置戸町議会 平成25年第4回定例会 2013年6月13日
畜産経営農家に対する影響とその対応について
2013年6月13日、置戸町議会の一般質問で、佐藤勇治議員が「畜産経営農家に対する影響とその対応について」質問し、町長 井上が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤勇治 議員
- 答弁者
- 町長 井上
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 佐藤勇治
それでは通告によりまして、質問させていただきます。簡易水道と営農用水の統合に伴う酪農、畜産経営農家に対する影響とその対応について町長に伺います。冒頭、前置きになりますが、簡易水道統合に伴う営農用水との料金格差問題につきましては、平成23年9月の定例町議会におきまして、小林議員から町長に一般質問を行っております。町長からの回答としては、今後の水道事業、いわゆる今行っている再編統合事業だと思いますけれども、その事業の推進と営農コストの課題をすり合わせを行いながら料金を検討したい。そしてその料金設定にあたっての考え方を当時示されております。したがいまして、今回はその後2年が経過し、前回の答弁を踏まえ、具体的に踏み込んだ営農料金の設定についての考え方を伺いたいと思います。本年度から、いよいよ簡易水道の再編工事が始まりました。平成27年度からは安住・中里地区の営農用水との接合、給水も実施可能とも思われます。現在の簡易水道と現場のいわゆる営農用水との利用料金の単価差につきましては6倍にもなっており、この格差をどう考えるか。また、平成26年4月から3%、翌27年度10月からは2%、それぞれ消費税の上乗せが行われようとしております。単純に増税分を単価に乗せしますと、現行の営農料金90円が推測でございますけれども95円程度になろうかと思います。このことによって、ますます価格差が生ずることになります。今後の営農用の料金体系をどのように設定しようとしているのか、まず町長の考えを伺います。
答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)
置戸町簡易水道再編推進事業、いわゆる簡易水道の統合化でありますが、本年度から用地取得と補償、そして水源になります三の沢からの取水にかかる導水管、これらの敷設工事を含む整備を行います。さらに、勝山、安住、中里地区への送水管、さらに排水管の敷設工事などを実施しまして、平成28年度の完成を目指しております。そこでご質問の営農用水利用料金と簡易水道料金の格差についてのご質問でありますが、簡易水道における営農用料金につきましては、平成14年度の秋田地区簡易水道事業の開始を機に、給水条例の料金区分の中に、この営農用を新設いたしました。50立方メートルまで4,000円、超過料金を1立方メートル増すごとに80円といたしました。その後、平成18年4月に、町の各種使用料について一斉見直しを行った際に、この簡易水道の使用料についても15%ほどの引き上げを行いまして、現行の料金体系となっているわけであります。具体的にはご承知のように一般家庭専用でありますが、一般家庭用は10立方メートルまで1,400円を1,600円、また1立方メートル増すごとに140円であった料金を160円に引き上げているわけでありますが、営農用では基本料50立方メートルまで4,000円、1立方メートル増すごとに80円であった料金を4,500円と90円ということにいたしました。その引き上げ率については12.5%でありまして、他の利用区分と比較して低い引き上げ率になっているということであります。また、一般家庭料金の160円に対しては56%、一般の営業料金190円でありますが、これと比較しまして47%と、使用量の多さなど、特殊性を加味した中での低額な料金設定となっていることをご理解いただきたいと、このように思います。また、安住・中里地区の営農用水の現行使用料金との料金格差が6倍というようなお話がありました。まあ、議員もご承知のように、この営農のための水道施設の料金と、簡易水道等との比較というのはなかなか単純に比較できないというのが前提にあるというふうに思わざるを得ないというふうに思います。先程もこの料金設定の考え方でお示ししたことも理解していただけるんだろうなというふうに思います。すでに、秋田あるいは境野地区の農業者の皆さんにもご負担いただいているわけでありまして、秋田地区で言いますと、年間の使用水量の平均は2,000立方メートル、最高で3,000立方メートルの利用になっております。1か月の平均にしますと、最大使用は平成23年の実績として271立方メートルというような、1か月の実績でありますが、こういう実績もあります。