訓子府町議会 平成24年第4回定例会 2012年12月11日
地域主権改革とその取り組みについて
2012年12月11日、訓子府町議会の一般質問で、工藤弘喜議員が「地域主権改革とその取り組みについて」質問し、町長 菊池一春が答弁しました。
- 質問者
- 工藤弘喜 議員
- 答弁者
- 町長 菊池一春
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 工藤弘喜
次に、最後の3点目の質問になります。地域主権改革とその取り組みについてであります。昨年(2011年)4月に第1次地域主権一括法が、また、同年8月には、第2次地域主権一括法が成立しました。これによって「義務付け・枠付けの見直し」と「市町村への権限の移譲」の一部が行われました。これら見直しや権限の移譲は、町民や関係者、あるいは役場職員にどのような影響が生じるのかという点も行政を執行する上で重要になるかと考えます。よって、次の点について、町長の見解を伺います。1、第1次、第2次一括法の成立を受け、地域主権改革の取り組みは各自治体に移ってきましたが、この時重要になるのは、自治体としての地域主権改革に対する認識や取り組む姿勢だと考えます。これに対して、町長の見解を伺います。2、本町における「義務付け・枠付けの見直し」や「権限移譲」は現時点でどのような取り組み状況になっているのか伺います。以上です。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
ただいま「地域主権改革とその取り組みについて」のお尋ねがありましたのでお答えをさせていただきます。国が進める地域主権改革につきましては、さかのぼると平成元年の第2次臨時行政改革推進審議会の「国と地方の関係等に関する答申」で補助金等の制度、運用の改革が示されたのをはじまりとし、数次の地方制度調査会答申を受け、平成12年度に地方分権一括法が施行され国と地方が対等の関係となり、義務付けの廃止や権限移譲が実施されています。その後は、平成15年からの三位一体改革と地方交付税改革、平成16年の合併関連3法の成立により地方自治のあり方、基礎自治体、道州制論議など地域住民を巻き込んで活発に議論されたことは記憶に新しいことと思います。このような流れの中、北海道では平成17年に「道から市町村への事務、権限移譲方針」を策定し、北海道の特例条例により市町村が担うべき事務、権限として約3,100件におよぶ権限を示して権限の移譲を市町村からの要請により進めています。また、昨年成立した「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」いわゆる第1次地域主権一括法、第2次地域主権一括法により法定で枠付けされていた86件の権限が廃止され北海道に移譲されています。一方では、地域主権一括法では国と地方の協議の場を設置し要望、意見を踏まえ、施設、公物設置管理基準等について、国で定める基準等に必ず適合しなければならない「従うべき基準」、国で定める基準等に合理的な理由により地域の実情に応じて異なる内容を定めることが許容される「標準」、国で定める基準を十分し、地域の実情に応じて異なる内容を定めることが許容される「すべき基準」を定め、地方自治体の条例への委任を定めております。1点目の「本町としての地域主権改革に対する認識や取り組む姿勢」についてでありますが、総論としての「住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに地域住民が自らの判断と責任において地域の課題に取り組む」ことについては望むところでありますが、大きなりでの道州制、基礎自治体の規模、地方自治体間の補完性や財源対策などの議論や進む方向が見えない中で、事務的に進んでいると感じているところであります。このような認識のもと、北海道からの権限移譲につきましては、事務的頻度、住民生活に密接な権限や財源負担などを見極め移譲を要請しているところであり、地域主権一括法の施設、公物設置基準等につきましては、法律で条令委任が定められましたので、法令に基づいて条例制定や条例改正を提案してまいるところであります。次に、2点目の「本町における義務付け、枠付けの見直しと権限移譲の取り組み」についてでありますが、先ほど申し上げました「道から市町村への事務、権限移譲方針」により移譲されている権限が241件ございます。また、地域主権一括法による施設、公物管理基準等につきましては、本町では1次一括法、2次一括法をあわせて12項目に関する条例の制定及び改正が必要となり、平成24年第1回定例議会で訓子府町営住宅管理条例をはじめとする3条例の改正を議決いただき、平成25年第1回定例議会では、道路構造の技術的基準をはじめとする9項目に関する条例の制定及び改正を提案する予定でありますので、ご理解をお願い申し上げます。以上、ご質問のありました2点についてお答えいたしましたので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
再質問 3番 工藤弘喜
