることだけは間違いないわけですから、私はそういう中で、先ほども言いましたように、多くの皆さんの理解が得られる中で、法案が決まっていくことを望んでいるという立場であります。それから、雇用についてですけども、今、言いましたように、町はそういうことで規定はクリアしていますけども、町内的な調査というのは実際やっていないわけです。それで、今、今月の末に町内の事業所に雇用実態調査を、今、行う予定でありますので、その中にこの障害者の雇用状況についても記入していただけるような調査を即刻取り組んでいきたいというふうに思っております。そんなような経緯を見ながら、また、対応を考えていきたいというふうに思います。それから、精神障害者のお話しがありましたけども、実はなかなか、先ほども言いましたように、表に出ない部分が実はあるわけでありまして、私も担当から聞いたのですけども、保健所で押えて、幕別町は456人いますというのですけれども、名前もわからなければ住所もわからない。そして、手帳の申請している人は、先ほど言いましたように、町を通じてやりますから38人の方が手帳を受けられているということですから、それはわかるわけでありまして、今、野原議員言われましたように、交流事業だとか支援事業については、今、言う保健所が単位でいろんな事業をやっている。そして、そのほかにNPO等の事業所、今、申し上げました本別とかいろいろな所にあるところがそういう事業をやっている。うちの町民の方もそちらへ通っていらっしゃる方もいらっしゃるというふうなことになります。それと、もう一つ、今、言われていますのは、北海道が四千数項目ある権限を半分以上、町村に、移譲しようとしておりまして、その中に、この項目が入っており、すでに17年度、新しい年度から除々にですけれども、市町村に権限が移譲されてくることになりますので、今度は人のことではなくて、町自らがまさに窓口になって、いろんな支援体制を、あるいはいろんな施策を講じていかなければならない。そういうふうなことも踏まえて、これから私どもは対応してまいりたいというふうに思っております。

質問 3番 野原恵子

今、この支援法なのですが、町村長会ですとか、そういうところでまとまって意見を上げていくならいいということでしたけれども、やはり一つひとつの町村、町、自治体の責任者としては、やっぱりこれは町民にかかわる問題でありますから、声を挙げていき、それがつながっていって、大きな輪になっていくということだってあり得るわけですから、どこの町がしないからしないとかではなくて、幕別町からそういう声を挙げていくということも、私は必要ではないかと思います。国政の場で決まっていくということだったのですけれども、国政の場が必ずしも、本当に国民の声を反映させているかといったら必ずしも私はそうではないと思うのですよね。ですから、そういう点では、一番そこに住んでいる人たちに身近である、その自治体の長が意見を挙げていくことは、これは大きな力に、私はなると思います。それと、これから雇用の問題では、雇用実態を調査してから手立てを打っていくということでしたけれども、ぜひ、雇用促進のために、町の指導を大きく発揮させていただきたいとうふうに思います。また、この精神障害者の施策のことなのですけれども、こういう点ではいろんな環境の問題や、それから取り巻く環境が悪くなっておりまして、精神に障害を持つ方が年々増えてきている傾向にあると思うのですね。だから、そういうふうなことを考えますと、平成17年度から道のいろんな権限が半分以上移譲することで、その中に含まれるということだったのですけれども、町としても早めにそういう手立てをしっかりと打っていくことが必要だと思うのですけれども、今、わかっている人たち、そういう人たちにも働きかけて、やはり情報交換ですとか、まず、そこからでも手立てを打っていくということが、そういう人たちを社会に目を向けていく大きなきっかけになるというふうに思いますので、そこのところの手立てをどのようにしていきたいと思っているのか、その点をもう一度お聞きしたいと思います。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

国政の場で我々の声が反映されないということになると、これはちょっと我々もどうにもならないのですけども、ただ、私が言ったのは、一町村が、例えば、厚生労働省にこうだという意見を述べるのではなくて、そういう町村が、今、言われたように、大きな輪を広げていくとすれば、町村会なり何らかの場でそういう論議がされて広がって、それが国政の場へ上がっていくということが望ましいことであって、いきなり一町村が即ということがどうなのかとうことが一つあったのと、そしてやっぱり国政の場ですから、それは我々の意見なり国民の声がその場で繁栄されるような論議をしていただくとうことは、最大の我々の期待でもあり、望みでもあり、そうなっていただかなければならないのだろうというふうに思っております。それから、雇用の関係も、これはちょっとわかりませんけども、職業安定所かどっかなのでしょうけども、きっと障害者を一人任用することによって、それなりの国の助成金といいますか、そういったものも出されているというようなこともあります。そういう場で今回実態調査をやるのですけども、実際、回答率がどのぐらいあって、どういうふうな結果になるかは、先ほど言いましたように、この後の調査結果を待ちたいというふうに思います。それと、今、言いました精神病の関係ですけども、障害者というのはいろんな障害があって、知的障害だとか身体障害だとか、精神障害もあるのですけども、精神障害がやっぱり一番難しいというのは、これは把握が難しいというのですか。今言ったように何百人いるというけども、実際手帳をもらっている人は三十何人、身体障害者だとか知的障害者それぞれに申請をして、手帳をもらって、障害者だっていう認定があるのですけども、一方では、保健所の押えているように、何百人もいるけど、町ではその人が誰かもわからないし、手帳を貰っているのは何人なのか。それだけに、まず把握の段階から難しいのかな。先ほど言いましたのは、そういった、今、保健所でやっているような業務がすべて町村へ降りてくることになれば、当然、全部把握ができてくるから、それなりの対応もできるのかなというようなこともひとつあったものですから答弁させていただきました。それと、野原議員も言いましたように、帯広市ですとか音更・池田・新得・広尾、これは実は大体昔保健所が配置されていたところが、主に今までやってきたと。あくまでも道が主体でやってきた事業だということがあるのだろうというふうに思いますけども、それらも含めながら、私どもも最大意を用いてまいりたいというふうに思っております。

出典:幕別町議会 平成17年第1回定例会 2005年3月9日 議事録 PDF(70ページ) 間違いを知らせる