広尾町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月8日
デジタル改革と個人情報保護の強化について
2022年3月8日、広尾町議会の一般質問で、旗手恵子議員が「デジタル改革と個人情報保護の強化について」質問し、町長 村瀨が答弁しました。
- 質問者
- 旗手恵子 議員
- 答弁者
- 町長 村瀨
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 11番 旗手恵子
私は、デジタル改革と個人情報保護の強化について町長に質問します。デジタル関連法は昨年5月12日に成立、首相の下に強い権限と予算を持ったデジタル庁を新設し、国や地方自治体のシステムや規定を標準化、共通化して個人情報を含むデータの利用を強力に進めるものです。当時の平井デジタル担当大臣は、「国や自治体が保有する有用な情報をオープンデータとして整備、公表したり、デジタル社会における基幹的なデータベースとして多様な主体が参照できたりするよう整備していきます」と述べて、法案の狙いが特定の企業のもうけのために、地方自治体が持つ大切な個人情報を利用することにあることをあけすけに語っていました。共産党の田村智子参議院議員は、「政府の目指すデジタル社会は、国や自治体の個人情報を民間が利活用できるよう積極的にデータ提供することで実現するのではないか」と質問、当時の菅首相は、国と自治体がそれぞれ個人情報を持ち、システムなどの標準化とデータの利活用をするものと認めました。法案に対しては、個人情報保護を破り、権力による国民監視を強める危険な法改定であると、マスメディアや各方面の識者からも、その危険性が指摘される中、可決したものです。2020年版「情報通信白書」によると、企業などが提供するサービスを利用する際に個人データを提供することについて8割が「不安を感じる」と答え、インターネットを利用する際に感じる不安については「個人情報や利用履歴の漏えい」と答えた割合は88.4%に上っています。個人データの活用について、「便利・快適性を重視すべきである」が「どちらかというと」を合わせて22%にとどまる一方、「安心・安全性を重視すべきである」が、「どちらかというと」を合わせて79%にもなっています。デジタル化の大前提は、政治の透明性と説明責任を果たせる政府が個人情報を適切に管理し、安心・安全性を求める国民に信頼されることと思います。エストニアやデンマークなどデジタル先進国では、政府に対して情報を適切に利用しているという国民からの強い信頼があるといいます。EUでは、プロファイリングに異議を唱える権利や自己のデータを消去する権利などが認められて、個人情報の保護制度が強化されています。北海道内の自治体で定められている個人情報保護条例の中には、オンライン結合の禁止、人種、信条、病歴などの要配慮個人情報を集めることの禁止、目的の範囲を超えて利用する場合の本人通知義務、不当に収集、利用、提供された個人情報の消去を請求できるといった重要な内容もあるといいます。そもそも個人情報の保護は、自治体で先行して進み、国の制度は後からできてきた経過があるといいます。しかし、こうした条例をリセットしようとするのがデジタル関連法の狙うところです。北海道では、現在の個人情報保護条例では認められていない個人情報を匿名加工情報とすることや、加工を外部に委託することができるように条例を改悪し、利活用しやすい仕組みをつくろうという動きが出ているとも聞いています。地方自治体が個人情報を守る立場で臨むことが重要です。自治体が持つ膨大な個人情報を住民の許可なく企業の利益のために利用させないことが必要ではないでしょうか。マイナンバーカードの普及率は、現在何%になっていますか。町長の答弁を求めます。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
旗手議員の質問にお答えをいたします。デジタル改革と個人情報保護強化についてであります。昨年5月に成立いたしましたデジタル改革基本法案では、デジタル社会の形成が、我が国の国際競争力強化及び国民の利便性向上に資するとともに、急速な少子高齢化の進展への対応、その他我が国が直面する課題を解決する上で極めて重要であると定めております。社会全体のデジタル化の進展により、現実社会において生成された膨大なデジタルデータが、通信インフラを経由してサイバー空間に蓄積されています。その蓄積されたデータは、AI(人工知能)によって解析され、得られた情報は現実社会の人間に様々な形でフィードバックされることになります。フィードバックされた結果から業務の効率化や利便性の向上をはじめ、国民の様々な課題解決につなげていこうとする取組が、国が進めるデジタル社会と理解しているところであります。今、地方は人口減少、高齢化が深刻な状況にあります。結果として、あらゆる産業で担い手が不足しており、住民の生活を支えるサービスの維持が困難となるなどの課題に直面しています。デジタル化の大前提は、これらの課題解決に向けた持続可能な町民の生活保障や地方自治をICT(情報通信技術)を利用してより豊かなものにしていくことであり、そのためには個人情報の適切な管理が担保されるものでなければなりません。そのため、国は、個人情報保護法を改正し、個人情報の定義等を国、民間、地方で統一するとともに、行政機関等の匿名加工情報の取扱いに関する規律を明確化するなど、情報の管理に関して、より一層の厳格化を図ることとしております。マイナンバーの普及率でありますが、本年1月末現在で30.2%になっているところであります。以上、答弁とさせていただきます。
質問 11番 旗手恵子
今、町長の答弁で、マイナンバーカードの普及率は1月末で30.2%ということでした。マイナンバーができてからかなり時間がたっていますけれども、全国平均は4割くらいだということなのですが、広尾町は今、町長の答弁にあったように30.2%ということで、一般の人たちはカードがある、ないは、そんなにも自分の生活だとか日常に必要なことではないのですよね。ただ、データを集積してそこで何かを活用しようとする、そういう人たちが必要なわけであって、町民の日常生活には全く関係のないもの。ただ、関係がないどころか、マイナンバーを利用することによって個人情報が侵害されるのではないかという大きなそういう不安もあるということで交付が進んでいないということが挙げられると思うのです。ただ、そういうものがあったとしても国はこのデジタル改革を進めていこうとするわけですから、そこに矛盾というか、そういうものが出てくると思うのです。国は一生懸命進めよう、進めようとするけれども、町民にとって自分の生活とこの改革が一体のものではないという、そういう矛盾がある限り進んでいかないのではないかと思うのですけれども、その点についてはどうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
このデジタル改革、国を挙げてそれぞれ進めているところでありまして、私が先ほど答弁の中で申し上げましたとおり、このカードによっていろいろな住民サービスですとか、より豊かな生活をしていくですとか、少子化、高齢化に対応する、そういう社会に対応するのだということでございまして、議員がおっしゃったマイナンバーカードの普及率と、それぞれなかなか進まない背景等について矛盾があるのではないかというふうに言われているところでありますけれども、国が進める制度としてはそういう意図だというふうに理解をしているところであります。
質問 11番 旗手恵子
国が進める政策ですから、町がそれをいいとか悪いとか言えないということは分かるのですけれども、国を挙げて、今、デジタル化ということで進んでいこうとする中で、本当に町民のプライバシーが守られるのかどうか、そのことはやっぱり大きな危惧になっていくのではないかなというふうに思うのです。ですから、町民にとってみれば最後のとりでとしての地方自治体がそういう個人情報を本当に守っていけるというふうに自信を持って言えるのかどうか、そこについてはどうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
個人情報というのは、やはり町民一人一人、個人が持っている基本的人権、権利でありますから、そこが侵されるようなことがあってはならないというふうに思っております。情報開示というのはやはり地方自治体の権限の一つでありますから、そういったことが侵されることのないようにしっかりと取組を進めてまいりたいと思っております。