釧路町議会 令和2年第4回定例会 2020年12月2日
障がい者福祉におけるノーマライゼーションの推進について
2020年12月2日、釧路町議会の一般質問で、茂呂田太一議員が「障がい者福祉におけるノーマライゼーションの推進について」質問し、町長 小松茂、教育長 辻川尚志、福祉課長 関向範生、管理課長 江端邦仁が答弁しました。
- 質問者
- 茂呂田太一 議員
- 答弁者
- 町長 小松茂、教育長 辻川尚志、福祉課長 関向範生、管理課長 江端邦仁
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 茂呂田太一
おはようございます。4番議員の茂呂田でございます。今回は、通告に従いまして1件2項目について質問をさせていただきます。今回は、障害者福祉におけるノーマライゼーションの推進についてということであります。1点目として、地域住民と障がい者が交流する取組の現状は。2点目が地域・学校と障がい者の相互理解を促進する事業の構築の考えはということについてでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
答弁 町長 小松茂
4番、茂呂田議員の一般質問にお答えさせていただきます。障がい者福祉におけるノーマライゼーションの推進についてということで、地域住民と障がい者が交流する取組の現状についての御質問でございますが、障がいの有無にかかわらずお互いに尊重し合い、地域で安心して暮らすことができる町の実現のため、健康福祉フェスティバルの開催や授産製品販売会の開催支援により、障がい者の社会参加を促し、地域住民と障がい者が交流する取組を実施しております。次に、地域・学校と障がい者の相互理解を促進する事業の構築の考えについてでありますが、地域と障がい者の相互理解を促進することは大変重要なことと認識をしております。町におきましては、地域住民を対象とした障がいに対する理解・促進、研修啓発事業を実施をし、地域と障がい者の相互理解を進めておりますが、さらに理解を深めるために、地域活動支援事業などの継続実施により、障がい者の社会参加を促し、地域と障がい者の相互理解を進めてまいりたいと考えております。私からは以上であります。
答弁 教育長 辻川尚志
4番、茂呂田議員の障がい者福祉におけるノーマライゼーションの推進についての2つ目の質問であります、地域・学校と障がい者の相互理解を促進する事業の構築の考えはとの御質問でございますが、釧路町教育委員会では共生社会の形成に向けて、障がいのある子供と障がいのない子供が共に学ぶインクルーシブ教育の推進に努めており、この共生社会を実現するための基本となるのが相互理解であると認識しております。そのため、学校教育及び社会教育の各分野におきまして、障がいのある方にも協力いただき手話や車椅子、アイマスクといった疑似体験や町内中学校の特別支援学級においては、職業の調べ学習や職業体験などを通じて、障がい者と地域住民の相互理解を促進する取組について進めているところであります。今後につきましても、これらの取組の充実に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 4番 茂呂田太一
ありがとうございます。まず、今回の質問の趣旨、結論を先に申し上げますと、障がい者が地域の人々と同じように生きる共生社会となる第1歩として行うべき取組は、地域住民との交流機会を増やし、互いに理解する環境づくりの構築であります。まず、そこからスタートしなければ、真のノーマライゼーションにはつながらないということであるということです。現在、障がい者に対する支援として、様々なサービスを実施しておりますが、これらのサービスは、主に行政や関係機関による障がい者本人への支援が多く、同じ地域の一員であるにもかかわらず、大多数の地域住民との関わりは決して多いとは言えないと思います。また、障がい者が地域との関わりが少なければ、他人から得られる経験やかけがえのない体験を得ることもできず、成長の機会を失うことにもつながってしまうのではと懸念するものであります。これは障がいの有無には関係なく誰にでも当てはまることと言えると思います。また、交流が少ない状況から察するに、健常者から見る障がい者像というのは曖昧であり、一人一人の障がいの種類や程度、また、得意不得意というのは多くの健常者の皆さんには分からないというのは、当然と言えるのではないでしょうか。また、反対に、障がい者側にも社会参画へのハードルの高さを感じ、また、コンプレックスを抱えるなどして、地域社会との関わり合いを持とうとしない方も少なくないそうであります。そうした実態から当町として、できる限り、障がい者と地域住民が共に活動できるスキームを構築し、双方の理解を深める取組を主体的に行う必要があると考えております。そうしたことで、時間はかかるかもしれませんが、地域住民との相互理解が進み障がいのある方々の就労や地域で普通に活動できる環境が向上するなど、自立した社会生活を送ることができるようになると考えます。