訓子府町議会 令和5年第2回定例会 2023年6月21日
畜産経営への安定的な飼料供給について
2023年6月21日、訓子府町議会の一般質問で、大野良弘議員が「畜産経営への安定的な飼料供給について」質問し、町長 伊田彰、農林商工課長 大里孝生が答弁しました。
- 質問者
- 大野良弘 議員
- 答弁者
- 町長 伊田彰、農林商工課長 大里孝生
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 大野良弘
9番、大野良弘です。私から一般質問通告書に基づきまして、3点ほど項目について、町長にご質問させていただきたいと思います。まず、最初は、畜産経営への安定的な飼料供給についてです。町政執行方針で畜産経営に関する補助の実施に関しましては、町長から提案されているところでございまして、詳細に説明していただいたところですが、町営牧場が果たす役割の中で、次の3点についての考え方、これを伺いたいと思います。まず、小項目の1点目に、町営牧場における育成牛の受け入れ頭数の実績と今後の見込みはいかがか。二つ目に、町営牧場における採草地の貸出実績と今後の見込みは。3点目に、町営牧場の草地面積拡大を図り、畜産農家への飼料供給の検討、これはできないものか。この3点について、お尋ねします。
答弁 町長 伊田彰
ただいま「畜産経営への安定的な飼料供給について」3点のお尋ねをいただきましたので、お答えをいたします。1点目に「町営牧場における育成牛の受け入れ頭数の実績と今後の見込み」についてのお尋ねがございました。町営牧場の育成牛の受け入れについては、令和4年度は町外も含め31戸774頭の実績となっており、過去3年間の平均受け入れ頭数では763頭の受け入れ実績となっております。ご存じのとおり町営牧場は、育成牛を預かり、放牧により健康的な牛に育て、受胎させて酪農家に戻す役割と、預託者である酪農家は育成牛の飼養管理を外部化することで、夏から秋にかけての労働力負担軽減につながる役割を持ち、本町酪農振興に欠かせない施設となっております。今後の受け入れ見込みにつきましては、町内における乳牛飼養相当数がここ3年間では6,200頭前後で推移しており、現状において生乳生産目標数量が減産基調にあることから、入牧頭数も本年の受け入れ実績と同程度で推移するのではと予測しております。2点目に「町営牧場における採草地の貸出実績と今後の見込み」についてのお尋ねがありました。町営牧場の草地の面積については423.2haあり、そのうち75.5haを採草地として今年度は町内酪農家5戸に貸し付けを行っております。採草地の貸し出しについては、毎年4月に訓子府町酪農振興会を通じ募集を行い、希望のあった酪農家と採草地の利用箇所を協議して貸し付けを行っております。今後につきましても、同様に貸し付けを行っていく考えでございます。3点目に「町営牧場の草地面積拡大を図り、畜産農家への飼料供給の検討はできないか」についてのお尋ねがございました。2点目で申し上げたとおり、町営牧場は草地面積が423.2haあり、周辺の林地および防風帯、河川等の敷地を含めますと約622haの面積があります。しかしながら、牧草地以外の敷地は町有林野や草地植生に向かない土地であること。また、草地の造成には多大な経費がかかることから、現状では草地面積を拡大し、畜産農家へ飼料供給することは困難であると考えております。そのため、近年の飼料高騰で厳しい経営環境にある酪農家に対して、個々の経営の中で飼料自給率を上げていただくことを目的に、今回の議会で牧草地の簡易更新、デントコーンの面積増単への種子助成を行う「自給飼料確保推進事業費補助金」を提案させていただいておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。以上、お尋ねのありました3点につきましてお答えしましたので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
再質問 9番 大野良弘
ありがとうございます。それでは再質問をさせていただきたいと思います。まず、2点目の回答にありました草地面積423.2ha、このうち5戸に貸し出しをしていて、75.5haを利用しているという説明がありました。この5戸以外に、例えばですけども、あと5戸、全部で10戸の希望があったとして想定した場合に草地面積として、この423haのうち貸し出しとして余裕のある草地面積というのは何haか分かれば教えていただけないでしょうか。
答弁 農林商工課長 大里孝生(農林商工課長は2024年3月まで)
今お尋ねのあった酪農家に貸し出す採草地、こちらの部分が現状の5戸、さらにプラスアルファで5戸来た場合、余力があるのかとかいった部分のお尋ねかと思います。先ほど423haということで、採草地全体の面積をお答えしたとこです。75.5ha貸し出しているわけですから。差し引いて350haがうちの今受け入れしている700頭ぐらいの育成牛を放牧していく面積になります。その頭数というのは、今350haぐらいの牧草地が29区画ぐらいございます。バラ線で牧区ということで細かく区切っております。その700頭ぐらいの牛が群分けされていて、一つの牧区を牧草を食べるわけですから、食べ尽くして、またその牧区が再生するのまでということで放牧して回していきます。だから、その29牧区を回して、四、五日で食べていくという部分で考えると、今の350haというのは、もう大体いっぱいいっぱいの余力になってますので、酪農家からさらなる5戸ということで申し出があっても、その75.5haの中から抽選でというような形でしか今は提供することができないのが実態であります。