この点についても2点なり、3点ぐらい再質問をしたいのですが、まず、1つ目ですが、最初に質問しております認識というか、この地域主権改革をどうみるかということは、やはり一番先に考えてみたいなというふうに思います。一答目の答弁でも町長のほうでも答弁されていますが、やはりこれは今回、地域主権改革として出てきたという、地域主権といったら何かすごくいいことのように思うところでありますが、このもともとはやはり過去、1999年というか、当時の自民、公明が政権を担っていた時に出てきた地方分権の流れそのまま引きずってきているというか、その一連の流れの中で出てきたものと何ら変わりがないというふうにとらえておく必要があるのではないかと思っております。その中身としましては、私が思うのは、やはりこの問題というのは、地域主権改革をどうみるかという1つは、国がこの自治体に対してどういう狙いをもってこれをやっているのかというところをしっかりととらえてはじめにとらえる必要があるのだろうというふうに思っています。この問題でいきますと先ほどの町長の答弁の中にもそこに類するようなお答えもありますが、1つは、地方自治、いわゆる地域が自主的にこれからの地域のあり方、町をどうするかという自主的に考えて自主的にそれに取り組むという、ある面、確かにそれは間違ってはいないですし、これからもそういう方向というのは、必要だというふうには私も思います。もう一方で、それともう1つ、もう一面あるのは、今回、地域主権の中での大きな部分として、そのことによって、それを進めることによって、国が本来やらなければいけない。しなければいけないことが、どんどんどんどん縮小されていくということになっていっていないかということに気が付くことが必要じゃないかというふうに思っております。それは何かと言いますと憲法25条の問題というか、そこを基本とした社会福祉、社会保障のあり方、やはりそこら辺がどんどんどんどんいわゆるシビルミニマムといいますか、最低限の国がしなければいけないものが、それによってやらなくても済むような、地方にそれを代行させて済むような方向になっていってないかということをひとつやはりきちんと根底ではとらえる必要があるのではないかということだと思います。この点については、やはりどこかでもっていないと例えば財源問題含めて、そこに相手方と対抗、その町の自治を豊かなものにするために、国とあるいはいろいろなところとやりあう中で、その辺の認識はしっかりもっていないとやはり本当に強く戦っていけないというか、勝ち取るものも勝ち取れないんじゃないかというふうな思いもいたしますので、ぜひ、そういうふうなことも必要じゃないかと思います。この点について、もう一度町長の狙いといいますか、この主権改革の狙いは本当にどこにあるんだろうというところについて、お答えをいただきたいと思います。町長の思いも含めていかがでしょうか。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
地方分権改革がと言われるような中曽根内閣時代以来にさまざまなかたちで提案されてきていることは事実であります。民主党政権になって地域主権改革という文言を出しながら、地方でやれることは地方自治体が、国がやることは国がやるべきことということで、そういう枠組みの中で提案してきているということも事実でありますので、私自身は大体地域に主権だなんて言葉を使うこと自体が造語にすぎない。人民に主権があっても地域に主権とかって言葉自体は国語上も社会科学上も問題があると言い続けていましたから、その点で言うと狙いどころは分かる。しかし、主権が地域にということで、本来、地域でやるべきこと。国がいろいろなさまざまな規制をかけながら、地域が主体性のないまま引き受けるというような地域主権改革というのは、本来あってはならないというふうに考えるところは、まったく同感でございます。ですから、基本的には、地域の意識、地方公共団体の考え方というのは、やはり大事にしていかなければならないのではないのかなというふうにとらえている点では、まったく同じでございまして、例えば、憲法の第25条の関連で言いますと私の町でいくと今、幼保一体化施設の問題で、かなり私は苦労しながら、各省庁、内閣府等を走り回っております。かつてのような保育の措置費的なものから、一般財源化になったことによって、地方公共団体が幼保一体化施設を建設するということに対する、例えば、施設補助金等はまったくない。これらを含めていくと国は地域に移譲したと言いながらも、国としてのこの25条で定めている保育に欠けるといっていた責任はいったいどこにあるのか。これは村木厚子さんにも相当強く私は総括官に話をしました。胸が痛みますといいながらも、なかなか1つの流れの中でそれができないということもあります。さらに、もっと言うと例えば、総額の中で外交と防衛に関しては国がやるんだと。そのほかについては、国のくくりを大きくして道州制にして、都道府県は廃止して、6つから7つの州制を設ける。そして、経済界が言っている300の地方公共団体、市町村は300にする。あるいは、自由民主党が言っていた平成の合併の時の1,000にするとかということで、地方自治の枠組みを変えようとしているところも最近ではちょっと気になるところですから、ある意味では、これは憲法の問題の規定とどういうふうにかかわってくるのかということを考えて、私はこの地方分権というのは、基本的には、法治国家でございますので、憲法第92条から95条に掲げている地方自治のとらえかたをまず基本にしながら向き合っていきたいというふうに考えているところでございますので、ご理解を賜りたいと思います。
再質問 3番 工藤弘喜