今回、このテーマで質問するきっかけとなったのは、障がい者福祉施設で職員として日々障がい者の皆さんと関わっておられる方との懇談を通じて強い危機感を抱いたことを申し添えておきたいと思います。ということで、再質問に入らせていただきます。まず、1点目の部分でありますが、答弁の中で、健康福祉フェスティバルの開催とか、授産製品の販売会、この開催支援ということで、支援を頂いていると思いますが、例えば、福祉分野におけるこれに関わる部分の今、答弁頂いたことというのは毎年やっている、毎回やっていることというのは私もよく承知をしておりますが、例えば、これ以外で継続的ではないけれども、単発としてやったことのある交流する事業というのですかね。こういうのを、ちょっと、もしあったら御答弁をいただきたいと思います。
答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)
障がいを持たれている方々が、地域と交流する事業ということでございますが、障害者総合支援法、これに基づく事業で地域活動支援事業というものがございます。この中では、例えばですけれども、意思疎通支援事業、いわゆる手話通訳者による通訳支援、聾者と一般の方々とのコミュニケーションを図るもの、こういうもの等自発的活動事業と言いまして、任意団体の方々が地域に出向いて、そこでいろいろな活動をする、陶芸教室を開いたり、お花の教室を開いたり等という形で地域と一緒に交流していくというような、こういう事業を現在展開しているところでございます。
質問 4番 茂呂田太一
それでは、今度、教育行政としてお聞きをしたいと思うのですが、これは2点目の答弁の中で、学校教育・社会教育の各分野においてされた事業ですね、疑似体験とか職業体験とか、こういったものをされているということで御答弁を頂きましたが、例えば、今までやったイベント、事業の中に関して、過去数年、ちょっと曖昧な言い方しますけれど、過去数年においてどれぐらいの頻度で3年とか5年でもいいのですけれど、こういった事業をどれぐらいの頻度でされてきたのか、ちょっと分かれば御答弁を頂きたいと思います。
答弁 管理課長 江端邦仁(管理課長は2021年3月まで)
障がい者と地域住民の相互理解を図る交流ということで、各学校もしくは社会教育で実施している事業としましては、全てを押さえ切れてはいないのですけれども、例えば、学校では総合の時間に手話の会や聾唖者の方を講師に招き授業とかそういったことで、社会教育では公民館事業として同じような障がい者の方を招いた講座とか、そういったことで大体年間三、四回程度実施されているものと考えてございます。
質問 4番 茂呂田太一
今、答弁の中で聴覚障がい者の方の事業とかもありましたが、例えば、障がいにも様々な種類がありますが、例えば、身体、身体というのは総合的なものも含めますが、例えば知的だとか精神障がいのある方、こういった方々を招いたような事業というのは教育としてやったことはあるのでしょうか。
答弁 管理課長 江端邦仁(管理課長は2021年3月まで)
現在、報告があって私のほうで押さえている事業の中では、そういった事業については、行われておりません。
質問 4番 茂呂田太一
それでは、2点目に行きたいと思います。地域や学校と障がい者の相互理解を促進する事業の構築の考えはということですから、さっき答弁いただいたように聴覚障がい者の方が関わる事業というのは、私も承知しておりますが、手話の会の皆さんを通じたりして何回かあるというのは押さえているのですが、やはり、障がい者全般に対して理解を深めるということであれば、聴覚障がい者はもちろん大事ですけれども、知的障がい、精神障がい、こういった方々にとっても交流する機会というのは大事だと思うわけであります。そこで、構築の考えはということでありますから、一応、目指す取組として、それと目標とする成果というもの、それぞれ一例ですけれど、ちょっとお話をしてみたいと思います。まず、目指す取組の一例でありますが、これは当然、積極的に参加をする意思のある障がい者の皆さん対象でありますが、地域・学校での取組として、町内会それと子供たちと取り組む清掃活動、ボランティア活動、子供たちだけで清掃活動するのではなくて障がい者の皆さんも参加して一緒にやっていただきたいと、町内会でも同じであります。そして、障がい者福祉に関する町民向けの出前講座の開催、各種イベントの運営参加、障がい者も地域住民と共に、防災訓練積極的に参加して有事の際の支援体制を構築する、障がい者を招いた児童・生徒向けの出前授業、障がい者と健常者によるスポーツイベントの開催、こういったものが一応私が考えた取組の一例であります。それに対して、その成果としてでありますが、地域住民側の視点で見る成果として、特に子供たちにとっては、学童期から障がい者と交流を重ねることによって、差別や偏見をなくすということであります。障がい者と交流を重ねることによって、そして、理解をすることで他人に対する思いやりの心を醸成するなど、教育的要素もあると思います。