再質問 9番 大野良弘
それでは、町営牧場に隣接している置戸の牧場、ここの採草地もあるんですけれども、先日ちょっとたまたまなんですが、牧場の担当者に話を聞いたところ、置戸では1戸しか借りてないようなんですよね。草地面積何ぼ借りているかは分からないですけども、例えば、希望戸数が訓子府で多い場合に、置戸のその採草地を借りるということは可能でしょうか。分かればでいいですが。
答弁 農林商工課長 大里孝生(農林商工課長は2024年3月まで)
実際のところ、訓子府の公共牧場というのは、酪農家の預託を受けることができて、運営ができてますけども、今、町営の公共牧場というのは、どんどんどんどんこの10年間ぐらいで閉まっていっております。酪農情勢が厳しいということと、あとは町営で、私どもの牧場も一定の赤字とかはございます。そういった部分で経営的にどうなのかというようなことで閉鎖、あるいは農協にもう預託して外部に任せちゃうというようなことが、このごろ見てとれます。隣町の置戸さんの状況もそうやって知ってはおりますけども、そういった部分で採草地として置戸の牧場さんで草を作らしてほしいというようなことで交渉するのか。うちの牧場に牛を預けるようなのと同じで、置戸にも牛を預けることができないかというのは、相談になってくるかと思いますんで、私も確かなことはお答えできませんけども、そういった認識でおります。
再質問 9番 大野良弘
ありがとうございます。分かりました。それで若干、情勢の認識の関係で、私の考えを述べながら町長と似た考え方なのかどうかということの確認をさせていただきたいと思っております。それで町長には、酪農家支援に対する経営の安定的な飼料供給、先ほど説明のありました事業について熱い思いを再度確認したいと思いますので、詳細については質問しないと思います。まず、現在の酪農家の廃業の進み具合ですが、農林水産省の集計によりますと令和5年の2月1日現在で、全国で生乳の出荷をする酪農戸数、これは5,560戸あるそうです。そのうちこの1年間で150戸廃業したと。今年はどうだろうかという問いに関しては、200戸を超えるのではないかと。パーセントにすれば1年間で2.7%、200戸になりますから6.5%を超えると。全体のですね。そういう廃業の見通しを農林水産省では見ています。北海道内で廃業したある村の酪農家の具体的な事例をちょっと挙げさせてもらいます。ホルスタインの50頭を飼育してて、生乳出荷をメインとしながら、人工授精の子牛を50頭育てていた3人家族のケースなんですが、餌代に関して1か月200万円かかっていたところが、このたびの価格高騰によって2倍以上になって500万から600万円、ひと月にですね、まで膨れ上がったと。そして追い打ちをかけるように子牛の取引価格が下落して、年間50頭を競りに出してたんですけれども、そのうち子牛1頭6万円から7万円で競りにかかっていたやつが千円台に急落したと、それによって、もう子牛をトラックでそこまで運ぶだけでガソリン代がかかりますから、運賃で四、五千円かかる。となると、もう完全に売りに行くだけで赤字だと。そういう厳しい状況で農協との協議、担当者との経営会議があって、電気代、ガス代、ガソリン代の経費も高騰しているし、農協の担当者から経営はもうプラスになる見込みはありませんと言われて、祖父の時代から50年続いてきて、牧場をこれまで守ってきた個人牧場をやめたという事例がありました。非常に残念なことではありますけれども、これは畜産経営者個人の問題じゃなくて、今の世界情勢のウクライナ危機、戦争、そういう影響が大きいのですが、町長も町政執行方針で述べたとおり、これから国だとか道、あと農協、あと生産者と協議しながら要請活動を続けていくということでありますけれども、残念ながら個人経営の最終的判断はあくまで個人と。経営に関してはですね。やるかやらないかは。そういう厳しい状況で、3年持てばいいなという声を訓子府の酪農の方からハイヤーを運転していたときに聞きました。そして、30数戸ありますけれども、訓子府の30数戸の酪農の方々は、もう毎日、毎日がもう命かかっているというか、生活かかっているというか、そういう状態なんだと思います。そして、毎日、毎日こう悩んでいるんだと思います。そういう中で3年間もうちょっと頑張ろうと。訓子府で何とかみんなのために、町民のために生乳を搾ろうという気持ちになれるように、精力的にこれから動いてほしいと思うんですけれども、そこら辺の意気込みについて町長から再度お願いしたいと思います。
再質問 9番 大野良弘
分かりました。
答弁 町長 伊田彰
