清里町議会 令和6年第2回定例会 2024年3月12日
国際化が進む中での清里町の取組みについて
2024年3月12日、清里町議会の一般質問で、堀川哲男議員が「国際化が進む中での清里町の取組みについて」質問し、町長 古谷一夫、教育長 野呂田成人が答弁しました。
- 質問者
- 堀川哲男 議員
- 答弁者
- 町長 古谷一夫、教育長 野呂田成人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 堀川哲男
今回、私は、国際化が進む中で清里町はどのような取組を行っていくべきか、大枠2点について質問をしていきたいと思います。1点目、増えていく海外からの旅行者、労働者について、2点目、国際理解教育、国際交流事業の評価とこれからについて、それぞれ町長と教育長にお答えしていただきたいと思います。しばらく続いたコロナ禍が明け、人の動きもコロナ前に戻りつつあります。それに伴って海外からの外国人旅行者も随分と増えていっています。先日、千歳空港行きのエアポートライナーに乗りましたらほとんどが海外からの旅行者でした。オホーツクにも流氷観光を含め人の動きが戻ってきていますし、ここ清里町にも外国人旅行者が増えていくことは想像できます。また、一方では、人手不足により外国人労働者の手を借りなければならない状況もあります。既に清里町農協のでん粉工場では2年前から海外の方が7、8名働いています。こういった確実に増えていく海外の人たちと、今後、町としてどのように関わっていくべきなのか、まず一点、町長にお伺いしたいと思います。次に、国際交流事業の在り方について質問させていただきます。現在、清里町では、子供たちの英語力向上と国際理解教育として、2名の外国人指導助手(ALT)を採用して、幼稚園、保育所から高校まで授業のお手伝いをしてもらっています。この事業は昭和62年から始まっており、歴代15人の先生方にお世話になっています。また、平成2年からは小中高校生のニュージーランドへの海外派遣事業がスタートし、平成7年からは中高校生となり、平成24年からは清里高校1年生の全員派遣、コロナでの3年間の中止を経て、今年度からは、再び、中学生・高校生の派遣となっています。この間に614人の子供たちが海外研修を経験することができましたし、交換留学生の派遣が23人、留学生受入れも16人からニュージーランドのモトエカ町との間で相互受入れをしています。また、町民向け海外派遣研修、まなびすと海外派遣事業もニュージーランド、オーストラリア、フランスへと136人の町民が海外研修を経験しており、引率、または表敬訪問を含めると、平成2年以降、延べ940人を超える町民が海外研修・留学を経験したことになります。これだけの国際交流をしている町村はなかなかないと思いますし、この先進的な道を開いてくれた先輩方に感謝と敬意を表するところであります。35年以上にわたる国際理解教育と国際交流授業についての評価、そしてこれからの考え方を教育長にお伺いしたいと思います。以上2点、1回目の質問といたしますので、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 古谷一夫
それでは、堀川議員から御質問いただきました国際化が進む中での清里町の取組についてお答え申し上げます。まず、1点目の増えていく海外からの旅行者、労働者についてでございますが、現状の認識としては、御質問にあったとおり、新型コロナ感染症の拡大という一時停滞していた海外からの観光客が再び急激に回復してきていると捉えてございます。また、外国人の労働者につきましても、国内における働き手不足及び経済動向の動きによって外国人労働者に頼らざるを得ない状況が生じ、国の制度改正と積極的な導入政策により顕著な増加が見られると認識してございます。まず初めに、外国人の観光客の動向を見ますと観光庁が発行する令和5年度版の観光白書によれば、新型コロナウイルス感染症の拡大により、令和2年からインバウンド事業はほぼ消失し、度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による行動制限に伴い、国内旅行も大きく減少するなど、観光関連産業に甚大な影響があったのは御存じのとおりだと思います。そうした中、令和4年3月にはまん延防止等重点措置が全面解除、10月の入国者数の上限撤廃、個人旅行の解禁、ビザなし渡航の解禁等の水際措置の大幅緩和等により大きく増加し、在日外国人観光客は、昨年においては、コロナ前の水準、3,200万人を上回りましたが、残念ながら北海道の回復率は80%弱と、若干、全国的な回復状況を下回る実態となってございます。