1年の平均にしますと、だいたい料金にしますと、月2万4,000円前後かなと、また年間にしますと30万円弱。28万円から30万円くらいの人が最も多い人であるという状況であります。そこで、酪農あるいは畜産農家における水道料金のありよう、あるいは現行システムの変化などによる経費の上昇への対応については、過去にも議会で答弁をしているわけであります。先程議員からもお話がありましたけれども、平成23年9月にも別の議員さんからのご質問でお答えをしているわけでありますが、この農業関係に特に、酪農畜産の関係に対する水道料金の問題ということについては、水道の料金というよりもむしろ農業経営面の課題として検討を加えることが適切と言うか、至当なんだろうなというようにも思います。今後の基本的な料金改正につきましては、簡易水道事業の経営が給水コストに対して料金収入が2分の1程度なんだと。そして不足する残りの2分の1については一般会計からの繰入金で賄っているという状況だということであります。申しあげるまでもありませんけれども、この公営企業会計の性格から申しあげますと、安全安心はもとよりでありますが、公平な料金負担をいただくということが原則であります。また、同時に他の自治体と比較してと言うか、状況も検討しながら、この水道料金の体系について健全経営の方針と言いましょうか、そうしたことに基づいて改正に向けた準備が必要であろうと、このように思っております。2年前にも同じような答弁をしていると思いますが、供用開始までもう少し時間がありますので、いろんな角度からこの問題については検討したいと、このように思います。先程も申しあげましたけれども、この営農用水としてのシステムと簡易水道としてのシステムの違いというのが明らかにあるわけでありまして、その時の料金の比較でこれだけの差があるということはなかなか単純に比較は難しいんじゃないかなと思いますし、先程も申しあげましたように、水道料金の問題というよりは、むしろ農業経営の面から検討を加えるという必要があるんじゃないかというふうにも申しあげました。議員もご承知のように、今大きな課題も、そして将来にわたって心配するような問題も少なからず農業関係は抱えるであろうというふうに思っていますので、そうしたことも加味しながら、さらに消費税等の問題についてもでてくるわけでありまして、そうしたことも併せて考えなければならないであろうと、そんなふうに思っております。消費税の問題についてはご承知のように、平成26年の4月以降の8%、あるいは27年10月以降の10%にかかる税率の改正による使用料金の引き上げという問題について出て来るわけであります。少なくとも、この消費税の問題についてこうした形で正式に決定する段階においては、消費税の関係についてはやはり実施する方向では考えなければならないであろうというふうに、現段階では思っております。少しくどいようでありますけれども、酪農あるいは畜産農家に対する水道の給水の間題、料金の問題については、総体的ないろんな角度の中から検討を要するものであろうと、こういうふうに思っております。
質問 9番 佐藤勇治
今、町長からの答弁の中で、基本的には企業会計、いわゆる特別会計で収支を償うというか、均衡にするための会計であると、水道会計はですね、簡易水道会計は。当然のことであるし、一方では営農用水という過去の歴史ということをひも解いていけば、これは農業の振興上、農林水産省が積極的に展開した、そういった事業で、農業経営の安定のためにということで布設した事業であります。そこのところが、若干方向が違うということで、るる町長から説明がありましたが、基本的には営農サイドの部分で若干、2~3質問させていただきたいと思います。現状の安住・中里地区の現況と現状の課題を若干明らかにして、今後の検討の考え方と言うか、検証していただきたいと思いますけれども、現在の給水戸数については30戸を数えます。農家以外の方でも、いわゆる非農家の方やプレカット工場、火葬場、会館など、それらを除くと農家の利用が13戸となっております。ちなみに酪農、畜産農家の中で1戸当たり年間2,000トンを超える、さっき町長の方では立方メートルの単位で言っておりましたが、2,000トンを超える大口利用者は8戸あります。この8戸については、安住・中里の水道組合の使用料の実に85%をこの酪農、畜産農家が占めております。ほかに13戸ありますから、5戸は一般的な畑作農家ということで、当然防除用水等も利用されているのだと思いますけど、いずれも1,000トンを超えているという実態にあります。過去3年間の1戸当たりの平均消費量を資料に基づいて計算してみますと、年間平均で最大の使用農家、その方が3年間平均して6,850トンという、1年あたりですね。そういった実績があります。