地域住民に対しては同様でありますが、障がい者と交流を続けることによって偏見をなくすと、そして、障がい者の社会参画、自立へのサポート、災害時の的確な支援、こういうものが期待できると思うわけであります。この成果の中で障がい者側での成果として、障がい者側が地域と積極的に関わって、また、様々な機会に触れることで経験や知識を深められて、社会で自立する力を養うことができる、地域への積極的な参画により地元企業での理解も深まり雇用増につながる、地域住民との防災訓練を重ねることで災害時に支援が受けやすくなる、現在行っているハートフルバザールがありますが、これはやっぱり面識が増えることによってハートフルバザールをやっているときにも「あっ、あそこの何々さんだね」ということでお客さんとして来てくれるそういう可能性も増えるということであります。そして、地域活動への参画に消極的である障がい者にとっても地道な活動を続けることによって、社会参画への意欲を持つ機会が多くなると思うわけであります。そこで、まず福祉部局として質問させていただきますが、私が今申し上げました取組、そして成果、あくまでも一例でありますが、これについてはどう捉えることができるか、ちょっと御答弁をいただきたいと思います。
答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)
先ほど町長から御答弁申し上げましたとおり、地域の方々との障がい者との交流ということは非常に重要だという形で私どもも捉えてございます。町内会との交流、確かに重要でございますが、今のところ、私たちのほうでどういうような形で交流しているかということも把握できていないところでもあります。ただ、障がいをお持ちの方々につきましては、いろいろな種別、そして、いろいろな障がいの種類、そして程度もございますので、なかなか出たくても出れない、活動できないという方々もいるというふうには承知してございます。その中で、障がいを持たれている方々が地域に行くということについては、そういうハードル高いところもございますが、やはり障がいを持った方々が一歩勇気を持って踏み出して、そこの社会に出て行くということも必要だと思います。また、受ける側として、町内会側のほうも、その障がいを受ける方々を一歩踏み出して受けるという、お互いに一歩を踏み出すということが必要なのだろうなというふうに考えてございます。また、平成28年に行われました平成28年に実施しております福祉に関するアンケートの中でも、障がいを持たれている方々で「どんな支援があればいいですか」という質問に対して「地域住民の理解が欲しい」というようなお答えもいただいてございます。こういうことから、障がいを持っている方々、そして地域住民の方々、お互いに一歩踏み出して、お互いを受け入れるという形が重要であろうというふうに認識しているところでございます。
質問 4番 茂呂田太一
それでは辻川教育長にお聞きをしたいのですが、同様に私が今申し上げた取組と、それと考えられる成果でありまして、子供たちにとって人格を形成する大切な時期での教育として、こういった考えや取組について教育長はどう捉えられたでしょうか。お聞かせをいただきたいと思います。
答弁 教育長 辻川尚志
茂呂田議員の今説明された中身になりますけれども、教育現場の中で特別支援の子供たちと触れ合う中で、やはり日常的に様々な経験の場というのが少ないと、それから経験の幅も狭いというような状況というのが障がいを持っている、ある子供たちには多く見られます。学校現場の中でも、そういう子供たちにできるだけいろいろな体験をさせてあげたいというようなことで、いろいろなカリキュラムをつくっているところですけれども、やはり、そういう経験を通すと子供の中に自信が生まれたり等、それから他の人と積極的に接しようというような、そういうような姿も見られるようになってくるということで、やはり、そういう様々な方々との接するいろいろな活動があると、そういう成果が見られるということは実感として持っているところであります。ただ、学校教育の中に限って言わせていただきますと、なかなかそういう時間を確保することが難しいということで、なかなか体験の数を増やしていくということは、なかなか難しい状況であるなというふうに考えていますが、できる範囲の中で効果的な、そういう教育活動を組んでいくということで各学校のほうでは取り組んでいるところであります。
質問 4番 茂呂田太一