そうした中、清里町における外国人旅行者の状況としては、町内に宿泊いただいた訪日外国人の数を見ると、平成30年度には589人いた訪日外国人宿泊者が令和4年度には148人まで減少いたしました。令和5年度では、4月から9月までの上期となりますが、既に466人と急激な回復を見せているところでございます。また、外国人労働者につきましては、開発途上国への技術移転を目的とした外国人技能実習制度が平成5年にスタートし、その後、悪質ブローカーや受入体制、労働環境、賃金等の様々な問題が発生する中、令和元年には、新しい在留資格として、深刻な人手不足が認められた14の業種に外国人の就労が解禁される特定技能制度が導入されています。現在、1号は、介護、建設、農業などの12分野、2号は介護を除いた11分野となっており、現在、国の審議会においては、積極的な人材確保と人権擁護の観点から、技能実習制度を廃止し、育成就労制度に移行することや職場を移る転籍を考慮した見直し、さらには業種の拡大等が検討されているというふうに認識してございます。昨年末における特定技能による就労数は20万人を超え、外国人労働者全体では200万人を超えており、今後、さらに外国人への労働力依存が強くなるものと思われます。町内における外国人就労については、御質問のあったとおり、令和5年度は7名の方が季節的にでん粉工場で就労されており、老健きよさとの厨房においても2名の方が就労されていると認識いたしてございます。また、近隣市町村でも様々な業態において外国人就労者が増え、外国人労働力抜きで地域経済や一部の公的サービスが成り立たない状況にあるものと考えてございます。ヒト、モノ、カネ、情報とともに社会はよりグローバル化しており、外国人旅行者及び労働者につきましても、都市・地方に限るものではなく、基本的に行政にあっても町民レベルにおいても、殊さら特別なものとして構えて捉えるのではなくして、日常として受け入れ、対応していく、そういった時代に移っている、またそういった対応が基本になるというふうに考えているところでございます。2点目の国際理解教育、国際交流事業の強化につきましては教育長より答弁をさせていただきます。
答弁 教育長 野呂田成人
ただいま堀川議員から御質問のありました国際理解教育と国際交流事業の評価とこれからの考え方についてお答えいたします。さきにありましたとおり、35年にわたる事業の成果等でございますので少し長くなるかもしれませんけども、要点を絞って御説明させていただきます。国際交流につきましては、教育委員会ではなく町長部局となりますが、実務レベルで教育委員会が実施の事業もありますので私より答弁させていただきます。初めに清里町とニュージーランド・モトエカ町との交流は昭和62年に招聘した外国語授業助手(ALT)がニュージーランド出身だったことが始まりであることは議員も御承知のとおりと思います。ALTについては、令和元年より学習指導要領の改訂が行われ、小学校の授業では外国語活動、外国語科が新たに定められ、聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの4技能から実際のコミュニケーションにおいて活用できる基礎的な技能を身につけさせるようにされております。当時の学習指導要領の改訂に伴い、1名のALTでは隔週で各学校等に十分に配置できないことから平成30年度に2名体制として児童生徒の学習環境の充実を図るとともに、やまと幼稚園、清里保育所、札弦保育所への配置時間を増やし、未就学期における外国文化への興味・関心を高めるため英語を活用した遊びや交流を図ってまいりました。ALTの配置による学力向上成果を見いだすことは難しく、学校授業は担当教員が学習指導要領に定められ、行うものでALTは文字どおりアシスタントとして授業を補助しております。教育委員会といたしましては、配置により発音やリスニング、国際理解教育の向上が期待されているとともに、外国語や異文化に興味・関心を持つことに期待しているところでございます。中高校生海外派遣研修事業及び交換留学生についての効果では、昨年12月19日に実施いたしました事業報告会に31名の町民の方等が来場されており、生徒一人一人にこの研修の付加価値は何かと質問したところ、言語と文化による壁への気づき、まだ見ぬ自身への可能性への気づき、五感を通じた体験による気づき、異文化における物事への考え方など、多種多様な付加価値が語られたところでありました。この気づきの一つ一つが教育委員会としては成果とするところであり、生徒一人一人の夢に何かしらの形で影響することを期待しているところでございます。