それから最小の農家、この8戸の酪農、畜産の農家の中でも最低で2,070トンということで、先程秋田で示した最大の2,000トンというんですか、それとほぼ匹敵するということであります。また、この中には昨年町から施設譲渡を受けた生シイタケの栽培事業者も含まれております。この業者につきましては、年間平均2,500トンくらいの消費と言うか、シイタケに水を含ませて栽培されているという実績もあります。今、使用料で申し述べましたが、利用料金の実績で言いますと、この最大で年間6,850トンを使用される農家の年間の利用料は実に10万7,000円ということで、これが料金で換算すると最大であると。最小の農家については3万5,000円、いわゆる2,000トンちょっとの農家ですね。その方が年間で3万5,000円程度となっており、極めて低い料金であり、営農経費の削減に大きく、この営農用水が貢献しているんでないかと思います。水は家畜の飼育にとっては最も大切なものであります。そもそもこの地区の道営事業で始まりました営農用水事業は、ご存知の通り農業経営の安定化と酪農の近代化、あるいは多頭飼育を目指すための基盤整備の第一歩であったと思います。今日までの置戸の事業施策の中で、必ずと言っていいほど、この地区においても道営事業あるいは団体営事業を問わず、営農用水の確保が最も重要な施策であり大きな命題であったわけです。各地区の営農用水、飲雑用水の整備は置戸の農業の近代化の歩みそのものでもあったわけであります。一方では、先程町長の方からもお話もありましたが、現在の厳しい酪農、農業情勢を見たとき、主体的に低料金で利用されている営農用水は、前段述べた通り、農業経営上大きな効果をもたらしている。そしてその目的と使命を十分に果たしていると私は認識しております。今後とも、先の見えない日本の、あるいは北海道の農業情勢にありまして、営農経費の削減は農業経営者にとって最も重要かつ大きな課題であるとも思います。農家個々の実情、実態を踏まえ、双方が納得いく合理的な営農料金の設定を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。若干、先程の回答から重複することもありますけれども、実態としてはそういう実態にあるということを十分この場でご理解を願いたいと思います。特に農業サイドでの実態ということで今発表しましたが、町長の考え方がありましたら伺いたいと思います。
答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)
いろいろな実態の安住・中里地区における状況、詳しくお話していただきました。私も十分そうした点については理解している、また承知しているつもりであります。議員がおっしゃるように、農業情勢なかなか厳しい状況でもありますし、これからもさらに今の状況がもっと厳しくなるんじゃないかという懸念も、多分議員の中にはあるんだろうというふうに思います。そうした中で、生き物にとって命ともいえる水でありますから、その水をよりきれいな、そして安定的に供給をして、しかも願わくば安く提供してほしいものだというご意見も、お気持ちも十分わかっているつもりであります。議員からもお話がありましたけれども、営農用水を引いた時に、置戸の酪農地帯における近代化、あるいは地域の振興発展のために不可欠なものだということで敷設した施設でもあります。しかし、私はこの営農用水というのが大きくそうしたものに貢献をして来たというのは間違いがありません。しかし、そこからもう30年、50年経過したわけですから、経営者のそこから少し脱皮してほしい、乗り越えてほしい。しかも今の水という問題について言えば、非常に厳しい環境下にあるということも理解していただかなければならないだろうというふうに思っております。当然ながら施設を新しくして30年、50年経てば、新しい施設を作ったその後の維持管理、そして改修というものも将来には当然出て来るわけでありまして、そのための料金と言いますか、お金をきちんと準備しておく、そうした心構えも必要であろうというふうに思うわけであります。また、同時に一般の営業用料金、これは現行190円でありますが、それと比較して50%にも満たないというような料金設定でありますから、酪農、畜産農家の人たちも、もう少しその現状と言いましょうか、全体的な日本の経済、それから自分たちがスタートさせた、あるいは町からのいろんな支援を受けてスタートさせた営農用の水道施設から、少し考え方として脱皮をしなければならない、今そういう時代にもなってきているというご理解も必要なんだろうというふうに思います。先程、最後に申しあげましたように、酪農情勢なかなか厳しいわけであります。そうした中での、こうした経営の中でも根幹をなすものでもありますので、十分な意見交換をしながら料金を設定していきたいなと、このように思います。先程申しあげましたように、酪農家あるいは畜産農家あるいは農業者総体以外の人たちの、やはり理解ということが、私は同時に求められることでもあろうというふうに思っております。
