みんなの議会

上士幌町議会 平成26年第4回定例会 2014年9月2日

耕畜連携による家畜糞尿対策について

2014年9月2日、上士幌町議会の一般質問で、山本弘一議員が「耕畜連携による家畜糞尿対策について」質問し、町長 竹中貢が答弁しました。

質問者
山本弘一 議員
答弁者
町長 竹中貢

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 3番 山本弘一

私は、耕畜連携による家畜糞尿対策についてご質問いたします。25年の町勢の現況によると、農家戸数が174戸、うち畑作が78戸、酪農専業59戸と、肉牛専業が12戸、その他複合経営が占めております。特に近年、酪農家の規模拡大に伴い、年間200から300頭の乳牛が増加傾向にあり、25年度には1万7,554頭の乳牛が飼育されています。この糞尿については、酪農家個々が畑に還元するほか、一部畑作との小麦わらとの交換により地力対策に取り組んでいるのが現状であります。今後、さらに頭数の増加が予測されることを考えたとき、家畜排せつ物法を守りながらクリーン農業を営むために、耕畜連携を含め抜本的な支援対策が必要と考えるが、町長の見解を伺いたい。

答弁 町長 竹中貢

耕畜連携による家畜糞尿対策について、山本弘一議員の質問にお答えいたします。現在の畜産業を取り巻く状況は、飼料・燃油の高騰や先行き不透明な酪農情勢など、不安要素が多々ある中で、本町においては、酪農戸数は減少しているものの、コントラクター事業やTMRセンターの稼働により酪農経営基盤の強化が図られ、酪農経営の大規模化が進んでおります。また、飼養頭数については、毎年町で実施しております家畜飼養頭羽数調査の結果からも乳用牛は増加傾向にあり、上士幌町農業協同組合で策定した第6期中期計画においても、生産推進目標として生乳生産量10万トン、乳用牛飼養頭数1万8,000頭を掲げており、今後も乳用牛の頭数は増加することが想定されております。家畜糞尿については、平成11年度に家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律、いわゆる家畜排せつ物法が制定され、糞尿の適正管理と農地や草地に有効利用するための道筋が定められ、その後、本町においては、平成16年11月までの法の完全施行に向けて、道営事業や補助つきリース事業を活用し、堆肥舎の整備を進め、家畜排せつ物の管理の適正化を推進してきたところであります。しかしながら、家畜排せつ物法のもう一方の観点である利用の促進に関しては、個々の畜産農家と耕種農家間の取り組みはあるものの、町内での広域的な堆肥の利活用までは進んでいないのが現状です。家畜糞尿は、肥料三大要素や有機物を多く含むことから、大切な資源として、また農業の持続的な発展のためにも、本町での耕畜連携を含めた利活用の促進が必要となっております。そのためには、需要者である耕種農家のニーズを的確に把握し、ニーズに合った堆肥または液肥を提供することが重要であると考えております。さらには、本町に豊富に賦存するバイオマスエネルギー源としての活用方法や、農村環境改善の観点からも取り組みを進めていきたいと考えております。家畜糞尿対策については、有機物資源、環境保全、エネルギー資源などの観点から、喫緊かつ重要案件として、農協とともに共通認識に立っております。このような状況下、町、農協、農業委員会、畑作振興会、酪農振興会で組織する上士幌町農業再生協議会において、家畜排せつ物の適正処理と耕畜連携による利活用を図るため、家畜糞尿処理対策関係者等会議を発足し、実態調査や課題を整理した上で対策を検討することとなっております。町といたしましては、農業再生協議会の検討内容、結果を踏まえ、また先進地視察も含め国内外からの事例も参考にしながら、家畜糞尿処理対策と耕畜連携のために必要な仕組みづくり等について、各種支援策を適時検討してまいります。以上で答弁とさせていただきます。

質問 3番 山本弘一

ただいま町長から質問に対しての答弁をいただきましたけれども、この家畜糞尿処理対策関係者会議というのを、上士幌町農業再生協議会においてその関係者と会議を発足したいということでありますけれども、非常にこれは前向きな形でよろしいんではないかと思います。問題は、こういう会議とか組織を立ち上げた後の問題なんですけれども、それぞれ酪農家におかれましては、当初つくった堆肥盤あたりが、牛舎の増大、それから乳牛の増数によって、ところと人によっては非常に狭くなっているという問題も懸念されるところがあります。それと、もう一つ言わせれば、畑作のニーズと、先ほど町長言われましたけれども、畑作に必要な、家畜排せつ物というよりも堆肥と言われる、完熟堆肥のことを言うんですけれども、今、フリーストールではそのような状況になっていないということですね。その辺を、糞と尿が混ざっているというものを一般的には生堆肥と言われておりますけれども、その辺を振らなきゃならないということ、その辺が馬鈴薯のそうか病とかそういうものに影響が出るということがありますので、その辺を農協、畑作振興会、家畜糞尿処理対策関係者とも一歩詰めたような考え方を持っていただきたいと思いますけれども、その辺の考え方はいかがですか。