また、交換留学を行った生徒の英語の成績が向上したという考えではなく、過去の常任委員会の質疑においても、海外に行ってきた、空気を吸ってきたよという体験が重要であるとの御意見を頂いたこともございましたとおり、この研修の経験から一人一人が何を築き、これからの生涯にどのように生かしていくか、これを注視するものでございますので、御理解を賜りたいと思います。町民海外研修まなびすとについては、平成30年度以降、参加対象者がいないことから、社会教育委員の会議等での諮問を図り、今後の在り方について協議をしてまいりしたが、国外での研修は共働きや子育ての観点から長期間研修に行くことが困難になっており、国内での研修案も出ておりましたが、結論に至っていないのが現状でございます。教育行政執行方針でも述べたとおり、制度の抜本的な見直しに向けて、町部局及び関係団体と協議を進めてまいりたいと考えているところでございます。教育委員会としては、四半世紀以上にわたる様々な交流事業の展開により、国際的な学びを通じ、実践を図ってまいりました。今後の国際理解教育においては、現在進行中の教育推進計画に基づき、ふるさとに根差し、グローバルな人材を育成することを第一に考え、学びの展開を推進してまいります。その手法として、外国語指導助手の継続的な配置や英語検定の受験支援、高校間交流の支援、中高生海外派遣研修事業を引き続き実践し、人材育成に努めてまいります。また、国際交流事業においては、清里高等学校の総合対策事業として、交換留学事業を中心とした清里高等学校とモトエカハイスクールの相互交流を支援し、高校生の学びと交流による人材育成に寄与したいと考えているところでございます。以上、申し上げ、1回目の答弁とさせていただきます。
再質問 6番 堀川哲男
それでは、増えていく外国人旅行者の対応について再質問させていただきます。まずは、アドベンチャートラベルの推進についてという問題について再質問をしていきたいと思いします。昨年9月、アドベンチャートラベル・ワールドサミットが北海道で開催されました。アドベンチャートラベルとは、自然の中での体験やサイクリングやカヌー、スキーなどの活動、アクティビティー、異文化体験などを組み入れた旅行形態のことでその土地の自然と文化をより深く知ることで自分の内面が変わっていくような旅行を目指すものです。主にヨーロッパや北米、オーストラリアを中心とした富裕層に人気が高まっています。そのワールドサミットの中でも、北海道、とりわけ知床、阿寒を含む道東地方のポテンシャルの高さが評価されたところです。また、2年後に川湯に開業予定の星野リゾートが進める川湯温泉街まちづくりマスタープラン、これもアドベンチャートラベルの追い風となり、海外から多くの旅行者が流れ込むことが予想されます。清里町は、阿寒、知床、網走の中心に位置する町であり、斜里岳をはじめ雄大な自然の中で様々な体験を提供できる環境にあります。今後、増えていく海外からの旅行者を含むアドベンチャートラベルを推進していく必要があると考えますが、町としての考え方をお伺いしたいと思います。
答弁 町長 古谷一夫
それでは、アドベンチャートラベルへの取組という形で御質問いただいたというふうに理解させていただいてございます。御質問にあったとおり、昨年9月、ATWS(アドベンチャートラベル・ワールドサミット)が北海道で開催され、特にヨーロッパ、オーストラリアを含めた部分で、西欧のほうから観光関係者がたくさん来場され、さらに含めて近隣、網走ですとか釧路、阿寒ということで、モニターツアーとかそういったものも実施された、このように認識してございます。御指摘のとおり、アドベンチャートラベルそのものは、従来の自然体験型の観光をさらに一歩進めた形の中で、議員から御質問があったとおり、アクティビティーのほかに自然、文化体験、こういったものから最低でも2つを組み合わせた形の中で実施されるものというふうに定義され、加えて深い学びを通して自分自身の内面の充実を図っていく。さらにもう一つ大事なことは、ローカルコミュニティー、訪れた地域との生活や文化をしっかりし、内面化していく。こういった要素の中で展開されている、こういうふうに理解しているところでございます。御存じのとおり、当町においては、斜里岳。今、いろいろと検討されている分でいきますと、釧路湿原国立公園から阿寒、摩周、さらには知床に向けての3つの国立公園を通って、つなぐロングトレイルですとか、既に観光協会等で行っております裏摩周からのダウンヒルですとか、神の子池の利用ですとか、さらに、具体的にまだ展開しておりませんけれども、旧江南牧場跡地における星空の観察ですとか。