質問 9番 佐藤勇治
最後になりますけども、基本的には地区としてはこの簡水との統合については一応合意と言いますか、了とするということで地区の中では基本的にそういう合意形成はなされております。ただ、先程も数字で示した通り、酪農、畜産農家8戸、きのこの栽培業者も入れて8戸なんですけれども、それらを含めると全体の85%。トン数でいくとその年によってばらつきはあるんですけれども、だいたい3万トン程度ですね、年間利用されているということで、さらにそれに畑作を入れると90%以上がこの水を利用しているということで、実態としてはそういうことですが、基本的には水の問題ですので、今後いろんな心配が予想されるわけですが、そんな中で、地区としては先程言った通り合意形成がなされているわけですけど、各論と言いますか、個々にはもろもろの経営実態があるということで、今回この問題を提起させていただきました。別の角度で、いわゆる簡水の企業会計とは別の形の中でいろんな施策があれば、ぜひ知恵を出していただきたいと思います。最後になりますけども、今地区での8戸の人たちの動きがどうなっているかということを若干提起して、理解していただきたいと思います。当然ながら、地域ではこの営農用の料金の設定、そして今後の動向について、その対応をいかにすべきか非常に苦慮しているというのが実情であります。果たして現行の営農料金体系の中で大量の水の消費が求められる、こういった家畜、牛などに供給すべきかどうか。ある農家は裏山から湧水を引っ張って牛に飲ませるか、あるいは農家ですので、昔掘った井戸がありますので、その井戸をまた掘り返してポンプでポンプアップして給水するか、こんなようないろいろと思案に暮れているのが実態であります。いずれにしましても、湧水や井戸を掘って水を確保したとしても、1年中を通して大量の水を確保できるかどうか、あるいは今亜硝酸窒素の問題とかいろいろ言われていますけれども水質はどうなのか。ポンプを設置してもそこまでの電源が確保できるかどうか。いわゆるポンプを稼働させる電気をそこまで引っ張れるかどうかという、そういったさまざまな難題が想定され、現場での方向性が今のところ、その人たちの農家の人たちの方向性が定まっていないのが実態ではないのかと思います。いずれにしろ、各農家個々が自分の経営ですので、どうやって工夫すれば自分の経営を安定的に、経費削減できるのかということで思案しているのが実態だと思います。このことにつきましては、今安住・中里の問題として資料に基づいて提起いたしましたけれども、今後ともそのあとになりますけれども、予定されております北光や愛の沢地区においても同じような心配というか、そういったものが考えられると思います。いずれにいたしましても、ある程度早急に町の方針と言いますか、そういったものを示していただいて、営農用水としての役割や使命を、統合されたとしても、その歴史というものはございますので、ぜひ今言ったことを参考に、今後の営農に配慮した料金の設定を望みまして、私の質問をこれで終えさせていただきます。
答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)
なければと言われたんだけれども、これだけは伝えておかなければならないと思いますので、先程も最初に申しあげましたけれども、平成14年度の秋田地区の簡易水道、この事業開始をした折に、営農用という料金区分を設定しました。これがやはり基本になります。ですから、今の段階で申し上げるとすれば、これより高くなっても安くなるということはないということです。ですから営農料金を設定しているという、設定したときにもちろん経緯もありますので、安住、中里地区の人たち、あるいは現在簡易水道の営農用料金で納めていない地域の人たちにも、理解をしてもらわなければならないだろうというふうに思います。最終的には1トン当たりなんぼになるというところが、どの辺で落ち着かせるか、設定するかということが農業者の皆さんにとりますと重要なことなんだろうと思いますが、先程も申しあげましたけれども、やはり半分しか、全体的なことですけれども、半分しかいただいていないというこの現実、将来にわたってやっぱりこういう状況は解消していくようなことをしていかないといけないだろうというふうに思っていますので、そのこともきちっと理解していただいて料金を設定していきたいなと、そのように思っております。農業が置戸にとって重要な基幹産業の一つでもありますから、その振興発展のために、こうした問題についても考えていかなければならないというのは、ある種当然のことでありますから、議員のおっしゃられたことも十分取捨選択しながら検討していきたいと、このように思います。