それでは、あと何点もないので、もうすぐ終わりますが、いずれにしても、例えば、義務付け、枠付けを廃止するというか、見直すことは結局国が本来各自治体に対して、国が金も補償するからこういうことをやりなさい。これは絶対、例えば、保育の問題も含め、あるいは、いわゆる老人福祉の問題含め、施設の問題含め、基準があった訳ですよね。そういう基準をその町の実態にあわせて変えてもいいですよと。した基準でそれは、もしそれが可能であれば、そういう基準でもいいですよということになるんだけれども、それはそれでいいんですけども、しかし、そこには財源的な裏付けというのが同時にありませんよということに等しい、そういうことになるんだと思うんです。この枠付け義務付けの見直しということは。だから、そういった意味では、慎重に取り扱いながら進めていかなければいけないし、だからと言って、それに従ってするだけが自治体の働きではありませんから、それ以上のものをやはり自治体としては、目指して条例もつくりながらいかなきゃいけない。その根拠になるのは、やはり大事なことというのは、何よりもその町に住む人たちの暮らしだとか、福祉の向上だとか、それぞれの町の自治の発展にどう結び付けていくかという観点、これをやはり抜きにしては、この枠付け、義務付けの見直しを考える上では、そこを手放してはいけないんじゃないかなというふうに思っております。それともう1つ、もう1点だけ、これについて、この問題が出た時に思ったのですが、自治基本条例というのがあります。このようにして、地域主権改革のような、いわゆる抱きあわせのようなかたちで、国の仕組みが大きく地方自治体も巻き込んで変わっていく中で、だからこそ、その住民基本条例のような、住民の総意でもって、まちづくりをしていかなければいけない。いい方向にもっていかなければいけないといった時に、そういうものが必要になってはこないかなというふうに思ったんですよ。特に、地方分権改革の時にも若干思っていたのですが、ああいうものというのは、やはり、ある一定の規範というか、住民が自らこの町をどうしていくのかというところが、一番の対抗軸になるんでないかという気がする訳でありますが、その点の考え方について、町長はどのように考えておりますか。ちょっと伺いたいと思います。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
町長は、基本的には、うちの町にとって、プラスにならないことはやりたくないというのは本音です。しかし、法律でやりなさいと決められたことについては、これは致し方ないというのがありますから、私はそのせんをある意味では、町民のマイナスになるようなことについては命をかけます。これが1つ。そして、自治基本条例といいましょうか、そういったものもつくっていく必要があるのではないか。だから、最初の私のマニフェストで町民の総意で町の将来を決めるということの1つの裏付けとして、自治基本条例を住民の意思が反映される大事なものについては、住民の意思が反映される自治基本条例というのは、将来的な近い将来の課題として定めていきたいというふうに考えておりますので、粛々と時期を見計らって提案をしていきたいと考えております。ただ、総体で申し上げますと例えば、自治立法権というのがございまして、我々が条例を皆さん方に提案する。それは、国のほうの定めのないものについて、基本的には、自治立法、条例として、法を提案するという考え方を持っておりますので、これいついてもこれはなぜそういうことになるかというのと憲法の94条だったと思いますが、例えば、1つの自治体に対する特定のことについては、国と言えども地方の議会の2分の1以上の議決がなければ、国は勝手にその町に関する1つのことに対しては決められないという取り決めというのは私は自治立法権につながる条項だと思っていますので、非常に私がその点にこだわっているのは、基本的には、住民の幸せ、住民にとってプラスの点というのは、こういうことによって守っていかなければならないと私は思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
再質問 3番 工藤弘喜
最後の質問になりますが、今の基本条例を含めて、やはり今回の主権改革をずっとこう見ていますとやはり最終的な行く末というのは、やはり道州制というか、国のありようを大きく変えていくための準備段階だなというふうにとらえているのが、ちょっと考えすぎかもしれませんが、どうしてもやはりそう思わざるを得ない。そういうものがあります。そういう中にあって、各地方自治体が、各町村が、その町に住む人たちの本当に暮らしだとか、産業だとか、経済も含めて、どういうふうにしていけばいいのかという、発展のためにどう資すればいいのかということを考えた時には、やはり住民自らの総意でもって、町をつくっていくというところが先ほど言いましたが、一番の対抗軸になっていくだろう。その時におそらくこれは、あってはなかなかいかないかもしれませんが、基本条例の中には、常設的な住民投票制度のような、いわゆる住民の意思が率直に表れるようなものも含めて設置をしていかなければいけないのではないかというふうにも個人的にはちょっと思っているところでありますが、ぜひそういうふうな方向でいく必要、これについては、町長も今のお答えの中にもありましたから、あえてそのことだけで答弁はよろしいかと思うのですが、もしその投票、いわゆる常設型のそういうものも含めた基本条例というものが本当に必要になると。ならないかという点で、もし最後に訴えることが、答弁されることがあればお願いしたいと思います。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
道州制については、細かいことを申し上げません。ただ1点だけ、私自身が感じているのは、地方自治、すなわち地方公共団体の地方議会も含めて、地方自治は、より住民に身近なところにあるのが、最善のかたちだというふうに私自身は思っておりますので、それらについても今後も主張していきたいと思っています。それから、自治基本条例のこうした住民投票条例も含めたものを位置付けるべきではないかと。これは私自身もそのような考え方の中で、過去の1期目も含めて、住民の皆さんに議論をしていただきました。最終的には、時期尚早ということで、今まちづくり推進会議で2年間、議論を経てたったところでございますが、可能な限りこの住民投票条例については、また委員の皆さん等に提案しながら、そのかたちをつくっていけるように今後も努力していきたいと考えているところでございますので、ご理解を賜りたいと思います。
再質問 3番 工藤弘喜
これで私の一般質問を終わります。