また、摩周湖周辺、既に津別を中心としたPRとして新しいトレイルの開発が進んでいるわけですが、それとどういうふうに結びつけていくか。様々な形の中での要素がある。それと、まず一番最初に一般質問を頂いた河口さんのまちなかの花ですとか、いろんなものの要素が当町にはある、このように認識しているところですが、なかなか、そういったものがどのような形の中で発信され、それの受皿をつくっていくかという形は、今後、さらに大きな課題になっている、このように考えているところでございます。町としても、そのアドベンチャートラベルの在り方みたいなものをしっかり外国人に特定することなく、当然、現時点においても、日本人の観光客の取組もまだ十分なされていない、こういった状況もありますので、そういった外国人を含めた新しい観点から、広く観光客の呼び込みを具体的に展開できているようなその環境条件づくり、こういったものを観光協会の皆さんともしっかり連携しながら進めていく必要があるのではないか。そのためには、やはり内部的な発信だけではなくして、外の知恵ですとか、特に重要要素になってくるのはガイド人材をどのように確保していくか、ここが今回のATWSの中においても非常に大きな課題だと。これは道東だけではなくして、北海道、日本全体の課題だというふうに強く指摘されていることであります。人材の育成も含めながら、新たな情報発信、それを地域全体として、文化、それから生活として保持しながら、柔軟に受け入れる体制、仕組み、こういったものをしっかりつくり上げていく、こういったことが非常に大きな課題になっている、このように認識しておりますので、しっかりと前向きにとらまえながら進めていく、その方法を探ってまいりたい、このように考えているところでございます。
再質問 6番 堀川哲男
町長が言われたようにアドベンチャートラベル、これは外国人だけでなくて、国内の旅行者にとってもこれからどんどん定着していくものなんだろうなというふうに思いますし、清里町にはたくさんの素材があります。しかし、まだ利用し切れていない素材もまだまだたくさんあると思いますし、例えば、東北海道トレイルと町長も言われましたけども、そういったものは広域的な連携の中で進めていかなければならないものでもありますし、また、町内でもガイド業を行っている人たちも随分増えてきました。また、地域おこし協力隊などでもガイド業を中心としたことで募集の予定ということも聞いております。ぜひ清里町においても、体験型であったり滞在型であったり、これらのアドベンチャートラベルの推進、検討をぜひ行っていただきたいというふうに思います。次の質問に移らせていただきます。外国人向けの情報発信と分かりやすい案内看板について質問させていただきます。コロナが明けて町内も外国人旅行者が少しずつ増えてきています。先ほど、令和5年度上半期、4月から9月だけで宿泊者が466人という話を聞いて、自分の想定以上に外国の方が滞在されているんだなというふうに認識を新たにしたところです。町内飲食店でも外国人向けのメニュー表を作っている店もありますし、町内の観光名所について質問されることも多いと聞いています。現在、観光協会では、外国人向けのパンフレットを作成し、英語でのホームページを公開しています。また、案内看板も、英語での併記はされていますが、神の子池やさくらの滝、これらの入り口には英語表記がなかったりですとか、まだまだ分かりづらい状況が現実であります。また、インフォメーションセンターの拠点であるきよ~る、このきよ~るもツルハができたことによって見えづらくなっていて、札弦方面からはある程度確認できますけども、まちなかからはなかなかきよ~るの位置が分かりづらいという状況もあります。海外の人向けのSNS等の情報発信、それと分かりやすい案内看板が必要だと考えますが、この点、いかが考えているか、お答えいただきたいと思います。
答弁 町長 古谷一夫
外国人向けの情報発信の在り方という形でございますが、御指摘のとおり、新しく積極的にPRしようとするならばSNSを含めた様々な情報発信、これが必要となってくると思います。当然、観光協会、また町のホームページ、そういったものを含めながら情報発信をしながら、また、ある部分では、他言語という形の中で、特に英語バージョンをきちんとやって、普通、全ての情報発信については必要な形になってきていると思いますので、そういった中においてしっかりとSNSを中心とした情報発信、こういったものについて、観光協会とも連携しながら進めてまいりたい、このように考えております。