今、全国的な畜産経営の問題、言えば日本の酪農の問題というか、そういった状況、特に、北海道が生産量が多いということでね、そういった部分でいろいろ、るる述べられました。町内限定のお話をちょっとさせていただきたいんですけど、町内では35軒、私もいろいろ歩かせていただいて、しぼると僕が歩いている時期には50頭規模でいくと年間1千万円赤字。100頭規模だと2千万円赤字。そういう意味では、本当に苦しい。いろいろ融資の部分もあるけど、借りたお金は返さなければならない。ぎりぎりのところで頑張っているというところです。輸入飼料の関係については、いろいろランクがあるみたいなんですけど、おおむねトン3万、4万ぐらいが8万、9万ぐらいの大台になっているというところでいくと、先ほど言われた道内酪農家の300万から500万、200万から五、六百万という数字が合ってるのかな。国がトンに対して1トン8,500円助成を今実施してきております。ただ、そういう意味では、1割程度ですね。行政として、その全てを賄えるかということは、ほぼ不可能に近いというところがありまして、今回提案させていただいている部分は、昨年に引き続きなんですけども、同じ状況の、国の交付金、きたみらい農協と連携した中で1頭当たりいくらという、肉牛、いろいろいますので、畜産農家への助成を考え、これは今、生産意欲が、搾れば赤字ということも含めて、でも、生きているものを飼ってますので、乳は出てくるということがありますのでね、生産意欲がない中でも頑張ってほしいという、元気付けの部分でしかない。経営を立て直してほしいとか、そういった部分は、今回の部分ではなかなか難しい。ただ、若干の子牛の価格はちょっと上がりぎみになってきているかなというのがあります。それと、もう1点として、自給飼料の関係、先ほどちょっと牧場の関係いろいろ出てましたけど、ここをきたみらいと連携して自給飼料を増やしていくために、種子代を2分の1、2分の1ですけども、町もきたみらいも2分の1出しながら、自給飼料の面積を広げていく。世界レベルというか日本の全国レベルでいくと、なかなかやっぱり農産物全般にそうですけど、原価方式では、売価が原価方式ではないというのが実態、農産物自体は市場方式になって、どうしても小売の意向が出てくる。今言う牛乳については、もう乳価決まった中で一律乳価でなっている。だから、そういった部分のことが本当にいいのかというところはあると思います。それと国自体が今、食料安全保障って今、食料農業農村基本法の改正の中で一番はじめに出てきている言葉なんですけれども、そこを中心にいくと。まさしくウクライナ戦火による配合飼料の値上がりということですので、そこは酪農家個人の責任かというとそうではない。ただ、唯一35軒の酪農家、この危機的状況の中では廃業せず頑張ってくれているというのが唯一の救いかなというふうに思っております。そういった意味では、次、またこの状況がどのぐらい続くんだというのは先が見えません。ですから、あらためてそういった状況を見極めながら、また元気付けることを考えていかなければならないかもしれないということは、私の中では思っております。以上でございます。
再質問 9番 大野良弘
ありがとうございました。それでは質問の内容に沿ったものということで、先ほど採草地の貸し出し、これが5戸がいっぱいいっぱいということでした。それで、たまたま隣接する置戸の牧場が1戸しか入ってないということで、全部は借りてないと思うんですけど、もし余裕があって、訓子府の酪農家さんに条件が合えばなんですけど、コストの問題もありますからね。可能であれば、ぜひとも連携していただいて相談してもらって、希望者がいた場合、対応、受け入れしていただきたいというお願いといいますかですね、そういうことをしていただければと思います。これについては回答は要りません。希望ということでお願いします。そして、2番目に大事なのが、この採草地に対する対応だとか、町営牧場で草地面積拡大が無理ということだったんですけど、僕らが、一般の人たち、消費者が、酪農家に対してどういう応援をできるのかというところも大事な点だと思うんですよね。それで、その応援の仕方なり、例えば、酪農の緊急事態宣言をするだとか、牛乳をもっと飲もうだとか、何かそういうような取り組みが考えているかどうかだけ教えていただけないでしょうか。
答弁 農林商工課長 大里孝生(農林商工課長は2024年3月まで)
先ほど回答はいらないと大野議員から言われましたけども、置戸の貸し出しの部分につきましては、今は置戸町は同じきたみらい農協の中にありますんで、酪農家からそういった要望があれば貸し出していただきたいというような、つなぎとかはぜひやりたいと考えております。もう一つ、こうやって酪農家の緊急事態ということで、こちらとしてどういった動きをしていくのかという部分ですけども、牧場に関しては、特段こちらは良好な酪農家にちゃんと受胎させて牛を返すというようなことしかないのかなと思いますけども、皆さんが応援いただけるんであれば、やはり牛乳を飲むとかいう部分、こちらとしても広報とかに酪農家は今こういうような状況にありますとか、そういった情報発信であるとか、それと絡めて牛乳の消費拡大とか、そういった部分を訴えていければいいのかなと考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。
再質問 9番 大野良弘
ありがとうございました。