答弁 町長 竹中貢

本町の酪農畜産と畑作、耕種農家との割合で言うと、圧倒的にいわゆる堆肥、糞尿のほうが多いと、均衡がとれる状況ではないということで、そのものでもいろいろ懸念されることがあります。今、糞尿対策のいわゆる環境、それから有機肥料、あるいはエネルギー資源としてもリサイクルをするという視点でこの再生協議会を立ち上げて、極めてこれは大事な問題だよということでありますけれども、今おっしゃったのは多分喫緊の問題として、今どうするのという話だろうというふうに思います。今の状況でいくと、生堆肥をまかざるを得ないと。そのことによって、さまざまな影響が作物にも、それから雑草なんかについても生えてきて、いい面とそういったマイナス面と合わせると、どちらがどうなのかという、そのようなことでの今に対する対策なり支援、このようなことをおっしゃっているんではないかと思いますけれども、それについては今提起されたと。皆さん多分耕種農家でそういった課題を持って、場合によっては使わないよという人もいるというふうに伺っております。今そのようなご質問をいただきましたので、じゃ今そのことに対して、例えばバイオマスの大きな糞尿処理施設ができるにしても、まだやっぱり何年間かかるだろうと、そういうふうに想定されますから、その間につなぎとしてどうするのかという意味では、この協議会のほう、あるいは農協と町が政策的にどんなことができるのかと、こういった検討はする必要があるのかなと、そのように今、質問を受けて感じたところであります。その辺の、例えばこんな支援をしてもらうともっと活用できるんだろうな、そんなようなことがあれば、そういった提案なりをいただければ、非常に参考にさせていただきたいなと、そう思います。

質問 3番 山本弘一

今、町長がおっしゃられたことは、まとも、本当のことだと思うんですよね。畑作、耕種農家については、やはりダイオウですとかツユクサですとか、雑草が非常に、個々によるんですけれどもね、そういう種が入って、それが地力対策には結びつくんですけれども、実際的にそういうのが生えてくると、改めてまたそれをきれいにしていくのが大変だという声が、よってその堆肥を瞬間的にやめるという耕種農家も多いわけですよ。ですから、根本的に、それは牧草畑ですとか、デントコーン畑だとか、ダイオウだとかツユクサだとか、そういうものをなくしてくれれば、かなり生堆肥をやっても大きな問題はないのかなと。私はそういう関係で生堆肥も入れておりますけれども、やはり酪農家が困っておるんで10トンぐらい入れて、通常であれば耕種、畑作だったら大体4トンから足るんですよ。4トンから5トンが望ましいと言われているんですよ。ですから、その辺が窒素換算量が3キロぐらいだとかリン酸だとかということがあるんで、不必要に入れちゃうと草丈が伸びて実がならないとか、馬鈴薯であればライマンが上がらないという問題が出てくるんで、だからこそ過去においてはつなぎというんですか、スタンチョン式の堆肥では完熟堆肥が欲しいというのは、そういう完全に窒素が抜けているものですね、そういうものをやっぱり欲しがったというのがあるんです。実際的に、生堆肥でも、まいてから1カ月ぐらい投げておくと、窒素が土中に吸収されるか若干蒸発するかということで、そう大きくは残らないんで、その辺の担当者の中で、先進地あたりの使い方もあると思うんですね、耕畜連携の中で。それをどうやったら一番理想的な畑作の栄養として、地力対策アップとして結びつくかということは、担当課含めて話し合っていただきたいと。それで、やはり今は現実的に、酪農家で小麦のわらと交換する場合もありますし、もう一つは堆肥だけ、夏場の処理が困るという酪農家も結構多く出てきております。これは規模拡大した、フリーストールにした、一気にふやした方々が特にそういう状況が起こっておりますし、ナイタイ含めて、今、指定管理者制度によって農協が運営しておりますけれども、その辺の問題点も解決されれば耕畜連携の中でうまくいくのかなと思います。したがって、自分では昔やっておりましたけれども、ほとんどはコントラクターに頼むということで、この料金が大体10アール、1反当たり2,000円近くかかります。基本です、これは。それで、あとはまいた時間ですとか、量が多ければ時間がかかりますし、そういう変動的な形になっておりますけれども、この辺を酪農家、耕種農家イコール畑作行政、農協含めた中の支援対策でもあれば、かなり進む確率が出てくると思います。私方周辺でもかなりまたそういう状況が見受けられますから、何とかならないのかなという声がたくさんありますので、その辺は次年度もしくはその次に向けての早急な支援対策が必要と考えますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 竹中貢