また、併せて非常に重要になってくるのは、スマホのアプリケーション、今、ほとんどいろんな民間会社が外国人旅行者向けのアプリの開発をどんどん進めていて、皆さん、スマートフォンやタブレットを持ってきて、その中で情報を収集しながら特に個人旅行を中心とした方が動いている実態がございます。したがって、そういったところをどういうふうに連動させていくのかという形についても、当然、アプリの開発会社ですとかそれを販売する会社もあるわけでございますから、そういった町からだけとか観光協会だけではなくして、民間とどのようにそういった情報を提供しながら連動していくか。カーナビも同じです。そういったことを含めて、自分たちのフレームの中でのSNSの発信だけではなくして、もっともっと関連する業態等をきちんと視野に入れた今後のそういった情報発信、こういうことが極めて重要になってくると思いますので、その辺の取組についても検討させていただいた中で取組を前向きに進めさせていただきたい、このように考えてございます。それから、看板類の関係ですが、ほぼほぼ何年か前に一斉点検をかけながら、英語表記がないものについて、一部、英語表記を加えたりとか。英語表記もローマ字表記なのか英語表記なのか分からないというような考え方。例えば、清里町役場をローマ字表記でやっていくのか、単語、Kiyosato Town Officeというふうに英語表記でやるのかという形で、基本的には国土交通省の統一的な考え方の中で観光地も含めて英語表記にほぼ切り替えてはいますけれども、議員御指摘のとおり、一部、神の子池とかさくらの滝等については英語表記がなされていないものがあったり、また必要な物が足りていない部分も当然あるということでございますので、そういった物については、本年度、当初の段階において、早い段階においてもう一度一斉点検をしながら、今後の在り方、早急に対応を検討させていただきたいと、このように考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
再質問 6番 堀川哲男
海外の人向けの情報発信ということは非常に大事で、春になってよく起きているバックカントリーでの雪崩事故、あれなんかも情報発信がうまくいかなかった悲劇なのかなというふうに感じていますし、ぜひこの情報発信ということに関しては観光協会と連携を取っていただいて、スマホを中心としたSNSの情報発信、そして、分かりやすい案内看板の設置をぜひお願いしたい、このように思います。次に、人手不足による外国人労働者の受入れについてお伺いします。先ほどは清里農協のでん粉工場で2年前から外国人労働者を採用しているというお話をしました。今後においても人手不足は深刻で、小麦の乾燥工場も将来的には考えていかなければというお話も聞いているところです。近隣町村でも、農作業、魚の加工場、木材工場など、早くから外国人労働者に頼らざるを得ない状況で、介護の現場でも、人手不足から採用している近隣市町村の現実があります。今のところ、清里町の介護の現場に外国人は働いてはいませんが、将来的には分からない話だと認識しています。今後、介護を含めいろいろな分野で海外の労働力に頼らなければならない場面が生じると思いますが、受入体制の整備など、町としてどのような考えなのかお伺いしたいと思います。
答弁 町長 古谷一夫
基本的な考え方をまず述べていきたいというふうに思いますけれども、前段で御答弁を申し上げたとおり、外国人技能実習制度が非常にいろいろな問題を抱えているという中において特定技能制度、そういったものに少し制度を移行させていき、さらに間違いなく、今、国のほうでは育成就労制度という形に完全シフトしていくという形を考えているようです。そういった中において、農業、それから土木建築業、木材関係もそうでしょうし、介護、福祉関係、一部は医療関係、極めて広い範囲で、今後、外国人就労が増えていくということが予想されますが、第一義的にはやはりそれを受け入れる法的に規定された団体において義務化されている語学研修ですとか、あとは労働環境の整備、そういったものがある。それから、受入団体からさらに派遣されている事業所の責任、ここをベースにして、しっかりとした形の中で外国人の皆さんの就労を安定的に、または保護しながら行っていただく、これが非常に重要になってくるんではないかなと。その入り口ができない限り、町が先頭に立っていくらやってもそれはなかなか非常に難しいということでございますので、町においては、それを補完するですとかそういった国の制度や仕組みというものをしっかりと受入事業者にも理解していただいて、そこで、足らざるものについてある一定の支援が必要であれば判断をしながら行っていく、そういった姿勢を取っていきたいと思います。特に外国人労働者の受入れについては、就労環境によっては人権問題、そういったものに発展するということも多々あるわけでありますので、安易的な考えではなくして、あくまでも第一義的には、受入れの団体、それから、派遣を受けた事業所、ここがしっかりとどう向き合っていくか、ここを行政としてもとらまえながら、足らざる分については支援や相談を受けていく、こういったことが今後のあるべき姿ではないか、このように考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