今、教育長の答弁をお聞きしまして、認識が同じであるということで私も大変安心をしたというか、よかったと思いました。それと詰まっているカリキュラムの中で、何か新しいものを取り入れるというのは大変難しいことも、私も重々承知はしております。ですので、やはりさっき子供たちの清掃活動の中に障がい者の皆さんも入れてという話もしましたが、今やっていることにプラスアルファで障がい者の皆さんも参加をしていただいて、ぜひやっていただきたいと思います。これは全体的に言える話なのですが、私が冒頭に紹介しました障がい福祉施設の職員の方が言っていたことですけれども、最初はどうしてもやっぱり知的精神障がい者、身体の不自由な方たくさんいらっしゃいますけれど、その方々にも汗を流していただかなければならないと、その上で健常者、要は地域で皆さんと関わることによって、最初は差別とか偏見の目で見られたりとか、例えば、ないとは思いますが心ない言葉をかけられたりとかということで傷つくことがあるかもしれないと、これは当初私も心配をしたところでありますが、その職員の方が言うには、それも含めて全部生きる力なのですというふうに言っていました。それを全部乗り越えて行かなければ、やっぱり本当の自立とはできないというふうに言っていましたので、これは本当によかったなと思ったわけであります。教育長のほうから、そういった心強い答弁が聞けましたので、それでは実際に、例えば学校教育・社会教育の中で単発ではなくて継続的、今まで年に三、四回ということでありますけれど、できる限り継続的、定期的に、より具体的にカリキュラムの中に可能な限り含めていただいて、それが教育長のほうも努めるというふうにおっしゃっていただきましたが、それがちょっと実際、実務的に可能なのかどうか、ちょっと確認をしていきたいと思います。
答弁 管理課長 江端邦仁(管理課長は2021年3月まで)
先ほど、教育長が答弁したようになかなか新しいものを取り入れるという部分については、難しい部分もあろうかと考えておりますが、先ほど茂呂田議員がおっしゃっていたように、今やっていることにプラスしていうことであれば可能な事業もあるのかなと考えます。その際には、まず重要なのが担当者同士の連絡調整、目的の共有、そういったところの部分が実現できれば可能な事業も、例えば清掃活動等、そういったものについては、十分今やっているものに加わっていただくということは可能ではないかと、今、議員のおっしゃる言葉から感じたところでございます。
質問 4番 茂呂田太一
私がちょっとさらっとではありますが、一例ではありますが、今お話をさせていただいたことというのは、本当に一部であります。そして、形として現れるにはノーマライゼーションの推進ということで、現れるには長い時間を要すると、そういう取組であるということから、やはり10年20年の長いスパンで取り組む授業として捉える必要があると思っております。また、当初は先ほど言いましたが、なかなかいい反応が得られなかったり、ちょっとぎくしゃくしたような取組になったりということも想定されますが、やはり地道に続けることによって理解の輪を広げ、そこで新たな発想も生まれるというふうに思うわけであります。こうした積み重ねによって着実に障がい者、地域双方の理解は深まると考えます。また、現在、新型コロナウイルス感染症との闘いのさなかであり、積極的な活動は難しいと思いますが、終息までの間は可能な範囲で活動に参加しやすい環境づくりを整備して、できる限り実行に移していただきたいと重ねて申し上げたいと思います。最後に、町長に質問して終わりたいと思うのですが、今回、質問させていただいた取組によって地域の理解が進み、また、障がい者が地域の一員として活躍する機会が増えると考えられ、教育のほかに防災や就労などの様々な分野において、これまで行ってきた施策を総合的に推し上げると確信するものであります。建物に例えるなら、今回のテーマは、まさに基礎に当たるものと考えます。基礎を頑丈とした造りにすることで、本体部分である現行の施策をさらに安定させることができると思います。また、現在の第5次釧路町総合計画における協働の指針においても、全ての指針の向上に資する要素であると思います。さらに、新たにSDGsの視点を取り入れる第6次釧路町総合計画においても重要なものになると考えますが、今回の議論を通しての町長のお考えをお聞きして終わりたいと思います。
答弁 町長 小松茂
例えば、茂呂田議員からの一般質問で障がい福祉におけるノーマライゼーションの推進ということで様々な考え方、それから事業の提案、いろいろなことを今回提案いただいたところであります。新たな事業を展開するのはなかなか難しいわけでありますけれども、しかし、既存の事業の中でプラスアルファを取り入れて、そこでいわゆる健常者、それから障がい者、それに地域の方々が総合的に理解をされるそういったものに進んでいくようなものになっていけばいいなという、実は思いも今回の質問にあった中で感じたところであります。これまでも様々な取組してきたわけでありますけれども、議員御指摘のように、なかなか時間のかかるものだということも一方では言えるのだと思います。しかし、そこはしっかりと一つ一つ積み重ねをしながら、まさにこのノーマライゼーション、障がいのある人もない人も互いに支え合って地域で生きていく、そして、明るい豊かな暮らしを推進していく、そういう社会をつくっていくのだということの前提に立って取り組んでまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。