16年に法の完全施行が動き出して、それぞれ堆肥舎をつくっていただきました。それで、完熟を目指しているところだとかいろいろあったわけでありますけれども、現実の問題として余り稼働はしていないという実態であるというふうに思います。その意味では、完熟堆肥を本町で十分提供するという状況は、なかなか今のところは難しい状況にあるということであります。それにあわせて、当初想定をしていなかったんだろうというふうに思いますけれども、堆肥舎の劣化の状況ですね。多分化学反応でコンクリートや、あるいは金属部分がかなり劣化が進んできて、それでもう更新をしなければならないという動きが片方ではあります。じゃ、従来のように堆肥舎をまたつくるのかというのも、そうもいかないだろうし、それから本町ではつらい思いを経験したわけでありますけれども、ナイタイ高原牧場の糞尿処理の誤りから環境汚染を起こしたという、大変大きな問題を起こしたということもあります。今、そのことがとても心配されるということであります。ふえるのは結構なことですけれども、それに合う、いわゆる関連する施設が十分整っているかというとそうでもないという状況ですので、場合によってはそれらの懸念をいかに払拭するかというのも、これまた取り急ぎ今しなければならない、あるいは対応しなければならない課題の一つということであります。そういった意味で、議員がおっしゃるように、糞尿については有機資源としてのいろいろな肥料の要素が含まれていると。窒素、リン、あるいはカリなんかもそうなのかもわかりませんけれども、であれば、それらを何らかの形で使わなければならないわけですから、ある中でそれを使うというのは極めて意味のあることだと、そんなふうに思います。ただ、そういった意味での従来からの耕種農家のいわゆる生堆肥に対するいろいろな心配事を改善するためにも、背中を押すそういう施策としての、いわゆる耕畜連携でお互いに分け合いながら、農家にとっても耕種農家にとってもいいよと。とにかく耕種農家よりも酪農家のほうが極めて心配な状況になるということですから、耕種農家の理解を得ながら、うまく循環できるようなそういう仕組みをつくっていかなきゃならんということだというふうに思いますが、さっきから申し上げているように、完全に割合としては酪農畜産のほうの糞尿の量のほうが多過ぎるという、そういう状況を重要視をし、大きな課題であるという認識のもとに、耕種の方々が使ってもらえるのであれば使ってもらえるようなそういった施策ですね、今お話しありましたけれども、そういったことについても、それが有効であると、ぜひいわゆる畑作振興会含めて、一緒にやりましょうよと、そのためのもし行政的な支援が必要であるとすれば、その支援については十分検討に値するなと、そう考えております。

質問 3番 山本弘一

問題は、それをまいた後の、町長も定住化対策を進めておりますけれども、これは一般的には農家の香水のにおいですよなんていう話を言われますけれども、やはり窒素の独特の尿のにおいというんですか、糞尿のにおいというのは、数キロ先からにおって、これが上士幌の特徴だと私方は思っていますけれども、たまたま都会から来た人たちは、目にしみるようなにおいですよと言うことがあります。これも農村には、町長もご存じのとおり合併浄化槽ってありますよね。あの中に、私も来たときにたまたま聞いたんですけれども、何を使ってにおいを分解しているんだという話を聞いたときに、バイオなんですよね、菌体を使って、嫌気性菌、そういう類いのものを入れているんだと。それで窒素を菌に食べさせて、そして尿のにおいや何かを分解して一般の排水に流していると。だから、特別病原菌とかそういうものは発生しないんだと。その辺も、私自身もそういう菌を使った、有効菌ですね、糸状菌だとかバイオ的なことをやっておりますけれども、やっていることは似たようなことで、確かににおいが少ないということがありますんで、その辺もちょっとできる限りまた調べてもらった中で、そういうものを使っただけで、それほど量はたくさん要らないと思いますから、その辺もクリーンな上士幌町、定住しやすいような上士幌町ということで、調べていただいた中で、できる限りにおいも少なくするような対策がないわけではないと思いますので、進めていただきたいなと。お互いに耕畜連携で農村の基幹産業ということでありますので、安定した経営で酪農、畑作の耕畜連携をやることによって、元気まち上士幌、町長が掲げているそのものが、今度、農商工連携に結びつくような町の施策、そのためにはまずもって定住化対策や何かのことによっての家畜糞尿、今、目の前で困っていること、起こっていることを身近に感じていただいて、それを速やかに進めていただくと。関係機関、会議組織だけを立ち上げるんじゃなくて、具体的にそれぞれの力をかりて前へ進んでいただきたいと思いますけれども、いかがですか。

答弁 町長 竹中貢

具体的な提案が今ありました。今の尿のにおいをどう消すかということも含めてありました。これはぜひ会議の中で検討するように、そのように指示をしたいというふうに思っております。どんな形でできるのか、あるいは政策にどんな形で反映できるのかということも整理したいなと思っていますが、非常に行けそうなといいますか、やれるといいなと、政策にできればといいなというふうな感じもしました。確かにこれから、今までは農村地帯だからということでお互いに理解をしながら、においについても寛大にしてくれた、してきたということはありますけれども、よその人方が最初に感じたにおいと、長い間いるとそれが、じき秋口になるとそのにおいが来るのが当たり前だというふうに思ったりはしていますけれども、やっぱり決してそれが香水という感じには受けとめられないというふうに思いますので、そこに係る経費もそれなりに必要なのかなと、こんな今、印象を持ったところでもございます。あの広いところでにおいを果たしてどんなふうに消すのかなと、疑問はありますけれども、どこかでそういった事実があるとすれば参考にして、それに対する支援なんかについてもできることであればしたいなというふうに思います。

出典:上士幌町議会 平成26年第4回定例会 2014年9月2日 議事録 PDF(42ページ) 間違いを知らせる