再質問 6番 堀川哲男
将来に向けて、恐らく、外国人労働者が増えていくと思いますけれども、町長が言われたとおり、受入事業者との調整ですとか町民の皆さんとの理解形成だとか、そういった部分が町として必要になってくるかと思いますので、そのような受入体制の整備をぜひ行っていただきたいと思います。一方で、心配されることもあります。オーバーツーリズムですとか、マナー違反の問題です。柵を乗り越えて奥に入っていく、畑の中まで入り込んで写真を撮るなど、迷惑行為にSNSですとか看板などで注意を同時にしていくことも必要だと思います。さらに心配なことは、海外資本による不動産土地の買収です。ニセコなどでは既に深刻な問題となっていますし、数年前、中国人女性が沖縄の無人島を買い取って領土が増えたと書き込んで炎上したこともありました。現在、日本には土地を含めて不動産を外国人が買うことに規制はありません。町内でもここ数年空き地にソーラーパネルが随分と増えていますが、今後、もし海外資本による目に余るような土地などの買収があるならば、町としても何かしらの対策を取っていかなければならないと考えますが、いかがお考えでしょうか。
答弁 町長 古谷一夫
オーバーツーリズムの関係についてはそれぐらい大変であればありがたいなというのが本音でございまして、ただ、京都におけるオーバーツーリズムは非常に深刻化している。それから、北海道においても過去は美瑛町ですね、農地の立入り。それから、富良野ですね。こういったことは非常に大きな問題になっていますし、ニセコでも一部、御質問の中にありましたとおり、バックカントリースキーによって事故の発生。今年に入ってから利尻ですとかそういった形も含めて非常に多発している。基本的には、やはりどのようにコントロールしていくかという形と、特に外国人旅行者については、極めて自己責任、日本的な規制とかそういった話ではなくして、それを前提として行動規範が成り立っている。非常に難しさもあるわけでございますが、当町においては、そういった現象が生じていないという形でありますけれども、しっかりと本来持つローカルのコミュニティーのよさというものを失わない中に置いて自然体で受け入れていくということを基本としながら取り組んでいくことが非常に大事になってくるのではないか、このように思っておりますので、ローカルスタンダードがある意味ではグローバルスタンダードであるという、そういった考え方みたいなものをベースに置いた当町における外国人の受入れの仕方、これをきちんと一線を画しながら今後も進めていく必要があるんではないか、このように考えてございます。それから、不動産云々の部分ですけれども、国のほうの規制の関係でいくと、自衛隊基地とか、そういったものについての部分が法的に、一部、網をかけているという状態がありますけれども、特に当町において重要になってくるところは水源ですね。水源をきちんとしっかり確保していくようなことが極めて重要になってきているというふうに思っております。そういった中で、現在、いろんな事象はまだ発生していない。ただ、一部、いろんな資本の中によって太陽光パネルが入ってきているという形もございますけれども、そういったものと外国人の受入れがどのように連動していくのか。なかなか当町の場合、言い難い部分がありますけれども、私自身の基本的な認識としてやはり当町において水資源というのは非常に農業にとっても、また、我々の飲用水にとっても、それから環境保全の意味においても森林保全等の意味においても非常に重要だという認識を持ってございますので、そこについてはしっかりと注視しながら今後の動向を見ていきたい、このように考えておりますので御理解を賜りたいと思います。
再質問 6番 堀川哲男
このような心配事から地域を守るためには、やはり相手方といいますか、外国のことをしっかり理解していかなければならないこともありますし、そして、想定をしていかなければ、想定をしながら準備をしていく、これらも大事なことになってくるのかなというふうに思います。また、迷惑行為にとっては、先ほど言いました情報発信の中で、あるいは、看板の中で注意喚起していくという、そういう活動も大事なんだろうなというふうに思います。次に、国際理解教育について質問させていただきます。先ほどの答弁の中で、教育長はこれまでの評価と今後について丁寧にお話ししていただきました。この長い歴史を持つ国際理解教育で子供たちは様々な経験をしてきたと思います。その一方で、思ったほど英語力が身についていないのではないかというような全国学力・学習状況調査の結果もあります。これは一つ物差しでしかありませんが、さらなる英語力の向上を願うところです。そして、外国人に対して物おじせずに会話やコミュニケーションを取れる生きた英語力と国際感覚を身につけていくことがこの事業の一番望まれる成果だと考えますが、いかがお考えでしょうか。よろしくお願いします。
答弁 教育長 野呂田成人
お答えを申し上げます。国際理解教育は互いの文化や考え方を知ることで双方の違いを学ぶこと。相手を尊重すること、相互理解の態度を養うこと、世界の人々が国を越え協力し、世界平和を実現することを目指した教育理念でございます。議員御指摘のとおり、事実として本町の全国学力・学習状況調査における英語の結果は全国平均より低い状況でございます。学力向上の視点では、学校教育を中心とした知識・技能の確実な習得のための活動、授業構成、英語検定の資格取得支援など、多様な方面から児童生徒の学力向上を図っているところでございます。また、生きた英語力としましては、社会教育を中心とし、派遣研修事業やALT、留学生との交流を多様な世代において五感で感じる体験学習を引き続き支援してまいるところでございます。教育委員会としましては、学校教育・社会教育が両輪となり、地域におけるグローバルな人材育成を図り、議員も述べられた会話やコミュニケーションが取れる生きた英語力と国際感覚を身につけていくための支援をしていきたいと考えているところでございます。以上、答弁といたします。
再質問 6番 堀川哲男
英語力の向上は、直接的にはALTですとか国際理解教育に関しては期待していないというのはちょっと語弊がありますけれども、もっと大事なところがあるんだというふうに理解をしています。ニュージーランドへの派遣も空気を吸ってきただけではやっぱり物足りない。自分への気づき、異文化への気づき、これらがありましたということですので、ぜひ国際理解教育も会話やコミュニケーションが取れる生きた英語力と国際感覚をぜひ身につけていただくようなことで進んでいっていただきたい、このように思います。次に、交換留学生の受入体制について質問させていただきます。平成6年から交換留学事業が始まりまして、清里高校から留学を経験した生徒は23人に上ります。ニュージーランドからは16人の留学生の受入れをしているところであります。昨年も4年ぶりに4月から留学生の受入れをしましたが、受入れに協力してくれるホストファミリーがなかなか見つからなくて苦労したと聞いています。結果的に、教育委員会の職員のお宅、課長のお宅、そして、教育長のお宅などを1か月から2か月単位で引っ越ししながら清里町での留学生活を送ったというのが現実です。受入れをされた御家庭は大変御苦労されたと思いますが、これは本来あるべき受入れではないはずです。遠く海外から来た慣れない外国の地に16歳、17歳の高校生がたった1人でやってきて、頻繁に受入家庭が変わっていくのはどれほど負担になったか。向こうの親御さんもホストチェンジのたびに心配を募らせたことと想像します。この春から新しい留学生が来ることが決まっていますが、なるべくホストファミリーが頻繁に変わることがないよう、そして、話し相手の同世代の子供がいる家庭で留学生活を過ごしてもらいたい、このように願うところです。留学生の受入体制について改善点を含め、お伺いします。
答弁 教育長 野呂田成人
お答えを申し上げます。先ほどALTの関係は、期待していないということではなくて、英語力の向上の一助にはなっているということで御理解を頂きたいと思います。議員がおっしゃったとおり、一般家庭でのホストファミリー受入れについて希望がなかったわけでございまして、4軒の役場職員の住宅と交換留学生のお宅1軒の計5軒でこのたび受入れを行ってきたところであり、慣れた家を後にしなければならず留学生が困惑することがあったのかなと思うところでもあります。しかし、留学生も事情を理解しておりまして、どこのホストファミリーにも感謝の心を持っていたというのは事実でございます。ホストファミリーを受け入れるということの考え方ですが、教育委員会としては、普段の日常生活を体験させていただきたいと考えております。実際にホストファミリーを受けた方の声としては、やはりゲストとして迎え入れることを考えてしまいまして、料理や家事、近隣観光地への外出などが実態としてございます。これは、やはり、日本人ならではの気質とも考えるところではないのかなと思うところでございます。生まれも育ちも異なる人間同士が同じ家で過ごすということは、大きな考え方や行動の差異が生じるのは事実でございます。教育委員会としては、この差異も一つの学びとして捉え、留学生のみの学びではなく、ホストファミリーを含め、地域ぐるみで学びの循環をしていくことが必要であると思料するところでございます。また、期間ではございますが、従来、1か月から2か月でホストファミリーが替わるのが本町の慣例でございました。これは、多様な日本家庭の文化を体験するという意味合いもございました。ただし、交換留学が始まり四半世紀以上がたち、受入れの現状についても時代背景への対応が必要だと考えております。また、現在、新しい留学生の受入れについても、ホストファミリーを募集しているところでございますけれども、前年度、ニュージーランドに派遣いたしました御家庭などにもアプローチを行いまして、現在、進めているところでございます。今後の体制の改善点については、学校・地域と連携を図り、ホストファミリーの受入れの構築が望ましいと考えておりまして、交換留学生のお宅、それから、中高生派遣事業生徒宅、今までは清里町内に限っていたのですけれども、斜里や小清水などの派遣生徒宅も含め、関係機関と協議を重ねてまいりたいと考えているところでございます。以上、答弁いたします。
再質問 6番 堀川哲男
留学生の受入家庭不足は以前から問題でした。やはりしっかりとした受皿をつくっていくために、中学校、高校を中心に海外研修に参加された御家庭ですとか、あるいは、まなびすと研修に参加された国際交流に理解のある町民の方々に協力していただいて、受皿をつくっていくことが一番大事なんだろうな、このように思います。そして、あるいは、留学生と受入家庭の間にコーディネーター的な方が入っていくことも必要なんだろうなというふうに思います。やはり遠くから来た海外の方が不安を持ってここで生活されている方に、ホストチェンジのたびにいろんな心の心配事やいろいろなことが出てくると思いますので、そういったコーディネーター、受入家庭に対してもコーディネートというのが必要だと思いますし、そのようなものもぜひ考えていっていただきたい、このように思います。そして、以前はニュージーランド研修を経験された町民の皆さんを中心に国際交流推進協議会、これが組織されて、ニュージーランドからの訪問団のおもてなしなどを担っていました。現在は数年前に解散されて活動は中止されている、このような現状です。30年以上の国際交流の歴史があり、940人を超える町民が国際交流に関わっている中で、行政だけではなく民間も含めて国際交流事業に関わっていく必要があるのではないかと考えますが、この点、いかがでしょうか。
答弁 教育長 野呂田成人
ただいまコーディネーターの関係も御指示というか、御意見を頂いたところでございますので、それらも含めて今後の検討材料とさせていただきたいと思っております。それから、ただいまの御質問で、清里町とモトエカ町との友好都市間交流につきましては、都市間交流、国際理解教育の展開など、様々な視点があるところでございます。先ほど、交換留学生におけるホストファミリーの課題なども踏まえ、教育委員会としての体制構築を行うとともに、町部局とともに国際社会に適応できる人材育成を図ってまいりたいと考えているところでございますので、答弁とさせていただきたいと思います。
再質問 6番 堀川哲男
国際交流をぜひ町全体でできるような、そういったものにつながっていってほしい、このように思います。この点は、生涯学習課だけでなく、町のほかの部局も関係してくると思いますけれども、ぜひ検討していただきたい、このように思います。今回、増えていく海外からの旅行者、労働者について、そして、国際交流事業について質問させていただきましたが、望む望まないにかかわらず海外から訪れる人は確実に増えていきますし、メリット・デメリットともに生じてくることと思います。やはり広く海外を理解すること、そして、想定して準備すること、これが大切になってくると思います。また、子供たちに小さな頃から外国と接する機会を提供し、この小さな清里町からでもグローバルな人材を育っていく、このような必要性を強く感じるところであります。さらなる国際理解教育、国際交流事業が進展していきますことを期待して質問を終わりたいと思います。